神様からの帝具回収を頼まれ数年、私は駒王学園3年生、イッセーは2年になり、いよいよ原作開始が近づいてきた。あれから帝具もいくつか発見し今は私の部屋へと保管している。もちろんイッセーに渡そうと思っているインクルシオも。
やはり、ライザー戦にインクルシオを渡すべきか・・・・。
万が一にでも失敗したらせっかく育てたイッセーが台無しになってしまうのもつまらん。なら、イッセーが一番力を欲し、強い思いを発揮するときはライザー戦が良いぐらいだろう。
「隙ありぃぃぃぃっ!ぐは!?」
アーシアの時が一番早いがあれはイッセーが神器を覚醒したときだからな。それに原作通りイッセーには自分の弱さを知ってもらわなければならん。なら、やはりライザー戦か。
「まだまだ!グガッ!!」
まぁ、今は原作通りイッセーにはレイナーレに殺されてもらおう。今のイッセーなら中級堕天使と戦えるぐらいの強さにはなってはいるが実戦経験はさせていないからな。それが自分の初めての彼女なら実力の半分も出せず、すぐに殺されるだろう。それでも私が育てたイッセーだ。才能も素質もないにも関わらず人間のスペックで中級堕天使と戦えるぐらいの強さは手に入れたから後は悪魔になってからだな。さて
「もうギブアップか?イッセー」
今日もいつも通りイッセーは私との組手だ。ただし、今日は褒美もつけてみた。
「ま・・・まだまだ・・・・今日こそは・・・・一発は当てて・・・・・・背中を流して貰うんだああああああああああああああああああっ!!」
そう、一発でも私の体に当てることが出来れば一緒に風呂に入ってやるという褒美をつけてみた。そのおかげかいつもの5倍はやる気になり、ゴキブリの生命力なみにしぶとくなった。
単純で性欲一本のこいつにはいい薬だからな。それにこっちのほうが面白い!だが
「まだまだ弱い!」
結局、イッセーは一撃も私の体にかすりすらせず動かなくなった。
「さて、シャワーでも浴びるか」
風呂場へ行き私はシャワーを浴びながら鏡を見る。やはり、容姿はエスデスそっくりだな。マンガやアニメで出て来たエスデスよりやや幼さが残るぐらいか。ん?
外から感じる気配。これはイッセーだな。まったく原作同様そのスケベ心には感服する。
風呂場には小窓があり、本来なら覗くことは難しいのだがイッセーが小窓を少し改造したのか、小さな覗き穴を作っていた。
「まったく。これはお仕置きが必要だな」
熱湯をかけてやろうか、目つぶしをしてやろうか・・・・・両方するか。
実行に移すためシャワーの温度設定を最大までに上げ、熱くなったのを確認したら風呂桶に入れ、小窓を開け、イッセーに熱湯をかける。
「あち!あち!あちち!熱ぅぅぅぅううううううううううううううううううッッ!!」
相変わらずいい声で鳴く。さて、ではここで嘘をついてみるか。
「しまった。タオルが落ちた」
もちろん嘘。初めからタオルなんて巻いていない。巻いていたとしても小窓から顔しか出していない私に体が見える訳がない。
「何っ!!」
だが、それでも喰いつくのが私の弟だ。だからこそ私は容赦なく目つぶしをくれてやった。
「ああああああああああああああ目が!目がああああああああああああああ!!!」
「覗きに来ようとしたその意気込みは認めてやる。だが、私の裸を見たいのなら気配をちゃんと殺すことだ」
ほんと、こいつには飽きない。私は悲鳴を上げているイッセーを無視して私は学園へ向かうため、制服へと着替え、イッセーと共に学園へと向かう。
「うう、まだ目が痛い」
登校中、何度も目を擦るイッセー。
「加減はしてやっただけでもありがたく思え。何なら拷問コースをしてもいいんだぞ?」
「それは勘弁してください!」
一瞬で土下座するイッセーに私は遠慮せずイッセーの頭を踏みつける。
「なかなか土下座を上手くなったものだ。その土下座に免じて許してやろう」
「ははー、ありがたき幸せ」
そんなこんなをしているうちに私達は駒王学園へと到着。いつも通り私を待っている下僕である松田と元浜に挨拶して私は自分の教室へと行く。
