個人的にそう思うのであって、もしかしたら違うのかもしれませんが、やっぱりサブタイトル詐欺だと思いまさぁ。
さて、カービィがウィングカービィを選んだのには理由がある。それは他二つのコピー能力が妹紅を相手取るには厳しいからだ。
幻想郷で広まっている弾幕ごっこ。人間、妖怪、蓬莱人、その他諸々……。それらがその遊びをやっている。
『弾幕』ごっこと言うだけあってか、色んなものを弾幕として用いて遊んでいる。
まあ、詳しいルール説明は置いておこう。
弾幕ーーーー要は遠距離からの攻撃である。で、ウィングカービィ以外は弾幕との相性が少々悪い。
妖夢からコピーしたソードカービィは主に近接戦を主体に置いた能力である。
一応、光の刃を出せるには出せるのだが、現状溜めが必要なため、連射が出来ずほぼ一方的に攻撃されるだけである。
一方、幽々子からコピーしたゴーストカービィはほぼ論外と言ってもいいものだ。
従来のものと違い、移動速度も攻撃速度も優れるには優れる。が、攻撃は体当たり。それの効果が死なせるか疲労困憊にさせるか操るかである。
疲労困憊はそれなりに使えそうではあるが、体当たりと言うだけあって真っ直ぐ相手の懐に飛び込む必要がある。弾幕を展開している相手のだ。
ゴーストと言いながら実体を持つ能力のため、そんなことをすればあっという間にピチューンだ。
それらに比べてウィングカービィはどうだ。
幻想郷で最速と謳われる射命丸文からのコピー能力というのもあってか、移動速度は申し分ない。攻撃に関してもフェザーショットと言う羽を飛ばす技があり、それは連射ができるため弾幕として用いることができる。
つまり、相手の弾幕を此方の弾幕めいたもので打ち消しながら接近することが出来るのは今のところこの能力だけなのだ。
カービィは妹紅の弾幕をフェザーショットで打ち消しながらジリジリと接近していく。
普通ならルール上打ち消す必要は無いのだが、カービィの後ろには永遠亭が建っている。弾幕に多少なりとも殺傷能力がある以上、弾幕が当たったら建物が壊れてしまうと思い、カービィは弾幕を打ち消しているのだ。
「チッ。普通の弾幕じゃあ消されるか。だったらこいつはどうだ!不死『火の鳥-鳳翼天翔-』!」
妹紅が焦れてスペルカードを発動する。それは火の玉と火の鳥での弾幕で、少なくとも鴉の羽で打ち消せるようなヤワな弾幕ではなかった。
そこでカービィは葉団扇を用いて風を起こす。
風の壁が火の玉も火の鳥を掻き消し、妹紅のスペルカードは意味を有さなくなる。
こうして一進一退の攻防となってはいるが、カービィとしては早期にどうにかしたいと思っているのに攻めあぐねていた。
カービィがジリジリと詰め寄っても妹紅がジリジリと下がるので結局のところ二人の距離は大して変わっていなかった。
永遠亭のことを考えなくていいのなら今すぐにでも妹紅を無力化出来るのだが、そういうわけにもいかないだろう。
まさしく千日手となっている状況で、先程妹紅と言い争っていた女性が声を上げる。
「そこのピンクの丸いの!永遠亭は私がどうにかするから貴方は妹紅に専念してちょうだい!」
その言葉を待っていたとばかりにカービィは一気に妹紅に接近する。
弾幕の間を掻い潜り、ぶつかりそうな時には葉団扇を振るい掻き消す。
妹紅は慌てて下がるが、スピードはカービィの方が上である。詰め寄られるのも時間の問題であった。
「ならこいつだ!貴人『サンジェルマンの忠告』!」
目と鼻の先にいた妹紅が急に消えたと思ったら別の場所に現れて放射状に拡散し緩やかなカーブを描くレーザーのようなものを放つ。
そのようなものであるため、フェザーショットは焼け石に水でしかないだろう。必然、回避行動に移る必要がある。
カービィはレーザーに合わせて動きながら妹紅に近づく。が、あと一歩というところで妹紅が再び消えて別の場所に現れ、後は先程の繰り返しである。
折角の攻め込む機会もこのスペルカードによって振り出しに戻ってしまう。一瞬だけでも攻撃が途切れればその隙を狙ってどうにか出来るのだが……とカービィが考えていた時にカービィと妹紅の間に何かが投げ込まれる。
「目と耳を塞いどけ!」
竹林に響く謎の声。カービィはその声に従い目を瞑り耳を塞いだ。
