私が兵藤家に引き取られ兵藤セレナとして数年が経ち私は中3、イッセーは中2になった。そして、いつも通り毎朝、イッセーを鍛えてやっている。
「・・・・・六十・・・六十一・・・・」
「ペースが乱れているぞ。もう百回追加だ」
「あ・・・姉貴・・・六十二・・・・それは・・・・六十三・・・・・きつい・・・」
「さらに百追加してやろうか?」
毎朝4時にイッセーを起こし、ランニング30キロ、腕立て、腹筋、背筋など筋トレをさせている。私はいつも通りに腕立てしているイッセーの背中に乗りながら新たな拷問方法を模索している。
「今更・・・六十四・・・・だけど・・・六十五・・・・何で・・・俺・・・六十六・・・・・こんなに鍛えてるんだ?」
「私の弟が弱いままでは困る。いつも言っているだろう?弱い者は淘汰されるのが世の常だ」
半分は本音だがもう半分は目的のためだ。イッセーには悪魔になってもらう。そうならなければ原作が始まらないからな。神器発動も悪魔になってからでいいだろう。
「おお、イッセー。今日も頑張ってるな」
「父よ、おはよう。これから仕事か?」
「ああ、すまないなセレナ。イッセーの面倒をみてもらって」
「かまわんさ。弟の面倒をみるのも姉の務めだ」
「ありがとう。イッセー、頑張るんだぞ」
「お、おう!」
それから父は仕事に行った。それから一時間後、イッセーは今日の朝の分の筋トレは終わった。
「さて、十分の休憩後には私との組手だ。しっかり休んでおけ」
「はーはーはーはー」
返事する余裕はないか。まぁいいだろう。
それから十分後、休憩終了。私との組手だ。
「よっしゃ!今日こそは一発は当ててやる!」
ふむ。十分の休憩でだいぶ早く回復できるようになったな。これなら原作始まってもある程度は問題ないだろう。
「さぁ、来い」
手招きする私にイッセーは突撃しながら平手で私の胸に攻撃してくるが私はそれを弾いてイッセーに殴り飛ばす。
「まだまだ!」
また突っ込んで来るイッセーだがさっきからずっと私の胸へと攻撃してくるに対して私は内心呆れ、感心した。義理とはいえ、姉の胸にここまで執念深く触ろうとして来るとは。
そして、イッセーは倒れるまでずっと私の胸を攻撃してきた。
「くそ・・・・今日こそは行けると思ったのに・・・」
「残念だったな、イッセー。そんなに私の胸に触りたかったらもっと強くなることだ。それでも」
倒れているイッセーの頭を私は撫でる。
「毎日鍛えている成果は出ているぞ。お前はまだまだ伸びる」
「いやぁ・・・」
照れるイッセー。変態とこういうところは原作通りだな。
それから私とイッセーは母が作ってくれた朝飯をいだだき、学校へと向かった。
「「「「「「「「おはようございます!セレナお姉さま!」」」」」」」」」
「ああ、おはよう」
私はいつも通り学校のペットたちに挨拶する。
「セレナさま。お鞄をお持ちします」
「セレナさま。本日もセレナさまに近づく害虫の駆除は完了しました」
「ご苦労。松田、元浜」
松田と元浜。原作の主人公の友人。そして、私の忠実な下僕。ちなみに害虫というのは私に寄って来る他校の学生のことだ。朝から鬱陶しいから下僕とペットたちに追い払うように言っておいた。
「いつ見ても凄いな。姉貴は」
引きつきながらイッセーはそう言う。まあ、自分でも驚くほど忠実なペットと下僕が出来たものだ。
「安心しろ、イッセー。お前は私の弟だ。こいつらより可愛がってやる」
ちなみにイッセーにこう言ったらペットたちはイッセーに嫉妬と殺意が向けられるがそれもいつもどおりだ。これはこれで面白いし、たまにイッセーが鬼限定のリアル鬼ごっこも見れるからな。
それからは普通に授業を受け、ペットを可愛がって、教師と進路を話して学校は終わった。もちろん、私が行くのは駒王学園。成績も問題ない。来年にはイッセーも受けさせる。
今日は何を狩りに行こう・・・・。
