SAO~デスゲーム/リスタート~   作:マグロ鉱脈

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今回はレポートとなります。少しずつDBOの謎や設定も明かされてきました。

妖精王編もブラボ要素投入の余波を受けて大筋の流れはそのままに改変されて難易度が上昇しました。
妖精王が色々と本気でやらかします。後継者くんも全力です。




File03 レポート3

◇DBOの耐久システムと武器ごとの特色

 DBOの耐久システムは耐久値によって決定づけられる。耐久度とは耐久値に基づいて決定される指針であり、継戦能力などを図る大よその指針となる。だが、オブジェクトアイテムと武器・防具では耐久システムに隔たりがある。

 まずオブジェクトアイテム……武器・防具・装飾品に区分されない、『装備』できないアイテムは耐久値として単純な耐久性能が割り当てられている。これらは攻撃などで摩耗し、破損していく。また、耐久値がゼロになると消滅する。例外なく1度耐久値がゼロになったアイテムは復元する事はできない。

 食料系アイテムには特に自然減少設定が組み込まれており、時間経過によって耐久値が減少していく。これらは≪料理≫で加工する事によって保存性を高める事もできるが、『食材』のままである程に自然減少は速い。故に食料品などは倉庫や棚などの耐久値減少を緩める機能が設定された外付けアイテムストレージに保管する事が望ましい。

 武器・防具・装飾品の場合、耐久値は大きく分けて2種類存在する。総耐久値と短期耐久値である。一般的に武装面での耐久度とは総耐久値と短気耐久値のトータル評価を指す。

 

・総耐久値

 武器・防具・装飾品に設定された総合的耐久値。これがゼロになると消滅する。この数値が高ければ高い程に継戦能力が高いと判断されている。

 

・短期耐久値

 武器・防具・装飾の各部位に設定された耐久値。これらは攻撃やガードなどによって減少し、それと同数値総耐久値も減少するが、短期耐久値は自然回復する。この短期耐久値はゼロになると武器が破損し、最大値が減少する。また、ペナルティとして総耐久値が大きく減少する。1度ゼロになった短期耐久値は上限が減少する為、より破損し易く、また総耐久値を削り易くなる。

 

 総耐久値が高い程に武器消滅のリスクは抑えられるが、短期耐久値を蔑ろにした武器はどれだけ総耐久値が高くとも性能が劣化し易い事に留意せねばならない。また、強化・加工によって耐久値の上限増加、短期耐久値回復速度や回復量の引き上げ、耐久度減少の緩和などが可能である。故に武器のジャンルごとによってどちらの耐久値を重視して加工するかも重要である。

 耐久度とは真の意味で言うならば、総耐久度・短期耐久度・短期耐久度の回復力の3つの要素によって決定づけられるものである。

 下記に一般的な武器ジャンルごとの特色を記載する。ただし、これらはあくまでジャンルとしての性質であり、個々の特質、あるいは強化・加工によって大きな差異が発生する事を留意せねばならない。

 

・片手剣

 総耐久値・短期耐久値・短期耐久値回復力の全てにおいてバランスが取れている優等生。武器としての決定力に欠けるが、メインとしてもサブとしても活躍できる。片手剣の刃は斬撃・打撃の両方の属性がバランス良く含まれ、剣先は刺突属性を持つので苦手とする敵が少ない。スタミナ消費量も控えめであり、≪片手剣≫のソードスキルも単発・突進・連撃のいずれもレパートリーが豊富である。『片手剣はビギナー武器であり、玄人武器である』とはDBOに留まらず、多くの剣戟が可能とするVRゲームにおける鉄板である。

 

・戦槌

 総耐久値と短期耐久値の両方に優れている。だが短期耐久値の上限減少も大きく、1度の破損が大きなダメージとなり、破損の悪循環を生む事が多い。武器名通り、打撃属性に傾倒しており、純打撃属性のものも多い。打撃属性自体が優秀である為に活躍の場は多いが、打撃属性に対して高い耐性を持つ相手に遭遇した場合のリスクを考慮すれば過信は禁物である。また、ジャンルの特色として重量が高く、重心の偏りによるモーション反動値も比例して高めであるので素早い攻撃に適さない。その本領は高いスタン蓄積と衝撃によるチャンスタイムを作る事にこそあると豪語するプレイヤーも多い。大槌と呼ばれる上位版も存在し、こちらは重量が増加したデメリットを補う上位互換となっている。

 

・短剣

 片手剣の下位互換とも嘯かれているが、総耐久値の低さはともかく、短期耐久値は決して低い部類ではなく、回復力も高い。ただし、ガード性能の低さ、短期耐久値の上限減少の大きさからも攻撃以外の運用には注意が必要。名前の通り、ジャンルとして重量を喰わない武器であり、サブウェポンとしては秀でている。また、暗器ほどではないが、クリティカル部位に対して高い補正がかかり、ソードスキルも隙が少ないものが多い。射撃武器を運用するプレイヤーの護身武器としても人気が高い。

 

・弓矢

 総耐久値は高いが、ガードや攻撃ヒットによる短期耐久度減少が大きく、逆に攻撃による弦の短期耐久度減少は極めて小さい。そもそも近接戦に対応できるジャンルではない事を念頭に入れた運用が必要である。多種多様な矢を用いる事によってサポートから遠距離アタッカーまでこなせる万能射撃武器であり、矢筒を装備する事によって複数種の矢を同時運用できる事こそが弓矢の本質である。また、≪銃器≫と違ってソードスキルが存在するので、ここぞという場面で火力の底上げや特殊な攻め方を可能とする。

 

・両手剣

 耐久度は片手剣の上位版であり、良質なバランスから愛用するプレイヤーも多い。だが、≪剛力≫無しでは片手持ちできない点やリーチの長さ、増加した重量などから広い門戸に対して奥深さは片手剣に勝るとも劣らない。片手剣が盾や魔法触媒、攻撃・回復・補助アイテムの使い易さがあるのに対して、両手剣は攻撃面により傾倒していると言えるだろう。火力とリーチをいかに活かしきれるかが両手剣使いの命題である。

 

・槍

 総耐久値は控えめであり、短期耐久値も回復力も平凡である。特に柄は穂先に比べて短期耐久値が低い事に注意しなければならない。だが、耐久面の不安を補うだけのリーチは魅力であり、デスゲーム化したDBOでは『間合いが取れるから』と『盾と運用できるから』という2つの理由で≪槍≫スキルの保有に走ったプレイヤーも多い。だが、≪槍≫のソードスキルで強力なものは突進系が多い事からも、消極的な使い方よりも苛烈な突進攻撃や一撃離脱戦法こそがDBOにおける槍使いが目指すべき姿なのかもしれない。

 

