ソードアート・ポケットモンスター・オンライン   作:RYUNA

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このゲームが最悪のデスゲームになってからもうすぐ1ヶ月。

私はというと毎日血眼になって猪や狼を狩り続ける生活を送っていた。

 

「てりやあああああああっ!!!」

 

自分の手に握られた銀色の剣がソードスキルを繰り出し狼を切り裂く。これで本日125匹目。

辺りは真っ暗で空には小さな星が瞬いている。一息ついて空を見上げた私はその美しさに思わず感嘆の溜息が漏れた。

私がレベル上げをしているのは昼ではなく夜だ。なぜ夜なのかというと単に夜の方が人が少ないからだ。夜の方が好きということもあるけれど。

それになにより私の容姿は目立ちすぎる。銀髪に碧眼。どこを見渡しても私以外にそんな目立った容姿の人はいなかった。

前に一度だけ高校生くらいの男プレイヤー集団に連れて行かれそうになったことがあった。無理矢理腕を捕まれた時はどうしようかと思ったがその時は正義感の強そうな男の人が助けてくれた。

赤いツンツンした髪にバンダナ、髭を生やした武士みたいな人だった。名前は教えて貰っていない。そのまま「気をつけろよ嬢ちゃん!」と立ち去っていってしまったからだ。今度もし会ったら改めてお礼を言わないと。

そんなことがあって以来私は夜に狩りに出かけるようになった。日が沈んだ後、フィールドに出てひたすらモンスターを狩り続け、朝日が出る前にねぐらである廃れた教会に戻るという生活。

なにかアイテムが必要になったとき以外はにぎやかな街の方には出て行かない。出て行くときはフード付きのマント装備が相棒だ。

 

「ふぅ・・・・・・さて、ポーションポーション。」

 

指を動かしアイテム欄を開いてポーションを取り出して口に含んだ。あまじょっぱいようななんとも言えない味が口に広がっていく。結構好きだなこの味。

ふと欄にある1つのアイテムに目がいった。それはあの時茅場から貰った卵だ。

今だにポケモンは産まれてこない。一応寝るときはアイテム欄から出して抱きしめながら眠ってはいるのだが。温めるだけではダメなのだろうか。

アイテム欄から卵をオブジェクト化させ地面に置く。私はしゃがみこんで卵を手のひらで優しく撫でた。ほんのり温かい。

 

「なんのポケモンが産まれてくるのかな・・・。」

 

思わず頬の筋肉が緩んでしまう。大好きなポケモンと触れあえるんだ。興奮しても仕方ないと思う。

だんだん辺りが明るくなってきた。そろそろ日の出の時刻が近づいてきていた。

私は卵をアイテム欄に戻し、フード付きマントを装備して街に戻っていった。

 

 

朝や昼はかなり賑わっている街の中心地を通り抜けて私がやってきたのは廃れた教会だけがある特に何もない場所。

ここが私のねぐらである。宿にかけるお金がどうしてももったいなくてフラフラしていたら偶然この教会を見つけたのだ。

フィールドに繋がる出口からは正反対だし、街の中心地からもだいぶ離れているから結構不便だけど、あまり人に見つからずに静かに暮らせる場所としては満点だ。

教会の中に入って布団をしいた後、アイテム欄から卵を取り出し抱きしめて横になる。

この時間から夕方くらいまで私は教会で1人爆睡するのだ。完全に夜行性の動物である。でもこの生活も案外悪くない。

 

「早く元気な姿を私に見せてね。」

 

卵に小さくキスを落とした後、私は瞬時に眠りに落ちた。

 

 

そろそろ太陽が赤く照りだしてくる夕方頃。

私は体を起こしてググ~っと体を伸ばした。隣にコロンと転がっている卵は特に変化なし。ふぅと溜息を吐いた。

そういえば食料であるあの微妙な味のパンがもう無いことを思いだした。狩りに出かける前に買っておかないといけない。

もう準備して出かけようと立ち上がったとき、コロンと転がっていた卵が急に独りでに立ち上がった。

 

「っ!?な、なに!?」

 

立ち上がって小さくユラユラと揺れていた卵はピタッと動きを止めた後、まばゆい光を放ちだした。

私の心は大きく跳ね上がった。

 

産まれるっ!!

 

卵は丸い形から姿を変えてゆく。大きなあご、短い手足、尻尾。そして背中にはギザギザしたタテガミみたいなもの。

 

「わにゃっ!!」

 

「わ、わ、ワニノコだぁ~~~!!!」

 

私の卵から産まれたのはワニノコだった。この子は金銀の時に出てきたポケモンで主人公が旅立つ前に貰える初心者用ポケモンの1匹である。

私の目の前にウィンドウが現れた。そして同時にファンファーレのようなおめでたい音楽が頭に響いてくる。

 

【おめでとうございます!卵からワニノコが孵りました!】

 

と書かれており、その下にはワニノコのステータスが表示されている。ずぶとい性格だそうだ。

私はウィンドウを閉じてしゃがみこみ、ワニノコと視線を合わせて満面の笑顔で言った。

 

「ワニノコ、これからよろしくねっ!」

 

「わにわに!わにゃ!」

 

そう言うとワニノコは嬉しそうに私に飛びついてきた。ちいさなその体をギューッと堅く抱きしめた。

この仮想世界でこれからずっと行動を共にしていくであろう相棒を私はゲットした。

 

 




リオの最初のポケモンはワニノコでした。
私は御三家の中ではワニノコが一番好きです。


リオのワニノコ

性別:♂
性格:ずぶとい
リオが茅場から貰った卵から孵った。
リオが大好きで常に元気いっぱいの子である。

追記

リオ&ワニノコ


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