毎日放課後の数時間は私の楽しみの一つ狩りの時間だ。転移魔法で狩場へとジャンプし、狩りを始める。気に入った奴がいれば調教するが基本的には狩る。イッセーには夕方と夜は訓練はしないから下僕たちと戯れている。
帰って狩りの支度するか。
私は一度帰宅し狩りの準備をする。得物はエスデスが使っていたサーベルと同じものを使い、せっかくだから服装もエスデスと同じにしてみると意外にしっくりきた。
「さて、行くか」
準備が終え、私は転移魔法で狩場へとジャンプした。
「ふふ、今日はこの辺でやめておこう。この辺りも大分獲物が減って来たな」
今日の分の狩りを終え私は服に着いた返り血を流す為湖へと向かうとそこにはウンディーネがいた。
「ほう、こんなところにもウンディーネがいたとはな」
良く鍛えられた筋肉。見事しかいいようがなかった。すると、ウンディーネは私に襲いかかって来た。
鍛え上げられた拳や脚で攻撃してくるウンディーネ。
「遅い!」
私は拳をウンディーネの腹部に突き刺すがウンディーネはその一撃を耐えた。
「ほう。見事な耐久力だ。どこまで続くか楽しみだ」
それからウンディーネは連続で攻撃してくるが私には遅すぎて欠伸が出た。
「耐久力はまあまあ。攻撃力はそこそこ。ふむ。イッセーの今現在の実力を測る為に調教するのもいいかもしれんな」
そう考えながら私はウンディーネの顎に一撃を喰らわせ倒し、首輪を付ける。
「今日から貴様は私のペットだ」
それからウンディーネはペットたちのいるところへ転移させ、私は湖で返り血を落とす。
ウンディーネの調教は今度の休みにでもするか。
どう調教しようか考えていると私の視界の片隅にあるものが入った。
何故これがこんなところに・・・・いや、何故この世界にある?
私の目の前にはこの世界では存在しないもの悪鬼纏身インクルシオがあったからだ。
確かに私は神様に帝具を貰ったがだが、それはイレギュラーでのこと。この世界に私が持つデモンズエキス以外に帝具は存在しないはず。
インクルシオを持ちながら思考を働かせているとインクルシオの鞘に手紙が張り付いていた。私は手紙を開け中を見る。
『久しいの。儂じゃ。神じゃ。おぬしが言いたいことは大体想像が付く。何故この世界に存在しないものがあるのか?じゃろう。実はな、この世界に神は死んでおっての。お主に特典と一緒に他の帝具もそちらの世界に行ってしまったんじゃ。本来ならそういうことにならぬように神がなんとかするのじゃが、そちらの世界の神はいない為このようなイレギュラーが起きてしまったんじゃ。そこで、おぬしに頼みがある。そちらの世界に行った帝具を集めて欲しい。すぐに返せとは言わん。おぬしが死ぬときに近くにあれば儂が一緒に回収する。最悪壊してもいいし、どう使おうがかまわん』
「だから、帝具をひとつ残らず回収してくれ、か」
ああ、そういえばこの世界の神は死んでいるってコカビエルだっけ?が言っていたな。確か、帝具は全部で48個あったな。私のとこれを含めてあと46個。面倒だが、この世界に送ってくれた神様の頼みだ。回収してやろう。
「しかし、これをどうするか」
インクルシオ。主人公であるタツミが使っていた帝具。私の部屋にでも置いておくか。
そう結論が出て私は家へ転移しようと思った時、ふとあることを思いついた。
そういえばイッセーはアスカロンや白龍皇の宝玉を
どちらも似ているただ籠手と剣だが最終的には鎧になる。相性もいいはずだ。
所有者の力を倍加し、譲渡できる
「フフ」
こんなにも面白いことがあるだろうか。私は自然に笑いが出た。だが
「まだ早いな」
ブーステッド・ギアもインクルシオもどちらも体力やスタミナの消耗が激しい。原作より強くはなっているがどちらも使いこなせるようにするにはまだ早いな。
「イッセーが悪魔になって、ブーステッド・ギアが目覚めたら試してみるか」
とりあえず明日からイッセーにはいつもの三倍に増やしてみるか。
ああ、楽しみだ。お前が悪魔になるのを楽しみにしているぞ。イッセー。