ソードアート・ポケットモンスター・オンライン   作:RYUNA

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クリスマスに家で1人ずっと寝ていた人間はここです←






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それから30分くらい経っただろうか。

キリトさんはようやく落ち着いたらしく、少し赤くなった目を私の方に向けた。

 

「ありがとう。だいぶ気が楽になったよ。」

 

「いえいえ。またいつでも相談してください。サンドバックくらいにはなりますんで。」

 

「年下に相談か・・・俺情けないなぁ・・・。」

 

そう言ってキリトさんは笑った。それにつられてポケモン達も私も笑い出す。

まぁ、実際は私の方が年上だったりするんですけど、それはさておいて。

真っ暗だった辺りも日の出が近づいてきたからか、少しずつ明るさを取り戻していた。

結局夜のポケモンを見ることはできなかったが、さっき聞いた鳴き声はきっとホーホーの鳴き声だろう。そしてずっと小さくもコロコロと響いていた鳴き声はたぶんコロボーシのものだ。

夜のポケモンはまた明日か明後日に見に行くことにしよう。

私たちはもうレベル上げを切り上げてトキワに帰ることにした。トキワに入る前にキリトさんに呼び止められた。

 

「なぁリオ。」

 

「なんですか?」

 

「俺と・・・フレンド登録しないか?」

 

「フレンド登録・・・?」

 

「あれ・・・知らないのか?」

 

キリトさんが出した単語に私は頭に?を浮かべた。SAOにもG○EEやm○xiみたいな機能があったんだ。

どうも分かっていない様子の私を見て親切にキリトさんは説明してくれた。どうやらG○EEやm○xiにあったのと大した変わりはないみたいだ。

フレンド登録すると相手の所在地が分かったりメッセージを飛ばしたりすることができるらしい。

 

「リオがツラくなったときは今度は俺が聞いてあげるよ。」

 

「ふふ。じゃあ、その時はちゃんと相手してくださいね。」

 

「あぁ。任せとけ。」

 

キリトさんは滑らかな動作でウィンドウを操作する。まもなくして私の目の前にウィンドウが現れた。

【kiritoからフレンド申請が来ています。受諾しますか?】

私はもちろんyesの方をタッチした。私にこの世界で初めてのフレンドができた。

イーブイを連れた黒ずくめの優しい少年だ。

 

 

 

キリトさんとフレンド登録して早くも2ヶ月以上が過ぎた。

今だに私にはキリトさん以外にフレンドは居ない。いや、自分から申請するのって結構恥ずかしいものだ。

キリトさんとはよく夜に一緒に狩りに行く仲だ。言ってみれば近所の優しいお兄さんポジションである。

効率の良いモンスターの倒し方やソードスキルの打ち込み方。デュエルでの模擬戦など何かと私に手を焼いてくれた。

そして私はこの世界で確認されているポケモンについての知識や技の組み合わせによる効果などをキリトさんに教えた。キリトさんからは随分と詳しいんだなと目を丸めて驚かれた。

それ以外ではたまに2人で「これやってみたらおもしろそうじゃね?」と考えついたくだらない遊びをやっては馬鹿みたいに大笑いしたり。

私には既に兄さんが居るがまた1人兄さんができたような気分だ。歳もたぶん私の兄さんほど離れてないだろうしね。

 

 

今私たちはSAOの第10層にいる。だんだんとプレイヤー達はコツを掴みだしたのか攻略速度は順調に速くなっていた。

そして私は自分とワニノコのレベル上げ、そしてフィールドに居る野生のポケモンとの触れあいに毎日時間を注いでいた。だからフレンドができないんだと思う。人よりも圧倒的にポケモンに割いている時間の方が数倍以上多かった。

第10層にもなるとポケモンを持つプレイヤーがだいぶ増えてきた。ポケモンはゲットが大分難しいようで最初はもっと増えるだろうと思っていたが予想に反してポケモン持ちのプレイヤーは緩い速度で少しずつ増えている。