・特大剣

 長期戦においても完全破損はまずありえない総耐久値・短期耐久値の高さが魅力である。両手剣以上に打撃属性を保有している傾向があり、もはや剣と言う名の鈍器である。両手剣以上にスタミナの消耗が激しいが、そのデメリットを補って余りあるスタン蓄積と衝撃の高さは一撃必殺というイメージを堅固なものとしている。ガードを多用できるだけのガード性能の高さと耐久度、最高クラスの重量、ソードスキルの威力の高さ、いずれを取っても両手剣とは異なる運用方法が求められる。

 

・鞭

 別名『SMご用達』とされる程のネタ武器ジャンル。総耐久値も短期耐久値もやや低めであるが、回復速度は優秀である。ソードスキルはいずれも威力が低く、決定打に欠ける。しかし、変幻自在の軌道とリーチを活かした削り攻撃は搦め手に用いる事ができる。対人寄りの性質の武器であり、HPが減ったプレイヤーを追い詰める、武器の動きのような『蛇』の如き戦法を用いれば、意外な程に凶悪な強さを発揮する。

 

・曲剣

 総耐久値・短期耐久値の低さが目立つ。回復力は高いが、ガードに用いた際の破損のリスクは大きく、いかにして攻撃を回避しながら攻め続けられるかが問われる。総じて斬撃属性寄りであり、切断性能は片手剣以上である事もポイントである。≪曲剣≫のソードスキルは連撃系・回転系が特に優秀であり、手数で稼ぐ武器に相応しいだろう。ただし、大曲剣は同じ曲剣でも性質が大きく異なり、総耐久値が高く、また打撃属性も曲剣よりも高い場合が多い。曲剣はサブウェポン、大曲剣はメインウェポンと使い分けるプレイヤーは多いが、そもそも≪曲剣≫スキルを得るプレイヤーは重量を抑えたがる傾向にある為か、大曲剣の使い手は少ない。

 

・刺剣

 総耐久値の低さと短期耐久値の低さは曲剣と同様であるが、曲剣以上の軽量性、高い刺突属性攻撃、優れた携帯性と隙は少ない。ただし、『点』を軸とする攻撃の為か、間合いの管理も含めて難易度の高い武器であり、敷居の高いジャンルである。曲剣と同様にガードに用いるのではなく、攻め続ける事こそが求められる武器である。ソードスキルは突進系と連撃系に秀でており、特に連撃系がフルヒットした場合の火力は侮れない。

 

・カタナ

 全耐久値は全ジャンルでも最低クラス。曲剣以上の破損し易さが目立ち、ガードは禁物。攻撃による相殺が限界だろう。だが、カタナは特殊判定として刃を立てて斬った場合は高いクリティカル補正と耐久度減少軽減補正がかかる。元々の火力も軽量武器ジャンルにしては高めであり、純斬撃属性も合わさった攻撃特化武器である。使い手によって攻撃力・継戦能力の両面において如実に差が出る為か、デスゲーム化したDBOでは愛用するプレイヤーは稀である。

 

・盾

 耐久度という観点から言えば、間違いなく最高クラス。総耐久値、短期耐久値の高さはトップクラスである。だが、回復速度は決して高くない事だけは注意が必要である。敵の攻撃を受ける事が盾の本分であるが、シールドバッシュを始めとした打撃武器としての運用も可能であり、中盾・小盾ならばソードスキルによるパリィでクリティカルチャンスを作る事も可能である。盾は生存能力を高める事からもDBOでは愛用者も多く、片手剣や槍との併用が一般的である。だが、盾はDEXに下方修正をかけるデメリットが存在するので、機動戦においては枷となる事から、小盾に留めるプレイヤーも多い。また、ガード性能の優秀さに胡坐を掻いた結果としてプレイヤースキルを疎かにする事例も多発している。

 

 

 

 この他にも多種な武器ジャンルは存在するが、2種類以上の武器スキルを保有するキメラウェポン、これら武器ジャンルに縛られないオーダーメイドなども登場し、一概には上記の特徴を有さない武器も登場している。だが、目安となる事に変わりなく、対人戦は特に相手の武器ジャンルから弱点を割り出して戦う眼力と思考力が要求されるだろう。

 

 

 

Topics1『高校生探偵ツバサの日記1』―坂上翼の日記より抜粋―

 俺は私立白ヶ峰学園の2年生に通う普通とは少し違う高校生だ。思い立ったが吉日という事で、今日から日記というかレポートというか、とにかく俺の身に起きた出来事を綴っていきたいと思う。

 少しばかり事件と遭遇し易いこの特異体質を恨まない日はない。デートをすれば殺人事件に遭遇し、家族とバカンスに赴けば謎の不審死が連発し、バスケの試合は毎回のように大小様々な事件の横槍が入って結果を残せなかった。……うん、少しばかりじゃないかもしれない。俺は週刊ペースで何らかの事件に巻き込まれている。ちなみに警察が来る前に事件を解決してしまう事から公務員の方々には『死神探偵』と疎まれているらしい。あなた達の仕事を奪ってごめんなさい。

 見捨てれば良い。見て見ぬフリをすれば良い。俺は何度も実行したさ。目の前に焼死体があろうと、首つり死体があろうと、首無し死体があろうと、スルーしてやったさ! 警察にも通報して無力な市民らしくお任せしたさ! でも運命は俺を逃がさない! まるで『ルール違反だ』と神様が指差したように、俺が事件に首を突っ込まないor解決する努力をしないと不幸が訪れる! 具体的には親父がリストラされたり、お袋がホスト狂いになって若い男と蒸発したり、妹が『ずっとお兄ちゃんが好きだったの!』と夜這いして来たり、片想いの幼馴染が不良野郎と駆け落ちした後にア○顔ダブルピースの写メを送ってきたり、他にもetcだ! 数えるのも億劫になる! しかも俺自身じゃなくて、周囲を不幸にして間接的にダメージを与えてくるのが嫌らしい!

 俺は呪われているのかもしれない。だが、呪われた人生だからと言って悲観して自殺するなんてまっぴら御免だ! 俺は運命と戦ってやる! 必ず可愛い奥さんをもらって、安寧が約束された公務員になるんだい! 俺は悟ったんだ! この神様級の呪われた才能を活かす最大の方法は警察の道だってな! 妹に『それって警察の闇と対決するフラグだから止めた方が良いよ?』って憐れまれたが、知った事か!

