ARMORED CORE VERDICT DAY ‐カーチス姉妹の協奏曲‐   作:黑羽焔

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ストミ4と5の間の頃のオリジナル回。

AC作品にて見慣れたやつらがちらほらと。


Interval2 つかの間のそれぞれの休息

-SOUTH FRONTIER-

現在シリウスの領地であるが、旧世代に使われた幾多の兵器が残されており激しい戦いを今の世に伝えるこの地では広大な湿地入り組んだ洞窟で土地の大部分を占め、開発は難航し進んではいない。シリウスがここを抑えるのはやはりタワーの確保という側面が大きい。余談だが、どこかではいまだに起動し、この地を移動し戦い続けているという兵器があるという逸話も存在する。

 

「ボスぅ~。本当にここを通るんですかね」

「あぁ~!?」

 

そんな中、この地の洞窟をねぐらとして虎視眈々と獲物を待ち構えている一団があった。

 

「いいか耳かっぽじって聞けよ。ヘリを所持しているシリウスの正規軍はともかく、なぜかここを通って物資を輸送している輩がいるんだよ」

「あいつら空輸が主ですよね~。地上ルート使う奴等なんて」

「いるんだよ。部下に調査もさせたから間違いねえ。多分小勢力のどっかだろ」

 

シリウスの態勢としては複数の小勢力が集まった連合体として組織されている。互いに相互の不干渉にすることで争いはあまり起きない。変わりに各勢力独自の発展の差が激しい。

 

「だから…そいつらを狙うのが簡単かつ手っ取り早いのさ。調べではたんまりと物資もあるから貧乏勢力ではなさそうだ」

「ボスあったまいい~」

 

この一団は武装盗賊団のようで弱勢力相手の輸送部隊を強襲し奪うのが目的だ。戦力としては高機動型の『HELLKITE』や戦車だけだが数は多くそろえてあるようだ。

 

「ボス~鴨がきましたぜ」

「来たか…野郎共、物資は根こそぎ奪え!男・子供はやってもいいが、女は慰み者として奪っちまえ~」

「ヒャッハー!!!」

 

……どうやら、品位の欠片もない一団らしい。

 

 

 

―――――――――――

 

 

 

side:キャラバン

「そろそろですね」

「うむ。襲ってくるならこの辺のはずだ」

 

複数の大型のトラックで湿原を駆けているキャラバン隊。シリウスの小勢力ながらもこの地の物資輸送を支えてきた彼らはその経験や知識から最も危険な区域の予想はついており、キャラバンの人たちに緊張が走った……その時である。

 

「総員…ここから警戒区域にはい…「(!?)長!!」」

 

トラック上に設置された櫓から双眼鏡で索敵をしていた一員からの報告が入る。

 

「(!?)なんてことだ……リサーチャーからの情報通りとは……」

「敵襲~~~!!!」

 

長が双眼鏡で見たこちらに向かってくる盗賊団の数に驚愕し、隣についている若者が思わず叫ぶ。

 

「ママ……」

「大丈夫…大丈夫だからね」

 

車内の緊張を察したのか子供が不安がり、母親が安心させようと抱きしめ囁くようにして落ち着かせようとする。

 

「…お客人、準備はよろしいですかい……」

 

長と呼ばれた人物が通信機で雇った傭兵に呼びかける。

 

《いつでもいけるよ。……こちらから始めちゃってもいいかな》

「構わん。そちらの好きなようにやってくれ…ただし、こちらの被害は避けてくれ」

《了解》

 

通信越しに聞こえる声はまだ幼い女性のものである。10代後半から20代になったばかりとも言えよう。

 

「大丈夫なんですかね。旦那、(あね)さん……」

 

若者は不安がぬぐえず、端末を操作しインカムを付けている女性とその隣でがっしりと構えている余裕を見せた老いた男性に問いかけた。

 

「問題ないわ。……あの子ならやれる」

「お前さん若いんだからもっとどっしり構えな。まあ、うちの姫さんがすぐに片づけちまうさ。はっはっは」

 

