ソードアート・ポケットモンスター・オンライン   作:RYUNA

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引き続きキリトside
主人公は今回もお休みです。




5

 

攻略会議が行われた次の日の朝10時。

ディアベルが率いる俺たち30人くらいのプレイヤーは第1層の森のエリアを抜けていた。

この先にボスのいる部屋があるのだという。俺は確認のため隣の少女に話しかけた。

 

「確認しておくぞ。俺たちあぶれ組みの担当は、ルインコボルトセンチネルっていうボスの取り巻きだ。」

 

「わかってる。」

 

「俺が奴らのボールアックスをソードスキルで跳ね上げさせるから、すかさずスイッチして飛び込んでくれ。」

 

「スイッチって?」

 

「なっ・・・もしかして、パーティ組むのこれが初めてなのか?」

 

「・・・うん。」

 

なんとなく予想はしていたが・・・。俺は足を止めてがっくりとうなだれた。

ボス戦をやるのにスイッチは必要不可欠なテクニックだ。

今ここでやるのは無理なので、口頭でなるべく説明して実戦で頑張って貰うしかない。

ボスの扉の前に着くまで俺は少女にスイッチの仕方などをなるべく丁寧に教えた。

 

 

階層を登ってようやくボスの扉の前についた。緊張した空気が漂っている。

ディアベルは扉の前に立ち、俺たちのほうに振り返ると腰からあるものを出した。

周りのプレイヤーたちは?を浮かべていたが俺はその手にあるものを見て驚いた。

モンスターボールだった。

天高くそれを放り投げ出てきたのは両頬にあるオレンジの棘と頭からピンと伸びているエラが特徴的なポケモンだった。

それを見てその場にいたプレイヤー達がなんだなんだとざわめき出す。

 

「みんな、コイツは俺が茅場から送られた卵から孵ったポケモンだ。ミズゴロウっていう。昨日は紹介し忘れたがこのボス選で俺たちの力になってくれる大切な仲間だ。」

 

「これが、ポケモン。・・・でもディアベルはん。えらいちっこいけど大丈夫なんか?」

 

「俺はフィールドで狩りをしている時にコイツに何度も助けられた。体は小さいけど頼りになるヤツだ。」

 

「ごよごよ!」

 

ちょっと不安そうなキバオウの感想に対し、ディアベルは晴れやかな顔でそう言った。そのミズゴロウとやらも気合十分といったようだ。

俺は自分の腰に付けているモンスターボールに手を触れる。

こいつをこのボス戦で使うかどうかを悩んでいたのだが、ディアベルが出した以上、ここは俺も出すべきだと思った。

俺が口を開こうとしたとき、更にディアベルが重ねて言った。

 

「もしこの中に、俺と同じようにポケモンを持っている人がいたら出して欲しい。ポケモンは俺たちにはできないことができる。それはボスと戦う上でかなり期待できることだ。」

 

ディアベルがそう言うとプレイヤー達がまたもざわめきだした。お互いに「お前持ってるか?」などの確認をしつつ首を振ったりしている。

俺は隣にいる少女に視線をやる。こちらに気づいた彼女がコクリと頷いた。

俺たちは腰に付けたモンスターボールを持ってディアベルの前に進み出る。俺たちが手に持っているものを見たディアベルは少し微笑み言った。

 

「出してくれ。」

 

「「はい。」」

 

俺と少女は同時にモンスターボールを放り投げる。そこから2匹のイーブイが出てきた。

また俺のイーブイが少女のイーブイにがっつきそうになるのを足で牽制しつつ2匹を見比べる。

そこで俺はどうでもいいが俺のイーブイの方がちょっとでかいことに気がついた。

一方で更なるポケモンの登場に周りは「おぉー・・・。」と感嘆の言葉を漏らす。

ディアベルがしゃがみこみ2匹のイーブイの頭を撫でながら聞いてきた。

 

「名前はなんていうんだ?」

 

「イーブイだ。」

 

「イーブイか。何か俺たちや相手のパラメーターを変化させる技とかはないか?」

 

「俺のイーブイならてだすけという技が使える。味方の攻撃が1.5倍になる技だ。効果時間はあまり長くはないけどな。」

 

「私のイーブイは相手の攻撃を少し下げるなきごえが使えるわ。」

 

「そうか。俺のミズゴロウもなきごえが使える。」

 

そしてディアベルは立ち上がりながら「よしっ!」と言い俺たちに向き直った。

その表情を見ていよいよボス戦が始まることを悟った。

 

「まず、俺のミズゴロウと彼女のイーブイで相手の攻撃を下げる。その後は今朝説明した通りだ。」

 

全員がその言葉に頷く。そう言ってディアベルは俺の方に視線を投げかけた。

俺はその視線の意味を理解し、イーブイに命令した。

 

「イーブイ、てだすけだ。」

 

「ぶいぶい!」

 

イーブイが可愛らしくピョンピョン跳びはねる。すると俺たちの体を一瞬白い光が包み込んだ。

光が収まった後、プレイヤー達が自分のステータス画面をみて「すげぇ・・・。」と呟く。俺も念のため確認する。ばっちり攻撃が上がっていた。

ディアベルがふいに地面に剣を突き刺した。その音でみんなが一斉にディアベルに視線を向ける。

 

「聞いてくれみんな。俺から言うことはたった1つだ。」

 

全員が引き締まった顔で彼を見つめる。

ディアベルが1つ深呼吸した後、顔を上げて行った。

 

「勝とうぜ!!」

 

その言葉にプレイヤー達が、ポケモン達が頷く。

 

「行くぞ!!」

 

そしてディアベルはボスのいる部屋へと続く大きな扉をゆっくりと開いた。

ディアベルを先頭にゆっくりと中に足を踏み入れていく。暗く長い通路の先に巨大な体躯がぼんやりと浮かび上がる。

すると長い回廊が一気に明るくなった。それと同時にボスがその巨体に似合わないジャンプ力で中央付近までやってくる。

そしてボスの取り巻きであるルインコボルトセンチネルも出現した。

 

「「なきごえ!!」」

 

ディアベルと少女がそう命令すると、ミズゴロウとイーブイの高い声が回廊中に響き渡った。

それを受けたボスと取り巻きが一瞬ひるみ、HPバーの横に攻撃ダウンのマークが表示される。ミズゴロウとイーブイで2重の効果があったようだ。

そしてすぐにボスと取り巻きが猛然とこちらに突撃してきた。

 

「攻撃開始!!」

 

ディアベルのかけ声と共に俺たちは勢いよく駆けだした。

第1層ボス戦が今幕を開けた。

 

 





近々期末テストがあるので更に更新が遅れます。
すいません。


ディアベルのミズゴロウ

性別:♂
性格:のうてんき
茅場から貰った卵から孵ったポケモン。
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