ARMORED CORE VERDICT DAY ‐カーチス姉妹の協奏曲‐ 作:黑羽焔
ヴェニデ第12支部の突撃隊を攻撃してください。
依頼の目的は、指定領域内の戦力の排除です。
なお敵部隊には、傭兵と思われるACが帯同しています。
相応の警戒をお願いします。
【アセン内容(通称/カテゴリー)
HEAD:HF-277、CORE:CB-209、ARMS:AE-118、LEGS:AOI mdl.1
FCS:FA-303、GENE:MAKIBASGURA mdl.3、BOOSTER:BA-309
RECON:ASATORI mdl.3
R-ARM:Au-B-A17(ライフル)
L-ARM:Au-U-E05(CEシールド)
SHOULUDER:SL/KMB-118H(HIGH SPEEDミサイル)
R-HANGER:?(この時点でのザインツの登録データがありません)
L-HANGER:Au-N-C85(プラズマガン))】
-廃棄された地下鉄-
かつての旧時代において、人・資源の輸送を支えた地下鉄道。窮地に陥ったフリージア達を援護した謎の赤いAC、そのACが所属する『死神部隊』。彼らは世界中の地下に張り巡らされ、現在は廃棄されたこの交通網を利用して世界中で暗躍していた。
《1番機『R.I.P1/K』帰還完了。格納2番車両に収容完了》
《これよりACからデータを採取。パイロットの『調整』を開始》
機械的で無機質なアナウンスが車両に流れる。
「調整は悪いが少し待ってくれ。Kと少し話したいことがある」
《了解しました》
ここの責任者らしきものが『調整』をいったん止めさせる。
《なんのようだ。いつもならすぐに始めるのに》
「まあ、少し興味がわいたことを聞きたくてね。あの候補者のことだよ。
簡単でいいから思ったことを言ってくれないかね」
《あの候補者には興味はない…はずだった》
「はずだった?」
《今は少しだが興味が湧いた。それだけだ財団》
Kと呼ばれたACパイロットは冷めた様子で財団と呼ばれた人物に言い、通信を切った。
「……Kの興味が湧いたか」
財団と呼ばれるものはにやりと笑いながら呟いた。
「さてとあの一行には適当な相手でもあてて、僕はアレの最終調整でも入ろうかね」
そういうと再び開発に戻るのであった。
《まもなく3番線発進いたします。白線の内側までお下がりください。ポイントB地点にて2番列車と連結予定です》
アナウンスが流れると列車は発進していった。
―――――――――――
‐R1024道路‐
side:マグノリア
あの任務で私たち姉妹は嫌な思い出を掘り返しちゃって、戦場だというのに素に戻ってしまったわね。ファットマンから盛大に説教を受けたわ。
…いまだに完全に割り切ることは出来ないわね…奴らとは…。
それはさておき、あの任務から無事に帰還したのかフリージアの名が売れてきたわ。依頼もそれなりのところから来ることが多くなったし、AC戦に至っては、名もある集団からそこらの傭兵までこぞって名を挙げようと狙ってきたわ。
今回もそんなところからきた任務で敵を全滅させるだけの簡単なお仕事だけど……、
「ターゲットを確認。いまのところ。ACは見当たらん」
「依頼内容は敵の全滅。いずれ出てくると思うけど、余力を残しておかないと危険ね」
《マギー、なんか変じゃないかな?》
フリージアも気づいてたわね。スキャンして敵部隊の戦力を見たけど、確認されているのは狙撃と防御型。これで突撃隊なんておかしいわね。HEAT弾装備の狙撃型に防衛型、明らかに突入より防衛向けの構成だし…。
「えぇ、明らかにこっちを誘ってるわね…とはいっても、このまま出方をうかがってもなんも解決にならないわ。フリージアここは敢えて誘いに乗る。突入して早めに雑魚を片づけて!」
《了解!ルージュ・フリージア吶喊します~》
GBを起動しガーベラは敵部隊に突入していったわ。さて、相手はどうでるのかしら。
――――――――――
side:ヴェニデ第12支部の突撃隊
「敵戦力は傭兵のAC、やはり斥候を派遣してきました!」
「そうか」
ヴェニデの部隊はこの事態を予想していたのかすぐさま対応に移った。
「無人機を起動。いつもの通り敵ACを落とす!」
「了解です。傭兵出番だぞ」
「…………」
雇われた傭兵は俯きながら何かを呟いている。
「……?聞いてるのか!」
「………いやだ……死ぬのはいやだ……」
雇った傭兵は立ち上がり不気味に呟きながら戦闘の準備にはいっていった。
「おい……大丈夫なのかこいつは…」
「足止め出来て仲介金も安いという条件を満たしています。かつては天才と呼ばれていたそうですが……私もやはり不安です」
―――――――――――
視点:マギー&ファットマン(3人称)