 さて、早速だが、俺が今遭遇している事件について記したい。実は生徒会長からの頼まれ事で引き受けた案件なのだが、どうやら1年生で行方不明者が出たらしい。生徒会長の友人らしく、頭は良いが協調性の無い根暗だったらしい。写真を見せてもらったが、伸び放題の前髪とかが実にそれっぽかった。だけど、なんていうか、俺には分かるんだよなぁ。コイツは悪い奴じゃない。ちょっと他人と距離感がつかめない不器用な奴なだけだ。洋館で密室殺人とか起きたら真っ先に犯人候補としてハブにされるが、実は善良で無実な人だったタイプだ。俺は何度もそんな人の窮地を救ってきたから分かるんだ。

 俺を高校生探偵と見込んでの依頼らしいが、俺は1度も自称した覚えが無い不愉快な称号だ。でも、生徒会長のような美人に頼られるのは男として吝かではないし、2つ返事で引き受けたのだが、かなり厄介な事件に踏み入ってしまった。 

 失踪したのが根暗君の柳野純也だけならばまだしも、家族5人纏めて失踪だ。どうやら父親が事業に失敗し、多額の借金を抱えていたらしい。夜逃げが有力なのだと思うが、生徒会長曰く事情が少し違うらしい。なんでも、失踪前夜に生徒会長と柳野は電話でやり取りをしたらしいのだが、とても怯えていたらしい。

 もしかしたヤから始める職業の人に拉致されたかとも思ったが、柳野が怯えていた対象が彼の親父さんらしい。生徒会長も詳しい話は分からないそうだが、柳野は『移民』というキーワードを繰り返していたらしい。様子から察するに、柳野が言わんとする『移民』とは俺が知るような一般的な意味ではなく、もっと別な、彼自身も理解できていないような、恐ろしい別の意味を含んでいるように思えたそうだ。

 柳野の自宅に赴いたが、酷い有様だったよ。家は豪華なのに蛻の殻なんだ。生徒会長曰く、ほとんど差し押さえられていて、家も売買にかけられる予定だったそうだ。柳野が学費免除の特待生じゃなかったら、彼が学生生活を続けることは不可能だっただろう。逆に言えば、彼は自分の人生から逃げたくなかったんだろうなぁ。どんな不幸が来ようが立ち向かってやるって気合を感じて好感度アップだぜ!

 5人の人間が纏めて失踪したのに警察は動いてくれない。生徒会長はそんなものだろうと言った。日本で、世界で、いったいどれだけの人間が毎年行方不明になっているのか数えたもない。ましてや、柳野家は多額の借金を抱えていたんだ。仕方ないとは思う。

 生徒会長が鍵を持っていたので玄関に上がったが、俺は直ぐに違和感に気づいた。靴だよ。下駄箱に奇麗に収められた靴だ。奇麗過ぎるんだよ。玄関に塵1つ無い。靴も全部下駄箱に収められている。不自然過ぎるんだ。

 まだ確証はないけど、柳野は家族と一緒に何処か遠くの地で再出発の朝日を迎えているようには思えない。殺されたか、死ぬよりもっと酷い目に遭ったんじゃないだろうか。柳野の親父さんの失踪前の行動を探れば何か分かるかもしれない。『移民』がキーワードだ。

 この事件は俺の転機になるかもしれない。高校生探偵として俺が解決する最後の事件であり、俺が生まれた意味に出会ったのかもしれない。柳野家から帰る途中で、スゲェイケメンとピンク色の髪の可愛いおねーさんとすれ違ったんだけど、彼らも柳野家に向かっているようだった。もしかしたら、俺と同じで柳野の足取りを探っているのだろうか。警察っぽくないし、嫌な予感がする。

 別れ際に俺が実質的に妹と2人暮らしだって知っている生徒会長から弁当を貰って今日は終わりだ。『移民』ってキーワードで駄目元で検索をかけたけど、目ぼしい手掛かりはない。ネット上に転がっているはずもないだろうけどさ。だけど、奇妙な噂は見つけた。VRMMO仲間からの情報なんだが、『新天地に行きたくないか?』と声をかけてくる謎のNPCが色んなゲームに出没しているらしい。VRシティにも似たような奴が現れているとかいないとか。都市伝説の範疇だけど、なんか気になる。

 俺は高校生探偵と勝手に呼ばれている。でも、特別に頭がキレるわけじゃない。勘が鋭い方でもない。事件に巻き込まれて、死ぬ気で考えて、ヒントを探し回って、泥まみれになりながら事件を解決する。そんな宿命に生まれてきてしまった。

 後悔ばかりの人生だけど、絶対に逃げるものか。必ず可愛い奥さんとハッピーエンジョイライフを迎えるんだい! なんか、後ろで妹がハァハァ言いながらドアの隙間から俺を観察してるけど、無視してやる! 生徒会長の弁当を捨てさせるものか!

 あ、そういえば、隣の部屋にロシア人の親子が引っ越してきたんだよな。引っ越し祝いとかでマトーショリカをくれたんだけど、娘さんがスゲェ可愛いのなんの。車椅子で喋れないみたいだから、何かあったら助けてやって欲しいんだってさ。お父さんはやつれて骸骨みたいだけど、良い人そうで安心だ。だけど、あのインド人のジジイはいけ好かない。お隣さんを訪ねてきたんだが、妙にハァハァしてるし、動きが変だし、ドミナントだの何だの奇天烈な事ばっかり言うし。

 はぁ、夏が待ち遠しい。何でも生徒会長の実家で大きな祭りがあるらしいんだ。どうしても俺を連れて行きたいんだって。生徒会長は地元の名家の分家らしくて、夏には古い神様を祀るお祭りがあるらしいんだ。俺に祭りを紹介したいらしい。

 ハッ!? これって、もしかして俺に3回目の春の到来!? 俺にビックチャンスが来た?! モテ期か!? だって、生徒会長は告白100人斬りをした程の美人だ! それがわざわざデートどころか実家紹介なんて親しくも無い男にするか!? するはずがない! これは間違いなく生徒会長は俺に気がある!

 生徒会長は凄い美人だし、年上とか最高だし、美人だし、頭も良いし、美人だし、あのほんのりと赤みがかかった黒の瞳とかすごいミステリアスだし、美人だし、料理も出来るし、美人だし、美人だし、美人だし! しかも金持ちで家柄も良いとかオールオッケー!?

 妹の目を盗んで夏の旅行で生徒会長と急接近……これは俺も脱童貞もあり得るかもしれない!

 こんなもので今日は良いだろう。夏休みが待ち遠しい! 執筆終了! 