「ところで長さん。本当に使ってもいいのかしら?」

「構うことはない。どうせ余り過ぎているものだ…盛大にやってくれ」

「了解した。さてと…始めるわよ」

 

 

 

――――――――――

 

 

 

side:盗賊団

「戦車隊はキャラバンの足を止めろ。あとは、いつも通りに砲台とか護衛つぶして奪うだけだ!!いけ、いけ~い!!」

「ヒャッハー!!」

 

強襲した盗賊団は、キャラバンの一団の足を止める為に、戦車隊はその進路方向に砲撃し高機動型で回り込むのを抑えるという戦法をとることとしている。これは襲撃した輸送路がほぼ一本道であることからかなり効果的な戦法ともいえる。

 

先頭の車両に目をつけ、最初に足を止めようとした。

 

(あぁん?かなりの大物がいるじゃねえか。こいつはついてるぜ)

 

先頭の車両には、なぜか防護シートが被った大型の荷物が鎮座していた。盗賊団は奪う者が増えたことで士気は上がり荷物の中身は気にならないようだ。

 

戦車がその場で停止し狙いを定め、高機動型が散開しキャラバンを取り囲もうとしたが……、

 

キャラバンが突如停止、辺りにスモークを散布した。

 

「? そんなものでどうするつもりなんだ?」

 

それを気にせずに包囲を続行。戦車の斉射は荷物を誤射するかもしれないのでいったん取りやめた。……が、噴煙の中から突如無数の弾丸が飛び交い盗賊団の高機動型を撃ち落とし始めた。

 

「ほわぁぁぁぁ」

「ウタレタワー」

「こ…こんなはずじゃあ」

 

突如の反撃により高機動型のほとんどは落とされてしまう。そして、噴煙の晴れた先には、

 

「げえぇぇぇぇ!!!あ…あの機体はぁぁぁ!!!」

「『赤き純潔』の花……だと…」

 

重2脚のAC『ガーベラ』がそこに鎮座していた。そのエンブレムに刻まれた『赤き純潔』の花…それは奪うことを生業としている彼らやその同類に対しそれは畏怖する存在となっており、噂では幾多の盗賊団や無法者がかの傭兵の前に殲滅されたと聞いている。

 

今回の依頼である輸送車両の護衛として荷物に紛れ、先制攻撃を加えたという訳だ。

 

《高機動型、今ので大多数が落ちたぞ》

《上出来ねフリージア、今回は弾薬費は依頼主持ちだから思いっきりやってかまわないわ。すべて排除して》

《了解~》

 

今回の『ガーベラ』のアセンはガトリングガン2丁にハンガーにヒートハウザー、肩部ユニットには実弾のカウンターガンと完全な殲滅戦重視となっている。

 

「コ…コンナハズデハー」

 

一方の盗賊団は高機動型がほぼ全滅し、ACの機動性に対抗できない戦車のみでは数が多くても殲滅される運命(さだめ)なのであった。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

No side

「フリージアお姉ちゃん~つよ~い♪」

「かっこいい~♪」

「すっごぉぉい♪」

 

「えへへ~♪」

 

数こそ多かったが質に大きな差があり、AC『ガーベラ』1機でほぼすべてを撃墜した。キャラバンの人たちもフリージアのあまりにも幼い容姿から実力に疑問をもっていたが、いざ終えてみると被害はほぼ皆無という完璧な戦果に大いに喜んでいる。

 

「お客人…キャラバンを代表して感謝する」

 

「……いえ、こちらの依頼を果たしただけです」

「マギー、あまり畏まらなくてもいいのではないか」

「傭兵として立場上ゆずれないとこがあるだけよ」

(相変わらず、こういうのだけは治らねえなあ)

 

「しかし…こんなにもらってもいいのかしら?成功報酬だけで300万AUに弾薬保障…私達にとってはいい話だけど」

 

