ARMORED CORE VERDICT DAY ‐カーチス姉妹の協奏曲‐ 作:黑羽焔
なお、今回の戦闘に出てくる敵UNACは他地域での戦闘で消耗している設定です。
2015/11/5:誤字及び内容を修正
No side(視点:フリージア)
シリウスの救出部隊がつれたUNACは突如暴走、それによってヴェニデ側の増援を許してしまう。さらに、ヴェニデ側のUNACまでもが暴走、ヴェニデ部隊は壊滅させられてしまった。
重量2脚のUNACは2挺のバトルライフルを放ち、タンクUNACは両腕のオートキャノンの弾幕を敵を認識した対象に叩きつけてくる中、
《敵さんは重装甲の高火力型、まともにもらうなよ!》
《ロックされた!ミサイル来るわよ!!》
マギー・ファットマンのオペレートを受けながらも辛うじて暴走UNACを撃破するフリージアだが、
「はぁ…はぁ…敵機撃破。……もう弾薬がないよぉ~」
その愛機ガーベラの消耗は増していき、弾薬は底を尽き、パイロットであるフリージアの疲労もピークに達していた。
《…南東から増援、ヴェニデのマーク!この辺りのやつも暴走したのね。こちらに向かってる!》
《北からもだ…シリウスのマークだ。おい、パイロットはどうなっている!?》
状況はフリージアたちにとってはさらに悪くなる。シリウス・ヴェニデの境界線付近だったのか周辺で戦闘をしていたUNACまでも集まっていた。おそらくここで撃破したUNACと同様に暴走しているであろう。
《救出及びUNACのハードウェアの回収は終わっています…今なら高機動型もいないですし飛び立てますが……》
《……ヘリだけなら脱出できるが……ACを回収する時間はないと》
サインズからの傭兵は勢力からは捨て駒的な扱いが多い。中にはその扱いに不服と思っている者もいるが、多くの傭兵はそれを割り切って任務にこなしているため文句を言う人のほうが少ない。
そのため、シリウス部隊はここでの目標をほぼ達成しているため長居する必要はないし、傭兵を囮にでもすればすぐにでも脱出はできる。
《(だが、人を指揮する立場としてそれは最も正しくて愚かな事だ。それなら)……傭兵少しいいか?》
《どうしたの?》
《このままでは我らはいずれ消耗して全滅だ。だが、目標は達成しているし今なら脱出は可能だ。……ACの回収さえしなければな》
《(!?)こちらを捨て駒にするつもりか!!!ふざけないな!!!》
マギーは隊長にくってかかろうとするが、
《話は最後まで聞け!そういう手もあるし、我が方でもそういうのは聞いている。……傭兵、そのACは北の奴らを突破できる余力はあるのか?現状では、ACを回収せずに全員で脱出するにはそれしか方法がない》
隊長の選択したのはACを引き連れての脱出プランである。包囲が完成する前にシリウス側の暴走UNACを撃破・突破する方法だ。だが、APを消耗し弾薬も尽きたガーベラでの戦闘を余儀なくされるのは確実である。
マギーは冷静になり少し考える。
《(たしかにそれでしか脱出はできないわね)》
「マギー、それでいこう!」
《フリージア!?いいの、これはかなり難しいプランよ》
「でも、それしかないんでしょう?だったらやってやるだけだよ!」
フリージアはまさに絶望的な状況ともいえるところに居ても、その心は折れてはいなかった。
フリージアの言葉聞いたマギーは隊長のヘリの通信を開き告げた。
《……パイロットもやると言ってるわ。そのプランでいきましょう!ファットマン、すぐにヘリで離陸。こうなったら採算度外視でヘリの搭載兵器もぶっぱなして!!!》
《よっしゃあマギー、フリージアやってやろうじゃないか!》
「うん、絶対に生き延びてやるんだ!!!」
《よし!ヘリを離陸、戦力が薄いところを突破する!ヘリ離陸後、搭載兵器一斉発射しACの突入を援護する!》
救出と暴走したUNACのハードウェアの回収を終えたヘリが離陸しようとした。その時である異変を捉えたオペレーターが叫んだ。
《(!?)隊長大変です!!!》
《落ち着け、何があった!?》