私はまだ手持ちがワニノコ一体で実際に捕まえに行ったことはまだない。だからどんな風にゲットが難しいのかは分からなかった。

それよりもだ。私もそろそろ新しい仲間を増やしたいと思っている。

層が上がるにつれて新しいポケモンも次々と現れ、情報屋からもたくさんのポケモン情報が流れてくる。ポケモンの分布図などが主だ。

もうすぐ夕方になるころ、私はフィールドでその分布図を確認しながら足元で辺りをキョロキョロしながらついてくるワニノコに聞いてみた。

 

「ねぇ、ワニノコ。そろそろ新しい仲間、作ろうか。」

 

「わにゃ!わにゃわにゃ~!!」

 

「ふふ、どんなポケモンにしようかなー。ちゃんと真剣に考えないとね。」

 

ワニノコがその場でクルクルと回りながら嬉しそうにダンスを踊っている。そのチープなダンスを見て私は顔が綻んだ。

そこから更に足を進めながらフィールドの森の奥にずんすん進んだ。すると耳に高いポケモンの鳴き声が聞こえてきた。

見上げると一体の黒く小さな鳥が私の頭上をクルクルと旋回していた。私が上に手を差し伸べると手の甲にその鳥は着地する。

このポケモンはムックル。第4世代から登場した鳥ポケモンで、その時は私もこの子をパーティに入れて旅をしていたっけ。

 

「こんにちわ、今日は君だけなの?」

 

「クー、クックル!」

 

「あ、綺麗なお花・・・。え、私にくれるの?」

 

「クックー!」

 

「ありがとう。君は紳士的だね。」

 

見るとムックルは小さな青い花を咥えていて、その小さな嘴を私に突きだしてきた。その青は私の瞳の色に少しだけ近い色をしている。

きっとこの子が選んでくれた色だろう。私が人差し指で喉の辺りを掻いてやると気持ちよさそうに羽毛をブワッと膨らませてグーと鳴いた。

フィールドにいる野生のポケモンは他のモンスターと違ってこちらから攻撃しない限りむやみにプレイヤーを襲うことは少ない。

それをいいことにプレイヤーの中にはポケモンを倒しまくって経験値を稼いでいる人もいるが、私はポケモンが好きで好きで堪らないのでそんなことはできる訳もなく。

それにプレイヤーがポケモンを倒して発生する経験値はそんなに多くない。ポケモン同士だとそんなことはないのだけれど。

私はポケモンに会ったらまずはこんにちわの挨拶。そして持っている木の実を分け与えたり、モンスターと戦っていたら助けてあげたり。

そんなことをしている内にたくさんのポケモンと仲良くなることができた。このムックルも私と仲良くしてくれる野生のポケモンだ。

このムックルはこの辺りに生息するムックルの群れのリーダーのような子で、よくオレン実なんかをお裾分けで貰ったりする。ちなみにオレンの実はすごくおいしい。

手の甲の上に乗っていたムックルは今度は私の頭の上に足を落ち着けた。どうやら今日は一緒に行動してくれるようだ。

 

「うううううあああああああああああ助けてくれぇえええええええ!!!!」

 

突如森の奥の方から男の人達の悲鳴が聞こえてきた。私はハッとなって辺りを見回すが人の気配は無い。

私は頭の上にいるムックルに命令した。

 

「ムックル、悲鳴を上げた男の人達を探してきて!」

 

「ククー!」

 

一声鳴くとムックルは小さな翼を羽ばたかせて森の上空へと飛んでいった。

私は足元に居るワニノコと視線を合わせて頷いた後、ある場所へと足を向けた。そこは森の奥の方のスピアーの巣があるエリアだ。

必死に走っているとムックルが戻ってきた。ムックルが引き返して飛んでいく方向はやっぱりスピアーの巣がある方向だった。

ほどなくして男の人達の集団が必死の形相で走ってくるのを見つけた。

 

「あ、おおおおおおい!アンタ、助けてくれええええ!!」

 