「盗賊団のほぼ全勢力を排除してもらったのと被害がないという仕事から色を付けさせてもらいました。こういうのは妥協しないのが私達の生き残る術ですので。……それにまた贔屓にする場合もありますので」

 

「(腰が低い人ね)わかったわ。ありがたく受け取っておくわ」

 

「長、街に着きました」

「なあに、私達の町ならすぐに回収できますよ。はっはっはっ!お客人たちも弾薬などの消耗品や

 

ACパーツ。その他色々取り扱ってますのでよければ買って下され」

 

「(訂正するわ…やり手の商人気質だわこの人)」

「(今の時代に珍しいタフな奴だわ)」

 

長の切り替えの早さを見たマギーとファットマンはそう呟いた。長が去った後、2人は今後の計画を話すことに。

 

「さてと、FRONTIER地区での依頼を長い間やってたわけだが、どうするマギー?」

「さすがに連戦で物資不足ね。長の営業もあったけど…ここは物資購入してから帰りましょう。そ

 

れに……ちょっとアイツと会ってくるわ」

「アイツか……。そうなると情報収集担当のお前さんに任せるわ。俺はテンバーたちと合流して消

 

耗品の補充してくるわ。そうなるとフリージアは……」

「いつも通り食料品任せましょ。我が家の胃袋は彼女の担当だわ」

 

「『レイヤード』に着いたぞ。各員、担当区域ごとに班編成。荷物の降ろしを始めるぞ」

 

そうこう計画を練っているうちに、シリウス領にある勢力『レイヤード』についたようだ。

 

 

――――――――――

 

 

 

side:ファットマン

そういうわけで、依頼主のキャラバンが所属している勢力『レイヤード』に着いてテンバーたちと合流してAC市場に来たわけだが、

 

「これは……かなり良い品揃えだな」

「これ軍で最近公開されたパーツのはずじゃあ」

 

あぁ、テンバーたちもいる理由だが、ここ最近FROMTIER地区での依頼が多くて総出で出ていたんだ。今回の護衛依頼でここに来た時に待ってもらってたんだ。

 

それにしても、本当にシリウス領域にある独立勢力のレベルか?3大勢力の主要都市と変わらないレベルのもんだぞ。

 

「しかも安いときたものです。おかげで、弾薬と修理用の資材を格安で確保できましたわ♪」

 

リタが喜ぶのも無理はないが、こんな僻地で相場よりも安くて良品ときたものだ。おじちゃんでも余分に買ってしまうわ。

 

「さあ、始まりました。限定パーツのオークション。今回は1つですが、謎の職人『有澤』の銘が入ったタンク脚パーツです。10万AUからスタートで」

 

「15万!」

「20万!」

「30万!」

 

ほう、こんなものもやってるのかい。こりゃあ長の言ってる事も理解できるわ。

 

「200万っす~~~!!!」

 

おい!馬鹿野郎!?なんでここにいる!しかも、なんか競ってるし。

 

「他には……どうやらいらっしゃらないようですので、200万での競り落としになります」

 

落としやがったよ……これは…、

 

「もはや擁護はできん……」

「テーーーンーーーバァァァァァァァ!!!」

 

テンバー…無駄使いは傭兵界では御法度よ。骨だけはあとで拾ってやる……。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

side:マギー

「……お客さん、みない顔だけどご注文は?」

 

あちらからの指定で表通りから外れたとある酒場に来たけどそう言ってる割には客がいないわね。

 

「お客もいないのに、馴染みの人は覚えてるのね」

「ふん、入りな」

 

どうも、奥へと通された私はカウンター奥にある地下階段を下っていく。そこに1つの部屋があり、私の会う予定の人物がそこに待っているはず。

 

「時間通りだな……マグノリア」

「実際に会うのは久しいわね……エド」

 

この人は『エド・ワイズ』。リサーチャーと呼ばれる情報屋で私が信頼における数少ない人物だわ。

 

