赤キ血統ノ忘レ形見   作:桐谷

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こんにちわ、桐谷です。

もう少しで序章も終わりそうです。
そして、書き溜めてた小説も尽きそうです……。

早く書かないとなぁ……



石の守護者~ガーゴイル~

「せやぁっ!!」

 

蒼い髪が揺れ、そのたびに流れるような剣戟が弧を描く。彼女の手によって屠られたダンジョン区画の魔獣の数は既に20を越しているだろう。

 

「ふうっ……今のが最後か」

 

そのまま剣を鞘に納め、仲間の方に振り返った。

 

「お疲れ様です、ラウラさん」

「もう、私たちが何もしなくていいぐらいに強いわね……」

 

エマとアリサが慰労の言葉をかけ、彼女に歩み寄る。

 

「そんなことはない、そなたらの援護があってこそあそこまで私は自由に動き回れるのだ。私独りであったらこんなに早く戦闘は終息すまい」

 

謙遜の言葉と共に困ったような顔をする彼女に、わたしも笑いかける。

 

「でも、一番火力になっているのは事実だからねー。みんなが私に言ったみたいにラウラも謙遜することないよー」

「ふふっ、そうです。お互いの働きを称賛することは悪くないことですから」

 

エマもそう言って笑いかける。それに対してラウラは「うむ、ならその称賛、ありがたく受けよう」と微笑み返した。

―――いい雰囲気だ。

 

「それにしても……かなり歩いたけど、出口はまだかしら」

 

アリサが首を捻る。それは確かに言えている。そろそろ、1階についてもいいくらいには階段を上がってきたはずだ。

 

「もう少しで着くよ、きっと。段々外から入り込んでくる風が強くなってきてるから」

「シルヴィア……あなた風まで読むことができるの?」

 

驚き、というか半分ほぼ呆れ顔でこちらを見てくる、アリサにわたしは苦笑で返した。

 

「いや、うん……どちらかといえば視認するよりも先に肌で感じ取っちゃうタイプだから。ほら、時と場合では『習うより慣れよ』っていうし……」

「それ絶対意味違うと思うんだけれど……」

 

驚きより、呆れの感情の方が割合を占めてきたようで、完全に目がジト目に変わっている。わたしはさらに苦笑いするより他なかった。

 

「まあ、とにかく、出口が近いのはきっと間違いないだろう」

「そうですよ、これだけ歩いたんですから、きっと外に出れますよ!」

 

こちらのやり取りを見て、若干苦笑しているのはさておき、二人がフォロー(といっていいのか?)を入れてきた。

 

「……ま、そうね、進んでいればいずれ着くわよね」

「そうそう、頑張って行こう―――」

 

 

 

―――グギャオオオォォォォォォンンン!!!!!

 

突如そのおぞましいような雄叫びがダンジョン内へと響いた。

わたしたちはその方向へと一斉に振り向く。

 

「い、今のって一体!?」

「分からん……だが行くしか無かろう!」

「だね、多分きっと誰かがソイツと戦ってるだろうから……」

「と、とにかく、急ぎましょう!」

 

わたしたちは臨戦態勢のまま、その咆哮の元へと駆けていった。

 

 

 

 

「くっ……力を取り戻したのか!」

「なんてやつだ……」

 

ソレは今まで与えてきたダメージがなかったの如く、平然を取り戻した。

こんな化け物相手にこれ以上戦闘を続けるのは、ただただこちらの消耗戦になるだろう。

 

これ以上は戦うのは厳しい……

 

自己の立たされている状況を冷静に把握するリィン・シュバルツァー。彼自身も、やはり消耗していて息が切れている。

 

こうなったら―――!

 

己の禁じ手を解き放とうとした刹那―――

 

「下がりなさい!」

 

え・・・

 

後方からの声、周りにいる仲間ではない。そう思っている間に自分の脇を数発の矢がすり抜けていった。

それらはソレに命中。訝しげに声をうならせるソレに更なる追撃が加えられる。

 

見覚えのあるような武器から放たれる、アーツ攻撃。更にこれでもかと言わんばかりの、大剣の剛撃がそれの体に吸い込まれた。

 

「き、君たちは……!」

 

赤毛の少年、エリオット・クレイグが驚いたように呟く。

 

「何とか間に合ったみたいだねー」

 

その声を聴いたと同時に対峙しているソレの目と思われる部分に短剣のような武器が直線を描き、突き刺さった。

 

遅れて、もう一人が姿を現す。

どうやら援軍が到着したようだと彼は悟った。

 

「すみません、遅くなりました!」

「いや、助かった……!」

 

彼、リィンは声の主たちに礼を言う。

 

石の守護者(ガーゴイル)……。暗黒時代の魔導の産物か。どうやら凄まじく硬いようだ」

 

大剣を振るった手応えからラウラは警戒を強める。流石のラウラの剛撃でも他の魔獣とは違い、そう易々とダメージは当たられないようだ。

 

「あぁ、しかもダメージを与えても再生される……!」

 

この場にいた四大名門―――ユーシス・アルバレアが更なる情報を開示する。一人でダンジョン区画に入った彼だが、どうやら最後の男子グループと途中で合流したらしい。

 

「だが、この人数なら勝機さえ掴めれば―――」

「ま、仕方ないか……」

 

リィンの声を遮るかのように、また新たな声が後方より響いた。

全員がそちらの方向に目を向けると、二つの人影が立っていた。

 

「お前は……」

「間に合ったようだな、導力銃のリミットを解除……くらえ!《ブレイクショット》!!」

 

そう叫ぶ、眼鏡の少年、マキアスが自身の得物と思われる銃でソレ―――ガーゴイルへと銃弾を放つ。威力は中々のようで一撃でひるませることに成功する。

 

「せいっ」

 

その隙に転じて銀髪の少女、フィーがガーゴイルの背後をとる。そして体を支える2本の後ろ脚の関節目掛けて特殊な形をした双剣で切り付け、バランスを崩した。

 

「今が勝機だ!畳みかけよう!!」

 

リィンが言うそれを合図にわたしたちは武器を再度身構えた。

 

一斉に自分たちの力を解放させ、全力攻撃をしかける。そしてなぜか不思議なことに、周りの人がまるで次に何をしようとしているのかが手に取るように理解できる。こんな芸当今日初めて会った面子で実現させるのなど、不可能に等しい。だが、現に連携は今も続いている。

 

強い剣戟でダメージを着実に与え、その隙を埋めるように遠距離からの射撃、また小さな得物を使う者たちがフォローに入り、次の大きな一撃へと繋ぐ……。いくつもの力が重なり、小さな力だったものが巨大な力へと形を変えて行く。そしてついに―――

 

「崩れた!今だ!!

「任せるがよい!!」

 

ラウラが大きく振りかぶり、ガーゴイルの首に渾身の一撃を与える。その斬撃はガーゴイルの首を両断し、頭は宙を舞い地面へと転がり落ちた。

すると、たちまち頭は石へとその姿を変え、空中に消えるように霧散した。体も同じ運命をたどるように、また霧散し、消えていったのだった―――。

 

 




お疲れ様です

初の戦闘描写でしたが……
なんか、なんか淡々としすぎてる気がして……

面白みあるのかなぁと心配になってみたりしています。
是非ともコメントで御教授を……なんてw

それでは、失礼します
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