一方妹紅は反応が遅れてしまい、投げ込まれた物の効果をまともに受けてしまう。
投げ込まれた物はフラッシュバン、或いはスタングレネードと呼ばれる物。
強烈な音と閃光で対象者に一時的な失明や眩暈を起こし、それに伴う見当識失調によって無力化を図る非殺傷武器である。
バァァン!と破裂音が鳴りそれと同時に閃光が輝く。それにより妹紅は弾幕を途切れさせてしまい、三半規管を揺さぶられ、地に墜ちようとする。
カービィも目を瞑り耳を塞ぐだけなので、それなりにダメージを受けたが、妹紅よりは軽くすぐさま行動に移れた。
妹紅に一気に急接近する様はまさに疾風迅雷。そのまま攻撃ーーーーをせずに吸い込んだ。
「ファイアカービィ!」
妹紅が付けていた大きなリボンを頭に新たなコピー能力を得たカービィが現れた。
そのままフラッシュバンを投げたと思われる声の方へと向かう。
そこにはカービィにとっても馴染みの深い人物……?がいた。
「よう、久しぶりだなカービィ」
見た目はペンギンのような目の前の男をデデデと言った。
「…………んあ?」
妹紅が少々間の抜けた声をあげて目を覚ますとそこは見知らぬ部屋……ということはなかった。
だが体が縄のようなもので柱に固定されていて身動きが取れない。そればかりか妖術も使えないようだ。この縛っている縄の効果なのだろうか。
「何故だか実力行使に出た挙句結局はおチビさんと呼んでいた者に無力化された気分はどうかしら?」
「最悪だな。動ければいの一番にお前を燃やしいところだ、永琳」
妹紅に永琳と呼ばれた女性はやれやれといった表情を浮かべる。
「そりゃそうでしょうよ。いきなり襲い掛かってきた貴女の動きを制限しないなんてあり得ないわ。それに勘違いをしているらしいし、ね」
「は?勘違い?」
「そこからは俺様が説明してやろう」
永琳の私室と思われる部屋の戸を開けデデデが高圧的な態度をとりながら入ってくる。
のっしのっしと床板を踏みしめながら妹紅の前に立つ。
「……見たことない妖怪だな」
「誰が妖怪だ誰が。お前らがアドレーヌと似通った姿形をしているから、まあ俺様が異質に見えるのはしょうがないとは思うが。で、だ。お前はこの新聞を読んでこの永遠亭にやって来たんだな?新聞の大見出しに上白沢慧音と書いてあったから此奴と深い関わりがある。そうだな?」
「……確かにその通りだがよ。何処が勘違いって言うんだ?私は操られていたウィズとかいう奴に会って、操った奴は狂気を増やしたとか言っていたんだぞ。狂気っつったらあの付け耳みたいなウサギしか思い浮かばねえよ」
「それが勘違いだと言うんだ。ほれ、よく読んでみやがれ。『道化師のような格好』と書いてあるだろうが」
「はぁ?そんなわけが……………………ありました…………ね」
「…………」
「いや、なんて言うか、その……マジでゴメン!」
柱に固定されているため、手を合わすことは出来ないが頭は下げられるので、妹紅は凄まじい勢いで頭を下げた。
間違いを素直に認められるもこたんはいい娘である。
「そういやあのおチビさんはどこ行ったんだ?」
「ああ、カービィのことね。彼なら輝夜に拉致られたわ」
「何やってんだあいつは……」
「まあ、俺様と同じところから来た奴だから珍しいんだろうよ」
「そういやあいつコレクターだったな……」
永琳がいう輝夜。妹紅がいうあいつは同じ人物を指す。
その名前は蓬莱山輝夜。かのかぐや姫その人である。
「んで、こいつ解いてくれねえか?勘違いってわかったし、もう暴れる気が起きねえから」
「……まあ、よかろう。俺様の国民に手をあげた罪は普通なら重いのだが、此処は俺様の国でない以上、お前を罪に問うことは出来ぬ。故、許してやろう」
「素直に友達に手をあげるとかマジ許さねえ!って言えばいいのに」
「煩いぞバンダナワドルディ!」
デデデが下を向いて叱る。そこにはバンダナを巻いた赤い丸い体に顔と思われる鏡餅のような形をした黄褐色の部分がある何かがいた。
「あんたは?」
「ボクはバンダナワドルディって言うっす。と言ってもワドルディは種族名なので、他の個体と区別するためバンダナワドルディって名乗ってるだけっすけど。出来ればバンワドって呼んでほしいっす」
「そっか。よろしくな、バンワド」