「それで、さっきメールが来たんだけど何の用?」

「頼まれていたあの戦端の情報が届いた。優先的にお前に紹介するつもりだったからここに呼んだ」

「いくら?」

「2000AU」

 

私はすぐさま端末を入力し、彼の口座に振り込んだ。依頼した内容は大体把握してるからね。

 

「おい、多すぎないか?」

「護衛依頼の情報分上乗せしといたわ。…やけに正確過ぎて疑うレベルだったけど」

 

「十分に洗い出した情報だからな。それに今回の奴らは単純明快だからな」

「ふ~ん」

 

金にうるさい奴だけど、情報の洗い出し。つまり、情報の収集とその解析、さらには戦況から複数の情報の中から最も重要なやつだけ集めてくるわ。

 

「さてと、これがお目当てのものだ」

 

私が依頼したのは、以前から緊張が続いているシリウスとヴェニデの戦端の情報ね。そろそろ大きな動きがあってもいい頃だけど、

 

「ヴェニデ側で反抗勢力『エスパーダ』の掃討とスパイの一斉摘発?」

「うむ、近々行うことは確定らしい。本格侵攻の前に膿を出し切るそうだ」

 

『エスパーダ』はヴェニデに武力抵抗をしているレジスタンスの中でも最大級の大きさを誇る組織ね。ヴェニデは階級制にもとづく封建的社会なせいか、特に階級が下の人たちを中心に反抗が多いわ。ヴェニデ側も目の上のたんこぶをわずらわしく思ったのかしらね。

 

「諜報部隊に関しては?」

「この前に起きた武力衝突のせいもあるが、シリウス側が慌ただしくなると見てる」

「シリウスがこれを知ったら黙ってはおられないわね」

 

大方、諜報部隊の救出か脱出の援護だと思うけど…この前のEGFみたいにへましないといいんだけど。

 

どちらにしてもは近いうちにそれなりに大きな仕事として入りそうね。

 

「……狙いはそれか」

「そういうことよ」

 

エドも私の目的を察してくれたようね。そろそろフリージアにも大きな仕事をさせたいと思ってたとこだしね。

 

「AC乗りから離れても随分と生き生きとしているようだな……」

「そう?」

 

事務ばっかやってたけど向いているのかしら。フリージアの成長を見るのに色々やってて楽しいと

 

思うのは否定はできないけどね。

 

「それともう1つ…『財団』の新兵器の画像撮っていたそうじゃないか」

「確かに撮ってきたけど」

「それで色々話を聞きたいのだが…」

 

いいわ。あちらから口止めはされてないし、あなたの満足するものかわからないけど。

 

 

 

――― 30分後

こんなところね。

 

「そうか……、やはり姿を現さないか。……色々と感謝する」

「姿を現さないって?」

「『財団』の関係者の姿を見たものは全くいないからな。だが、ヘリにいた人物像なら考察できそうだな…うむ…」

 

あ、エドが思考にふけってしまったわ…。こうなったらてこでも動かないわ。

 

それに、フリージアたちとの待ち合わせの時間も近いからこれまでね。随分と長く話し込んでしまったわ。またなにかあったらお願いね。

 

「あぁ。また何かあったら連絡する」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

side:フリージア

「「「フリージアお姉ちゃん~こっちこっち~」」」

「待ってよ~」

 

ふふ、すっかりキャラバンの子供たちに懐かれちゃったなあ…お姉ちゃんって言われるのも悪くはないかも。

 

それにしても色々あって目移りしちゃうなあ~。辺境なのに品揃えが良すぎるよぁ。ひとまず当分の食料品買い込みの手続きしなきゃ。さっさと片付けてからじっくり見よっと。

 

「よう。護衛のACパイロットちゃんじゃないか」

 

「「「食品のおじちゃんこんにちは~」」」

「こんにちは~」

 

「この前の輸送任務ありがとよ~。盗賊団壊滅したおかげで流通がだいぶ楽になるよ」

 

