ARMORED CORE VERDICT DAY ‐カーチス姉妹の協奏曲‐ 作:黑羽焔
友軍部隊と共にEGF領に潜入し、敵輸送部隊を襲撃してください。
情報が不十分なため、護衛部隊の戦力の詳細は不明です。
増援の可能性もあるため、十分な警戒をお願いします。
【アセン内容(通称/カテゴリー)
HEAD:HF-277、CORE:CB-209、ARMS:AE-118、LEGS:AOI mdl.1
FCS:FA-215、GENE:MAKIBASGURA mdl.3、BOOSTER:BA-309
R-ARM:AM/GGA-206(35ガト/ガトリング)
L-ARM:Au-C-B07(ポテンガ/バトルライフル)
SHOULUDER:SL/RCB-112(赤ロケ/KEロケット)
R-HANGER:Au-U-E05(CEシールド)
L-HANGER:Au-N-C85(プラズマガン)】
‐EGF領 デューマン跡‐
side:フリージア
今回はEGF領地へと潜入しての輸送部隊襲撃というシンプルなミッション。でも、情報少ないから不安だなあ。それで敵部隊は見つけたんだけどヴェニデの部隊長さんから奇襲に備えて待機するよう命じられちゃった。私達としては楽だから私からは文句はないんだけど……。
《傭兵というのは、無礼なのが売りなのか?俺は不本意に死にたくもないし、その傭兵もまだ若いからあまり巻き込ませたくも本音だがな、行くぞ》
《(部隊長殿…その発言は無礼だと思いますが)》
そんな通信を残し、ヴェニデ部隊は前線にあがっていった。
《・・・(むぅ~)》
マギーは不機嫌そうだ。
お姉ちゃんが文句ありまくりだよぉ。お姉ちゃんはこう見えて仕事は出来る方なんだけど、私を育てる為に戦うことしかしてなかったから人との付き合いあまりしてないんだよ。そのせいで子どもっぽいことが多いんだ。
《何だお前、言い返されてスネてるのか?》
《ああいう、わかったような口を利く奴が嫌いなだけよ、私は。以前の司令官の件もあったでしょ》
「お、お姉ちゃん。私は気にしてないから大丈夫。いつものことだし」
《フリージアもああ言ってるんだ機嫌治せよ》
フリージアとしてはこういうことはいつものことだ。彼女は標準的な同年代の女性より少し背が低く、見た目も少女のような幼い顔立ちである。また、戦場との関わりはオペレータなどの後方担当だったがためそれなりに長い方だが傭兵としての経験は実質1年である。そのため、依頼人やその他傭兵からは子供扱いされることが多い。まあ、英才教育があってか腕前は有象無象の傭兵を軽く捻れるため大抵は実力で黙らせることが多い。その影響もあってか続けて依頼を出すところも増えつつある。
《フリージアがそういうならいいけど…》
《ところで前方は大した相手じゃないせいかもう少しで終わりそうだぞ》
先行したヴェニデ部隊はそろそろEGFの輸送部隊の掃討を終えそうだ。手を出さなくても快勝であろう。
《癪だけどこのまま警戒するしか…《待て、マギー!》ん?ファットマンなにかとらえたの?》
「どうしたの?」
《おい、なんか来やがった!ヤバい雰囲気だ、クソッ!!》
あっさりと終わちゃうかと思ったけど…さすがにうまくいかないよね。これはちょっとまずいかも。
――――――――――
視点:マギー&ファットマン
反応し警戒した傭兵ご一行だったが、すぐさまヴェニデ部隊隊長のヘリにミサイルが飛来してきた。直撃しヘリは爆発、炎上しながら地面に向け墜落バラバラになった。生存は絶望的であろう。
《きれいに引っかかったな、バカなねずみが》
襲来したのはEGFのヘリ部隊。AC5機という大戦力である。
《フォーミュラ・ブレイン、正常に起動。
