ドSが蹂躙する!   作:ユキシア

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復讐

ライザーとのレーティングゲームの後、原作通りリアスが我が家に住むようになった。

 

リアスはよくイッセーの部屋に潜り込んではいるがその度にアーシアは頬を膨らませ、イッセーは慌てふためく。

 

まぁ、慌てふためくイッセーを見るのも面白いがな。

 

そこで私がイッセーを使って時折リアスたちもからかってやろう。

 

「ぐぬぬ・・・・・何で勝てねえんだ・・・・」

 

地面に寝そべるイッセー。今日もいつも通りの早朝特訓だが今回はイッセーに渡したインクルシオとブーステッド・ギアについて知っておきたいため人払いの結界を張り、イッセーに神器と帝具を使わせて分かった事がある。

 

1つはインクルシオは完全にブーステッド・ギアに同化していた。

 

2つはインクルシオの名を呼べばインクルシオを纏うことは可能。ついでに奥の手である透明化も可能。

 

3つはインクルシオの副武装であるノインテーターはまだ出すことは出来ない。

 

4つはライザーの時に使った赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)とインクルシオの鎧を纏うことは出来ない。

 

恐らく完全な禁手(バランスブレイカー)に至っていないからだろう。あの鎧を使えるようになるにはまずは完全な禁手(バランスブレイカー)に至る必要があるが、問題はそこだな。

 

禁手(バランスブレイカー)に至るには所有者の想い、願い、この世界に漂う流れに逆らうほどの劇的な転じ方をしなければならない。

 

多少死の危険を冒したとしてもそれが禁手(バランスブレイカー)に至るという訳ではない。こればかりはいくら鍛えてもイッセー自身がどうにかしなければならないな。

 

とりあえず今はインクルシオに慣らせるとしよう。

 

「イッセー、続きをするぞ。さっさと起きろ」

 

今度は私も帝具を使ってみるか・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、こっちが小学生のときのイッセーなのよ!」

 

「あらあら、全裸で海に」

 

「ちょっと朱乃さん!って母さんも見せんなよ!」

 

放課後、いつもの部室を使い魔に掃除をさせ、今日はこの家でオカルト研究部の会議のはずなのだが、母が持ってきたアルバムでアルバムの観賞会になった。

 

「・・・・幼い頃のイッセー幼い頃のイッセー幼い頃のイッセー・・・・」

 

「やめろ」

 

たかが写真ぐらいでそこまで目を輝かせるな。アーシアも。

 

「あらあら、よく見たらセレナさんとイッセーくんが一緒に映っている写真が多いですわね」

 

朱乃が見ているアルバムを見ると私がこの家に来てまだ間もない頃のものだった。

 

「ああ、この頃はよくイッセーが私の後ろをついて来ていたな。懐かしいものだ」

 

なるをするにしてもよく私の後ろにいたものだ。まぁ、私も悪い気がしなかったし、姉として可愛がってやったものだ。

 

「・・・いいわね。少しセレナが羨ましいわ」

 

「はい、でも何となくイッセーさんの気持ちはわかる気がします」

 

そんな羨望の眼差しで見るな、リアス。別に私はイッセーに恋愛感情は寄せていないさ。

 

しかし、こうも懐かしく感じるものなのだな、アルバムとは。前世ではこういうのに触れたことも、今のような普通の生活はしていなかったものだ。ん?母よ、いや、この写真を撮ったのは父か?イッセーと一緒に寝ているところを撮るとは。よく見たらイッセー、私の胸を触っているな。この頃から性欲が旺盛だったのか。

 

懐かしみながらアルバムを見ていると不意に祐斗の言葉が耳に入ってきた。

 

「これは聖剣だよ」

 

・・・・そうか、原作三巻目が始まったのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、生徒会とオカルト研究部でのルーキー悪魔の紹介があった。ソーナが私を眷属に入れようとしたが断った。それより、ソーナの新しい眷属である匙元士郎に興味が沸いた。確か所有している神器は黒い龍脈(アブソーブション・ライン)だったな。五大龍王であるヴリトラの力を宿す神器。気骨もありそうだ。ぜひとも調教してやりたい。

