ソードアート・ポケットモンスター・オンライン   作:RYUNA

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ちょっと原作と違うところがあります。
そういうことはこれから先も多々あることなのであらかじめご了承ください。




3

 

無事にワニノコが産声を上げて誕生した後、私は食料と狩りに必要なポーション類を買いに街の中心地に向かった。

ワニノコは私が腰に付けたモンスターボールの中にいる。SAOにもモンスターボールはあった。

モンスターボールはNPCがやっている雑貨屋で販売されているが、あまり買う人はみかけない。

いまはまだ100人にしか渡されていないポケモンだ。現時点で持っていたって何の役にも立たないのだから。

ちなみに私はいまモンスターボールを30個持っている。

この第1層ではフィールドにポケモンはまだ出てきていない。だからこそ今買い貯めする必要があった。

もし第2層からポケモンが出てきだしたらみんながモンスターボールをたくさん買おうとすると思ったからだ。

そうなったら今は50コルぐらいで買えるモンスターボールが値上がりして何百コルも払わなきゃならないようになるかもしれないしね。

 

 

街の中心地はまだ結構にぎわっていた。それでも狩りから帰ってきて疲れているプレイヤーはたくさんいる。

手早く用事を済ませようと早足で歩く私の目の前に突然ずいっと紙が突きつけられた。

ピタッと足を止めて見上げると青い髪の男の人がニコリと微笑んできた。

 

「どうも。こんにちわ。」

 

「・・・こんにちわ。」

 

「君、いつも夜になったらフィールドに出て行く子だよね?」

 

「・・・私を知ってるんですか?」

 

優しい声で男の人はそう言った。が、私は男の人に警戒心を抱いた。

結構夜が更けてから私はフィールドに赴く。その姿を見られていたということはつまり・・・まぁストーカーでもされてないか心配になったのである。

そんな私の訝しげな視線に気がついたのか男の人は両手を振りながら弁解をした。

 

「いや、別に君のことをつけてたとかそんなんじゃなくて。俺もたまに夜に狩りとかするんだけど、その時に限って君をよくみかけるから覚えてただけなんだ。」

 

「そうですか。」

 

どうやらストーカーという訳ではないようだ。私はホッと安心の息をついた。

 

「実は明日、この第1層のボス攻略会議を行おうと思ってレベル上げをしている人達に声を掛けて回ってるんだ。」

 

「ボス攻略・・・ですか。」

 

「君も随分レベルが高そうだし、もし良かったら参加してくれないかな?もちろん無理にとは言わないけど。」

 

「はぁ・・・・・・。」

 

そう返事をしつつその男の人から貰ったチラシを見る。

そこには会議を行う場所と時間、そして「打倒!第1層ボス!」と大きな字で書かれていた。

確かに私もはやく攻略を進めたいとは思っている。ならば会議に参加するのが当然だろう。

だけど、たくさんの人達が集まる場所に行くということに少し足が引けた。

 

「考えておきます。」

 

「ありがとう。俺の名前はディアベルだ。」

 

「私はリオです。」

 

目の前に彼の手が差し出される。私はおずおずとその手を握り返した。

 

「それじゃ、くれぐれもフィールドに出るときは気をつけて!」

 

そう言ってディアベルさんは人混みの中に消えていった。

 

 

食料である黒パンと武器を研ぐ砥石、そしてポーション類を一通り買った後、私はいつもより早くフィールドに飛び出した。

いつもなら夜遅くで誰もいないことが多いが、今はまだ太陽も完全に沈みきっていないので残って狩りをしている人が何人かいた。

みんな誰か仲間と組んでレベル上げをしているようだ。うまく前衛を切り替えながら猪や狼を倒している。

 

「パーティメンバーか・・・。」

 

その姿をぼんやり眺めながら私はポツリと呟いた。

私はこのゲームが始まってからずっと1人でレベル上げをしている。別に一匹狼だ!って威張っているわけではない。

無我夢中で突き進んでいて、気がついたら周りは自然とパーティを組み始め、それにおいていかれてしまっただけだ。

つまりは流れに乗り損ねてしまったのだ。まぁ、少々人見知りな自分に非があるのだけれど・・・。

私だっていつかは誰かとパーティを組んでみたいと思っている。

でもこんなちっこい餓鬼を貰ってくれるパーティなんてあるだろうか・・・?

