では、どうぞ。
「ぐ・・・ぁ・・・」
起床した古城にまず襲ってきたのは太陽の光であった。吸血鬼になってから早3年たったが、これだけは今だに慣れておらず、倦怠期や脱力感に毎朝襲われていた。しかしながら、今朝は太陽だけが原因ではなかった。
~昨日~
「なんで、ここに優麻いるんだよ?!」
突然の幼馴染の訪問に古城は戸惑いを隠せなかった。
「ハハハ、驚いたかい、古城!」
「いや、驚いたも何も、いつ釈放されたんだよ?!」
優麻は、かつて母である仙都木阿夜を監獄結界から解放する為に、那月を殺そうとした。しかしながら、仙都木阿夜に裏切りにあい、命を落としかけたが、古城達のおかげで一命を取り留めた。その後、犯罪組織の幹部だったこともあった為、長い取り調べ生活を行われていたのであった。
「釈放されたのは先月なんだ。ただ条件を付けられてね」
「条件か・・・」
古城は、優麻の件について那月から聞かされていた。第四真祖の幼馴染という、とてつもない利用価値を日本政府が簡単に手放すわけがなく、何かしらの条件を持ち掛けてくると。
「で、その条件ってのは?」
条件の内容によっては、日本政府と敵対関係になる可能性があった為、古城は固唾を呑んだ。
「僕が古城と結婚することだって」
「・・・・は?」
優麻の発言に古城は固まり、深森はニヤニヤと笑っていた。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ?!!!」
古城は耳を疑った。まさか日本政府の持ち出した条件が、自分と優麻の結婚とは思ってもいなかった。
「どうやら、日本政府は古城と末永くお付き合いしたいらしんだ」
「てなわけで、今日から優ちゃんは古城君たちと一緒に暮らしま~す」
「はい?!」
優麻との結婚話だけでも、頭がついていけずにいるのに、その上に一緒に住むとことになるとは思ってもいなかった。昼間の浅葱の件があったにも関わらず、次から次へと第四真祖の下へはとぴょうしもないことが降りかかってくるのであった。
「不束者ですがよろしくお願いします。深森さん」
「どうしよ~、私、もうすぐおばあちゃんになっちゃのかしら?!」
二人の発言に、突っ込むだけの気力は古城には残されてはなかった。
~現在~
浅葱の一件があったにも関わらず、帰宅したら幼馴染が結婚相手となって一緒に住むことになったりと色々とあり過ぎて古城の精神は疲れ果ていたのである。再び眠りに就くこうとしたが、色々と考えていたら、すっかり目が覚めてしまったので仕方なくベットから出ようとすると、
ーむにゅー
左手が何か柔らかいものを掴んだ。
「う~ん」
聞き覚えのある声がしたので、とりあえず声のする方に顔を向けた。そこには眠っている優麻がいたのである。
「なんで優麻が・・・ぐっ・・・ヤベェ・・・」
優麻の胸を触ってしまったことにより、古城は吸血衝動に襲われた。
「う~ん・・・おはよう・・・古城・・・なにやってるの?」
「なにやっているのじゃねーよ!なんで優麻が俺のベットにい・・・る・・・・」
何とか自分の鼻血を飲んで吸血衝動を抑え、顔をあげると古城は固まった。そこには肌が透けるほどの白いYシャツを着た優麻がいた。
「古城?」
優麻は四つん這いになって近づいたが、古城にとっては逆効果であった。
「ヤベェ・・・優麻・・・離れろ」
四つん這いになったことにより、古城の目線に優麻の胸元がより強調されてしまい、再び吸血衝動が出てしまった。今にも優麻に襲い掛かりそうだったが、なんとか自分の鼻血を飲んで抑えようとしたが、
「別にいいよ。古城になら血を吸われても」
そう言って、自分の着ているYシャツのボタンを外して胸元をはだけだした。服に隠されていた白い肌と細い鎖骨。そしてほっそりとした首筋があらわになる。それを見た古城は今にも優麻を襲いかかろうとしていたが、残された理性を振り絞って急いで部屋を後にした。
「う~ん、ちょっと、やりすぎたかな」
部屋に取り残された優麻は反省していた。
~朝食~
「どうしたの古城君、顔色悪いよ?」
「あ~、気にすんな。ところで母さんは?」
今、自分のことを聞かれるとまずいと思い、すぐさま話題を変えた。
「深森ちゃんなら、朝一で仕事場に行ったよ。そういえば古城君に伝言があるよ」
「俺に伝言?」
あの母親のことだからロクでもないことだろうと思い聞いてみると、
「『他の女の子の事を考えるのもいいけど姫柊ちゃんのことも考えてあげなさいよ』だって、古城くん」
「なんで、姫柊がでてくるんでよ・・・」
深森の伝言の意図を、古城は全くわからずにいた。
「は~、この様子じゃまったくわかってないよ。あ~、雪菜ちゃんかわいそ~」
いわれのない非難を凪沙から受けていると、
「おはよう、凪沙ちゃん」
先ほど古城にいた優麻がリビングに来た。
「おはよう、優ちゃん。昨夜は良く眠れた?!やっぱり、枕が変わると眠れなかった?!あ、そうだ、今日の朝食なんだけど―」
「ハハハ、凪沙ちゃんは相変わらず元気だね」
二人が楽しそうに会話をしていると、登校時間が近づいてきた。
「ごめん古城君。凪沙、寄って行かなくちゃならない所があるんだった。雪菜ちゃんと先に行っていていいよ」
「わかった」
そう言って、古城は家を後にした。家に残った凪沙と優麻は古城が出て行ったのを確認し、何かの準備を始めたのである。
どうでしたか。次回から投稿が遅くなるかもしれません。
次回も暇な時に作品を見て下さい。