一人と一体が友好を深めている中に突入してくる一人の人物、とそれに抱えられたピンクの丸いの。
言うまでもなく蓬莱山輝夜にカービィである。
「えーりんえーりん、この子面白いわよ!案外、あの新聞もバカにできないわね!」
「どうしたのよ、輝夜。そんなに嬉しそうにして」
「まあまあこれを見ればわかるわよ。はい、カービィ」
輝夜がカービィに合図を送るとカービィは頷き光に包まれる。
光が収まるとそこには胸元だと思われる部分に輝夜が付けていた物と同じリボンをつけて、頭から長い黒髪を生やしたカービィがいた。尤も、カービィにとって長いのであって側から見れば短いのだが。
「……?これがどうかしたの?」
「これからが面白いのよ。デデデ、壊れやすいものを持っているかしら?」
「電球でいいか?」
「上出来。さあ、カービィ。能力を使いなさい」
カービィが再び頷き、能力を使う。
それを確認してから輝夜はデデデから預かった電球を思い切り床に叩きつけた。
普通なら電球を思い切り叩きつければ、ガラスが砕け、四方八方に飛び散るだろう。だが、カービィが能力を使った後の電球は鈍い音を出したが割れることはなかった。
「これは輝夜の能力?という事はあの新聞に書いてあったことは本当だったのね。『模倣する程度の能力』って。確かに面白いわね、解剖したいわ」
「ハンマーでぶん殴るぞ。……それにしてもそれはなんてコピー能力名だ、輝夜」
「ああ、確かジェットって言ってたわね。私を吸い込んで飲み込んだ一瞬だけ聞こえたわ」
「ジェット……。見た目が全然違うな」
「そういや、デデデ……でいいんだよな?あんたはなんでこんなとこにいるんだ?そこのおチビさんと知り合いみたいだが」
拘束を解かれた妹紅がデデデに訊く。
デデデはフン、と一回鼻を鳴らしその問いに答える。
「輝夜や永琳の話を信じるなら俺様はここから遠く離れたポップスターという星、そこにあるプププランドという国を治めている大王だ。なんの因果か目が覚めたら迷いの竹林にいてな。バンワドも近くにいたからどうにかなったがな」
「ボクが永遠亭を見つけたっす」
「お前、凄いな。普通の奴なら迷って出られなくなるのに永遠亭を見つけるなんて。よっぽど運が良かったんだな」
「え?ボクは足跡を辿って行っただけっすけど」
「は?足跡って……まさかイナバのか?」
イナバとは因幡てゐの部下のような存在である。
基本的には見た目は普通のウサギである。普通のウサギである。大切なことだから二度言った。
人の言葉も解さないウサギであるため、迷いの竹林をそれこそ縦横無尽にピョコピョコしている。
そんなウサギ達の足跡などついているとして大量にあるにも関わらずこのバンワドは見事に永遠亭までの足跡を見つけてここまで来たのだ。
ぐう有能である。
「あー……まあいいや。デデデとおチビさんの関係は何なんだ?友達か?」
「俺様は大王だぞ。そしてこいつは国民。それ以上でもそれ以下でもないわ」
「だから素直に大親友って言えばいいのに」
「クビにするぞバンワド!」
と、各々が歓談に時を過ごしていたが、そこで変化が訪れる。
指を打ち鳴らす音が聞こえたかと思ったら、カービィ達がいた場所が突如として別の場所になる。
それは一言で言うなら宇宙と呼ばれる場所に酷似していた。していた、と言うのは明らかにおかしい点が存在するからである。
それは太陽と地球があまりにも接近していること。普通ならばありえない光景である。
(私に悟られずに私達を移動させてみせるですって⁉︎一体誰がこんな芸当が出来るとでも言うの?)
永琳はあまりの事態に驚きを禁じ得ないでいた。
そんな時に響き渡る二つの笑い声。
「フウワッハッハッハッハ!」
「ヒィヤッハッハッハッハ!」
カービィ達が立っている場所。そこに現れたのは一対の巨大な白い手だった。
最後の一対の巨大な白い手……。一体何スターハンドと何レイジーハンドだと言うんだ……。
皆さん大好きDDD登場。側近的ポジにはポピーブロスsrでもエスカルゴンでもなくバンダナワドルディ。ぐう有能であるバンダナワドルディでございます。
ホモォのあれを適当にいじくったらモコォとかいう慧音に出来るんじゃないかと思ってやめた今日この頃。次回は東方もカービィも関係ねえ!ス○ブラ回だオラァ!