東方桃悪魔   作:這い寄る劣等感

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5話目でやんすー。

前回からわかっているたぁ思うがあの人の参戦だー!


蓬莱の 人の形と 桃悪魔

カービィはワープスターに乗って幻想郷を見回っていた。

ウィズと戦った人里や、妖夢と一緒に行った博麗神社は勿論のこと、他にも色んな場所を見て回った。

一頻り見て回った後、カービィはウィズの様子を見ようと人里に降り立つ。

人里もウィズに襲撃されてからおおよそ二週間近く経っているためか、以前の活気が戻りつつあった。

ウィズによって破壊された家もウィズの手によって建て直されて、見た目からは傷痕は消えていた。

動き回っていたらウィズを見つけた。が、どうにも取り込み中のようである。

白い長髪を幾つものリボンで結んでいる少女がウィズに何かを訊いている。それにウィズは紳士的に応対している。

まあカービィとしては白髪の少女の事情など知ったこっちゃないから遠慮なくウィズに近付く。

 

 

「おや?カービィですか、久しぶりですねえ。しかし生憎と今は取り込み中でして少し待ってはもらえませんか?」

 

「ぽよ」

 

 

ウィズに待ってほしいと言われたら素直に言うことをきくカービィ。

ぽむぽむとカービィの頭を叩きながらウィズは少女に向きなおる。

 

 

「それで藤原妹紅さん……でしたね。私が操られていた時のことを知りたいと。それは何故か教えてもらっても?」

 

「それは私の方があんたとそこのおチビさんよりもこの幻想郷に詳しいからだな。人里を襲った犯人であるあんたは操られていたって言うじゃないか。だから操られた時のことを教えてもらえればある程度は絞りがつくと思うよ」

 

「うーむ……。どうして私を殴らないのです?貴女も人里に関わりのある人物なのでしょうに。操られていたとは言いましたが、同様に自由意志であったとも文々。新聞には書いてありましたよね?奇跡的に死傷者はゼロだったとは言え、私が謝りに行った際には殴られましたよ」

 

 

とウィズがいきなり突飛なことを言い出す。

妹紅から操られていた時のことを教えてくれと言われたのに対し、返答が自分を殴らないのか。

お前はマゾかと言いたくなってしまう。

 

 

「いきなりどうしたんだ⁉︎え、なにか?殴られることによって快感を得るとかのアレな性癖か?」

 

「いや、違いますよ⁉︎人里に深く関わりがあるのなら、人里に住む人達のことを思い、それらを危険に晒した私を殴るのは当然だと思っただけで、決して殴られて快感を得たいから言ったわけじゃありませんよ!」

 

 

妹紅が驚いた表情を浮かべながらウィズにお前はマゾなのかと訊いて、それに慌てて反論するウィズ。

 

 

「ただ、私を殴らないということは貴女にとって人里に住む人間達よりも大切な何かがあるのでしょう?それについての情報が知りたくて、間接的に関わりがあるかもしれない私のことについて訊いた。ーーーー違いますか?」

 

「ーーーー参ったね。ああ、その通りだとも。私は慧音、上白沢慧音に関する情報を欲しているのさ」

 

 

 

降参だと意思表示するかの如く両手を上に挙げる妹紅。

ウィズは妹紅から出てきた上白沢慧音という名前に反応する。

 

 

「上白沢慧音と言えば確か文々。新聞に載っている記事の一つに書いていた名前でしたね。記憶改竄能力みたいなものを有しているらしいとか。だから私をある意味操っていた犯人と関わりがあるかもしれない、といった内容でしたか」

 

「慧音がそんな奴と関わりを持つわけがない!慧音は寺子屋で子供達に教鞭を振るっているんだぞ。そんな子供達がいる人里を襲わせた奴と慧音が関わりなんて本来なら持つわけがないんだ」

 

 

妹紅はウィズのセリフに怒りを露わにする。妹紅にとって慧音が如何に大事な存在かが伺えてくる。

その様子を見たウィズは妹紅に操られていた時のことを教えてあげたいと思ったが、文々。新聞に書いてある以上のことは自分もわからないので臍を噛む思いとなる。

と、延々と考えていたところで一つ思い出したことがあった。

 

 

「私は文々。新聞に書かれている以上の情報は知りませんが、それに補足する情報なら提示できます」

 

「へえ?あの天狗が情報を見逃していたと?」

 

「いえ、知っていることはすべて話しましたよ。ただ、私が独自に解釈した情報を与えたのですけど。新聞には私は悪意を増幅された、と記述されているはずです。ですが、私をある意味操った者は『狂気』を増幅すると言っていたのですよ。私はその結果、人里を襲ってしまったので悪意を増幅されたと解釈したのですよ」

 

 

ウィズから出てきた情報。特に狂気という単語に妹紅は反応した。

 

 

「狂気ねえ……?いや、ありがとな、お陰で目星がついたよ」

 

 

ウィズに感謝の意を示し、飛び立つ妹紅。

一方ウィズはまだ喋っていた。

 

 

「ただ、この幻想郷に道化師のような格好且つ狂気に関係する者はそういないのでは…………あれ?妹紅さん?」

 

「ぽよぽよ」

 

 

いつの間にやら妹紅がいなくなったので、不思議がっていたら今まで黙っていたカービィが空の一点を指し示す。

そこには妹紅と思わしき人物がある場所に向けて飛んで行く姿だった。

 