《そ…それが、北の暴走UNACの数が減っています!!》
《なんだと!?》
《こっちでも確認した!いったい何が起こっている?》
北のシリウス暴走UNACの数がすさまじい勢いで減っている報告を受け、シリウス救出部隊が状況を確認しようとすると通信が入った。
《御無事ですか?……こちらは緊急の依頼で暴走UNACの対応を行っています。消耗しているなら今すぐこちらが確保した戦線から離脱してください》
《あのACはまさか!?》
――――――――――
――― 数分前
side:ライン姉妹
《索敵完了~。……なんだかすごい数みたいねえ》
ヴェニデ・シリウス境界線のマギオンシティ近くまで来たライン姉妹たちのAC部隊はヘリに揺られながらも索敵で導き出された暴走UNACの戦力から掃討プランを練っていた。
彼女たちのACのカラーは同一部隊なのか、基本色が白、装甲を黒、バイザーが赤に発光という統一された規格を使用している。
《(!?)みんな~大変だ~。なんか囲まれちゃってるのがいるんだけど》
《厄介だな。どうするアイン姉?》
《どうもこうもないでしょう放っておけません。襲われている部隊の救出も含まれていますので早々に排除して撤退路を切り開きます…一斉に落としてください!》
アインの指示でACの投下準備に入る。それに気付いたのかシリウスの暴走UNACが向かってきた。
《……『ヴァルキリーⅠ』、任務を開始します》
《『ヴァルキリーⅡ』、いくぜぇ!!!》
《『ヴァルキリーⅢ』、いっくよぉ~~~!》
《『ヴァルキリーⅣ』、出撃します!》
《共につづく者たちに……》
《《《戦乙女の加護を!!!》》》
《立ちはだかる哀れな者たちに……》
《《《戦乙女の祝福を!!!》》》
ヘリから投下された4機のAC、ここで彼女たちのACを語ろう。それぞれ右肩に『水辺に佇む白き翼と武器を持った女神』、彼女たち工房如月所属のAC部隊『戦乙女』のエンブレムが刻まれている。
アインの搭乗する『ヴァルキリーⅠ』は狙撃特化の4脚、ツヴァイの搭乗する『ヴァルキリーⅡ』は防御重視のタンク脚、ドライの搭乗する『ヴァルキリーⅢ』は軽量の逆足、フィアの搭乗する『ヴァルキリーⅣ』はバランスの中量2脚、刻まれているエンブレムの女神がそれぞれ持っている武器は、『弓矢』・『槌』・『東洋の大太刀』・『短槍と盾』である。
《確実に当てる…》
アインが左武装のレーザーライフル『Au-L-K37』をチャージし両肩武装からハイスピードミサイル『SL/KMB-118H』と同時に一斉射し、先頭にいた暴走シリウスUNACに青い閃光が直撃しミサイルがすべて命中し爆散させる。暴走UNACの集団が先制攻撃で一部瓦解すると、残り3機がGBで前線になだれ込む。
《おらおらおら、道を開けやがれ!!!》
ツヴァイがタンク脚の特権ともいえるの構え兵器と呼ばれる大型武装でUNACの掃討に入る。右武装のガトリングよりも大口径の
『AU07 Knocker』は高威力の砲弾を凄まじい速さで連射できるのが利点だが、反面2次ロックオンまでの時間が長いため扱いが難しい。
《あらぁ。うちの姉さんたちに何の用かしら、お人形さん?お痛をする悪い子は溶かしちゃうよ》
フィアの機体の肩部にはサブコンピュータと呼ばれる補助装置が搭載されており、周囲の味方の演算能力を向上させる働きがある。これにより、ロックオンまでの時間を短縮させ『AU07 Knocker』でも高速でのロック処理が可能になるのである。
近づくUNACに対してはパルスマシンガン『HATSUKARI mdl.2』で迎撃、KEとCEに特化した装甲を電磁弾で融解、その中枢部に致命的なダメージを与え機能停止に追い込む。
《遅すぎるぞぉ~。そんなんじゃあ、永遠にボクを捉えないよ~!》
ドライは軽逆足での跳躍力を使い、建物が多いエリアを縦横無尽に跳び回る。UNACが補足しようと狙うも彼女の機体を捉えられず、その隙に他3人の姉妹によって撃破されていく。
《そりゃぁあ!!月光剣~横一文字斬りぃ!》