 

 

◇スキルと成長について

 スキルには熟練度が設定されており、使用すればするほどに熟練度は上昇する。多くのスキルは熟練度の上昇に伴って能力がアンロックされていくが、その方向性はプレイヤーによって定められている。

 

・武器系スキルとソードスキル

 ソードスキルの獲得の為には武器系スキルが必須である。DBOにおいて、武器を装備する事自体にはスキルを必要としない。だが、ステータスボーナスが乗らず、またソードスキルも使用できないので保有する武器系スキル以外の武器を装備するのは稀である。

 武器系スキルを獲得した時点で基礎的なソードスキルは全てアンロックされる。ソードスキルは『スキルツリー』によって管理され、熟練度上昇ボーナスを割り振る事によって、基礎スキルから繋がった新たなソードスキルを獲得することが出来る。単発系・連撃系・回転系・突進系の大きく分けて4種に分類されるソードスキルをいかなる方向性に開花させていくかが鍵である。また、1つの方向性を極めるだけでは入手できないソードスキルも多く、EXソードスキルの解放も含めれば、スキルツリーの成長には大きな個人差が出る。そして、いずれは成長限界に達するスキル熟練度の上限を考慮すれば、1つの武器系スキルに属する全ソードスキルの獲得は不可能である。

 また、ソードスキルにはカスタム機能が備わっており、ソードスキル自体の熟練度を高める事により、火力・スタミナ消耗・硬直時間の3つを最大で5段階まで強化できる。ただし、火力を上昇させれば硬直時間が延び、スタミナ消耗を減少させれば火力が低下し、硬直時間を縮めればスタミナ消耗が増加する関係性になっており、最終的に1つのソードスキルにおいても成長の方向性が生じる。

 武器系スキル自体の熟練度の上昇に伴ってステータスボーナスも増加する事から、単一の武器系スキルを極める事こそが高火力を得る近道である。複数の武器を運用して応用力と多様性を獲得するか、単一の武器を唯一無二の大黒柱とするかはプレイヤーのスタイル次第である。

 

・補助系スキルとフレーバースキル

 必須とすら呼ばれる≪気配遮断≫や速度上昇を始めとした加速・移動用ソードスキルが使用可能になる≪歩法≫、両手専用武器を片手で使用できるようになる≪剛力≫などの補助系スキルにも熟練度が設定されており、それぞれのスキルは成長する事によって性能が上昇していく。≪気配遮断≫の場合は基礎獲得隠密ボーナスとTEC補正が高まり、≪剛力≫は片手使用に必要なSTRの軽減と物理攻撃力上昇、≪毒耐性≫などは耐性値の上昇などがある。補助スキルの成長方法は様々であり、総使用時間・保有から得た経験値・使用頻度などによって成長する。また、スキルによっては能力をアンロックできるものや熟練度上昇によって上位スキルの獲得が可能なものもある。

 戦闘面では効果を発揮し辛いフレーバースキルにも熟練度が設定されており、≪演奏≫ならば熟練度が一定値に達する度に楽器のジャンルを解放できる。≪演奏≫が無くとも楽器を弾くことはできるが、本来の性能を発揮しない。また、スキルが無ければイベントでもシステム的に評価されることはない。DBOには多種多様なイベントがあり、モンスター討伐のみならず、ダンジョン攻略からお使い関係までフレーバースキルの活躍の場は広い。ドラゴンを眠らせる為に曲を奏でねばならない場合は≪演奏≫が、湖の主を引き摺りだして戦う為に≪釣り≫が、王に謁見する為には晩餐会で≪ダンス≫ができなければならないなど、フレーバースキルもまたイベント攻略の重要なキースキルになる場合もある。これらを考慮した場合、フレーバースキルの有無と熟練度の高さが時として意外な優位性を生む事もある。

 

 

Topics2『天敵論』―アイリーン・E・レイフォードのボイスメモリーよりサルベージ―

 録音開始。おはよう。こんにちは。こんばんは。未来の私へ。今日は先生からご教授いただいた天敵論について私なりの分析を行いたいわ。今の私が未来の私の手助けになれば良いのだけど、あまり期待しないでおく。

 まず概要だけど、天敵論とは先生が提唱した種の自動保全機能ね。先生は先天的戦闘適性が高い人間……ドミナントの存在を提唱したドミナント論から天敵論に至ったわけだし、そうなると天敵論を説明するにはドミナント論を避けて通れないわね。

 ドミナントは前述した通り、先天的に戦闘適性の高い人物を指すわ。反射神経、神経伝達速度、筋肉密度、思考速度、直感、状況分析能力、空間把握能力、体幹制御能力……要素は様々だけど、トータルで言えば『いかに戦闘において優れた素質を持っているか』という点に尽きるわ。先生もドミナントとして見出されて冷戦では随分と活躍したらしいけど、先生自身は殺人も戦争も『探究』の手段としか見ていない。この事からも、ドミナントと攻撃性は一致しないわ。

 でも、統計的にはドミナントは戦争地帯や紛争地帯で多いとされているわ。戦争当事国程にドミナントは誕生しやすい。アメリカやロシアで冷戦時に多くのドミナント候補やドミナントが認知されたのも、こうした背景があるからね。あるいは、生命の危機にあるからこそドミナントとして覚醒をした結果として認定されたに過ぎないのかもしれない。卵が先か、鶏が先か。まだ結論は出ていないし、出る事はないでしょうね。

 未来の私に言うまでも無いけど、ドミナントは超能力者じゃない。私達と同じ人間。私なりの分析だけど、働きアリと女王アリのように、男の方が女より体格が優れているように、普通の人間よりも強力な『戦う為』に生まれてきた個体がドミナントなんだと私は考えている。つまり、種としての『戦闘に特化された個体』ね。これが蟻や蜂だったら何ら疑いも無く戦いに生涯を捧げるんでしょうけど、人間には自意識があり、思想があり、欲望があり、感情がある。何よりも文化と立場がある。必ずしも種の中で割り当てられた役割を演じていないわけよね。まぁ、先生を見れば分かる通り、ドミナントは『戦闘に特化された個体』の更に特異個体って認識の方が正しい思うわよ。

 ドミナントは基本的に遺伝しないけど、その優れた肉体……つまり『血』としての継承はあるみたい。でも、ドミナントの子はドミナントじゃない。あくまで『優れた個体』というだけみたい。勿体ないわね。でも、先生はドミナントとドミナントが交配したり、『優れた個体』同士から『より優れた個体』を生む事によって、ドミナントが誕生しやすい血の土壌は作れると考えているみたい。

 ドミナントは『戦う為』に誕生した『戦闘特化の中の特異個体』。だから戦争……種の中の縄張り争いなどが起きると誕生しやすくなる。先生の持論は正しい。だからこそ、天敵論はとても意味が重くなる。

 先生は天敵論において『人類種の天敵』という概念を提唱したわ。ドミナントの中の特異個体であり、人類種への『奉仕』を担う存在。文明とか個性とか関係無しに、人類『種』を守る為の存在。種の中から天敵を生み出して安定を取り戻そうとする自動調整機能。要は人類を『間引く』為の殺戮特化個体ね。

 もしかしたら、過去に何度も天敵は世に生まれてきているのかもしれない。でも、ドミナントがそうであるように、必ずしも与えられた役割を全うする必要が無いのも人間の特権だと私は思う。

 でも『あの男』は違うみたい。先生は知識も、技術も、思想も『あの男』に授けた。私の理解を超えたモンスターは、天敵論に心酔している。きっと、天敵論の本質にある種の救済ではなく、殺戮にのみ魅入られている。

 どうか、天敵論が『あの男』に実証されない事を願っているわ。

 

 

 

