目を覚ますと、そこには見慣れた自室の天井を見て私は起きた。
今日からはリアスもイッセーの訓練に参加するんだったな。着替えてイッセーを起こしに行ってやるとするか。
私はいつも通りに寝間着からジャージに着替えイッセーを起こしに行く。
原作通りアーシアはリアスの眷属になり、イッセーに惚れた。イッセーも悪魔になったことだし、そこまでの事が無い限り原作が変わることはないだろう。
そんなことを思いながら私はイッセーの部屋に到着した。
「イッセー。訓練の時間だ。さっさと起きろ」
「・・・・ん~・・・今・・・起きる・・・」
部屋へ入りイッセーの起こすが寝ぼけているのか返事が曖昧だった。
「いいから起きろ。今日からはリアスもお前の訓練に付き合ってくれるんだ」
私がそう言うと寝ぼけながらもゆっくりと上半身を起き上がらせ目を擦りながら私を見て
「あれ、結婚式は?」
そんなことをほざいていた。
「いつまで寝ぼけている。さっさと着替えて下に降りて来い」
それだけを言い残して私は部屋を出た。
結婚式・・・・リアスとイッセーのだろう。その夢を見ているということはイッセーはリアスに惚れているな。原作通りか。
「ぜーはーぜーはーぜーはー」
「ほら、もっとしっかり走れ」
私は走っているイッセーに鞭で叩いて檄をとばす。私の隣でリアスが顔を引きつかせながら苦笑していた。
「セレナ・・・貴女いつもこんな風にイッセーを鍛えているの?」
「当然だ。イッセーが悪魔になってからは更に増やしたが基本的は変わらん。それに
「ちゃんと考えて鍛えていたのね」
「当然だろう。無意味に体を鍛えても意味がないどころかむしろ邪魔になる」
「それじゃあイッセーが両手足に重りを着けて人力車を押しているにも理由があるの?」
両手足に五十キロの重りを着け、私とリアスが乗っている人力車をイッセーは押しながら走っている。
何を当たり前のことを。人力車を押すことで足だけでなく腰も同時に鍛えられる。更に言えば普段の筋トレでは使わない筋肉も鍛えられるから一石三鳥。そこにだいたい百キロ分は走らせる。その後は各種筋トレ千回ずつ。少し休憩を入れて私と組手だ。
「・・・・・イッセー。貴方よく今まで生きていたわね」
「・・・・自分・・・も・・・不思議に・・・・思います・・・」
「喋る余裕があるならさっさと動け」
再び私は鞭でイッセーを叩き、ようやくランニングは終わり休ませずイッセーに筋トレを始めさせる。
しかし、だいぶ成長したな。体の器はもう完成したと思っていいだろう。なら後は器の大きくすればイッセーはもっと強くなるだろう。
それからイッセーは筋トレが終わり、私との組手はいつも通りイッセーは私に指一本も当てることが出来ず終わった。そこへ
「イッセーさーん、部長さーん、セレナさーん!遅れてすみませーん・・・・はうっ!」
金髪の少女アーシアが何もないところへ転んでいた。
何故、何もないところで転ぶんだ?アーシアは。
そんな疑問が私の頭を過ぎった。
それから休憩をしてリアスとアーシアを連れながら自宅へ帰ると玄関前に段ボールが置かれていた。
「さあ、イッセー。この段ボールを部屋まで運んであげなさい」
「へ?運ぶ?これを俺が・・・・俺の家に!?」
「そうよ、これはアーシアの荷物ですもの。運んであげるのが紳士的だと思わない?」
「これ、アーシアの荷物っ!?」
「そうよ、今日からアーシアはあなた達の家に住むの」
まぁ、そうだろう。一応原作で知ってはいたが知らないイッセーは驚くのも無理はない。でもな、リアス。
私はリアスの頭を鷲掴みにする。
「私に一言も言わないとはいい度胸だ。イッセー、三分間だけアーシアの目と耳を塞いでいろ。その間リアスには少し
「サー!イェッサー!」
私の命令通りイッセーはアーシアの目と耳を塞ぐ。
「ちょっ、ちょっと待ちなさい!何も言わなかったことは謝るわ!でも、貴方達のことだから良いって言うと思っていたのよ!」
「ああ、もちろん賛成だ。だがな、前もって言わず勝手に決めつけるのは人や悪魔以前に常識的におかしいだろう?次からはきちんとできるように少しだけ
「貴女のお仕置きの言葉が怖すぎるのよ!イッセー!助けて!」
顔を青ざめてイッセーに助けを求めるリアス。
「・・・・・すみません、部長。耐えてください。たったの三分です」
「イッセー!?」
だが、イッセーはリアスから視線を逸らした。
「さぁ、
「お父さま、お母さま、そういう事情でこのアーシア・アルジェントのホームステイをお許しくださいますか?」
目元を赤くしながら父と母に交渉するリアスに父と母は耳打ちし合っている。
「アーシア・・・・さんでいいかな?」
「はい、イッセーさんのお父さま」
「ホームステイするにしても我が家には性欲の権化ともいえるバカ息子がいる。いくらセレナがいるとしてもうちよりも同じ女の子がいるお宅のほうがいいんじゃないかな。何かあったあとじゃ、申し訳が立たない」
当然と言ったら当然だが、父よ。貴方もイッセーのこと何も言えないだろう。私は知っているぞ。貴方の性欲の権化の立派な父親だと。
「では、このアーシアが娘になるとしたらどう思いますか?」
「どういうことかな?」
それからリアスとアーシアはイッセーのことを過大評価で話をして、父も母も嬉しそうに頷いていた。
