ソードアート・ポケットモンスター・オンライン   作:RYUNA

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毎日更新はたぶんこれが最後です


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私たちSAOプレイヤーはいくつかの犠牲を払いつつも順調に攻略を進めていき、現在第21層まで攻略を完了していた。

今はだいたいSAOが始まって半年とちょっとだろうか。私には遅いのか早いのかちょっと分からないけど。

21層の街はポケモンBWやBW2にあったシッポウシティ。ゲームでもあった博物館やオシャレなカフェがプレイヤーに人気なんだそうだ。

 

そんなある日、自身とポケモンのレベル上げを早めに切り上げた私は博物館に行くことにした。

博物館に入るとまず目に入るのはやっぱりあのカイリューの大きな骨格標本。近くで見ると迫力満点だ。

もっと他の展示物を見に行くべく足を進めようとしたその時だった。

 

「お客様。少しよろしいですか。」

 

受付のお姉さん(NPC)に引き留められた。もしかして防犯センサーか何かにひっかかってしまったのかと思ったがどうもそうではないらしい。

受付のお姉さんは私の傍に近寄るとヒソヒソ声でこう言った。

 

「ポケモンのカセキをお持ちですね?」

 

「あ、はい。確かに持ってますけど…。」

 

「こちらで復元することもできますがいかがなさいますか?」

 

「っ!?ぜひ!お願いします!!」

 

そうだ、確かシッポウシティの博物館ではポケモンのカセキを復元してもらえるんだった。すっかり忘ていた。

すると少し興奮気味に答えた私に博物館内のプレイヤーたちの視線が一斉に向けられる。

受付のお姉さんにも「館内ではお静かにお願いします。」と言われた私は顔を赤くして俯ける他なかった。

気を取り直して。

私はストレージから「ひみつのコハク」を取り出して受付のお姉さんに手渡した。

 

「では復元にしばらく時間をいただくので、ある程度時間が経ったらまた受付の方に来てください。」

 

「じゃあしばらく展示物見ているのでまた受付に来ますね。」

 

「はい、どうぞごゆっくり。」

 

彼女に見送られてようやく私は博物館内に足を踏み入れることができた。

そこにはポケモンのカセキから宇宙ウイルスが付着していたらしい隕石、昔の人々が付けていたとされるお面、ポケモンが武器として持っていた骨など実に様々なものが展示されている。

その時だ。見知った後姿を見かけて私はその人に近づいて声をかけた。

 

「アスナさん。」

 

「リオちゃん。あなたも博物館を?」

 

「はい。せっかくですから見ておこうと思って。」

 

そこから私はアスナさんと2人で博物館内をまわることになった。

最初は私もアスナさんもずっとフードを付けていることが多かったが最近はそれもなくなってきつつある。

今も周りからの視線は相変わらずではあるけれど、慣れてくればそれほど苦痛に感じることも少なくなってきた。

まぁたぶんみんな私ではなくアスナさんの美貌に見とれているんだろうけど…。見るなら展示物を見ましょうよみなさん。

 

「不思議な感じよね。ゲームの中なのに博物館に来てるなんて。」

 

「そうですねぇ。私リアルでもまだ博物館って行ったことなかったのに…。」

 

「それでもやっぱりゲームの世界だから置いてある物は到底現実では見られないようなものばかりだわ。」

 

そんな話をしながら私たちは広い博物館を歩いて回る。その時私はある展示物に目がいった。

それは黒い球体と白い球体が並べて置いてあるものだ。名前は「ダークストーン」と「ライトストーン」

ポケモンの世界ではかなり重要なアイテムだ。なにせこれは伝説と呼ばれるポケモンの仮の姿なのだから。

 

「これ、ただの石…?」

 

「さぁ。どうなんでしょうね…。」

 

この石が今後の攻略に関わってくることがあるのか少し気になるが今はこれが存在していたことだけ覚えていようと、そう思った。

 

展示物もほとんど見終わり奥の図書館も少しだけ覗いた後、私はアスナさんにお茶のお誘いを受けた。

もちろん場所はあのアコーディオンを奏でるおじさんで有名なカフェ「ソーコ」だ。

彼女と並んで博物館を出ようとしたとき、受付のお姉さんに呼び止められる。

そういえばポケモンのカセキを預けたままだった。

 

「無事に復元が終わりました。大事にしてあげてくださいね。」

 

「ありがとうございました。」

 

お姉さんからモンスターボールを受け取った私は今度こそ博物館を後にした。

カフェまでの道のりでアスナさんからさっきのお姉さんとの会話について話を聞かれた。

 

「さっきモンスターボールを受け取っていたけど…。」

 

「あぁ、私の持っていたカセキをポケモンに復元してもらっていたんですよ。」

 

「カセキってあの博物館にも展示されていた?」

 

「えぇ。私と同じカセキは見当たりませんでしたけどポケモンのカセキで間違いなかったみたいです。」

 

あのカセキを見つけたときは一体なんのポケモンのカセキだったのかすっかり忘れてしまっていたが、今ならわかる。

ひみつのコハクから復活するポケモンはプテラノドンのような容姿を持つプテラというポケモンだ。

ここにきて空を飛べるポケモンをゲットするなんて運がいい。

しばらくしてカフェ「ソーコ」へと私たちは到着した。今日もおじさんは素敵なアコーディオンの音を響かせている。

私も久しぶりにピアノが弾きたくなってきた。でもいまだにSAOでピアノらしきものを見かけたことはない。

 

