東方桃悪魔   作:這い寄る劣等感

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先に言っておきますがサブタイトルと話の中身がそこまで合っていません!私も後で気付きました!

まあ取り敢えずこれでいいかと妥協した今話どぞー


紅白の 素敵な巫女に 桃悪魔

「ーーーーで、カービィはどうして落ちてきたんですか?私がいなくとも幽々子様なら問題はなかったでしょうけども」

 

 

妖夢はカービィが謎の星型の物体に乗って落ちてきたことの説明を要求した。

まずないだろうが、主人である幽々子に危害が及ぶかもしれなかったのである。警護役としては見逃すことはできない。

 

 

「ん〜、ぽよぽよ。ぽぽよぽよ」

 

 

カービィは少し悩む素振りを見せてから喋り出す。が、ぽよしか言ってないので何を言っているか妖夢には一切解らない。

 

 

 

「幽々子様の見解では赤ん坊ということでしたね……。言葉を満足に話せない、ということでしょうか……。しかしだとすると事情聴取が出来ませんね」

 

 

妖夢は会話によるコミュニケーションがえられないことに困り、新たな方法を模索する。しかし前提条件の赤ん坊が全て台無しにしてしまう。

取り敢えず妖夢は筆に硯を持ってきて筆談が出来るか試そうとした。

 

 

「カービィ。これは筆と言ってこの半紙に文字を書くためのものですよ」

 

 

妖夢は筆をカービィに握らせ、自分は墨をする。

まあどうせ無理だろうと思いながらすっていると、カービィが予想もつかない行動を取り出す。

なんと筆を口の中に入れたのだ。

確かに赤ん坊なら何でも口に入れたがるが、この子もそうだったのか。

てっきり言葉は満足に喋れないだけだと思っていた。

 

 

「カービィ!それは食べるものじゃありませんよ!ほら、ペッしなさい。ペッ」

 

 

止めようとするが時すでに遅く、カービィは筆を飲み込んだ。

妖夢はすぐに吐かせることが出来なかったのを後悔するが、直後それは驚きに変わる。

カービィが光ったと思ったらいつの間にやらキャップをかぶっていたのだ。それに手には先程飲み込んだ筆が握られている。

カービィは筆にすられた墨をつけ半紙に絵を描き始める。

それは力強くも流麗なタッチで半紙に描かれていく。

次々に描かれていく絵に妖夢は感心する。

 

 

「おぉ……これは美事な水墨画」

 

 

墨の濃淡により表現される立体感は視覚的に解りやすく、妖夢は何がどうなってこのような事態になったのかを把握した。

 

 

「妖夢ー?話は訊けたかしらー?」

 

「あ、幽々子様丁度いいところに。見てください、この水墨画を。全てカービィが描いたんですよ」

 

「どれどれー……あら、とても上手に描けているわね。えーっと、この絵によると彼が乗ってきた船が急に壊れて制御が効かなくなって白玉楼に落ちてきたのね」

 

 

幽々子に妖夢はカービィが描いた水墨画の数々を見てカービィに非は無いことを確認した。

しかしカービィは申し訳なく思っているのか恐らく頭を下げている。

 

 

「いえ、カービィに非は無いみたいですしいいですよ。しかし、どうしましょうか……。カービィが乗ってきた船は真っ二つにしてしまいましたし」

 

 

今カービィが乗ってきた星型の物体は妖夢によって白玉楼の物置に置かれている。あのまま庭に置いていても邪魔になるからだ。

 

 

「うーん、こういうのはやっぱり博麗の巫女の出番なんじゃないかしら?妖夢、カーくんを霊夢のところに明日連れて行ってあげて」

 

「いや、カーくんって……。まあいいですけど私がいないからといって羽目は外さないでくださいね?」

 

 

妖夢は幽々子に釘を刺してからカービィの方を向く。

いつの間にやらキャップをかぶっていなかったが、この際置いといてカービィに言った。

 

 

「カービィ、明日博麗神社という場所に行きますからね」

 

「ぽよ!」

 

 

