赤キ血統ノ忘レ形見 作:桐谷
最近、ほったらかしにしていた閃の軌跡Ⅱをプレイ再開し始めました。
案外、ムービーが多いですね。イベントも長いのでそれ眺めるだけで終わる日もあります(笑)
そんなこんなで本編へどぞ(テキトーだなおい)
―――ガチャ
「ただいまー」
学生会館の扉を開けながらそう言った。
別に自分の家と思って言ってる訳ではない。恐らくわたしを待っているだろう人物に対して言ったのだ。
「あぁ……シルヴィア、おかえり」
わたしが出て行く前と相変わらず、彼、リィン・シュバルツァーはまだ落ち込んでるようだ。彼の周りだけ空気が沈んでる。
「まったくー……まだ気にしてるの?」
「いや、気にしない方が難しいと思うんだが……」
「………まあ、それもそっか。そんなリィンに朗報だよ」
そう言って、彼の座ってるテーブル席に座った。
「……誤解、解けたよ」
「え、本当なのか!?」
「うん」
「そうか、良かった……」
ほっと息をつく彼。すると、わたしに頭を下げた。
「ありがとう、助かったよ」
「ううん、わたしだって誤解されたままなのは嫌だったし、お互いのためだよー」
―――むしろ、わたしにとっては良いきっかけになったしね
「……どうしたんだ?」
「…ん?何が?」
何に対しての問いかけなのかわからず、首をかしげる。
「なんだか、やけに嬉しそうな顔をしてると思ってな」
「え、わたしそんな顔してた!?」
少し苦笑しながら頷くリィン。どうやら、自分の気づかぬうちに口元が緩んでいたらしい。わたしは慌てて、口元をキュッ締め直す。
「そ、それはそうと、リィンもこれで落ち着いてたらダメだよ?今回の誤解は解けてもまだ、旧校舎の件は片付いてないんだからさ」
話題を彼に振り返し、誤魔化す。
「あぁ、そうだな。出来るだけ早く謝れるようにするさ」
少し事態が落ち着いたからか、その表情はいつもの彼のものだった。その姿を改めて見て、ちょっと安心する。これならちゃんと仲直りできそうだ。先ほどの彼女も別れる前に―――
『―――心の準備が整ったら、きちんと彼には謝るわ。今、顔を合わせて言うのは無理だけど………大丈夫、必ず謝るから』
―――そう言っていた。だからきっと、わたしも大丈夫だと思った。だって、二人はお互い気づいてないけど、想いは一緒なのだから。
「さて、そろそろ次の依頼に行こう?のんびりしてると、頼まれた依頼こなせなくなっちゃうよ」
「了解だ、行こう―――」
わたしたちは立ち上がり、次の依頼に赴くべく、学生会館を後にした。
―――現在の時刻、21:00。
「うーん、今日は頑張ったなぁ……」
わたしは部屋のベットで伸びをしていた。今回、生徒会の依頼をいくつかをリィンとこなした。最後に残った『旧校舎の探索』だけは同行しなかった。理由はいたってシンプル―――
『―――アンタ宛てに荷物届いたから、早めに寮に取りに来なさいよー。それまで私が預かっておくからねー』
と、サラ教官から連絡が入ったのだ。だが、一体誰から何を送られてきたのだろうか。皆目見当がつかない。
「なのになんで………サラ教官まだ帰ってきてないの………」
責任感あるんだろうかあの教官はと内心呟く。20:30にも教官の部屋と一階のロビーを確認しに行ったのだが姿はなかった。
もう明日聞きに行こうかなぁ……
なんて思い始めて、目を閉じたとき―――
―――コンコンッ
「ん、誰か来た?」
「………シルヴィアー?寝てなければ出てきてー」
どうやら、ようやく待ち人が来たようだ。
「………今出まーす」
ドアを開けるとそこには、少し申し訳なさそうな表情をしたサラ教官の姿があった。
「ごめんなさいねー。急用が出来ちゃって、トリスタから出払っちゃったのよ」
「はぁ……そうだったんですか」
まあ、そんなことだろうとは思っていた。それはそうと、気になることがあった。
「あの、教官……非常に言いにくいんですけど」
「ん?どうしたのかしら?」
「………飲んでます?」
そう、彼女の周囲からアルコールの匂いが漂っていたのだ。
「あはは……やっぱり分かるわよねー……」
「多分、わたしじゃなくても分かりますよ……」
まさか、飲むのに夢中になって自分の言ったことを忘れていたんじゃないかとも思ったが、流石にないと首を振る。一見不真面目そうな人に見えるかもしれないが、自分の言葉には嘘をつかない。少なくとも彼女にはそんな雰囲気がある。現にこうして、教官自ら部屋を訪ねてきたのだ。
「本当にごめんなさいね、あまり詳しくは言えないんだけど、どうしても行かなきゃならない急用でね。その件で少し飲まなきゃいけないことになって………」
彼女の顔を見る限り、嘘はついてない。そう思えるほど真剣、かつ反省の思いが伝わってくる表情だ。
「大丈夫ですよ。仕事だったのなら仕方ないですし、わたしは気にしません」
その言葉に安堵するように、サラ教官の表情が柔和になる。「助かるわ」と言い、後ろを向いた。
「それじゃあ、荷物取りに生きましょ。私の部屋に置いてあるから着いてきなさ―――」
そう言いながら、歩き出そうと足を一歩踏み出した瞬間だった。
踏み出した足の膝からサラ教官が崩れ落ちた。
「きょ、教官!?」
驚いて駆け寄ると、彼女は膝をつきながら苦しそうな表情をしていた。改めて近寄ると―――
「う……! 教官、少し飲んだって嘘ですね……!?」
尋常じゃないくらい彼女の顔周りからアルコールの匂いがした。これは誰が見ても飲みすぎだとわかる。
「だ、大丈夫………とか言ってる場合じゃないわね……。シルヴィア、悪いんだけど肩貸してくれない……?」
「わ、分かりました!」
そう言って彼女の腕を自分の肩にかけさせる。表情を見る限り相当辛そうだ。一体どれだけの量を飲んだのか、と思いながらわたしは彼女の部屋へと急いだのだった。
お疲れ様でした。
いやぁ……そろそろ回想が長すぎないかと思うこのごろです、はい
早く一章の内容に戻さなければ………