 

「随分とせっかちなんですねえ。しかし何だか勘違いしているような気が……。カービィ、申し訳ありませんが、妹紅さんを追ってもらえませんか?」

 

「ぽよ」

 

 

カービィはコクリと頷き、ワープスターを呼び寄せてそれに乗り、妹紅の後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

此処は迷いの竹林と呼ばれる場所。

竹林には霧が深く立ち込めており、それだけで視界不良であるのに竹林と言うだけあってか、あらゆる処に竹が乱立しており、しかもそれの成長が早いため、目印として信用出来るものが存在せず、そのため一度入れば余程の強運でもない限りは外に出ることが叶わない名が表す通りの天然の迷路となっている。

で、現在カービィはというとーーーー

 

 

「ぽよ〜?」

 

 

絶賛迷子中だった。

とは言ってもワープスターがあれば竹林からの脱出は容易であるため然程問題はない。

では何故迷子になっているかというとだ。妹紅を見失ったからである。

ウィズに頼まれて妹紅を追ったは良いものの、この竹林で見失ってしまったのだ。

仕方なくカービィも降りて辺りを探索するが光る竹以外は見つけていない。斬ったところで大判小判がざっくざくとなる確証がないので放置。

とまあこんな調子でうろちょろはするのだが、妹紅に繋がる何かを発見出来ずにいたため、困り顔であった。

しかし、そんなカービィに一筋の光明が!

 

 

「お前、何者ウサ?」

 

 

カービィが振り返るとそこにはウサ耳を生やしたリアルバニーガールがいた。バニーガールと違うところと言えばレオタードではなく裾に赤い縫い目のあるワンピースを着ていた。

 

 

「カービィ」

 

 

何者と訊ねられた以上、名を名乗るべきと判断したカービィは名を名乗った。

だが兎少女は求めていた回答が来なかったのか、少しばかり不満な表情を浮かべる。

 

 

「いや、だからお前は何者って……もしかして満足に喋れない?いや、単語単語ならワンチャン……?ああ、もういいや。私ゃ因幡てゐってもんだよ。お前は此処に何しに来たんだ?」

 

 

てゐと名乗った少女に自身の目的を答えようとするが、さて何と伝えたらいいものか。

確かに単語だけなら喋ることは出来るが、文として表すことが今のカービィには出来ない。

後200年あれば喋れたのであろうが、目覚めた時期が早すぎたので、現状満足には喋れない。

ならばその単語でどうにか伝えようとする。取り敢えずはこれでいいと思った単語をカービィは言った。

 

 

「もこー」

 

「ん?もこー……ああ、姫様と戯れているあの娘ね。なに、そいつに用があるわけ?それならさっき永遠亭の方に向かってたから……連れてってあげようか?」

 

 

どうやら一発で当たりを引いたらしい。

幸先がいいと感じたカービィはてゐに頼んで永遠亭まで連れて行ってもらった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

此処は永遠亭。

迷いの竹林の中でも特に面倒な立地に建てられているため、それこそ妹紅やてゐの道案内でもない限り此処に着くことはおろかそれまでに確実に迷っているため引き返すことも出来なくなる。

その永遠亭の入り口手前。そこに件の妹紅がいた。他にも赤十字のマークが入った青いナース帽をかぶり、上下で赤と青の配色が逆となっている服を着ている女性がいた。

 

 

「ありゃ?なーんか剣呑な雰囲気だねえ……」

 

 

てゐの言った通り彼女達からはどこか剣呑な雰囲気が漂っていた。

多分気付かれていないので、カービィ達は様子を見ることにした。

 

 

「だから、何度も言っているけどうどんげは今人里に買い出しに行っていて此処にはいないわ。うどんげに用があるのならもう少し後で来てもらえないかしら」

 

「そんなこといって匿っているんだろう?早くあのウサギを出しな」

 

 

どうやら話が平行線になっているようである。

恐らくは女性の言うことが正しいのであろうが、妹紅は頑なにそれを認めようとせず要求を押し通そうとしている。

 

 

「貴女一体どうしたと言うのよ。何時もに比べて思慮が浅いわよ?薬でも処方しましょうか?」

 

「いーや、薬なんかいらねえよ。あのウサギを出さねえってんなら力尽くで出すまでだな!」

 

 

妹紅が遂に実力行使に出ようと掌から猛火を出し、女性にぶつけようとする。

カービィは文からコピーしたウィングカービィを発現させて二人の間に立ちはだかり、手に持つ葉団扇で暴風を巻き起こし猛火を掻き消す。

 

 

「また会ったな、おチビさん。けど、私の邪魔をするようならおチビさんでも容赦はしねえぞ!」

 

 

轟、と猛火が妹紅から吹き出る。

ここにピンクの戦士と不死鳥の対決が相成った。




もこたんインしたお!

と言うわけで今回名前を出しての登場は初のもこたんこと藤原妹紅でっせ。コピーしたら確実にアレにしかなりませんなあ、グフフフ。

あえて自らネタ潰しすると別にもこたんは操られているわけじゃないよ!ウィズが言った通りただの勘違いだよ!だから次話は生暖かい目でもこたんのこと見てほしいな!

……そーいやこの作品における設定集とか作っておくべきですかね?まだたいして設定が出てないんで1000文字超えるかどうかわかりませんせども。

次回はカービィvsもこたんからスタートします。そして皆大好きなペンギン……?が出てきますよ!
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