◇キャラクターの紹介

 ここではDBOでデスゲームに挑む1部のキャラクターの紹介を行う。このステータスは2029年6月時点のステータスであり、以後も生存さえすれば成長を続けることになる事を留意する必要があるだろう。

 なお、ステータスは〈『ステータス名』:(チュートリアル配分済み)+(割り振り成長ポイント)=総ポイント〉と記述するものである。

 サインズ危険度判定は、サインズが情報収集できた範囲で判定したものである(範囲はS~E)。

 戦績は最大で8つ記載するものとする。また、前レポートで記載されたキャラクターの場合、追加戦績を最大で4つ記載するものとする。

 

 

プレイヤーネーム【クゥリ】 本名【久藤 篝】

異名:【渡り鳥】

立場:傭兵(フリー)

誓約:深淵狩り(ランク1)

 

レベル72 武器枠:4 スキル枠:13 魔法枠:6

DBOにおけるPK数:81人(第1位)

サインズ危険度判定:SS(特例)

 

入手成長ポイント

・レベルアップ=123ポイント

・ボス戦報酬=15ポイント

・イベントクリア=13ポイント

・ネームド撃破=17ポイント

・PK=10ポイント

・闇霊撃破=2ポイント

・誓約ポイント=3ポイント

総成長ポイント=『183』ポイント

 

VIT:4+17=21

CON:4+31=35

STR:4+24=30

TEC:4+29=33

DEX:4+31=35

INT:4+07=11

POW:4+21=25

MYS:4+07=11

SAN:5+16=21

 

ステータス構成スタイル:『バランス』

 

スキル構成(スキル枠13)

≪戦槌≫:戦槌にボーナスが付く。戦槌のソードスキルが使えるようになる。

≪戦斧≫:戦斧にボーナスが付く。戦斧のソードスキルが使えるようになる。

≪両手剣≫:両手剣にボーナスが付く。両手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪カタナ≫:カタナにボーナスが付く。カタナのソードスキルが使えるようになる。

≪薬品調合≫:アイテムを合成させ、薬系アイテムを作成できる。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪武器枠増加1≫:武器枠を1つ増加させる。

≪武器枠増加2≫:装備できる武器の数が増加する。≪武器枠増加1≫を得ていなければ獲得することができないスキル。

≪格闘≫:体術スキル。格闘攻撃にボーナスが付く。格闘のソードスキルが使用できる。

≪剛力≫:両手持ち専用武器が片手でも使用になる。ただし、武器のカテゴリーは変化しない。

≪歩法≫:体術スキル。DEX値によるスピードの倍率を上昇させる。また、歩法のソードスキルが使用できる。

≪槍≫:槍にボーナスが付く。槍のソードスキルが使えるようになる。

≪銃器≫:銃器が使用可能になる。熟練度が一定に達すると所持弾数が増加する。

セレクト・デーモンスキル≪幻燐≫:特定のスキルにEXソードスキルを追加する。

ランダム・デーモンスキル≪ソウル・ドレイン≫:特定のスキルにEXソードスキルを追加する。また、モンスター・プレイヤー問わずに、撃破時にHPと魔力を回復する。

誓約スキル≪深淵狩りの業≫:誓約ランクに応じて能力を解放する。また、闇属性防御力を高める。

 

・追加戦績

『ボス<再誕のザリア>の撃破に貢献』

『ネームド<深淵の魔物><騎士アルトリウス>の単独撃破』

『聖剣騎士団円卓の騎士<ノイジエル>の撃破』

『ネームド<キャリア・レギオン>の撃破』

 

☆ヨルコの一言。

超攻撃的な戦闘特化プレイヤーね。ここまで節操と計画性の無いスキル構成は稀だけど、結果的に彼の強みになっているかも。とりあえず言わせてもらうなら『まるでラスボスのようだ』ね。

 

 

 

プレイヤーネーム【シノン】 本名【朝田 詩乃】

異名:【魔弾の山猫】

立場:傭兵(太陽の狩猟団とパートナー契約)

誓約:狩猟者の戒律(ランク2)

 

 

レベル67 武器枠:3 スキル枠:13 魔法枠:3

DBOにおけるPK数:0人(ー)

サインズ危険度判定:D

 

入手成長ポイント

・レベルアップ=113ポイント

・ボス戦報酬=10ポイント

・イベントクリア=12ポイント

・ネームド撃破=16ポイント

・闇霊撃破=1ポイント

・誓約=5ポイント

総成長ポイント=『157』ポイント

 

VIT:3+24=27

CON:5+24=30

STR:3+17=20

TEC:7+38=45

DEX:7+37=44

INT:3+00=03

POW:3+07=10

MYS:3+00=03

SAN:3+10=13

 

ステータス構成スタイル:『高速戦闘』

 

スキル構成(スキル枠13)

≪短剣≫:短剣にボーナスが付く。短剣のソードスキルが使用できる。

≪弓矢≫:弓矢にボーナスが付く。弓矢のソードスキルが使用できる。

≪銃器≫:銃器が使用可能になる。熟練度が一定に達すると所持弾数が増加する。

≪精密射撃≫:射撃攻撃の精度が上昇する。動きながらの射撃攻撃精度の下方修正を小さくする。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪隠蔽≫:完全に静止している状態で使用可能のスキル。他プレイヤーやモンスターの視界から完全に消える。≪気配遮断≫の上位スキル。

≪気配察知≫:隠れた存在を察知するスキル。また、事前にモンスターの位置を察知する事によってエンカウント率を下げる事もできる。

≪狙撃≫:射撃属性の物理攻撃のみに発動するスキル。このスキルを使用した射撃攻撃は対象がスキル使用者を未認識の状態に限り、相手の防御力を無視したダメージを与えられる。ただし、通常よりも2倍の威力の距離減衰が発生する。

≪歩法≫:体術スキル。DEX値によるスピードの倍率を上昇させる。また、歩法のソードスキルが使用できる。

≪作曲≫:曲のデータを作成することができる。作成した曲は≪演奏≫で自動演奏する事ができる。

≪演奏≫:曲データに応じて演奏する。熟練度が一定に達する事に演奏できる楽器を1つ増やすことができる。

≪曲剣≫:曲剣にボーナスが付く。曲剣のソードスキルが使用できる。

≪武器枠増加1≫:武器枠を1つ増加させる。

セレクト・デーモンスキル≪抗呪の理≫:レベル1の呪いを無効化する。また呪い耐性を引き上げる。

ランダム・デーモンスキル≪3番目の指輪≫:指輪枠が1つ増加する。

誓約スキル≪狩猟者の掟≫:隠密ボーナスが高まり、また隠密系スキルによるスタミナ消費量を抑える。

 

追加戦績

『ネームド<キャリア・レギオン>の撃破に貢献』

『イベント<溶鉄城の秘密>をクリア』

『イベント<飛竜の谷の霊草>をクリア』

『ネームド<百足のデーモン>の撃破』

 