「それはどうも。ひとまず目をつけてたこの商品欲しいんだけど~」

 

「いいぜ。前回の礼もあるし、3割引きにしとくよ。」

 

それはうれしいな~。それじゃああとで発着場に送っといてね~。

 

「毎度~。また依頼するかもしれないからよろしくな~」

 

うん。また依頼があったら受けとかないとなあ。こういう信頼は傭兵業界で必要かもだから大事にしていかないと。

 

さてと、いったん待ち合わせ場所へ行こうか。

 

「「「は~い♪」」」

 

返事はいいんだけど危ないよ~。

 

「ったく、あのACのせいで大赤字だ」

「そうっすね…ボス……」

 

「(ドン!)あ、ごめんなさ…」

 

「おい。ガキどこ見てるんだ気をつけろ!」

 

あわわ…見るからに世紀末なヒャッハーの人たちにぶつかっちゃったよ。いいことあると毎回こんなことが起きてる気がするよぉ。とにかく、この子たちを守らなきゃ。

 

「ごめんなさい、ぶつかちゃって…」

 

「ほう…。可愛いじゃねえか、お前が変わりに少し付き合えよ」

「いうこと聞いた方が身のためですぜ。ぐへへ。」

 

ひう…典型的な展開。

 

「「「フリージアお姉ちゃん!」」」

「離して下さい!!」

 

「お前等そこで何をしている!!」

 

「ああぁん?誰だ…ってまた女か。ヒーロー気取りでもするつもりか?」

 

この光景を見かねてなのか女の人が無法者を止めた。大体マギーと同じくらいかな?

 

「その子がぶつかって先に謝っただろう」

 

「ようよう、姉ちゃん威勢はいいようだが…それとも姉ちゃんが何かするのかい?」

 

あわわ…ヒャッハーな人たちが増えた…。おおよそ10人…。

 

「生憎そういう趣味はないのでな…無頼気取りの野良犬共、さっさと失せろ!」

 

「なんだとっぉぉぉぉ!このアマ…畳んじまえ」

 

お姉さん危ない!!

 

 

 

――― 10秒後

(ち~ん)そこにはボコボコにされた哀れな世紀末軍団の姿が。

 

「つ…つえぇぇぇぇ」

 

「所詮は野良犬か…大丈夫か?」

「は…はい。ありがとうございます。あの…」

「なに、偶然通りががっただけだ。ん?」

「どうしましたか?」

「いや、昔組んでたパートナーに似ていたものでな。撃墜されたと聞いてたが。」

「そうだったんですか。あ…いったんお姉ちゃんと合流しなくっちゃ。」

「(はて?たしか妹がいるって聞いたことが…もしや)それなら、そこまで着いて行こう。あんなことあった後だし。」

「ええと…。それじゃあお願いしようかな」

 

 

 

――――――――――

 

 

 

No side

‐集合場所‐

フリージアと彼女を助けた女性は子供たちを送り届けた後、マギーとの集合場所へと向かった。

 

「おねえちゃ~~~ん!」

 

「フリージア。ちょっと遅かったけど何かあったかしら?」

 

「ちょっとトラブルに…でもこのお姉さんが助けてくれたんだ」

 

「ちょうど通りすがったときに…ん?」

 

「あ?」

「お姉ちゃんどうしたの?」

 

「「ああ~~~~~!」」

 

「な、なになに?」

 

「…『ブルー・マグノリア』!」

「…『ジェシカ・シャイロック』!」

 

「(へ?お姉ちゃんの傭兵時代の登録名を知ってる。)二人とも知り合い?」

 

「うむ「うん」」

 

「ひ、ひとまず食堂入ろうか?」

 

 

 

‐とある食事処‐

「死神部隊に撃墜されてパイロット降りたと聞いたが」

 

「今はこの子、私の妹のオペレーターよ」

 

「おまえが、あの噂の『ルージュ・フリージア』か。意外とできるみたいだな。私は『ジェシカ・シャイロック』…マグノリアとは昔何回か仕事で一緒に組んだことがある」

 