 

まぁ、ソーナの眷属に手を出すのもさすがに気が引ける。それは後程の楽しみと思っておこう。今は球技大会だ。

 

「オッホッホッホッホ!ごきげんよう、セレナさん!」

 

「ああ、阿倍。よろしく頼む」

 

安部清芽。リアスやソーナを悪魔と知り、親交のある人間。私もリアスを通して知り合った。こいつは魔物の知識が豊富だからペットの調教にも役に立つがなにより・・・。

 

「フフン!いくらドSの貴女でもテニス部部長である私には勝てませんことよ!今日こそはそのドSの顔を負け犬の顔に染めてさしあげますわ!」

 

こいつは私に何度も挑んで来るから私も気に入っている。やはりこのように反発してくる奴ほど潰しがいがあるものだ。

 

三年の女子はテニスの球技大会。その一回戦の相手が安部とは。出来れば最後のほうで勝負したかったのだがくじ引きでは仕方がない。

 

「素人の貴女でも容赦はしませんわよ!さぁ、さっさとサーブを打ってきなさい!」

 

構える安部に私はテニスボールを握る。

 

ルールは把握している。要は相手のコート内にボールを入れればいいだけの話だ。

 

バン!

 

「・・・・・・・・・・・え?」

 

何呆気の取られた顔をしている。サーブを打ったのだから打ち返してこい。次行くぞ。

 

「テ、テニスで出す音ではありませんわ!?」

 

そんなものは知らん。

 

阿部にストレート勝ちしてその後も私は勝ち続けてリアスやソーナをも倒し私は優勝した。

 

テニスも意外に簡単なものだな。

 

部活動対抗戦ではオカルト研究部が優勝で決まった。だが、祐斗だけが終始ボケっとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パン!

 

大会が終わり、雨音に混じりながら乾いた音が響く。叩かれたのは祐斗だ。

 

「どう?少しは目が覚めたかしら」

 

怒るリアスに対して祐斗の表情は何一つ変わってはいない。

 

「もういいですか?球技大会も終わりました。球技の練習もしなくていいでしょうし、夜の時間まで休ませてもらってもいいですよね?少し疲れましたので普段の部活は休ませてください。昼間は申し訳ございませんでした。どうにも調子が悪かったみたいです」

 

いつもと違う祐斗にイッセーは心配するが祐斗はそれを冷たく返した。そして、

 

「違うよ。僕は復讐のために生きている。聖剣エクスカリバー―――――。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

 

ああ、そういえば祐斗は聖剣計画の生き残りだったな。

 

 

 

 

 

 

 

雨の中、私は傘を差しながら原作のことを思い出していた。

 

聖剣計画。人工的に聖剣エクスカリバーを扱える者を育てる計画。だが、それは失敗に終わり、祐斗以外は処分された。

 

正直な所、私はそんなものにも祐斗以外が死んだことはどうでもいい。そいつらが弱かっただけの話だ。だが、祐斗は強かったから生き残った。ただそれだけだ。ん?

 

少し離れたところから金属音。いや、剣がぶつかり合う音が聞こえ私は音のする方へ足を運ぶとそこには祐斗とフリードがいた。

 

「ッ!セレナさん!」

 

「おんや~、見たところ人間さんのようですが、見られちまったもんは仕方ないッスよね!俺っちのエクスブゴ!」

 

「先程振りだな、祐斗。こんなところで何を遊んでいるんだ?」

 

私は気絶しているフリードの手に持っているエクスカリバーを拾うと祐斗は殺気の籠った目で私を見てくる。

 

「・・・どうして邪魔をしたんですか?」

 

「邪魔とは心外だな。私の拳を避けられなかったフリードが悪い。それより随分といい目をしているではないか。それほどエクスカリバーが憎いか?」

 