捉えられないと判断したUNACが他の姉妹を狙おうとするところを右武装のレーザーブレード『X100 MOONLIGHT』で横薙ぎに振りぬく。高出力のエネルギー剣はACの装甲ですらもたやすく融解し、ドライの狙い通りに脚部の装甲を引き裂いた。
《ドライ姉さん、鹵獲もあるからほどほどにね》
《わかってるよ。そこは加減してバラバラに解体してるだけだし》
《この
《
4機の白きACの活躍により、ただ対象を破壊するだけのUNACの数は瞬く間に減り、包囲網に穴が開いた。
アインは通信ですぐさま部隊に呼びかける。
《御無事ですか?……こちらは緊急の依頼で暴走UNACの対応を行っています。消耗しているなら今すぐこちらが確保した戦線から離脱してください》
side out
――――――――――
side:フリージア
……前に見たツヴァイとドライの機体がいるんだけど、お姉ちゃんあのAC部隊ってもしや…。
《えぇ。工房如月所属の『戦乙女』ね。1小隊で1個大隊と互角以上に渡りあうっていう程の傭兵部隊よ》
《美人で腕のたつ……なんともうらやまけしからんっていうのだな》
おじちゃん……。多分お姉ちゃんも冷めた眼で見てると思うよ。
それにしても何回か模擬機使っての模擬戦で結局勝てなかったからその強さは知ってるんだけど、チームで組むとあんなに凄い連携をとるんだ。
《お~、ふりーじあのACとおでぶのヘリじゃん!》
先行したドライのACが私達に気付いて通信をとばしてきた。
《ふりーじあやまぎーがここにいるとは思ってなかったよ。さあ、ここはボクたちに任せて早く行った行った!!》
《感謝する。傭兵、今のうちに離脱するぞ!》
《了解した。フリージア、ヘリに追随して護衛をして。エリアを脱出し撤退するわ!!》
了解!すまないけど、後は任せたよ。
《まっかされた~!》
《おい、スピード狂!1人で突出するな!!》
《姉さんたち待って~》
ドライがビルを蹴って先走ちゃった……。ツヴァイとフィアが乗ってると思われるACがGBでそれに続いて追っていった。
side out
――――――――――
side:ライン姉妹
視点:アイン
《リコン設置っと…ほわあぁぁぁぁ!!!ミサイル多すぎでしょーーー!!》
《おめぇの機体ただでさえ紙なんだから身さらすなって何回言えばわかるんだよ!!!》
吸着型のリコンを敷設しに行ったドライがヴェニデ暴走UNACに見つかり、ミサイルを撃たれそれに追われつつも機動力を活かしミサイルを誘導し軽ガトリング『AM/GGA-208』でまとめて破砕しバディを組んでいるツヴァイのもとへと合流する。
「(あの様子だけど大丈夫でしょう)……フィア、敵の配置は?」
《重2が前で、足が遅いタンクが孤立気味。姉さんの位置に近づく機影なし》
「そうですか。…あなたも前に出ていいです。ここから援護を開始します」
ビルの上でその様子を見ながら索敵していたアイン機は右武装の折りたたまれたの砲身を展開。構え兵器の一種である大型武装スナイパーキャノンと呼ばれる狙撃砲である。同時に4脚での構え姿勢へと移行し、脚内部に搭載された衝撃緩和用の杭を打ち付ける。
メインモニターが狙撃用の映像表示に変わると同時に彼女の頭のスイッチも切り替わる。普段物静かな彼女だが猛禽類のような鋭い目つきで狙いを定める。進行中のタンクUNACにスコープの照準を合わせ動きを合わせつつトリガーを引いた。
連動しACがスナイパーキャノンの引き金を引き、発射炎が起こり弾丸が発射される。空気を揺るがし、音速を超えた弾丸がターゲットへと向かい、少し遅れて甲高い発射音が聞こえタンクUNACのコアに直撃する。
ここで補足するが、アーマードコアの中でもコアパーツと呼ばれるパーツはコックピットなどの内臓機が積載されている分他のパーツよりかなり頑強にできている。軽量のコアでもスナイパーキャノンの攻撃は数発耐えれる設計であるが……、
【!!??!!!???】
タンクUNACに直撃された弾丸はコアパーツを一撃で貫通。崩れ落ちたUNACはその場で崩れ落ち爆散する。その威力の効果を確認したアインは、