狙撃型は放棄された道路や廃墟ビルに陣取りSPREAD CANNONと呼ばれる拡散して跳ぶタイプのHEAT弾を打ち込むも大半は機体を大きく振って避けられ、直撃も対CEシールドで弾かれ効果がない。ガーベラの射程内におさめたフリージアは、狙撃型を1体づつライフルで打ち抜く。ものの数発で機体は崩れ落ち爆散した。狙撃型をすべて撃破したのを確認し防衛型の処理に取り掛かろうとしたが、
「待て、ACの起動を確認。すぐ正面だ」
ファットマンの通信と同時にACを隠していたと思われる擬装用シートが弾け跳んだ。
《う、撃つぞ…撃つぞ…》
擬装用シートが外れACが露わになった。対CE兵器を特化した装甲で固めた重タンクAC『ゲッコー』。そのACを搭乗のはかつて天才と呼ばれた『アルベルト・ギュンダー』。
「タンク型!ちぃ、雇ってた傭兵は2人だったわけね」
「畜生、マギーどうする」
《はわわわわ…なんかごつそう…》
「落ち着いて!幸いもう一方のACはまだ来てないわ。早々に撃破して!」
《りょ、了解!》
《こ、来いよ…あ、穴だらけにしてやる。》
ゲッコーは右手のガトリングガンで弾幕を張りながら、肩部のロケットを撃ち込んできた。
ガーベラはHBで道路の支柱に身を隠す。
「見た目は派手だけどこの距離なら有効じゃないわね。フリージア先に防衛型を」
《了解。上から攻めるよ》
ガーベラは目の前の支柱を蹴り、三角跳びの要領で道路上に乗りGBを起動。ゲッコーはその場で超信地旋回を行ない追うようにガトリングを撃ち込むがそれを気にせずに防衛型に肉薄する。
《いつまでも的にはさせないよ!》
射程圏内におさめた防衛型を片っ端から盾の護られてない部分をライフルで撃ち抜き、または盾ごとミサイルで破壊する。
《もう1体のACは?》
「接近中!こりゃあ時間をかけてはおられんぞ!」
《了解。速攻で決めるよ!》
ファットマンの一声と共にGBで頭上を旋回し始めるガーベラ。敵ACの補足を外しライフルを撃ち込む。『Au-B-A17(通称:タンジー)』は連射が劣るもののライフル中では最も単発の威力が高い。ゲッコーのCEシールドを紙のように撃ち抜き爆散させた。
《シールドが……》
シールドが破壊され動揺するもゲッコーは右のハンガーユニットからレーザーライフルを取り出す。ガトリング・ロケットと共に連射をし弾幕を張る。だが、ガーベラは狙いが単調なレーザーライフル・ロケットをHBで外し、ガトリングをシールドで受け流しながら接近する。
《死にたくない…死にたくないーーー!》
《(!?)くっ!》
ゲッコーは距離が開いているもののブーストチャージを仕掛けてきた。タンク脚のACは文字通り足はないが変わりにタンクの重厚な装甲やタンクに搭載された武装を叩きつける分威力は相当高い。距離があった分、ガーベラはHBで回避するのに成功した。すぐさま左のシールドを格納、プラズマガンに持ち替え接射する。タンク型は対TE防御に優れているもののその防御力以上の威力を持つEN弾を射出するプラズマを防げるものはほぼなく、ゲッコーの装甲は粘度のように溶けてしまう。間髪入れずに蹴りを叩き込みコアにライフルを数発撃ちこんだ。
《これが…死ぬってことなのか…》
蹴りの衝撃でひっくり返ったゲッコーは各部位から火花が散り、数秒後爆散した。
《(ごめんね…まだやられるわけにはいかないの)ファットマン!》
「おいでなすった!敵AC交戦エリアに確認。急速接近!」
「フリージア、連戦できついけど敵の主力よ。一気に片づけて」
――――――――――
《クソ傭兵が!ブッ殺してやる!!》
元シリウス境界警備部隊の傭兵『アルビダ』のかる軽2脚AC『ヘリオスヒート』。交戦開始と同時にヒートハウザーを発射。一発一発の威力が高い榴弾が独特の放物線を描いて複数飛んでいく。
「《あれはまずい!》」
カーチス姉妹は同時に叫ぶと同時にガーベラはシールドを展開し榴弾を防いだ。ガーベラは防御力が高いが対CEの防御が一番低い。よって、ヒートハウザーなど高火力系CE兵器が弱点なのだ。
《そらそらそらぁ!》
ヘリオスヒートは軽2脚の機動力を活かし肉薄しつつヒートハウザーを連射。ガーベラは先程のラッシュでエネルギーを消耗し、HBを最小限に通常ブーストで切り替えし回復。牽制にライフルとミサイルを撃ち込むが、
《うろたえ玉などっ!》
ヘリオスヒートは切り替えして回避。
《いい位置だ。吹き飛びな!》
両肩のユニットから何かを射出。間髪いれずにガーベラの周囲にヒートハウザーを発射。炸裂した榴弾で何かに誘爆し凄まじい衝撃が機体を襲う。
《きゃぁぁぁああああああ!》
「
【両腕部武装破損。パージします】
両肩から射出されたのは機雷を射出する爆弾投下装置であった。本来なら射出から数秒後に炸裂するのだが榴弾の爆発で誘爆させた。2つの爆発兵器によりガーベラのAPは大きく削がれ、ライフルとシールドは破損によりパージした。