《殲滅しろ。一人残さずにな》
EGF部隊隊長の一声でACが一斉に投下された。
EGF部隊のヘリから計5機の4脚型
【U1、オペレーションを開始します】
戦術的な思考を組まれた無機質な人形たちがヴェニデ残党とACガーベラに襲い掛かる。
「
「いくらなんでもヤバいぜ!マギー、なんとかならないのかよ!?」
「ここは敵領地内よ!?いまから援軍が来るわけもない。逃げまわりながら、一機づつ潰すしか…。フリージア迎撃態勢を!」
《了解!…マギー!ヴェニデの部隊が!》
フリージアからの指摘で、ヴェニデ部隊の異変に気付く。
《た…隊長がやられた…》
《もう駄目だぁ…おしまいだぁ…逃げるんだぁ》
《待て、今逃げたらもっとまずいぞ》
《そんなことして最底辺に落とされるなんて嫌だぁぁぁ》
《こうなったら、みんなで死ぬしかないじゃないか。家族が救われるなら安いもんだ!!》
ヴェニデの部隊は決死の覚悟で挑むようだ、それもその筈隊長及びオペレータをやられたヴェニデ部隊は士気がほぼ消失していた。そのため、正常な判断ができなくなっている。また、ヴェニデの社会体制にも関与しているのか、敵前逃亡などで臆病者のレッテルを張られたものはいわゆる劣等種として階級制度の一番下に落とされることはよくあるそうだ。そのため、彼らにとって上の戦略的撤退を除けば、死ぬ方が撤退よりもマシな行為なのである。
「落ち着きなさい!早めに体制を…」
《マギー!部隊が突撃し始めちゃったよ!駄目ぇぇぇ!死ににいかないでぇぇぇ!!》
彼女たちの叫びも虚しく、無謀ともいえる特攻をかけたヴェニデ部隊は敵ACのバトルライフルで一機も残さず殲滅された。
「馬鹿野郎が…戦場で命を粗末に使いやがって…」
《ひどいよ…どうしてこんなことを…》
ファットマンはヴェニデ部隊がやったとこをぼやき、フリージアはそれを嘆いた。殲滅を終えた敵ACが次のターゲットであるガーベラに向かう。
「フリージア!」
《うん…。今はなんとか生き延びないと。(守ってあげられなくてごめんね。あとで弔うから…)》
マギーの一声で、ガーベラは敵AC部隊と対して迎撃体制をとった。
――――――――――
戦闘は数の利に勝っているEGF部隊の方が優勢かと思われていたが意外と硬直していた。敵
「ええい!しつこいお人形さん達だ~!」
『ガーベラ』はガトリングとバトルライフルで応戦しているが敵ACに弾かれ降下は薄い、火力が高いプラズマガンとロケットを撃ち込みたいが、前者は敵に囲まれるためチャンス待ち、後者は狙おうとすると敵ACのバトルライフルで阻害される。八方塞がりの状態である。
苦戦中の『ガーベラ』。そこにファットマンのヘリに突如通信が入る
《そこの傭兵、聞こえるか?》
「新手のAC!向こうのビルの上だ!!」
――――――――――
《こちらの機体は狙撃特化型だ。射程内に、そいつらを連れてこい。ここで死にたくなければ、こちらの指示に従え》
突如あらわれたACは黒と赤のカラーリングの逆重足タイプ。5連装の超高速弾を速射するスナイパーキャノン『AM/SCB-217』による狙撃体制に入っている。その左肩には獅子をモチーフとした黒いエンブレムが刻まれている。獅子エンブレムの両手にはそれぞれ剣を持っている。
「ビーコン情報を受信。このポイントに連れてこいってことか。脅かしやがって、味方かよ。…マギー、フリージアどうした?」
援軍にきたACに対して2人は、
「あいつ…あのカラーリング、間違いない…。」
《あの機体と同じカラーリング…。いったい何が目的なの!》
かなり動揺していた。特にフリージアは謎のACに対し嫌悪感を示している。それに対し、ファットマンが発破をかける。