「(試作型スナイパーキャノン『DORAGONTOOTH』…私が監修し、ジンに製作をお願いしましたが…期待通りの威力です)次…!」
機体が発射後の衝撃から元の姿勢に戻り、銃身の一部がスライドし排莢を行ない次弾を装填、アインは次のターゲットに狙いを定めトリガーを引いていく。仲間のもとに近づこうとするものに容赦はなく、暴走UNACを1機づつ狙撃し唯の鉄屑へと変えていった。
「(ですが、威力が高すぎて砲身の冷却が追い付いていないのか速射性に難がありますね…ある程度改善しないと)」
視点:ツヴァイ
「こっちにUNACどもを引き付ける。フィアは俺に続け、ドライは真上からお熱いHEAT弾でもお見舞いしてやれ!!」
《了解~》
《む~わかった~…。こいつらじゃあ斬りづらいしいっか》
フィア機は両武装を換装し左武装のシールドで重2UNACのバトルライフルの掃射を防ぎながら、右武装のライフル『AM/RFA-222』で牽制する。
その間に、ツヴァイが本命のオートキャノンで弾幕を張りKEキャノンを叩き込む。ヴェニデ製のACは装甲が厚い構成だが、弱点であるKEの高威力の兵器を前に瞬く間に撃破を増やしていく。だが……、
「(!?)ち、弾切れかよ」
弾が切れたKEキャノンをパージし破棄、左武装をライフル『AM/RFB-215』に換装しオートキャノンと共に浴びせUNACを穴だらけにしていく。
《ドライ姉さん、今よ!》
フィアの合図と共にドライ機が強襲。UNACの頭上を飛行しながら予め腕部を変形させ大型の回転式のシリンダーを装備し速射が可能となっている「くの字」型の武器腕ヒートキャノン『Wa-V-P08』から大型のHEAT弾を発射する。UNACに突き刺さった弾丸が内部から炸裂し機体を爆散させる。
《へへ~ん!たまには大砲撃つのもいいものだねえ♪これで全部っと》
ドライが気分も上々にUNACを撃破すると地表へと着地した。
《アイム、シンカ~♪トゥートゥートゥートゥトゥー♪》
《……どこで覚えたんだ…その歌…》
終いには通信で有頂天に歌まで歌う始末である。ツヴァイがそのテンションに呆れたように突っ込みをいれる。だが、ドライはテンションが上がり過ぎていたようで一時的に警戒を怠ってしまっていた。そのタイミングでフィアが慌てて声をあげる。
《姉さん!!!回避して!!!》
《へ?》
暴走UNACのおかわりともいえる増援である。ビルを飛び越え颯爽と登場した重逆型のUNACが肩部ユニットからCEショートレンジミサイルをドライ機に向け一斉に発射した。
《馬鹿、あぶねえ!!!》
いち早くツヴァイ機がドライ機へむかうミサイルの射線に割り込む。ミサイルが直撃し炸裂したもののほぼすべての防御値を確保した防御特化のツヴァイ機は少し削られたもののミサイルを防ぐことに成功した。
《つばい姉、大丈夫!》
《こんぐらいどうってこと…(!?)》
ダメージは軽いためツヴァイ機はほぼ無事であった。しかし、機体のサブモニターに移った損傷チェック用のウィンドウにはエンブレムの塗装がミサイルの爆炎で焼けただれてしまった肩部の映像が映っていた。
《…つばい?《…よくも》ど、どったの?》
《…よくも…ドライやジンが塗装してくれたエンブレムをやってくれやがったな!!!》
ツヴァイは目の色を変えUNACの一団を睨みつける。その瞳は完全に怒りに染まっている。余談だが、男勝りで口が悪い彼女だが家族や仲間に対しては人一倍思いやる性格で、その人たちに反する奴らには一切の容赦はない。簡単に言えば、完全に
ツヴァイがコンソールを操作すると、肩部のユニットの上部が開き、青色が基調の先端部分に金色のユニットがついた大型のミサイルが出てきた。両肩タイプのユニットなため2発分である。
《バッタみたいに飛び回りやがって……まとめて吹っ飛んでろ!!!!!》
《姉さん!》
《まっず~い、フィア~にっげろ~~~~~!!!》
