ARMORED CORE VERDICT DAY ‐カーチス姉妹の協奏曲‐ 作:黑羽焔
‐ファットマン所有のガレージ‐
元はハイウェイであった開放的な高架橋、ここの主であるファットマンはなぜかこの場所を気に入ったのかここを改装、ガレージとして使っている。
道路上にはクレーンなどの様々な重機や大型ヘリの発着場、シートが被さっている自衛兵器のAUTO CANNON、高架橋周辺には主が集めたであろうジャンク品や様々な兵器・コンテナが無造作に積まれている。
一応、中央は生活スペースとして利用されているのか、パラソルやラジカセ、汚れたシーツが干してあった。
現在、カーチス姉妹やここのスタッフはここで間借りして生活をしている。
「お姉ちゃん。おじちゃんまた要らないの持ってきたでしょ」
「いつものことでしょ。ファットマンの悪い癖だからまた捨てさせなきゃね」
カーチス姉妹は、ACの整備をしながら他愛のない話をしていた。
「マギーさん~フリージアちゃん~」
「どうしたの?」
「やっぱしHABAKIRIの刃次もたないっす。」
「はぁ。また交換しにいかないといけないのね。」
目下の問題は、如月製の高周波ブレード。同じ実体剣である『MURAKUMO』をベースとしているが、新たに作るのに挑戦したのはどうやらジンのみらしく、『MURAKUMO』は研がなくてもそのまま持つ耐久性であるが、『HABAKIRI』はまだ理想的な刃は完成はしていない。そのため、現在は変え刃で対応している状態なのだ。
「あれ?」
「どうしたのフリージア?」
「ヘリの音が…。あ、ヘリがこっちに来てるよ」
「あのマーク、工房如月のヘリっす」
そんななか工房如月所属のヘリがやってきた。
――――――――――
「あ!ツヴァイさんにドライ。いらっしゃい」
「邪魔するぜ」
「おじゃまするよ~ふりーじあ」
やってきたのは、如月所属の整備士ツヴァイとドライ。フリージアはそれに応対する。
「あら?連絡もなしにどうしたのかしら?」
「おっかしいな連絡いれとくって言ってたはずなんだけど?」
「マギー!ジンから人寄越す…ってもう来たのか」
「はぁ。このスピード馬鹿連絡前にまた到着したのか……」
「だって、はやくつくのが僕のもっとーだし♪」
「褒めてねえよ!このスピード狂!」
2人は仕事先から帰還中にガレージに寄ったようだ。しかし、ヘリパイロットのドライが飛ばし過ぎたのか連絡前に到着したようだった。
「それで、用件はなんなの?」
「あぁ。HABAKIRI用のブレード刃の完成品ができたからそれの報告とHABAKIRIをいったん持ち帰ってほしいそうなんだ。新しいブレード刃用に調整するらしい。」
「そうなの~?わざわざありがと~」
「いいよいいよ~♪」
「相変わらず、色々気にかけてくれるのね」
「まあ、ジンは気に入った奴や贔屓にしてくれる人にはとことん売り込むからな」
「フリージアもあいつの目にかなったってわけだな」
長い間贔屓にしてきたのか、もはや近所の家族同士の会話である。
「あ、そうなるとブレードなくなっちゃうよぉ」
「それは心配しなくていいよ~♪」
「ついでで、新しいパーツも持ってきたぜ。武器だけど」
「そりゃあいたりつくせりだな」
如月所属の社員たちがパーツを持ってくる。
「まずは俺からだな。ライフルの『Au-B-A17』通称タンジー、バトルライフルの『Au-C-B07』通称ポテンガ、ヒートマシンガンの『Au-V-M05』長期戦にも対応できるし狙いも正確優秀なやつだ。それとプラズマガンの『Au-N-C85』、あとは各種ロケットだぜ。今の構成じゃあ雑魚相手には十分だけど、そろそろACと当たることも多くなるだろうしな。重装機がパワー負けしたんじゃ話にならねえ」