 

☆スミスの一言

曲剣を取った事で近接戦での対応力は大幅に増し、近・中距離戦においては並の近接型プレイヤー以上の活躍が可能になった。それに元々が狙撃戦を得意としたシノン君だ。義手化したせいで精度の劣化と制約が増えたとはいえ、生半可な腕ではない。近・中・遠の全てをこなすオールラウンダーになったと言えるだろう。だが、一方で心理面は危うく、またアンバランスだ。何かの拍子に歯車が狂ってしまえば、その弱さが露呈してしまうだろうな。私から送れる言葉は1つ『大いに悩み、そして成長したまえ』だな。

 

 

プレイヤーネーム【ディアベル】 本名【????】

異名:【青騎士】

立場:ギルド【聖剣騎士団】リーダー

 

レベル66 武器枠:3 スキル枠:13 魔法枠:6

DBOにおけるPK数:2人(10位未満)

サインズ危険度判定:E

誓約:青の守護者(ランク1)

 

入手成長ポイント

・レベルアップ=111ポイント

・ボス戦報酬=20ポイント

・イベントクリア=20ポイント

・ネームド撃破=22ポイント

・ギルド補正=12ポイント

・闇霊撃破=3ポイント

・誓約=3ポイント

総成長ポイント=『191』ポイント

 

VIT:5+43=48

CON:4+39=43

STR:7+23=30

TEC:4+11=15

DEX:4+19=23

INT:3+00=03

POW:3+21=24

MYS:4+29=33

SAN:3+06=09

 

ステータス構成:『アンバサ戦士』

 

スキル構成(13枠)

≪片手剣≫:片手剣にボーナスが付く。片手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪盾≫:盾にボーナスが付く。盾のソードスキルが使用できる。

≪魔法防護≫:防御系スキル。魔法攻撃の威力を低減する。

≪射撃減衰≫:射撃攻撃の威力を低減するスキル。物理・魔法問わずに射撃属性全てに効果を発揮する。

≪武器枠増加1≫:武器枠を1つ増加させる。

≪暗号解読≫:暗号ならば種類を問わずに解読できるようになるスキル。

≪魔法感性≫:魔法を使用する為の必須スキル。このスキルがなければ魔法は使用できない。

≪信心≫:奇跡を使用できるようになる。≪魔法感性≫が無ければ習得できない。熟練度の上昇により、ゴースト系・アンデッド系モンスターからの攻撃を減衰させる。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪料理≫:食材系のアイテムで料理を作成することができるスキル。

≪釣り≫:釣りをする際にボーナスを得るスキル。

≪バトルヒーリング≫:受けたダメージの1部を10秒かけて回復することが出来る。スキル熟練度の上昇により、回復割合が増加する。ただし、デバフによるスリップダメージには効果を発揮しない。

≪瞑想≫:魔力の回復速度を高める。ただし、使用中は他スキルの使用が不可となり、また行動できない。

セレクト・デーモンスキル≪友軍鼓舞≫:周囲の非敵対プレイヤーの攻撃力と防御力を僅かに高める。

ランダム・デーモンスキル≪反撃心≫:受けたダメージ比率に応じて攻撃力を一定時間高める。

誓約スキル≪守護者の加護≫:誓約【青教】のプレイヤーが周囲にいた場合、防御力が増加する。

 

追加戦績

『イベント<グリフォンの軍勢>のクリア』

『ボス<鏡の騎士>の撃破に貢献』

『ボス<アモンの機獣>の撃破に貢献』

『ネームド<名無しの泥人形>の撃破』

 

☆タルカスの一言

団長は聖剣騎士団を担う者として断じて戦死する事が出来ない身だ。故に戦闘力もそうであるが、それ以上に生存力を追及している。まずは生き残る事。それを高め続ける事が強さの獲得に繋がったと言うべきだろう。だが、ノイジエルの死後は以前にも増して険しい表情をされるようになった。だからこそ伝えたい。『時には身分を忘れ、1人の戦士として戦場に立つのも良いものだ』とな。

 

 

 

 

プレイヤーネーム【ジャック・スミス】 本名【????】

異名:無し

立場:傭兵(フリー)

誓約:戦女神の尖兵(誓約ランク3)

 

 

レベル71 武器枠:4 スキル枠:13 魔法枠:7

DBOにおけるPK数:43人(第2位)

サインズ危険度判定:B

 

入手成長ポイント

・レベルアップ=121ポイント

・ボス戦報酬=14ポイント

・イベントクリア=15ポイント

・ネームド撃破=14ポイント

・誓約=8ポイント

・PK=5ポイント

・闇霊撃破=15ポイント

総成長ポイント=『192』ポイント

 

VIT:4+24=28

CON:5+28=33

STR:5+25=30

TEC:5+33=38

DEX:5+33=38

INT:3+06=9

POW:4+28=32

MYS:3+00=3

SAN:3+15=18

 

ステータス構成:『バランス』

 

スキル構成(13枠)

≪曲剣≫:曲剣にボーナスが付く。曲剣のソードスキルが使えるようになる。

≪銃器≫:銃器が使用可能になる。熟練度が一定に達すると所持弾数が増加する。

≪光銃≫:光銃が使用できるようになる。また、熟練度を上昇させる事によってリロード時間が短縮され、チャージ魔力量が減少する。

≪光剣≫:光剣が使用できるようになる。熟練度が上昇してもボーナスが得られない代わりに使用の際の秒単位魔力消費量が減る。

≪ヒートパイル≫:ヒートパイルが使用できるようになる。熟練度が上昇する事によって反動硬直時間が減少する。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪歩法≫:体術スキル。DEX値によるスピードの倍率を上昇させる。また、歩法のソードスキルが使用できる。

≪武器枠増加1≫:武器枠を1つ増加させる。

≪武器枠増加2≫:装備できる武器の数が増加する。≪武器枠増加1≫を得ていなければ獲得することができないスキル。

≪暗視≫:暗闇を見通す事が出来るスキル。ただし、デバフ【盲目】を打ち消せるわけではない。

≪魔法防護≫:防御系スキル。魔法攻撃の威力を低減する。

≪遠視≫:有効視界距離を伸ばすスキル。熟練度の上昇により、更に距離が延びる。

≪荷造り上手≫:アイテムストレージ容量を増加させる。

セレクト・デーモンスキル≪煌羽≫:特定のスキルにEXソードスキルを追加する。

ランダム・デーモンスキル≪狂速≫:スキル発動中はスタン耐性と防御力が減少するが、DEXのスピード補正を高める。

誓約スキル≪戦女神の加護≫:あらゆる行動のスタミナ消費量が減少する。ただし、闇属性からのダメージが増加する。

 

 

追加戦績

『ボス<アモンの機獣>の撃破』

『イベント<12の審判>のクリア』

『ネームド<剣鬼ザムル>・<呪術王ザラマン>・<闇の射手ゼオン>の単独撃破』

『ボス<魔神ネメシス>の単独撃破』

 

 

☆グローリーの一言

やはりスミスは頼りになりますね! 射撃攻撃はもちろん、レーザーブレードや曲剣による近接戦、ヒートパイルによる一撃必殺まで揃っていますので常に一定以上の活躍をしてくれますから、協働相手としてはとても頼もしいですよ。ですが、敢えて欠点を述べさせてもらいます。『お酒と煙草は控えましょう』! それはそうと、ちょっと前に1週間ほど行方不明になっていましたね。ルシアさんをあまり心配させてはいけませんよ? 騎士との約束です!

