俺が欲しいのは平穏無事。   作:10円ガム

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そっち系なの?マダオ系男子?

兄貴の言い分はこうだ・・・

少しでも、兄貴に竹刀が触れたら

無駄に汗をかかずに

春乃さんに汗を拭かせず

練習や指導に取り組むと言う事だ。

そして、

沖田君、龍薙、俺が兄貴と剣を交えろ

という事だ。

 

「?何で龍薙も何だよ?

 さっきは、沖田君と俺の二人だっただろ?」

 

「龍薙君の家は、武芸を嗜む家柄

 剣の腕はなかなかという噂を聞いた事が有る」

 

「そうなのか?龍薙?」

 

「けっけっ剣道はやややった事有る」

 

神社かお寺かの息子が剣道とは、

まさか、御狐様が見えたり

会話したり出来るんじゃないだろうな?

えと、『金狐』だっけ?

何か違うな・・・

まぁ龍薙の名前なら、龍を薙払うのに

剣を使った。みたいな話が過去に有って

その言い伝えが現在に至り

家が剣道をやってる、みたいな事だろう。

 

「俺達が負けたらどうすんだ?」

 

「何も変わらないが?」

 

会話しながらも春乃さんが

タオルをスタンバってる

これが今後も続くのは少々気の毒だ。

 

「音無君の、お兄さんやっぱり気持ち悪いよね?」

 

「俺もそう思う・・・」

 

魅月が言ったが本当にそうだと思ったんで

同意した。

 

「まぁ風紀の為にやるのは構わないが

 俺は何でだ?」

 

「この俺、剣信には解るぞ景虎

 お前には才能が有る!俺には無い才能が!」

 

確かに兄貴に何度か家で教えて貰ったり、

付き合ったりしたが・・・

俺に才能?神は不平等だな?

剣の才能何か有ってみろよ

絶対に『普通』という名の日常が壊される。

 

「まぁ解った・・・」

 

こうして俺達3人は兄貴と剣道で

戦う事になった。

 

兄貴は一本見事に入れたら勝ち。

俺達は、兄貴の体に竹刀が触れたら勝ち

一本じゃなくて良いらしい。

流石に全国レベルはよほどの自信だな・・・

 

話を聞くと、沖田君はやはり、

その名の通り、『繋ぎ足』『送り足』等の

足技が凄く、

神速まではいかないが、

3段突きも心得て要るそうだ。

兄貴が一目置く期待の新人らしい。

 

俺達は剣道の試合の直ぐ脇で試合観戦だ。

一応武芸をに乗っ取り正座して。

並んで座った。

試合が始まると沖田君は下がった。

足技は確かに凄く見えた。

 

高速の引きに兄貴が詰め寄る。

兄貴は伸長が有り、リーチもかなり有る。

足も長く隙がない。

沖田君が逃げなら隙を伺うが、なかなかそれが

出来ない様だ。

 

単純な動きの速さは沖田君の方が上に感じたが

兄貴のプレッシャーが半端無い。

さっきまでの無駄に汗をかく気持ち悪い人とは

まるで違う・・・

 

このままでは沖田君の足が

疲れて動きが鈍るだけだろう。

 

「どうした?沖田!?打って来い!」

 

沖田君は言われるがままに、高速で近寄り、

3段突きを見せてくれた。

 

上から下に相手に打ち込む技で、

速すぎてほぼ同時に見えた・・・

 

既に神速に見えたのだが?

兄貴は一段目、二段目は、見事にかわし

3段目は、竹刀でしっかり受け止めた。

そこに相手の竹刀を飛ばす技を決め。

勝敗は決した。

 

「沖田、良い踏み込み。良い突きだったぞ!」

 

沖田君は何も言わず、礼をして場外に出た。

 

俺達の横に正座して並んで座った時に

 

「やっぱり剣信さんは、凄いや」

 

と言った、額には輝く汗が出ていた。

やはり、威圧感が凄かったのか・・・

これが青春か?

兄貴を見るとじっくり、動いただけなのに

かなり、汗をかいていた。

春乃さんがすかさず、汗を拭く。

これは青春か?

 

何かムカつくな、

 

次は龍薙の番だ。

準備が整い、試合開始。

 

龍薙は伸長もリーチも有るし、

動き次第ではかなり、良い形になりそうだった。

 

試合が始まると兄貴から打ち込んだが、

しっかり受け流す龍薙、

互角では無いにしろ、

ちょっとした経験者だけでは無さそうだ。

少し剣道をやった事有る。

その程度の動きでは無かったし、

兄貴に力負けして無かった。

 

沖田君ほどの動きは無いが、

何とかなるかも・・・

 

しかし、バレーの時もそうだが、

イケメンでスポーツ万能で、

背高くて、金持ち?で

何かムカつくな!