「助かるわ。今のガーベラじゃあ。決め手が不足気味だしね」
「僕からは、各種シールドだよ~」
「シールド?私の機体はそれなりに装甲厚いけどいるのかな?」
「がーべらは近~中まではそれなりに戦えるけど、すないぱーとかいたらなにもできないからね。そうなると突撃するしかないからこいつの出番なんだ~♪複数機での連携ならともかく単騎なら絶対にいるよ~♪」
「そうなんだ~。わかったありがたく使わせてもらうね」
「でも、こんなにもらっていいのかしら?」
「それなら、心配ないぞマギー」
「ファットマン?」
「集めた中古パーツをレストアとニコイチしたからな。頼んでおいたんだ。」
「…あれゴミかと思ってたわ」
「有効活用と言ってくれマギー」
――――――――――
「それじゃあ、俺らはそろそろ帰るわ。昼食…結構うまかったぞ」
「だいぶゆっくりしちゃったなあ。昼食ごちそうさま~ふりーじあ」
「「「(。・ω・)ノ」」」
「気に入ってくれてなによりだよ~。」
お世話になったお礼で如月ご一行に昼食を振る舞ったフリージア。今は見送りのためヘリの発着場に向かっている。マギー達は昼食後なにやらサインズから連絡がきたようでこの場からは外れている。
ヘリ発着場について、如月一行のヘリに搭載されていたあるものを見てフリージアは、
「あれ?2人共AC乗ってたんだ」
「そういや見せたことはなかったな」
「あいんとふいあも乗ってるよ~♪」
「そうなんだ」
ヘリに牽引されていたのは、白いAC。片方は重装甲のタンク型、もう片方は軽量の逆足型であった。
「こんな世の中じゃあ、なに起こるかわからないからな。こういうのは必要になるんだ」
「ちなみに、逆足は僕の専用えーしー『ヴァルキリーⅢ』、タンクはつばい専用の『ヴァルキリーⅡ』だね♪」
「ふ~ん(じー)」
2機のACを見つめるフリージア。
「どったのふりーじあ?」
「ん~、私テストで各脚部に色々乗ったけど、それ以来は、重2しか乗ったことないから他の脚部も乗ってみたいと思ってて……、今はこのタンク脚にちょっと惹かれちゃったかな?」
「お!タンク脚かやっぱし装甲固めて火力でドッカンだよな」
「だね~。それやってみたいよぉ」
「ふりーじあって、性格はふいあに近いけど、センスってつばいに近いなあ……ははは」
そんな会話をした後に、如月ご一行は帰路に着いたのであった。
――――――――――
side:マギー
「次の依頼元がEGF(エバーグリーンファミリー)ねえ」
「あぁ。敵諜報部隊の威嚇行動らしい」
わざわざ傭兵のAC使う必要あるのかしら?しかし、どうも依頼相手がEGFだとやりづらいわね。昔軍にいたからなのかしら?
「やはり、やりづらいかマギー。」
「でも、仕事でしょ。久しぶりの依頼だしやるしかないわ。」
「わかった。ところで気になる情報があるが。」
なにかしら?改まって。こういうときは大抵厄介ごとだけど。
「どうやら、お偉いさんが来ているとの情報がある。それで確実性高める為に依頼だしたかもな」
「そう?まあ、関係ないわ。成功させればいいだけだし」
「そうだな。それじゃあ準備しておくか」
要因が重なりすぎている。次の依頼は簡単に終わりそうにないかも。
ファットマンのガレージは公式のダウンロードコンテンツそのままですね。
この話で、フリージアがタンク脚機体に興味をもったようです。
なお、ドライの口調は当初からそういう設定にしてあります。
ライン姉妹は全員ACに乗れる設定なのでここで公開することにしました。AC構成出すのはまだ先の予定ですが。