「結局俺と何がしたいんだよ?」
放課後。
昼休憩は俺が今までの人生で一番傷付けられて
終わった。『イジメカッコ悪いよ』
イジメられて始めてあのフレーズの良さが解った。
「私達が名前に自信が持てる様になりたいのよ!」
「私達?俺の事は誤解だと伝わったかと?」
「過去のトラウマ無くても、
貴方・・・ほら・・・
『普通』じゃない!景虎ならもっと
カッコ良く無いと!」
「普通って言うな!名前のイメージだけで
カッコ良いと思うな『上杉景虎』さん
がカッコ良かったか誰も解らんだろうが!?」
「誰?上杉景虎?」
「知ってて言ったんじゃないのか?
まぁ良い・・・」
確かに名前で景虎という名前で
カッコ良いんじゃない?と顔を覗くに来る女子は
何人か居て、あの人『普通』じゃん?
と口々に教室の外から言ってた。
全く普通って言うな!
褒めるか、貶すか、どちらかにしてほしい。
自分で普通として望んで生きてるが
顔の『普通』は俺が望んだ事ではない
「私の名前を見て、
顔を見に来る男子が居るんだけど・・・
何か違うって帰って行くの・・・」
魅月は名前より容姿に拘っている
気がする、確かに『魅月有栖』の名前なら
凄い綺麗なら、女子を想像してしまう。
顔は中の上?上の下?
電気街の『先生』の中の人みたいな顔だ
俺は全く嫌いじゃない、
ただ・・・
そう小さくて、ナイチチだ。
寒い所のファミレスでバイトしてる。
先輩で小さくてポニーテールで
アルチチの、『ちっちゃく無いよ!』
の先輩とは違う、
少女漫画家のアシスタントしてる。
小さい人とも違う。
髪型が決定的か?P4の里中さんに近い。
「確かに顔は可愛いが、可愛いより
綺麗系の顔を想像してしまうし、
体が『アレ』だな・・・」
「顔が可愛いって言うのは、正直嬉しいけど
『アレ』って何よ?」
「小学生だな・・・」
「言うなこらぁ!」
魅月が机を手のひらまた
ドン!と叩いた。
「わ、悪い・・・」
「とにかく、肉体的にも精神的にも、
名前負けしない様になりたいから
同じ悩みを持つ音無君を誘ったの!」
「だから俺は普通な事に悩んでは
いない、望んで普通にしてる。
名前負けしてるとも思って無い。」
「顔が普通なのも望んだの?」
「確かに顔は違うが、俺の顔の事を
悪く言うなら俺の両親に謝れ!」
確かエンカウントで似たような台詞を聞いた・・
「なら、やっぱり名前負けしない様に
自分を変えましょうよ」
「それをやったら、俺は普通という日常が
壊れてしまう気がする。」
「日常を壊さず顔だけ壊したら?」
「おい!その表現は何か違うぞ!」
確かに普通を維持する為に、必要最低限な
付き合いしかしなかった。悪く言えば逃げていた。
少し具体的に何をするのか気になった。
「さっき聞いたが何をする気だ?」
「人の為に新しい部活を始めようかなと」
まずい気がする。俺ガイル、でそんな部活してた。
俺はあれを、望んで無い。
「おいおい『奉仕部』か?完全に俺ガイルだぞ?」
「?遠くでしゃがんでるの?」
「それは、待ちガイル、若しくはガイル待ち
飛んだら落とす!って古い事知ってんな!」
「違うの?」
「完全にガイル違いだな」
「なら、どうしたら良いと思う?」
「部活以外にしよう。例えばそうだな、
風紀委員とか?風紀委員て漫画やアニメでは
見たことあるけど、実際に無くね?
自分達で作って学校の風紀を正せば
自分達に自信が持てるし、
他人の見る目も変わるんじゃね?」
「ならそれにしましょう!」
「良かったな。解決してそれじゃ」
「一緒にしてくれるんでしょ?さっき
複数系で話してたし。」
「複数系にしたのは委員は
一人じゃ出来ないからだ。
敢えてだ、」
「だから一緒に・・・」
「言い出したのは俺だが日常が
壊されるのは嫌だ。
名前を悩みに感じだ事も無い。
だが、言い出しっぺとして
日常が壊され無い程度で協力はしよう」
「本当!?ありがとう音無君
やっぱり自分が友達だと思って人から
イジメられた人だから他人に優しいね。」
「おい!普通に親切とか言えないのか?」
「普通って言われたいの?」
「普通って言うな!」
何だろうか?魅月は少し性格的にも
今時の女子高生では無い気がする。
「もう一人声掛けようと思ってた、
人が居るんだけど?」
俺は関わりたく無い人間ばかり頭に浮かんだ。
とにかくこのクラスは個性が強いが多いからだ。
「あの人、龍薙。要『タツナギ、カナメ』君」
「あ~」
確かに名前に何かトラウマとか何か有りそうだ。
「早速話掛けてみるわ」
魅月が話掛ける前、逃げる様に
去って行く、龍薙だった。
「ぼっぼっ僕を巻き込まないで下さい。」
そう言って消えて行った。凄くキョドってたな。