「リアス。おはよう」
「あら、セレナ。おはよう」
リアス・グレモリー。原作ヒロインであり私の友。もちろんリアスが悪魔だということは知っている。原作知識ということでもあるが数ヶ月前にリアスが討伐対象のはぐれ悪魔を私が狩ってしまいその時出くわしてしまった。それ以来、私は協力関係者としてオカルト研究部に所属している。
「今日も弟さんと一緒に登校?本当に仲が良いわね」
「弟を可愛がるのも姉の務めだ。欲しいなら下僕にするといい。前からそう話しているだろう?」
「そうね。貴女の話が本当ならぜひとも眷属にしたいわ。貴女はなってくれないんだもの」
「私は常に屈服させる側だ。その逆はありえん」
前々からリアスは私を自分の眷属しようと言ってくるが私は絶対にならん。何者であろうとな。
「
「なら、自分の目で見極めろ。私が言えるのはそれだけだ」
これ以上下手に関わると原作を壊しかねない。あとはイッセーとリアス次第か。
「姉貴!俺に彼女が出来た!」
「ほう」
その日の夜。イッセーが私の部屋で来て突然そんなことを言い出した。写真を見せてもらうと間違いなくレイナーレだった。
いよいよ、原作が始まったか。
「それはよかったな。大切にするんだぞ、イッセー」
私がそう言うと突然イッセーは泣き出した。
「うう、姉貴だけだよ・・・・すぐに信じてくれたのは・・・」
「当然だろ。お前は私が直々に調教したんだ。嘘を吐けるわけがない」
それに短い間の恋だ。思う存分に楽しめ。
それからイッセーは今度の休みにデートする為、デートプランを一緒に考えさせられた。そして、デート当日。私はイッセーが殺されるであろう公園へと身を潜めていた。
原作通りならイッセーはここで一度死ぬ。万が一にイッセーがリアスを呼ぶ魔方陣を持っていなかったとしても私が呼べばいい。おっと、来たか。
身を潜め、気配を殺しているとイッセーとレイナーレが来た。そして、
「死んでくれないかな?」
イッセーの腹に光の槍が突き刺さった。
「がは・・・・夕麻ちゃん・・・・なんで・・・・?」
「あら、思っていたより頑丈なのね。ならもう一度」
二本目の光の槍を今度は心臓へと突き刺し、イッセーはその場で倒れた。
「ゴメンね。あなたが私たちにとって危険因子だったから、早めに始末させてもらったわ。恨むなら、その身に神器を宿させた神を恨んでちょうだいね」
そして、レイナーレは去った。
僅かに違いがあるとしたらイッセーを殺すのに光の槍を二本使ったぐらいか。まぁ、これぐらいなら誤差範囲内だろう。一応、リアスを呼んでおこう。
『もしもし、どうしたの?セレナ』
「イッセーが堕天使にやられた。公園で待っているから早く来い」
それだけを言うとリアスは転移魔法で公園へとジャンプしてきた。
「死にかけているわね」
「ああ、眷属にするなら今しかないぞ?」
「ええ、貴女の話が本当ならおもしろいわ」
これでイッセーはリアス・グレモリーの下僕悪魔になった。
ふふ、これで問題なく原作が始まる。楽しい楽しい戦いが始める。・・・・・・いや、念のためもう少し待ってみるか。
私はイッセーを背負い家へと帰り、血まみれになった服を捨て寝間着に着替えさせイッセーをベットへと寝かせた。
「イッセー、お前はまだ弱い。だが、これからお前はもっと強くなる」
強くなって私を楽しませてくれるのを期待しているぞ。兵藤一誠。
そして、私は部屋を出ようとしたがイッセーが手を握ってきた。起きたのかと思ったが意識はない。無意識に私の手を掴んだのか?
「夕麻ちゃん・・・どうして・・・・・」
先程の事を夢で見ているのか。まったく仕方がない奴だ。
私はイッセーのベットに入り、イッセーを抱きしめてやった。
「仕方ないからこうして一緒に寝てやる。だから安心して眠れ」
そうして、私はイッセーと一緒に寝た。朝になるとイッセーが面白い反応で起きたのでたまにはこんな風に苛めるのもアリだと思った。つくづく面白い奴だ。