 

 

 

プレイヤーネーム【ユージーン】 本名【????】

異名:【赤き豪傑】

立場:傭兵(クラウドアースとパートナー契約)

誓約:クラーナの系譜(ランク3)

 

レベル75 武器枠:2 スキル枠:13 魔法枠:6

DBOにおけるPK数:9人(第8位)

サインズ危険度判定:C

 

入手成長ポイント

・レベルアップ=129ポイント

・ボス戦報酬=21ポイント

・イベントクリア=16ポイント

・ネームド撃破=14ポイント

・誓約=8ポイント

・闇霊撃破=6ポイント

総成長ポイント=『194』ポイント

 

VIT:7+43=50

CON:6+34=40

STR:6+37=43

TEC:3+09=12

DEX:3+20=23

INT:3+15=18

POW:3+21=24

MYS:3+00=03

SAN:3+15=18

 

ステータス構成:『パワーファイター』

 

スキル構成(13枠)

≪両手剣≫:両手剣にボーナスが付く。両手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪剛力≫:両手持ち専用武器が片手でも使用になる。ただし、武器のカテゴリーは変化しない。

≪格闘≫:体術スキル。格闘攻撃にボーナスが付く。格闘のソードスキルが使用できる。

≪魔法防護≫:防御系スキル。魔法攻撃の威力を低減する。

≪射撃減衰≫:射撃攻撃の威力を低減するスキル。物理・魔法問わずに射撃属性全てに効果を発揮する。

≪魔法感性≫:魔法を使用する為の必須スキル。このスキルがなければ魔法は使用できない。

≪バトルヒーリング≫:受けたダメージの1部を10秒かけて回復することが出来るスキル熟練度の上昇により、回復割合が増加する。ただし、デバフによるスリップダメージには効果を発揮しない。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪罠感知≫:トラップを察知することができるスキル。熟練度の上昇により、よりトラップ発見率が上昇する。

≪逆境≫:HP残量に応じて防御力が上昇する。熟練度の上昇により、上昇防御力が増加する。

≪投擲≫:物を投げる為のスキル。投擲物の威力が高まる。投擲用のソードスキルが使用できる。

≪作曲≫:曲のデータを作成することができる。作成した曲は≪演奏≫で自動演奏する事ができる。

≪演奏≫:曲データに応じて演奏する。熟練度が一定に達する事に演奏できる楽器を1つ増やすことができる。

選択・デーモンスキル≪イザリスの焔火≫:呪術【イザリスの焔火】が使用可能になる。

ランダム・デーモンスキル≪致死の回避≫:背後から受けるダメージのクリティカル補正を下げる。

誓約スキル≪火への憧憬≫:呪術の攻撃力を上昇させ、魔力消費量を抑える。

誓約スキル≪火への畏怖≫:火炎属性防御力を高める。

ユニークスキル≪剛覇剣≫:ガードを完全貫通し、専用ソードスキルが使用できるようになる。使用する為にはエンチャントが必要であり、使用中は攻撃力が増加し、敵にダメージを与えるとスタミナ回復速度が一定時間上昇する。ただし、スタミナ切れになると自動消滅し、一定時間使用不可になる。

 

追加戦績

『ボス<王盾ヴェルスタッド>の単独撃破』

『ボス<地獄門>の撃破に貢献』

『イベント<犬のデーモンの逆襲>のクリア』

『ネームド<ハベルの騎士団>の撃破』

 

 

☆ブリッツの一言

元々のバトルセンスは高く、潜在能力も十分。向上心もあり、セサル様という師を得て、戦士として大いに成長しました。武人であり、またバトルマニアな部分もありますので、精神面が足を引っ張ることはあっても、実力で覆せるので問題ないでしょう。むしろ、苦境を打破する事こそ成長に繋がり、敗北を糧として強さを得るなど、精神力に関しては極限状態でも戦え抜けるはずとセサル様も太鼓判を押しています。今はまだ『ランク1としての活躍に期待します』とだけお伝えしておきましょう。

 

 

 

 

 

プレイヤーネーム【ユウキ】 本名【紺野 木綿季】

異名【絶剣】

立場:ギルド【チェーングレイヴ】のメンバー

 

レベル65 武器枠:2 スキル枠:13 魔法枠:7

DBOにおけるPK数:9人

サインズ危険度判定:-

誓約:星を巡る者(ランク3)

 

入手ポイント

レベルアップ=109ポイント

ボス戦報酬=5ポイント

イベントクリア=14ポイント

ネームド撃破=18ポイント

ギルド補正=5ポイント

誓約=8ポイント

闇霊撃破=4ポイント

総成長ポイント=『163』ポイント

 

VIT:3+17=20

CON:5+11=16

STR:3+02=05

TEC:3+17=20

DEX:6+42=48

INT:6+38=44

POW:5+29=34

MYS:3+00=03

SAN:3+07=10

 

ステータス構成『魔法剣士』

 

スキル構成

≪片手剣≫:片手剣にボーナスが付く。片手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪暗器≫:暗器にボーナスが付く。暗器は例外としてソードスキルが存在しないが、代わりに特定の部位に対してボーナスアタックが高く設定されており、このスキルを持つことで威力を高めることができる。

≪歩法≫:体術スキル。DEX値によるスピードの倍率を上昇させる。また、歩法のソードスキルが使用できる。

≪魔法感性≫:魔法を使用する為の必須スキル。このスキルがなければ魔法は使用できない。

≪射撃減衰≫:射撃攻撃の威力を低減するスキル。物理・魔法問わずに射撃属性全てに効果を発揮する。

≪投擲≫:投擲にボーナスが付く。投擲のソードスキルが使えるようになる。また、投擲にロックオン機能を使用できるようになる。

≪多重結界≫:全属性防御力を上昇させる。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪抗体≫:毒・麻痺・睡眠・疫病の耐性を高める。