カービィは力強く返事した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは博麗神社。

今日も今日とて参拝客の姿は確認できず、閑散としている。

ここも桜の名所であるのだが、そんなの知ったことではないとばかりに人がいない。

そんな中、神社の前にある賽銭箱を眺めている少女がいた。

少女は腋が露出している特徴的な形状をした巫女服をきており、名を博麗霊夢と言った。この神社の巫女である。

 

 

「今日も今日とて信仰は一切無し……っと。絶対今起きている異変が原因ね。黒幕を見つけ出してとっちめてやる」

 

 

などと物騒な発言しているが、この博麗神社自体がそもそも人里から離れた山の中にあり、更には妖怪達が年中集うため人間の参拝客の足は遠のくばかりであった。

尤も、その妖怪達もこの時期ならば勝手に集まってくるはずなのに、今回に限っては姿を見せていない。

 

 

「ここまでわかりやすい異変じゃなければ私も楽できたってのに……。どうせこの束の間の休息だって邪魔が入るのよね」

 

「失礼します。霊夢さんはいらっしゃいますか?」

 

「早速フラグ回収してんじゃないわよこの辻斬りが」

 

 

妖夢に責はないのに酷い言い掛かりである。

 

 

「会うなりそれは酷すぎますよ」

 

「うるさいわね。あんたが私の休息を邪魔するのが悪いのよ」

 

「いや、霊夢さん異変が起きている時以外は何もしていないじゃないですか」

 

「その異変が起きているのよ。お陰でこうして束の間の休息を楽しむことも出来やしない」

 

「え?今異変が起きているのですか?それは知りませんでした」

 

「知らなかったのね……。と言うことは冥界には今の所何か起きたわけではなし、か。じゃああんたは一体どんな用事で来たのよ」

 

「ああ、それはですね……」

 

 

妖夢が後ろを振り向く。つられて霊夢も妖夢越しにそちらを見やるとそこにはピンクの丸い何かがいた。

大きさは今神社で保護している小人の少名針妙丸と同じくらいだが、明らかに同じ種族ではないし、そもそもどんな妖怪か見当もつかない。

 

 

「で、そのチミっこいのが何だってのよ。妖怪っぽいから巫女としてはそれっぽいアピールしなきゃいけないんだけど?」

 

「そんなこと言っている時点で何かする気は無いのでしょうに」

 

「当たり前よ。私の邪魔にならないのなら特別何かする気はないわ。て言うかそんなことするだけ面倒でしょ。で、結局何なのよそいつ」

 

「実はですねーーーー」

 

 

 

 

〜少女説明中〜

 

 

 

 

「ーーーーと言うわけなんですよ」

 

「空から墜ちてきたぁ?何?依姫と関係があるわけ?」

 

 

依姫とは月にいる月人の一人で依姫無双と言えるくらいに出鱈目な強さを誇る霊夢のちょっとした知り合いである。

 

 

「その依姫という人物を私は知りませんが、カービィはこの幻想郷に迷い込んできた者ですので取り敢えず博麗の巫女である貴女に見せておくべきかと思い」

 

「見せなくていいっての。まったく……次から次に悩みの種が降って湧いてくるわね」

 

「そう言えば異変がどうこう言ってましたね。それは一体どういうーーーー」

 

 

ドゴォォォン!

妖夢が霊夢に異変の内容を訊こうとしたところで突如爆発音が鳴り響く。

聞こえてきたのは人里から。見れば人里に何か黒いモノを確認できた。それが先程の爆発音の原因らしい。

 

 

「まさに百聞は一見に如かずね。ああいう具合に今まで見たことのない妖怪が人里を襲っているのよ。何度も何度も、ね。しかし今回のはかなり大きいわね。丁度いいからあんたも来なさいよ。てか、私の代わりに戦いなさい」

 

「貴女本当に巫女ですか。ですがまあいいでしょう。私も助太刀しましょう、霊夢さん。カービィはここで待っておいてくださいね」

 

「じゃあとっとと行くわよ」

 

 

霊夢は飛び立ち、それに続いて妖夢も飛び立つ。

博麗神社に居残りさせられたカービィは彼女達を心配そうな顔で見るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは人里。