どこかで見たことあるような赤いツンツン髪にバンダナ、そして髭を生やした武士みたいな人がなんとも情けない声で叫んでいる。

とっさに私は思い出した。いつだったか青年の集団に連れて行かれそうになった私を助けてくれた男の人だ。

私はすぐに男の人達の前に出て両手を広げてスピアーの前に立ちはだかった。スピアー達も私を見て動きを止める。

私はここのスピアー達とも仲良くなっていた。彼らの子供(進化前)であるビードルを助けたからだ。それからは挨拶がてらに遊びに行ったりもしている。

スピアー達はなぜ私がこの人達をかばうのか分からないみたいで「スピスピッ!」と鋭い声で鳴いた。

 

「この人は悪い人じゃないよ。前に私を助けてくれた恩人なの。きっと間違って君たちの巣に入っちゃっただけだよ。」

 

そう言うとスピアー達が両腕の針を下ろしてくれた。彼らはジーッと男の人達の方を凝視している。

するとあの武士みたいな男の人が申し訳なさそうに言った。

 

「俺たちはこの辺がお前達の縄張りだって知らなかったんだ。驚かせて本当にすまねぇ!」

 

そう言って彼が頭を下げるとスピアー達もようやく理解してくれたようで彼らから発されていたピリピリしていた空気が消えた。

後ろの人達が「ふぅうう。」と安心の溜息をついているのをチラリと一瞥して私はスピアー達に近づく。

武士みたいな男の人が「お、おい!」と咎めるのも気にせず私は一番先頭にいるスピアーの顔を撫でながら言った。

 

「むやみに人を追いかけちゃダメだよ?また今度君たちの大好きな蜂蜜持って行くから楽しみにしててね。」

 

「スピスピ!スピッ!」

 

スピアーが分かった!とでもいうように腕を上に上げて返事をした。

先頭の彼が一声鳴くとスピアー達は森の奥にブーンと飛んでいってしまった。

ワニノコとムックルがお疲れ様とでも言うように鳴いて私もそれに笑顔で答える。そして後ろで腰が抜けてしまっている男の人に手を差し伸べた。

 

「大丈夫ですか?」

 

「あ、あぁ。助けてくれてサンキュな。」

 

「いえいえ、私も以前助けて貰いましたしおあいこですよ。」

 

「・・・?俺どっかでアンタと会ったことあるのか?」

 

男の人が不思議そうにこちらを見る。そうか、今はフードしてるから向こうから私の顔が見えないんだ。

私はバサリとフードを取った。私の銀髪がフワリと風に揺られてたなびく。男の人はしばらく私の顔を眺めた後、「あぁ!」と大きな声で叫んだ。

 

「君、いつかのお嬢ちゃん!」

 

「はい、あの時は助けてくれてありがとうございました。私リオって言います。」

 

「く、クラインだ。まさかまた嬢ちゃんに会えるとは思ってなかったぜ。」

 

私と握手をした後そのままクラインさんはゆっくりと立ち上がった。後ろにいる人達も次々と立ち上がっていく。

今クラインさんは彼らとギルド【風林火山】を結成してそのリーダーらしい。ギルドのリーダーってあんまり分からないけれど私は素直にすごいなと思った。

その後、森の出口へと向かいながらしばらく私たちはたわいもない話をしていた。

 

「それにしてもリオ、お前あのスピアーとどうやって仲良くなったんだ?情報にもかなり危険だって書いてあったぜ?」

 

「たまたま彼らの子供であるビードルを助けて巣まで連れて行ったんですよ。そしたらなんか歓迎されちゃって。」

 

「へぇ~なんかポケモンってまだまだ不思議だらけだなぁ・・・。」

 

ぼんやりとそうクラインさんは呟いた。

森を抜けた後、クラインさん達【風林火山】のメンバーが今日のお礼にと夕食を奢ってくれた。

最近はずっとポケモン達のくれる木の実を食べていたから久々の炭水化物のようなご飯はとっても美味しかった。

 

 





リオ、恩人との再会でした。
ここからポケモンがたくさん出てくるようになります。
なので原作に寄り添いつつどうポケモンを描写するかがもっと大変に・・・orz
出てくるポケモンは作者の好みでほとんど出てくると思いますが、どうか生暖かく見守っていただけると幸いです。
スピアーに追いかけられるシチュエーションはSAOの誰かにやって欲しいなと小説を書き始める前から思っていました。
そしてクラインしか思いつかなかったという。

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