「おい、マギー!聞いてるのか、お前?フリージア!お前も思うことがあるが今はあいつの言うことにのるぞ。ポイントを送るから敵を誘い出せ!」
《…(今はこの状況どうにかしなきゃ)。…了解!》
フリージアは我にかえり、狙撃ポイントまでの到達ルートを模索し突破方法を考える。
《やはり、強行突破しかないかな。幸いお人形さんは単純な行動しかできなさそうだし》
右ハンガーから対
【敵重量2脚タイプ突撃。迎撃態勢】
《悪いけど、そう来ると思ってたよ!》
突入しつつもガーベラはすかさずKEロケットを掃射。敵ACの1機に対し、ロケットの弾幕が襲い掛かる。
【!!!】
敵ACは回避せずに装甲で受けようとしたが貫通。1機の撃墜に成功した。ガーベラはその隙に敵陣を突破した。
【オペレートパターン修正。射撃】
敵に対して背を向けたガーベラに対し、敵ACがバトルライフルを掃射。
ガーベラはすぐに反応。ブーストをいったんカットし地面に着地、再度ブーストに火を入れる。
《くうぅぅ(このGやっぱきつい…)》
脚部に負荷を掛けドリフトしながら旋回する。脚部の負荷に対し警告がでるも気にせず機体を安定させる。敵ACの方に向きなおすと、シールドを構え敵の攻撃を防ぐ、シールドにささった弾頭は潰れ爆発せずに零れ落ちる。その瞬間、
(ガガガガガーン!!!ガガガガガーン!!!)
【!!!】【!!ガガガッ!】
謎のACの狙撃砲が敵ACの2機を貫き撃破された。
《今なら一気に!》
好機と見たガーベラは左武器を換装。ハンガーからプラズマガンを取り出す。
《落ちて!》
プラズマガンとKEロケットを掃射。
謎の援軍があったものの危機を脱することに成功したのであった。
――――――――――
「スキャン完了、敵は残っていない。あのACも撤退したようだ、素早いな。…おいマギー、なんのつもりだボケッとしやがって!」
ファットマンが珍しく怒声をあげる。どうやらいつもらしくもない事で姉妹に怒っているようだ。
「ごめん、ファットマン。」
「フリージアもだ!お前らしくもない事しやがって!」
《ファットマン…ごめんなさい…。》
「しかし、あの機体がいったいなんだんだ?」
「あなたも聞いたことがあるでしょう?所属も目的も不明、もちろん正体も不明。わかっているのは、その強さだけ。」
《…2年前、お姉ちゃんが傭兵をやめることになった。死神部隊だよ!》
「あぁ…。俺もあの時までは、都市伝説のようにしか思えてなかったからな(…こいつら、まだあの時のこと引きずっているのか)。とにかく、今は引き上げよう。このままだと孤立するからな。2人共しばらく頭冷やしとけ」
「…わかった」
《うん…》
姉妹は素直に頷いた。この時のファットマンは悪さをした子を叱る父親のように見えたと証言している。
――――――――――
Report:ファットマン
こうして、今回の任務が終わったわけだが、依頼としては半分成功・半分失敗というわけだ。敵
ただ、こちらの問題としては我らが姫さんたちの死神部隊に対する認識だ。マギーはともかくフリージアまでも引きずってるみたいだな。特にフリージアは尊敬してたマギーをやられちまったのもあるが、見ただけであそこまで警戒心むき出しにするとは。今までの天真爛漫っぷりが嘘のようだ。姉妹にしては性格が真逆と思っていたが本質は同じというわけか。まあ、しばらくは精神面に気配らないといけないな。今のあいつら的には過去のトラウマに再び会っちまって、どう向き合えばいいかわからないだけだ。…大丈夫。あいつらならきっと乗り越えられるはずだ。駄目なようでもこの俺がなんとか救ってみせる、俺の師匠みたいにな。
死神部隊のお披露目回ミッションなのに、いざ書くとなると地味なミッションすぎて構成に悩む羽目にorz