今現在は謎の妖怪と思わしき者の襲撃にて混乱に陥っている最中。

そこに降り立つ霊夢に妖夢。まず二人は件の襲撃者の姿を視認した。

それは黒いシルクハットをかぶり、赤いマントを羽織り、白い手袋をつけてはいるが体に顔を確認できず、ただ眼らしきものだけが宙に浮かんでいるといったような状態だった。

 

 

「おや?おやおやおや?これはこれは。本日のマジックショーに特別なゲストがやってきました!楽園の素敵な巫女こと博麗霊夢さんと、半人半霊の庭師こと魂魄妖夢さんです!」

 

 

かぶっていたシルクハットを外し、手に持っていたタクトのような物でそれを叩くと、拍手の音やらクラッカーの音やらが演出される。

 

 

「随分と手の込んだお出迎えですね。しかしどこで私達の名前を知ったのですか?」

 

 

妖夢が刀に手を掛けながら問う。

それに対し妖怪らしき者は眼を閉じながら答えた。

 

 

「いやはや、私見ての通りマジシャン……奇術師でしてね。貴女方の名前を知っているのには勿論タネも仕掛けもあるのですが、そこは企業秘密でお願いします。これが知られてしまうと私の奇術師としての人生が閉じられるので……」

 

「いやあんた妖怪でしょうが。なに人生なんて言葉使ってんのよ」

 

 

霊夢がバッサリと奇術師と言った者の言葉を切り捨てる。

だがそのセリフに奇術師は笑い声をあげる。

 

 

「フ、フフ、フハハハハハハ!この私が妖怪?いやはや、それはそれは嬉しいことですねぇ!かの妖怪の賢者、八雲紫や四季のフラワーマスターこと風見幽香と同じ妖怪と呼んでくださるとは!まあ、流石にそこまでの実力はありませんし、本来なら比べることすら烏滸がましいですがね」

 

「……何?あんた妖怪じゃないの?」

 

「私は妖怪じゃありませんよ。そこらの木っ端妖怪よりかは強いとは思っていますが、先程名をあげたような方には劣りますよ。そうですね、私や私の前に人里に襲ってきたものは特別な呼称はとありません」

 

「じゃあ一体何だってのよ」

 

 

奇術師の物言いに段々とイライラし始めてきた霊夢。そろそろ殴ってもいいかなと思っていたその時に、

 

 

「短気は損気、急いては事を仕損じる。と言うわけで霊夢さんにはお越しいただいたところ大変申し訳ないですが退場してもらいましょう!」

 

 

いつの間にやら後ろに現れた奇術師に自分の身の丈以上もあるシルクハットの中に入れられる。

 

 

「しまっーーーー⁉︎」

 

 

た、と言い切る前に中に入れられ、奇術師がシルクハットを上げるとそこには霊夢の姿はなかった。

 

 

「霊夢さんを何処へやった!」

 

 

妖夢は手に掛けていた刀を抜き放ち、構える。何時でも斬りかかれるようにだ。

奇術師はそんな妖夢を見てシルクハットを指でクルクルと回しながら言った。

 

 

「まあまあ、落ち着いてください。彼女の存在を消したわけではありませんから。ただ単に遠くに飛ばしただけですよ。流石に二人掛かりだと私には一切勝ち目がありませんからねえ」

 

「まるで一人だけなら勝算はあるとでも言いたげですね」

 

「無ければ言いません。では本日のマジックショーをお送りしますは氷の世界からやってきた奇術師ことウィズにございます!」

 

 

剣士と奇術師の対決が人里にて始まった。




突っ込みどころがあると思いますけど突っ込まないでください。いや、やっぱり突っ込んで。


原作を知っている人からすれば霊夢なら普通に対処できるだろと言われそうなのは重々承知してます、はい。
けど話の都合上せうがなかったんや……!

そもそも主人公のはずのカービィがほとんど話に出てきてないから堪忍してぇや!(逆ギレ)

一応、ウィズというのは星のカービィ 鏡の大迷宮に出てくる大ボスの一体です。まあメガタイタンよりかは面倒ではない……のかな?
ペイントローラーに攻撃方法か類似しているという話らしいですけど私はやったことがないんですね、夢の泉。

次回は妖夢とウィズのバトルから始まりますよー
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