「いらっしゃいませー。」

 

カフェのドアを開けるとチリンチリンと可愛らしいベルの音が鳴り、続いて店員さん(NPC)の声が聞こえてくる。

予想していたよりも混んでいないことに内心ラッキーと思いつつ、私たちは一番端っこの席に腰を下ろした。

適当にカフェオレを注文する。NPCが経営しているお店はだいたい料理があまりおいしくないことが多いが、このカフェの料理や飲み物はおいしいと専らの評判だ。

 

「リオちゃん、エアームドの時はホントにありがとう。」

 

「いえいえ、お役に立てて良かったですよ。あれからどうですか?エアームドとは。」

 

「ちょっとずつだけどちゃんと仲良くなれていってると思うわ。あと、イーブイが進化したの。」

 

「ホントですか!?み、見せてもらっても…?」

 

「え、えぇ。出てきて。」

 

興奮気味の私にちょっと驚きつつもアスナさんが手にしたボールから出てきたのは長い耳に先っぽで二股に分かれた尻尾の…エーフィだった。

私は心の中で「よっしゃあああああああああああ!!!!」とガッツポーズ。アスナさんにはエーフィが一番似合うと思っていたのだ。

 

「可愛いですね。」

 

「エーフィっていうの。昨日のお昼にレベル上げをしていたら進化したのよ。」

 

甘えるように擦り寄ってくるエーフィの頭を撫でつつアスナさんはそう教えてくれた。

エーフィを撫でながら幸せそうな表情をしているアスナさんを見るとこっちまで幸せな気持ちになってくる。

その後2人で現状報告や最近見かけたポケモンのことなど実に様々な話をした。聞けばアスナさんは料理スキルを上げている真っ最中らしい。ぜひアスナさんの作った料理を食べてみたいと言ったら、料理スキルはスキルレベルによって味や出来が左右されるからもっとレベルを上げてからにしてほしいと言われた。楽しみである。

カフェに入って1時間ほどで私たちはお店を出た。なんと「あの時のお礼。」と言って私の頼んだ分までアスナさんがお会計をしてくれた。ありがとうございますっ!

 

アスナさんと別れてから私はプテラとご対面するためにフィールドに出た。

周りに人がいないことを確認して私はさっき手に入れたばかりのモンスターボールを勢いよく空に向かって放り投げる。

開いたボールから出てきた光が形になり現れたのはとても大きな羽と鋭いキバを持つポケモンだ。

プテラは空から私のことを見下ろしている。私は手を振りながらプテラに向かって挨拶をした。

 

「初めまして!私リオっていうの。よろしくね。」

 

「ギャオオオオ!!!!」

 

声を張り上げて自己紹介をすると、プテラの方も元気に返事を返してくれてそのまま私の傍まで下りてきてくれる。

大きな顎をごわごわと撫でてやると気持ちよさそうに喉をゴロゴロと鳴らしてくれた。まるで猫のようだ。

片手でプテラの相手をしてやりつつもう片方の手でプテラのステータス画面を開いた。

 

「性別は♂。性格はゆうかん。技はちょうおんぱ、げんしのちから、かみつく、つばめがえしかぁ。結構いい感じだね。」

 

私の言葉に嬉しそうにプテラは一声鳴く。あまりにも可愛らしかったので私は思わずプテラに抱き付いた。

それからアリゲイツやチョボマキとも無事にご対面を果たしたプテラは私を空の旅へと連れて行ってくれた。

フィールドをエアームドの背中に乗って飛び回るのはすごく気持ちいいとアスナさんが言っていたけど確かにこれはすごく気持ちがいい。

気付けば日も沈んであたりはすっかり真っ暗になり、空には満月が浮かび、それを取り囲むかのように星がいくつか煌めいていた。

そろそろ下りてレベル上げを始めようかと思ったとき、私の頭にメッセージが来たことを告げる着信音が響く。

メッセージの送り主はキリトさんだった。

 

【俺のイーブイがさっき進化したんだ!ブラッキーっていうんだけどよかったら見に来てくれ。場所は第21層フィールドの安全圏1だ。】

 

「おおおおおおお、ま、まじか…!?」

 

今日はものすごく運がいい日だ。アスナさんに続いてキリトさんまで私が望んでいたイーブイの進化を果たしてくれるなんて。

私はすぐにプテラに乗ったままキリトさんのいる安全圏まで飛んで行った。私が空から飛んできたことに彼はかなりびっくりしていたようだけど私だってビックリだ。

長い耳に真っ黒な体、そこに散りばめられている黄色い模様は確かにブラッキーだった。

 

「やっぱりキリトさんは黒にご縁があるんですね。」

 

「そうかもしれないなぁ。」

 

夜空を見上げながら満足気にブラッキーを撫でているキリトさんはものすごく嬉しそうだった。

明日アスナさんにキリトさんのイーブイも進化したということを教えてあげよう。





シッポウシティのBGMが好きです。
キリトとアスナのイーブイが進化ということでしたが、だいたい皆様の予想通りだったかと思います。ひねりもなくいきなりの進化で申し訳ないです。

ちょっとオマケ【アスナとイーブイ】

【挿絵表示】
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