「父、そして母よ。私はアーシアのホームステイには賛成だ。貴方方が子供の頃私を受け入れてくれたようにアーシアも受け入れて欲しい。先程のリアスやアーシアの言うとおり、私もイッセーを信頼している。万が一にでも問題が起きたとしたら責任は全部私が背負おう。それでは駄目だろうか?」
そこへリアスがトドメの一言。
「今回のホームステイは花嫁修業も兼ねて―――――というのはどうでしょうか?」
『花嫁!?』
イッセー、父、母は素っ頓狂な声を出し、アーシアは頭に疑問符を浮かべていると父と母が急に泣き出した。
「・・・・イッセーがこんなのだから、父さんは一生孫の顔なんて見れないと思っていた。老後も一人身のおまえを心配しながら暮らさないといけないのかと悲嘆にもくれたよ・・・・。セレナはセレナで立派にはなったが性格に難があるから誰か貰ってくれないか心配で心配で・・・・」
「母さんもね、二人の事が心配だったのよ。いざとなったらセレナにイッセーを貰ってもらおうか真剣に考えていたわ・・・。だって二人とも性格に問題があるものだもの・・・」
「父よ、母よ。二人ともそんなことを考えていたのはよくわかった」
イッセーはともかく私までそんな風に思っていたのか。私は恋より狩りや拷問、調教のほうが好きなだけだ。
「アーシアさん!こんなダメ息子だけど、よろしくお願いできるかい?」
「そんな・・・・、イッセーさんはダメな方なんかじゃありません。とても素敵な方ですよ」
アーシアの言葉に父はもう完全に堕ちた。アーシアをイッセーの嫁にもらう気まんまんで。
「これであとはセレナがいい旦那さんを見つけてくるだけね」
母の余計な言葉を聞き流してアーシアは私の義妹(候補)になった。
「・・・・花嫁、ね」
「「セレナさまぁぁぁぁあああああああああああああああっっ!!!」」
アーシアが我が家にホームステイすることになって数日。突然下僕である松田と元浜が私のクラスまで切羽詰まった顔で来た。
「不届き者!!」
「セレナさまに近づくな!ケダモノ二号、三号!」
そして、教室の扉でペット達が松田と元浜を組み伏せる。ちなみに一号はイッセーだ。
「お前達、離してやれ。どうした?松田、元浜」
私の言葉にペットたちは下僕を離して私の後ろに控えると二人が涙を流しながらこう言ってきた。
「「アーシアちゃんがイッセーと同じ屋根の下で暮らしているのは本当ですか!?」」
「ああ、事実だ。私の義妹(候補)になった」
私が事実を教えると下僕たちはその場で崩れた。
「ちくしょう・・・・何でイッセーにだけ!?」
「我らの主であるセレナさまの弟だけでなく、二大お姉さまや学園のマスコットの小猫ちゃん!今度は金髪美少女転校生アーシアちゃんまで!おかしいよ!理不尽で俺が壊れそうだよ!」
嘆く下僕たち。
まったく仕方ない下僕たちだ。
私は下僕たちを抱きしめ頭を撫でてやった。
「お前達には私がいるだろう。私の下僕としてずっと面倒をみてやる。それでは不満か?」
そう言うと二人は私から離れ膝をつく。
「「不満などありません。我らのこの命最後の時までセレナさまの為に」」
「よし。もう行け。次の授業が始める」
「「はっ!」」
さて、下僕のケアが終わったことだし次は嫉妬に燃えているペットたちのケアもしなければ。
「ただいま戻りました!」
ペットたちのケアをして夜中。私は部室にて寛いでいるとイッセーとアーシアがチラシ配りが終え帰ってきた。
「お帰り、イッセー、アーシア」
「ただいま!姉貴!」
「ただいま戻りました。セレナさん」
返事を返すイッセーとアーシアだが私はアーシアの額にデコピンした。
「アーシア。前にも言ったが私の事は姉と呼べ。お前は私にとってもう妹なんだから」
「はうぅぅ、ただいま戻りました。セレナお姉さま」
デコピンされた額を擦りながら気恥ずかしそうに言い直したアーシアの頭を撫でる。
「お帰り。アーシア」
もう一度返事を返した私は再びソファに座り寛いでいるとイッセーとアーシアがリアスに帰還したことを報告していたがリアスはボーッとしていたのを見て私は確信した。
原作通りなら今日にリアスはイッセーの部屋にまで来て明日ライザーが来るだろう。
そんなことを思いつつリアスがアーシアにデビューすることになったのはいいのだが。
「・・・・・イッセー、泣いているの?」
イッセーは泣いていた。
まぁ、気持ちはわからなくともないがな。
「部長、ダメです。ダメです!」
私の予想通りイッセーはアーシアに変なことがされないか心配で仕方がない。
「安心しろ、イッセー」
私はイッセーの肩に手を置き宥めるように言ってやる。
「万が一にでもアーシアに手を出す輩がいた場合、私が直接出向いて私の身内に手を出したことを後悔させてやる。永遠にな。まず初めに生爪をはがして次に全身の関節を一つ一つ丁寧に外しながらもう一度入れる。それが終われば意識を保たせながらゆっくりとジワジワと痛めて苦痛を与え、歯を抜き――――――――」
「やめてあげて!俺が何とかするから!姉貴がするまでもないから安心してくれ!」
まだ言い終えていない段階でイッセーが必死に私に言ってきた。
何を言っているんだ、イッセー。この程度まだお遊戯の段階だぞ?
その後、私はイッセーの必死の説得に負けしばらくの間はイッセーはアーシアと一緒に仕事するということで手を打ってやることにした。