私が菊月(偽)だ。   作:ディム

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>主作戦(前段作戦)の通常戦闘曲に新BGM「睦月型駆逐艦の戦い」
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ゆ号作戦、その五

時刻はおおよそ午後二時過ぎ、天気予報通りの快晴から明るい日差しが降り注いでいる。空母達に泣き付いた結果園内レストランまで引率してもらい、昼食を取り終わったところだ。ちなみに赤城と加賀は、途中で会計を済ませて出て行ってしまった。なんでも、今度は第六駆逐隊と潜水艦、そして秋月があの恐怖のアトラクションの餌食となったらしい。

 

「しっかし、あんな乗り物だとは思わなかったぴょん。流石のうーちゃんも反省してるぴょん」

 

「……いや、それを言うなら乗るように仕向けた私達もだ。済まななかった、長月、如月……」

 

「ごめんなさい、お姉ちゃん達。私も反省してます」

 

量と味の割に高価なランチの皿を前にして、二人に頭を下げる。二人は苦笑しつつ、『もういい』と答えてくれる。

 

「さっきから何度も言ってるだろう?別に良いと。お前達だって、あんなに怖いものだと知らなかっただろうしな」

 

「そうよ、別に気にすることはないわ。みんな泣いちゃったんだし、ね?」

 

「……なら、午後からのアトラクションはどうする?卯月はお化け屋敷に行く、と言っていたが……」

 

午前中に聞いたプランでは、ジェットコースターの後はお化け屋敷、それが終われば様々な絶叫マシンを制覇していく予定だった。全員で卯月の顔を見ると、彼女はきっぱりと言い切った。

 

「いや、どこも行かないぴょん。うーちゃん達には急流滑りが限界レベルぴょん。もっと心に優しいアトラクションを探すぴょん」

 

「賛成です。少なくとも、お化け屋敷は確実に――」

 

「あれ、お化け屋敷に行くつもり?なら私達が連れて行ってあげるよ!今から行くところだったしね!」

 

「――え?」

 

一斉に振り向き椅子から立ち上がれば、そこには満面の笑みを浮かべた川内と神通、そしてその二人の後ろで小さくなっている那珂ちゃんが居た。

 

「いえ、神通さん。私達は――」

 

「ええ、分かっていますよ。怖いアトラクションが苦手なのでしょう?なら、尚更乗らないといけませんね。自らの弱点をそのままにしておくこと程愚かなことはありませんよ」

 

事も無げに言い放つ神通と、その隣で大きく頷く川内。逃げようとしても完全に出口側を抑えられており、マズい状況(T字不利)だ。ならば、多少強硬にでも押し通る他はない。

 

「……いいや、神通。それに川内教官。私達は今から、メリーゴーラウンドに乗りに行くんだ。ゆっくり、穏やかにな……」

 

「あら菊月、そんな軟弱ではいけませんよ?艦娘たる者、やはり絶叫マシンを嗜むべきです。さあ菊月、一緒に行きましょう」

 

「いいや、メリーゴーラウンドだ。……良い機会だ、神通もメリーゴーラウンドで頭を冷やすといい……。さあ卯月、長月、如月。そっちの川内教官を引き摺って運んでくれ。三日月、那珂ちゃん。こっちは神通をメリーゴーラウンドまで運ぶぞ……!」

 

困惑の声をあげる二人を引き摺り、レストランを出る。強引な行動により敵主力(川内と神通)の無力化に成功、これより作戦は第二段階へと移行する。俺達は二人をそのまま雑に扱いながら、どんどん目標地点へ近づいていった。

 

―――――――――――――――――――――――

 

川内と神通をメリーゴーラウンドに叩き込んだ俺達は、二人をそのまま逃がさないようにしながら交代でメリーゴーラウンドを楽しんでいた。川内と神通も、ゆっくりとした回転と穏やかな音楽のお陰で次第にテンションを落ち着けたようだ。

 

「……流石に落ち着いたようだな、神通……」

 

「ええ、菊月。その、さっきはごめんなさい。私も川内姉さんも、少し舞い上がっていたみたいです。華の二水戦でありながら心を乱すなど、恥ずかしいことですね」

 

「別に、構わないのではないか?私とて、今日は楽しみで眠れなかったのだから……」

 

神通と二人、アトラクションの側のベンチに腰掛けながら回るメリーゴーラウンドを眺める。白馬に跨る川内と那珂ちゃん、馬車に乗る卯月、楽しそうに笑うみんなが良く見える。

 

「……そうだ、神通」

 

「なんですか?菊月」

 

「今まで碌な機会も無かったからな。……あれを、返す……」

 

腰に巻いたウェストポーチの口を開け、中を弄り目当てのものを取り出す。少し重い感触のする緑色のそれは、神通から託されていた鉢金だ。長い間菊月()と戦い抜いてくれたそれは、借り受けた時と比べても傷が目立っている。それをぐっと握り締め、神通へと差し出した。

 

「ありがとう、神通。これのお陰で、私は折れずに戦うことが出来た……」

 

「ええ、確かに返して頂きました。でも、遅すぎですよ菊月?」

 

「む……、済まない。返そうとは思っていたのだが、機会が……」

 

「そうじゃありません。――帰ってくるのが、遅過ぎだと言っているのですよ」

 

そう言ってこちらを向く神通に、少し照れ臭くなって頭を掻く。言葉とは裏腹に笑顔を浮かべたまま、神通が口を開く。

 

「全く、教官に心配をかけるように育てた覚えは無いのですけれど。教え方が悪かったのでしょうか」

 

「すまないな……、教官には心配をかけるなと教わったが、同じ戦地に立つ戦友には大いに心配をかけろと教わったのでな。文句なら、そう教えた教官へ言ってくれ」

 

軽口を叩き合えば、ほぼ同時に噴き出す。止まるメリーゴーラウンド。降りて此方へ歩いてくるみんなを見ながら、神通は言う。

 

「心配させるのも、訓練が不十分な証拠です。鎮守府へ帰ったら、また訓練をしますからね。――今度は、轟沈紛いの行方不明なんて甘えは許しませんよ」

 

「望むところだ。私も鈍ってしまっているのでな、音をあげさせてみると良い。……出来るなら、な?」

 

もう一度笑い合い、ベンチから立ち上がる。少しだけ足が軽くなったような気がした。




Q:一応聞いてやる。なんで遅れた?

A:春イベだと思ったか?BGM実装を記念して一人で酒盛りしてた結果だよォ!!

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