「お姉ちゃんの昔の仕事仲間…。あ、『ルージュ・フリージア』ことフリージア・カーチスです(ぺこり)」

 

「こちらこそ…。しかし、あんなに大事にしてきた妹をAC乗りにねえ」

 

「最初は反対してたけどね。でも、フリージアの覚悟も相当だったからね。でも、AC乗りにするのに(以下長説明略」

「あははは」

「話には聞いてたが。実際に見るとすさまじいな…」

 

「そういえば、ジェシカさんとお姉ちゃんってどんな関係なんですか?」

「ああ、そうか。フリージア、この頃はまだ仕事に関わってなかったからねえ」

「…酷な話になるがいいか?」

「酷な話?大丈夫です。お姉ちゃんもいますから」

「そうねえ、初めは…」

 

その後、フリージアが聞いたジェシカと呼ばれる傭兵の過去の話。それは彼女の『復讐』の物語であった。戦災で故郷を滅ぼされ、傭兵となる切欠。その生活でのマグノリアとの出会い。共闘し故郷を焼いた敵の打倒。その後は、マグノリア・ファットマンと共に旅をし、彼女の道を見つけたこと。

 

その話を聞いたフリージアは、

 

「ぐすっ…えっぐ…。ジェシカさん、本当に辛い道歩んでたんだね……」

「す…すまない。やっぱし君みたいに純真な子にはきつい話だったか」

「でも、お姉ちゃんとおじちゃんが切欠で変われてよかったよ…ぐすっ」

「ほらほら、フリージアこんなところで泣いちゃダメでしょ」

「うん。ごめんね、お姉ちゃん、ジェシカさん」

「気にしてないさ。むしろ2人には感謝してるくらいさ。こんな私でも変わることができたからな」

「そうなんだ。やっぱし、おじちゃんすごいなあ。」

 

改めてファットマンの凄さを知るフリージア。

 

「(ダン!)あれなんだろう?」

 

そんな中、食事処の扉を破ってきたのは、

 

「おい!お前等、あいつらを探し出せ」

「兄貴はやられたら、ただではすまさないぞぉw」

 

30人前後の世紀末軍団。

 

「「またお前らか!」なの!」

「2人ともこいつらとはどういう?」

「ぶつかって謝ったのに詫びやらなんやら言って連れてかれそうになった!」

「それを見たので、ほおってはおけずに、私が叩きのめした!」

「なるほど…。そういう奴らね。」

 

「兄貴!いましたぜ!」

「見つけたぜ。女ぁさっきはよくもやってくれたな。」

 

「今度は人数増やして仕返しというわけか。面倒になったな」

「ジェシカさんごめんね…私のためにこんなことになって」

「気にするな。フリージア」

「そうそう。こういう輩は何言っても聞かないから説得(物理)が一番だけど……」

 

「もう1人女までいますがどうしますぜ?」

「どうせ仲間だろ構わねえ。一緒にふんじばれ。」

《ヒャッハー!!!》

 

襲い掛かろうとする世紀末軍団、一色触発の雰囲気だが、

 

「両者待て!他のお客に迷惑だ!」

 

「マスター!」

 

「おい!店主!こちとらその少女にぶつけられた挙句、そこの女にボコられたんたぞ!それで詫びないのはおかしくねえか?」

 

「あんたらこの辺の奴じゃねえな?色々言い分おかしいとこあるなあ。本当に謝るとかしたのか?」

 

「うん。ぶつかってすぐ謝ったよ。そうしたら連れ去られそうになってジェシカさんに助けられたの」

「私も通りがかった時は、どう見ても無理やり連れ去ろうとしたように見えたぞ。話聞かないので手を出してしまったが…」

「なるほどな「店長!」お、来たか。どうだった?」

「食糧市場で裏どり取れました。そいつらつい先刻に退散した盗賊団の生き残りですぜ」

 