 

皆様こいつ、ゲームオタですよ!

心の中で、そう思った矢先。

龍薙は

「参りました。」と

竹刀を置き、降参した。

 

「うむ、素晴らしい力と技!

 龍薙の武芸、しかと垣間見た

 龍薙君、是非我が剣道部へ・・・」

 

龍薙は首を横に振って。

場外に正座した。

二人の間に何か有って力量を弁えての

降参だろう・・・

そして俺の番、

 

「頑張ってね。音無君!」

 

魅月が言ったが、正直無理だろう。

兄貴に少し習った程度でこの中なら

一番初心者・・・

勝てる気がしない・・

 

春乃さんの合図で試合開始。

 

下がるしか無い俺、

何もしない、動きもしない、兄貴、

俺が前に出ても下がっても、

何もしない・・・止まってる。

多分汗をかいてんだろうな・・・

 

「良いセンスだ!景虎」

 

何がだ?

んで今のはオセロットか?スネークか?

どっちだ?

 

兄貴が動き出した。ジワジワと詰め寄って

来たので下がる俺、

気が付けば場外の線まで追い詰められていた。

 

皆が直ぐ後ろで正座してる。

 

「もう、後が無いぞ景虎?」

 

確かにそうだ、

と思った瞬間に兄貴が面への

打ち込みを入れて来た。

 

咄嗟に受けたが、軽い打ち込みだった。

「流れる石だな景虎」

 

「普通に流石と言え、

 夜ノヤッターマンか!」

 

「かわさずに、良い判断だ!」

 

兄貴が何故その言ったのか

解らなかったが

一応褒められたのか?

 

「では最高の技、神速四段突きで

 終わらせよう」

 

そう言うと俺は身構えた

下がれないし、受ける事にした。

 

「行くぞぉ!」

 

予想なら、『面』、『面』、『籠手』、『胴』

等の四段同時、の技かと思ったら。

俺は剣道場に踞り、膝を着いた。

 

 

 

何と、兄貴の神速四段突きは、

『垂れ』反則技で早い話。

股間への四段攻撃だった。

 

「兄貴今のは?」

 

「勝てない相手への報復技だが?」

 

嘘を着け!俺には簡単に勝てるだろうが!?

 

股間を抑えて踞る俺に、

魅月と春乃さんが大丈夫?

と心配してくれた。

女性には、何を言ってるのか解らない

とは思うが大丈夫じゃないです。

 

「剣信さん!やり過ぎです!

 でも景虎君ひょっとして、やられて

 喜ぶタイプの人?そっち系なら、

 ごめんなさい、でも私も嫌いじゃない。」

 

春乃さん、その下に走る頭さえ無ければ

最高の女性です。

 

「そっち系なの?マダオ系男子?」

 

「魅月断じて違う・・・」

 

マダオ系=M男ね

瞬時に解る俺が怖いわ。

 

「行く行くは人体の急所を、9つ同時に

 攻撃する技を開発するつもりだ。」

 

「兄貴、それが出来るのは

 飛天御剣流の方だけだ。

 それに、9つの急所に股間は入ってねぇ」

 

そう、兄貴が全1の実力者でも、

優勝経験無いのは大体反則するのだ。

 

「ちくしょう・・・」

 

俺は激痛が引かなかった。

 

「景虎、お前の心得きに免じて。

 部活道中には、可能な限り汗をかくのを

 控えよう。」

 

「何の話だ?」

 

「追い詰められた。時にお前の後ろには

 友達と、沖田達がいた。

 下手に動き、足を滑らしたりしたら

 正座の彼等が直ぐに避けれない。

 そう思って、技受けたのだろう」

 

「別にそこまで考えて無かった。

 まぁ風紀の乱れが治まるなら、良かったが・・・」

 

俺は少し動ける様になり、

頭を上げ涙目で兄貴を見ると。

春乃さんが、汗を拭いてた。

 

本当に風紀の乱れは治まるのか?

 

「俺は先に帰る、後は任せるぞ風紀委員」

 

防具を取り、ゆっくり剣道場を出た俺。

早く帰って横に成りたかった。

 

サドルを跨ぐ時の股間が痛くて。

やっぱりゆっくりチャリ漕いで帰った。

 

 

 

 

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