赤キ血統ノ忘レ形見   作:桐谷

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ひどくお久しぶりです。
楽しみにしていた方は申し訳ありませんでした。

「赤キ血統ノ忘レ形見」第18話目になります

忙しくて、書くことが出来ませんでしたが
今は落ち着き、今後はもっと早く投稿できると思います

それではどうぞ


依頼は事件呼ぶ?

「シルヴィア!そっちいったわよ!」

「りょーかい!」

 

通さんとばかりにわたしは得物を振るう。敵に避けられるが深追いはせず、また自分の位置まで戻った。

 

「リィン!まだなのか!?」

「後少しで終わる!もう少しだけ持ちこたえてくれ!」

 

現在の状況を説明すると特別実習でリィンの防衛中である。なんでこんな状況になっているかと言えば、原因は数分前に至る。

 

 

 

 

 

 

 

―――わたしの暴露により、一同から白い目を向けらたサラ教官は物凄く反省したようで丁寧な謝罪をわたしにした。わたしとしては自分の飲酒が不可抗力だということ説明したかっただけで、別にサラ教官を攻めたい訳ではなかった。なので、この件はサラ教官による大きな間接的原因と不注意で飲んでしまったわたしの直接的原因があるとして痛み分けというかたちで収拾された。

その後、特別実習のカリキュラムという形で周辺地域の人たちからの依頼《依頼》をこなすことに決めた。

 

 

 

そして現在、依頼のひとつである『壊れた街道灯の交換』の最中なのだが―――

 

「ド忘れは流石に……」

 

自分に飛びかかる魔獣に対して武器を振りかぶる。

 

「聞いてないよリィ……ッッン!」

 

それに悪態づきながらダガーを突き立てた。

何をド忘れしたのか、それはパスコードである。壊れた街道灯の交換をするために必要なコード番号をあらぬことか全員覚えてなかったのである。

 

「待ってくれ……もう少しで思い出せそうなんだ!」

 

そうは言うが街道灯の光に次々と魔獣がよってくる。リィンの防衛もあり、大概の攻撃は回避よりガードしなければならない。つまりスタミナが相当削られていくのだ。

 

「……! 思い出した、466515!」

 

その声が響き、わたしたちも「そうだった」と思い出す。すぐさまリィンが取り替えの作業に移るのを横目に、わたしは戦闘に集中し直すのだった―――。

 

 

 

 

 

「ふぅ……とりあえずひと安心だな」

「そうだね……でも………」

 

戦闘、依頼、共に無事終了した。だが問題がひとつある。

 

「なんでリィン、メモとったこと忘れてたの……?」

「うぐっ……それはその……すまない」

「人間、焦ると判断が鈍るものだな」

 

ラウラの言う通りだなのだが、流石にちょっとマヌケというかなんというか。

 

「まあでも、いいんじゃない?依頼は達成できたことだし」

 

エリオットのフォローが入る。確かに、終わったことを言っていても後の祭りだ。これから精進していけばいい。

 

「そうね……とりあえず依頼は終了したし、街に戻りましょ」

「んー、そだね。他のも片付いてるし、報告して今日は終わりかなー」

「ああ、戻って報告したら一度宿戻るとしよう」

 

方向性が決まり、わたしたちは帰路につく―――

 

「……ん?どうしたのラウラ?」

 

ふと、わたしが彼女に話しかける。

 

「……いや、気にするな、なんでもない」

「ふーん……」

 

なにがどうしたのか、それはラウラがじっとリィンを見つめて……いや、どちらかといえば睨んでいたように見えたのだ。だが、そのときのわたしはそこまで気にすることもなかったので、黙って帰路につくことにした。

 

結果的にこの後の事件で、そんな思いもすぐに消えるとは知らずに―――

 

 

 

 

 

 

「ふざけんなあッ!ここは俺の店の場所だ!」

「それはこちらの台詞だ!」

 

 

 

「………おうふ」

 

遠目からでもわかるぐらいに一触即発な二人組が怒鳴り合っている。いったい何事かと野次馬の中の一人に尋ねると、どうやら大市で店の場所取りのトラブルが起きているらしい。なんでも地元の商人と帝都の商人が言い争っているらしいが……。

 

「普通なら出店許可を領主が出してるよね?」

「うむ、妙だな」

「そうよね……あ!」

 

アリサの声でもう一度視線を彼らに合わせると、お互いが胸ぐらを掴み合い、今にも殴り合いの暴動が起きそうになっている。急いで力があるリィンが一人に、わたしとラウラがもう一人に向かい、二人を羽交い絞めにして止める。

 

「な、なんだぁ!?」

「は、離したまえ!」

「事情は知りませんが……!」

「とにかく、落ち着くがよい!」

「一度頭冷やしてください!」

 

暴動のぎりぎり一歩手前でなんとか止めることはできた。大市の元締めらしき人物も登場し、とりあえず二人から事情聴取すると……。

 

「同じ許可証が二人が持ってる?」

「どうなってるんスか!」

「期限も全く同じ……説明していただきたい!」

 

大変憤慨しているのを見ると、二人とも嘘をついているとは考え難い。とりあえず、公共の面前だと迷惑なので移動してもらおうと元締めが誘導する、そして―――

 

「お前さんたちもありがとうな、流石はトールズ士官学院の特別な生徒といったところか」

「へ?」

「どうして私たちの事を……」

「……わしはこの大市の元締めをしているオットーという者だ。この話が片付いたらお茶でもご馳走するから、少し付き合ってもらえんかの―――」

 

……?

どういうことだろう?

 

疑問に思いながらも、わたしたちはその後元締め宅を訪れるのだった。

 

 

 




お疲れ様でした。

次話、特別実習のストーリー展開が始まります。
どうぞお楽しみに!
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