「・・・・僕は同志のためにもエクスカリバーを破壊しなくちゃいけない」

 

ほう、憎悪に満ちているいい目だ。復讐のためにお前はここまで強くなったのだろう。だが・・・。

 

「下らんな」

 

「っ!?」

 

「その死んだ同志とやらは弱ったから死に、お前は強かったから生き残った」

 

「違う!皆がいなければ!皆が僕を助けてくれたから僕は今ここにいる!」

 

「違うな。お前は生き残る強さがあったからこそここにいる。その同志は弱かったから死んだ。弱い者は淘汰されるのがこの世界のルール。下らんことに囚われていないで腕を磨いて強くなれ」

 

「・・・・・・せ」

 

「ん?何だ?ハッキリと言ってみろ」

 

「取り消せ!僕の同志たちを下らないと言ったことを取り消せ!」

 

怒声を上げながら剣を振り下ろしてくる祐斗。

 

ほう、ライザーと戦う前よりかは速くなったな。だが、そんな怒り任せの攻撃では私に傷一つつけられんぞ。

 

「取り消したければそれを力で示せ。もっとも今のお前にそれは出来ないだろうが」

 

魔方陣から自身の得物を取り出して祐斗の攻撃を受ける。なるほど、力も大分強くなったな。

 

「ハァァァァッ!!」

 

空いているもう片方の手に魔剣を創造して二刀流になり、私に斬りかかってくるが残念だ。今のお前には普段の半分の力も出てはいない。

 

ドンッ!

 

「ガハッ」

 

柄で祐斗の腹部に重い攻撃を与えて祐斗に膝をつかせ得物の切っ先を祐斗ののど元に突きつける。

 

「感情に身を任せ過ぎだ。お前はイッセーとは違い、冷静さと多彩の魔剣がお前の武器だ。それを捨てて私に勝とうなど一生ないぞ」

 

「ぐっ」

 

うめき声を上げる祐斗。しかし、目だけは私に殺意と敵意を向けている。

 

・・・・・・そうだな、面白いことを思いついた。

 

「祐斗。私は別にお前の復讐をやめさせる気も止める気もない。したいならすればいい。だが、今のお前ではエクスカリバーに復讐することは出来ない」

 

「・・・・・僕に力がないからですか?」

 

「それもあるが。それだけではない。祐斗」

 

私は得物をしまい、祐斗に言う。

 

「グレモリー眷属を抜けて私の部下になれ」

 

「っ!?・・・・・・僕にリアス部長を裏切れと?」

 

「そうとは言っていない。グレモリー眷属を抜けはするがリアスを裏切れとは言わん。だが、お前が本当にエクスカリバーに復讐したいのならリアスの眷属ままでは無理だというのはわかっているだろう?」

 

リアスは甘い。もし、祐斗が復讐に走ろうとすれば全力で止めようとするだろう。それに原作通りでは祐斗はリアスの眷属のままだが私という存在がいればどのように変わるのか少し興味が沸いた。

 

「祐斗。お前には才能がある。それをこんなところで失うのはあまりにも惜しい。復讐したければ、エクスカリバーを破壊したければグレモリー眷属を抜けて私の部下になれ。私がお前を鍛えて、力もくれてやる」

 

私は祐斗に手を差し伸ばす。

 

「私のものになれ。木場祐斗。まだ何か懸念があるのなら私が何とかしてやろう」

 

「・・・・・・・・・・」

 

祐斗は手を伸ばそうとするがすぐに引っ込めた。

 

「まぁいい。気が変わればいつでも私の元へ来い。それまでどちらに着くのか後悔がないように考えることだな」

 

踵を返して私はその場を去った。

 

これでいい。祐斗がこのままリアスの眷属のままにしてもあいつは強くなる。私の元に来たらそれはそれで鍛えがいがある。

 

さて、どうなるのだろうな。私という存在がこの世界にどのような影響を与えているのか。その影響がどのような結果になるのか。ふふ、楽しみだ。

 

 

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