明らかにやばいという気配を感じたドライ・フィア機は全力で退避した。UNACの一団のうちの中心部にいるやつにロックオンを完了したツヴァイはミサイル発射のボタンを押す。先端部のユニットが青白く発行したミサイルはすさまじい噴射煙を噴射しつつとユニットから放たれ敵UNACへと向かい、ロックした対象の近くで炸裂した。
【!?】
炸裂したミサイルは爆発した後、巨大な電磁フィールドを形成。周辺は青白き電磁嵐ともいえるものに飲まれた。爆発地周辺にいたUNACは、膨大な熱量により装甲は融解するというよりも蒸発。発生した強力なパルスにより電子機器に重大なダメージを受けUNACはすべて沈黙した。
《電磁パルスの影響弱体化を確認、暴走UNAC…反応なし。……すごい威力ねえ、あははは》
《ふん!!!》
《つばい~ごめん…また塗ってあげるからさ》
《やれやれ、来てみたらやはりあのミサイルも使ってましたか。ともかく、作戦は完了のようですね》
不貞腐れるツヴァイをドライが慰め、その間に狙撃によりタンクUNACを壊滅させたアインも合流した。フィアの索敵もあってか敵勢力の有無は認められず、このエリアの暴走UNACに関しては一応の終息を迎えるという事となった。
side out
――――――――――
――― 翌日
No side(視点:マギー)
-シリウス勢力圏内 207突撃部隊基地-
無事にヴェニデの勢力圏を抜けなんとか基地へと帰還を果たした救出部隊とマギーたちご一行であったが、帰還は真夜中だったのと後処理もあってかシリウス基地へと厄介になっていた。
同じく暴走UNACの鎮圧という緊急依頼を受諾したライン姉妹もこの基地へと一時的に身を置いていた。
「……説明を要求する、これはどういうことなの?」
マギーとファットマン、アインは戦闘後のレポートを依頼主であるシリウスの隊長へと提出後し、隊長から事情を聞こうとしていた。
「我々にも分からんロジックパターンは通常通りだったはずだ」
「そんな話で納得しろと!?」
シリウス隊長の要領を得ない返事だったがためマギーはさらに詰め寄っていた。
「すまない…現時点では説明しようがない、としか言いようがないのだ!」
これ以上聞いても無駄だと思ったのかマギーは身を引いた。
「報酬は応分に支払おう。色々と不覚的要素が多かったのとそれによる依頼外の作戦行動が多かったからな」
報告を終えシリウス側からはそれなりの謝罪という形で報酬を受け取った3人はそれぞれのベースに帰還するためにヘリの収容所へと歩を進めていた。
マギーは明らかに納得がいかないようで不機嫌な様子である。
「マグノリア、納得いかないのは私も同じです。今回の場合、UNACの暴走は不自然な点が多すぎます」
「たしかにな。それにしても」
「どうしたのファットマン?」
「俺の勘なんだが…なんかとんでもないことになりそうだぜ。こりゃあ」
こういう時のファットマンの長年戦場にいた勘は当てになることが多い。マギーはそれに頷いた。
「……ともかく、今すぐ情報を集めないと」
「そうですね…。VoWの緊急ニュースでは世界中のUNACが暴走しているとか。ファットマン様の言う通り何か起こり得るかもしれませんね」
「お姉ちゃん、ファットマン、アインさん!」
その時である。フリージアが息を荒げながらも3人のもとへと走り込んできた。
「フリージア、どうしたの?」
「これを見て!」
フリージアは3人に携帯端末に表示されたあるニュースを見せる。それは3人を驚愕させるには十分なタイトルであった。
『暴走したUNACが最寄りのタワーを目指し侵攻!一部では占拠されたとの未確認情報?』
久々にオリジナル武装が2つほど出しました。オリ勢力である工房如月に関わってる方々は平然と使ってきますが主人公勢たちの裏で活躍させます。ほどほどのロマンと実装しても大丈夫なようになってるといいですが…。
<当作品に出てくるオリキャラについて>
他原作アニメ・ゲーム等のキャラをベースにしています。一部、存在感の強すぎるキャラもいますがあまり堅苦しい人たちで固めてもマンネリとする気がしたもので…。
次話は、マギーにとっての因縁がある相手との戦闘になります。