《弾切れか…まあいい。こいつで終わらせてやるよ》
止めを刺そうと弾切れになったヒートハウザーをパージ。物理ブレードのMURAKUMOを構える。
「いかん。撤退しようにも軽2脚、逃げれないぞ」
「フリージア、機体の状況は」
《ライフルとシールドは失ったし、APも持ってかれたけど…大丈夫、内部までは達してないからまだ戦える。こうなったら切り札使わせてもらうよ》
そういうと同時に、左腕にプラズマガンを装備、そして右腕にはブレード…のような刀剣を取り出した。数日前に工房如月に預けた完成型のHABAKIRIである。
MURAKUMOに使われている頑強な金属を研究し、金属をあっさり切り裂くことを目的とした業物の刃を搭載し、柄の鍔部分にスライドし戦闘中でも刃の研磨を可能とし切れ味の維持も可能にした完成型のHABAKIRIである。他勢力にはこの時点での登録完了申請が終わってないためデータ上にないことを補足しておこう。
《データなし?はっ!工房如月製の産廃武器かい!!そんなブレードでMURAKUMOに勝てると思ってるのかい!》
武器の重さの違いがあるため、MURAKUMOの重みとその身の頑丈さで押すヘリオスヒートに対し、
HABAKIRIはその刀身自体に重さがないため衝撃をいなすガーベラ。
「ほらほらどうしたぁ?結局見かけだけの武器じゃないか!」
機体の機動性活かし格闘距離での連携で仕留めようとする。
「…あんまりこの子を舐めてもらうと…痛い目にあうかな」
押されているように見えるが一瞬のすきを突きガーベラは横薙ぎにHABAKIRIを振るう。
「(!?)効かねえよ!」
咄嗟に左のMURAKUMOで受け止める重厚なブレード刃で防がれるが、滑らすように振り抜き姿勢を立て直す。距離を作ることに成功し今度はプラズマガンを数発撃ちこむ。ヘリオスヒートはプラズマの爆心地から逃れるよう機体をコントロールする。……が、
《(!?)今だ!》
ガーベラは肩部に残っていた虎の子の最後のミサイルを放つ、プラズマの爆撃で退路を塞がれていたためヘリオスヒートは逃げられずミサイルが命中し姿勢を崩す。
《はぁぁぁああああ!!》
研磨を完了させたHABAKIRIを今度は縦一文字に振るった。
《効かねえって言ってるんだろ!》
ヘリオスヒートは再び左のMURAKUMOで防いだ。今度は刀身を滑り込ませず完全に防いだ…かと思われたが、
《な!》
ガーベラのHABAKIRIは先程の斬撃でついたMURAKUMOのわずかな傷に打ち込んだ。撃ち込まれHABAKIRIの刀身はそのままブレードごとヘリオスヒートのコアパーツを切り裂き真っ二つにした。切り裂かれた機体は半分にずり落ち、そのまま地面へと落ちジェネレーターの火花で引火し爆散した。
「周辺に機体反応はなし。あれじゃあ多分生きてないな」
「そうね。それにしても厄介な奴だったわね。……フリージア大丈夫」
《マギー、私も機体も大丈夫平気だよ…。それに私はあの頃より全然へこたれないもん》
「腕だけじゃなく、心構えもなってきたわね。もうその辺の傭兵とは別格かも」
「喜べよ。マギに褒められたぜ」
1年前初任務で人を討ってしまいその事で悩んでいたフリージアであったが、この傭兵としての戦闘の日々は確実に彼女を成長させていた。
その影響かある程度割り切って挑めるようになっていた。
「なあ、思ったけど最近受ける依頼…どうもおかしくないか?」
「ファットマンもそう思った?」
《マギーどういうことなの?》
「……提示された情報と違うことが多いのよ。今回みたいに傭兵の数が違うとか」
「まるで誰かに操作されているようだな」
《……おじちゃん、それ本気?》
「……どういうメリットがあるかわからないけど…あり得るかもね」
2人は呆れたが、マギーはファットマンの意見に半分肯定していた。
――――――――――
‐死神部隊本部 武装列車‐
「出来たぞ。僕の作品が……」
財団と呼ばれるものが以前から手掛けていた作品が完成したようだ。
「大層な喜びぷりだな……。ところでこいつをどうする気だ」
「決まってるよ。候補者相手に試すんだ。そうだね、この前の依頼の達成者…」
財団は資料を見ると、狂気じみたような歪んだ笑い声をあげる。
「ヒヒャハハハハ!!まさかこいつとはね。素晴らしい実験になりそうだ!」
財団の狂気に呼応するかのように兵器のモノアイが紅く光っていた…。
戦闘シーン構成などに時間食いすぎた・・・。遅れてすみません<m(__)m>
●死神部隊ガレージ
これもDLCのやつをベースに彼らがどう移動しているかのを考えていたら、そういや鉄道系の野外ステージ見当たらんし、地下トンネルばっかじゃないかと思い、地下に存在する鉄道を利用している設定を使いました。
設定集も後に挙げておくので、後書きに書いていたものはすべて移します。