 

「いや、ないない。」

 

思わず首を振ってしまった。

するといきなり隣にモンスターがわき出てきた。持ち前の反射神経でサッとその場を飛び退く。

チラリと先程のパーティメンバーに視線をやったあと、溜息と共に剣を抜き出しモンスターに向けて振りかぶった。

私がすかさずソードスキルを入れてしまうとあっけなくモンスターは消えてしまう。

私のレベルは12。この辺のモンスターをなんなく倒せる程度には強くなった。

だからこそ経験値の量もかなり少なくなってきたが塵も積もればなんとやら、あそこにいる人達よりかは2~3くらいレベルが上だった。

 

それから時は過ぎ、太陽は完全に沈んであたりは真っ暗闇になった。

 

私は周りに人がもういないことを確認して腰のモンスターボールを手に取った。

それを天高く放り投げる。

 

「出てきて、ワニノコ!」

 

開いたモンスターボールからは産まれたばかりのワニノコが光とともに飛び出してきた。

前世で見ていたアニメのまんまだ。なんなら主人公の彼みたいに「君に決めた!!」とか言ってみたりしてみたい。

ウィンドウを表示させ自分のステータス画面が映る。私のステータスが表示されている下にワニノコの名前が表示されていた。

それをタッチするとワニノコのステータス画面に移動した。もちろん産まれたばかりだからレベルは1。

でも高レベルまで育てていけばきっと私よりずっと強い子に育つだろう。進化するのが今から楽しみで仕方がない。

 

「覚えている技は・・・みずてっぽう、かみくだく、れいとうパンチ、アクアジェットって、ほとんど遺伝技ばっかじゃん!」

 

せいぜいひっかくとかにらみつける辺りを予想していたのだが、あまりの豊富すぎる技のレパートリーに私はあんぐりと口を開けて固まっていた。

私の足元ではワニノコが嬉しそうにピョンピョン跳びはねては転んだりしている。

このワニノコの卵を産んだポケモンは一体どうしてこんなに豊富な技を覚えていたのだろうか。

とりあえずまずは実戦だ。私が傍にいるかぎりワニノコが瀕死になることはまずありえないだろうが気を引き締めていく。

 

「ワニノコ、準備はいい?」

 

「わにゃっ!!」

 

準備万端とでもいうふうにワニノコは力強く返事をした。間違いなくこの子は強くなると私は思った。

まもなくして少し先に猪が現れた。私は鞘から剣を引き抜き、高鳴る鼓動を感じつつ命令を下した。

 

「ワニノコ、みずてっぽう!」

 

「わーにゃああああ!!!」

 

ワニノコの大きな口から太い水の砲が放たれて猪にヒットした。

意外にもレベルが1だというのにワニノコのみずでっぽうは猪のHPの4分の1以上を削っていた。

ダメージを受けた猪がこちらに気付き、声を上げながら突っ込んでくる。

 

「かわすよ!」

 

「わにゃっ!」

 

私たちは左右にステップをして猪の突進をかわした。猪はキキッと急ブレーキをして私の方に向き直る。

猪はまた突進をしてこようと前足を地面にこすりはじめた。

相手の動きが止まっている今がチャンスである。

 

「ワニノコ、れいとうパンチ!」

 

「わにわにゃ!!」

 

「ブルウウウウウウゥゥゥゥ!!」

 

猪の後ろ側にいたワニノコのれいとうパンチが見事猪の尻の方にヒットした。

冷気の綺麗なエフェクトがあたりに現れ、猪のHPをレッドゾーン寸前まで減らしつくす。

ワニノコの方に注意がいったのか猪が私の方に背を向けた。

 

「てりゃああああああああっ!」

 

そこで私はソードスキルを発動させ背後から猪の体を真っ二つに切り裂いた。

猪はそのままバラバラのポリゴンとなって散っていった。

猪から発生した経験値が私とワニノコにそれぞれ振り分けられる。

 

「やったねワニノコ!初めての戦闘にしちゃ上出来だったよ!!」

 

「わにわにわにゃーー!!!」

 

私は目の前にいるワニノコを抱えて持ち上げたかいたかーいをし、ワニノコも嬉しそうに鳴いた。

その夜はいつも以上に熱心に狩りを続けていた。途中からはワニノコだけでもモンスターを倒せるようになり、どんどん経験値が入ってきた。

たった一晩でワニノコのレベルは4くらいにまで上昇し、私はかなり上機嫌でフィールドを出て行ったのだった。

 

 





基本的にポケモンの方がレベルアップに必要な経験値が多いです。

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