「(!?)てめえらグルってたのか!」

 

「(ガラッ)悪いな。既に監視をつかせてもらったぜ」

 

「「ファットマン!」おじちゃん!」

「ファットマン!?監視つけたとは?」

 

「先に仕留めた盗賊団が割拠としてこの街に入り込んでたんだ」

「資材搬入中にそれを有志の奴らから聞いたんっす」

「そういえばフリージアと子供たち捕えようとしてたわね…許せないわ」

 

「……かわいいフリージアにそこまでしようとしたのね…これはOSHIOKI確定ね!このクソ野郎共が!?」

 

ファットマンたちから事情を聞いたマギーは怒り心頭だ。

 

「おっと悪いなお客さん。この店のトラブルはうちらの仕事だ。ちと抑えててくれ」

 

「マスター、仕方ないわねお願いするわ」

 

「はい。先生方お願いします!?」

 

「お前等じゃあこの先生き残れないぜ!」

「足掻くな!運命を受け容れろ!」

「ドラァ!」

「殊勝な子羊が…わざわざ狼の狩場に迷い込んで」

「抉らせてもらうぜ…世紀末禿共!」

「オォォケエィィィィ!レッツパァァァーーリィィイイイイーー!!」

 

店の裏側から出てきたのは用心棒たち(どこかで見た様なのはなしで)。

 

「ええい!こうなったら野郎共やっちまえー!」

《ヒャッハー》

 

 

 

――――――――――

 

 

 

‐30秒後‐

「それじゃあ後始末よろしく!」

 

興・干・穴<後始末は任せてくれ!

「け…喧嘩を売る相手を完全に間違えた…ついてねえ…ついてねえよぉ…」

 

世紀末軍団はどうやら憲兵隊?らしき人たちに護送されていった。

 

「ねえ?後始末って?」

 

「フリージア。悪いけどそれは教えられないわ。」

「気にしたら負けかと。」

「そういうことだ。気にしない方がいいぜ。」

 

「さっさ皆さんお騒がせしました。ゆっくりしてください。」

 

「さてと、ここで会ったのもなにかの縁だ。一緒に飯でも食べてくか。」

「賛成だよ。色々あってお腹空いたよ~。」

「ジェシカあなたはどうするの?」

「お言葉に甘えよう」

 

 

 

傭兵たちはつかの間の休息を得る。いつ敵にも味方にもなるか分からないが、平穏で与えられた時間は平等である。

 

この先、さらなる激闘の日々が待ってようと……。




息抜きの日常回で描いたはずが長くなった…。

<護衛時のアセン>
HEAD:HF-277、CORE:CB-209、ARMS:AE-118、LEGS:AOI mdl.1
FCS:FA-303、GENE:MAKIBASGURA mdl.3、BOOSTER:BA-309
RECON:ASATORI mdl.3
R-ARM:AM/GGA-206(35ガト/ガトリング)
L-ARM:AM/GGA-206
SHOULUDER:Su-S-F29(カウンターガン)
R-HANGER:Au-F-K16(ヒートハウザー)
L-HANGER:Au-F-K16

<今回のゲストキャラ設定>
●エド・ワイズ(出演作品:ACLR)
戦局に関する情報の収集-分析により、作戦を支援するリサーチャーと呼ばれる情報屋。ファットマン・マギーとの旧知の仲のようで贔屓しているそうな。

●ジェシカ・シャイロック(ACVD原作キャラ)
女性 32歳
原作と性格・設定変更なし。原作でのマギーのパートナー。マギーとの関連性の強いキャラだが原作ではあっさりと出番が終わっていた…もしかしたらたまに出すかもしれない。

<あとがき>
●ジェシカ・シャイロック出演
原作では、ファットマンと出会う前の頃のマギーのパートナー。だが、今作品では既にマギーはファットマンのパートナーだったため協同で復讐を達成した設定。この時、主人公フリージアの話は聞いてはいるが実際に会ってはいない。
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