赤キ血統ノ忘レ形見   作:桐谷

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前回の続きですねー

日が空いてしまって
申し訳ないです(・・;)


決意の意思

「や、やった……」

「よかった、これで……」

「ああ、一安心のようだ」

 

闘いを終え、全員が肩の力を抜いた。だが1つ疑問が残っている。

 

「それにしても……最後のあれは何だったのかな?」

「そういえばなんか光に包まれた気がしたねー?」

「ああ、全員が淡い光を帯びていた」

「ふむ……」

 

そして、わたしたちが一番不思議に思っていることを、ラウラが代弁するように言った。

 

「気のせいか……皆の動きが手に取るように"視えた"気がしたが……」

「……たぶん、気のせいじゃないと思う」

 

そう、戦闘中に、全員の動きが言葉を発さずとも理解できたのだ。今何を考えているのか、次に何をするのか、相手の思考が読み取れたといっても過言ではないほどに。

 

「それが、ARCUSの真価ってワケよ」

 

その声は階段の上から響いた。聞き覚えのある声で、声の主が誰だか理解することに時間はかからなかった。

パラパラと拍手しながらこちらを眺めているその女性が続けた。

 

「いや~、やっぱり最後は友情とチームワークの勝利よね。うんうん、お姉さん感動しちゃったわー(はあと)」

 

そう言って階段を下りてくる彼女、サラ教官はわたしたちの目の前に立ち、オリエンテーリングが終了したことを告げた。わたしたちはそんな彼女に己の疑問と不信感をぶつける。

 

「……単刀直入に問おう。特科クラス《Ⅶ組》……一体何を目的としているんだ?」

 

ユーシスがすべてをまとめた疑問をぶつけた。なぜ、身分に関係ないのか?なぜ、自分たちが選ばれたのか?各々が自分の疑問をぶつけていく。それに対してサラ教官は、

 

「うーん、色々あるんだけど、一番わかりやすい理由はその《ARCUS》にあるわ」

 

話によれば、私たちが所持しているARCUSは最新鋭の戦術オーブメントで、様々な機能を搭載しているが、一番の真価は《戦術リンク》と呼ばれる現象にあった。先ほどの戦いで各々がまるで繋がっていたような感覚……。その感覚を随時引き出せれば、今後の戦術に大きな恩恵を与えていくものになる。まさに戦場における"革命"ともいえるだろう。

だがその力を引き出すには、現時点では個人的な適正に差があるらしく、新入生の中でわたしたちは特に高い適性を示したらしい。それが身分に関係なく選ばれた理由でもあるという。

わたしたちが納得するなか、サラ教官は真剣な顔つきになり、改めて話だした。

 

「さて、トールズ士官学院はこのARCUSの適合者として君たち10人を見出した。でも、やる気のない者や気の進まないものに参加させるほど予算的な余地があるわけじゃないわ。それと、本来所属するクラスよりもハードなカリキュラムになるはずよ。それを覚悟した上で《Ⅶ組》に参加するかどうか―――改めて聞かせてもらいましょうか?」

 

真剣な顔つきのままそう言い切った。サラ教官が真剣な顔で話しているところを初めてみたのもあり、わたしたちは自分がどうするかを考え始めた。周りを見渡したり、人の顔を伺ったり、みんな正直決めかねてるようだ。

 

わたしは……どうしようか?

 

自分がどういった身分を考えて、改めて悩む。

 

 

 

 

 

 

 

 

うぅ…お…かぁ…さん……!

お…母……さぁん!!

 

 

 

 

遠い記憶が、フラッシュバックのように思い浮かんだ。

忘れたことなどありはしない。二度と繰り返さないと誓ったあの出来事を……。

 

「……わたしは」

 

不意に声を発した私を全員が注目する。わたしは意思を固めて言った。

 

「……参加します。シルヴィア・O・ラメンティア、特科クラス《Ⅶ組》に!」

 

特別大きい声ではなかった。だが、その声は確固たる意志で満ちており。旧校舎によく響くように聞こえた。みんな目を丸くしており、わたしはその視線のさなか、サラ教官の目をじっと見つめ続けた。

 

「……以外ね、貴女が一番乗りなんて。その瞳……何か目的があるみたいね?」

 

わたしは彼女の言葉にうなずく。だが簡単には人に語れるようなことではないので、話そうとはしなかった。

 

「ふぅん、ま、わかったわ。シルヴィア・O・ラメンティア、Ⅶ組に参加ね」

 

そう言うと、彼女は私から目を放し、他のみんなを眺めるように見回した。

 

「他に参加者はいるかしら?軽いノリで入ったりなんかしちゃダメよ?本当にちゃんとした気持ちがないと、後悔するのは自分なんだから」

 

見回し続けること約数秒後、1人の生徒が一歩前に出た。

 

「―――リィン・シュバルツァー、特科クラス《Ⅶ組》に参加します」

「おっと、次は君か~……。君も何か目的があるのかしら?」

「いえ、無理を言って通わせてもらった学校です。自分を高められるなら、どんなクラスでも構いません」

 

そう言うとリィンはわたしの方をちらと目配せをした。その意図はわたしには分からなかったが、何か言いたいことぐらいは読み取れた。

 

「ふんふん……なるほどね。わかったわ、リィン・シュバルツァー、参加ね」

 

その後、続々と参加を希望する生徒が増え、最終的にはここにいる全員が参加という形になった。相変わらず、マキアスとユーシスは火花を散らしており、リィンとアリサは和解していないようではあったが……。

 

「それでは、この場をもって特科クラス《Ⅶ組》の発足を宣言する!この一年、ビシバシしごいてあげるから楽しみにしてなさい―――!」

 

サラのその声をもって特科クラス《Ⅶ組》が誕生した瞬間だった。

 





感情表現って難しいですよね。
これから上手くなりたいです。
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