≪料理≫:食材系のアイテムで料理を作成することができるスキル。

≪占術≫:24時間に1度使用可能。専用のアイテムを使用する事によって多種のバフからランダム発動させる事ができる。

≪省略詠唱≫:設定した魔法枠の魔法発動速度を上昇させる。熟練度上昇により設定可能数が増加する。

≪追跡≫:対象の足取りを追う事ができるスキル。

セレクト・デーモンスキル≪常夜の恩寵≫:一時的に闇属性防御力と闇属性攻撃力を高める。使用中は光属性防御力が低下する。

ランダム・デーモンスキル≪血の慟哭≫:攻撃力とDEXを高めるが、スタミナがゼロになるまで減少し続ける。

誓約スキル≪星の導き≫:24時間に1度使用可能。周囲の隠密ボーナスをゼロにする。誓約ランクにより、効果半径が拡大する。

 

戦績不明

情報提供を求める。

 

☆マクスウェルの一言

実力は間違いなくチェーングレイヴでもトップだろう。あのボスでさえ真っ向勝負は分が悪いと踏んでいる。だが、最近は以前に輪をかけて馬鹿娘っぷりに磨きがかかったな。今回のヴェニデ出向で少しでも落ち着きというものを学んでもらいたいのだが。最近になって習得可能になった闇術を何処まで活かせるかが今後の課題だな。しかし、あの馬鹿娘には『戦術的勝利よりも戦略的利益を求めよ』と切に説きたいものだ。

 

 

 

プレイヤーネーム【ラジード】 本名【支倉 颯斗】

異名:【若狼】

立場:ギルド【太陽の狩猟団】のメンバー

 

レベル68 武器枠:2 スキル枠:13 魔法枠:4

DBOにおけるPK数:3人(10位未満)

サインズ危険度判定:E

誓約:アヌビスの代行者(ランク3)

 

入手ポイント

レベルアップ=115ポイント

ボス戦報酬=14ポイント

イベントクリア=16ポイント

ネームド撃破=9ポイント

ギルド補正=12ポイント

誓約=8ポイント

闇霊撃破=2ポイント

総成長ポイント=『176』ポイント

 

VIT:7+35=42

CON:6+34=40

STR:6+30=36

TEC:3+17=20

DEX:3+27=30

INT:3+03=06

POW:3+12=15

MYS:3+03=06

SAN:3+15=18

 

ステータス構成『近接ファイター』

 

スキル構成

≪片手剣≫:片手剣にボーナスが付く。片手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪両手剣≫:両手剣にボーナスが付く。両手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪特大剣≫:特大剣にボーナスが付く。特大剣のソードスキルが使えるようになる。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

≪聞き耳≫:小さな物音や小声を聞き取る事ができるスキル。対抗として≪気配遮断≫スキルが存在する。

≪魔法防護≫:防御系スキル。魔法攻撃の威力を低減する。

≪射撃減衰≫:射撃攻撃の威力を低減するスキル。物理・魔法問わずに射撃属性全てに効果を発揮する。

≪騎乗≫:馬などに乗る事が可能になるスキル。熟練度が上昇するたびに騎乗できる対象を1つ増やす事が出来る。

≪生命活性≫:短期間に連続で攻撃を受けると防御力が上昇するスキル。熟練度の上昇により、防御力の増加率が上がる。

≪装備重量増加≫:装備重量を増加させる。

≪歩法≫:体術スキル。DEX値によるスピードの倍率を上昇させる。また、歩法のソードスキルが使用できる。

≪格闘≫:体術スキル。格闘攻撃にボーナスが付く。格闘のソードスキルが使用できる。

≪釣り≫:釣りをする際にボーナスを得るスキル。

セレクト・デーモンスキル≪鋼の剣技≫:スキル発動から短時間であるが、スタン耐性を高め、また怯み辛くなる。ソードスキル時には更に効果が増幅する。

ランダム・デーモンスキル≪緊急回復≫:HPが1割未満になった時にセットした回復アイテムを自動使用する。

誓約スキル≪代行者≫:アンデッド系に特効ダメージを与えられるようになる。

 

主な戦績

『ボス<混沌の魔女クラーグ>の撃破』

『ボス<結晶に呑まれた隻眼王>の撃破に貢献』

『ボス<風の王>の撃破に貢献』

『ボス<鵺の長>の撃破』

『ネームド<竜殺しイヴァ>の撃破』

『ボス<竜の神>の撃破に貢献』

『ネームド<雪山の大鬼>の撃破』

『ネームド<キング・バジリスク>の撃破』

 

☆サンライスの総評

我らが太陽の狩猟団が誇る新エースとして目覚ましい活躍を重ねているな! 戦闘スタイルは片手剣による機動戦をベースにして、状況に合わせて両手剣と特大剣を使い分けている! 特にボス戦やネームド戦では彼の特大剣が大きなダメージソースとなる! 巨大ボスの懐に跳び込んで特大剣を臆せずに振るい抜く胆力こそが最大の武器だろう! 革系やドラゴン系防具でなるべく重量に抑えつつも防御力を確保し、ダメージ覚悟で敵を豪快に薙ぎ倒す姿は味方を鼓舞する! 彼が認められたのは備わった実力だけではなく、仲間に力を与えるその勇気も評価されたからこそだろう! 弱点があるとするならば、やはり対人戦だな! デュエルはともかく、凶悪な犯罪プレイヤーにも情けをかけ、殺人を良しとしない優しい性格だ! 以前にも犯罪プレイヤーとはいえ、殺害してしまった事を大いに悔やんで悩んでいた! しかし、彼は守る為に剣を振るうだろう! 仲間の為! ましてや愛する女の為ならば、決して躊躇わないと俺は信じている!

ベヒモスの死後は元々強かった正義感に磨きがかかったな! 教会の仕事を手伝い、巡回活動にも積極的に参加しているせいか、お陰で貧民プレイヤーからの信頼も厚い! 彼とミスティアのお陰で太陽の狩猟団はイメージアップできた! 感謝しても感謝しきれんな! だが、その強過ぎる正義感が仇にならなければ良いのだが! やはり心配だ! だが、ベヒモスの死を乗り越えて、彼が新たな境地に至れる事を願おう! それが団長としての義務だ!

ラジードと言えば、やはりミスティアとの恋仲が注目だな! 俺としてもお似合いだと思うが、やはりミスティアの人気は凄まじい! 彼女のファンクラブが随分と妬みがあったようだが、今では太陽の狩猟団公認カップルにまで認められているぞ! 逆にラジードの人気の方が高まり始めたせいで、ミスティアが若干恐ろしいな! この前など『ラジード君の新部隊の配属候補リストから女性を外してください』と冗談をわざわざ言いに来た時など、まるで俺を食い殺す勢いの眼光で肝を冷やしたぞ!

 今後は対テロリストとの戦いも激化するだろう! 嫌な話だが、戦争も起こり得る! 殺しを是とせよとは言わん! だが、何処かで割り切らねば心は病んでしまう! 精神を鍛え上げるのだ!

 

 

 

プレイヤーネーム【グローリー】 本名【????】

異名:【馬鹿】

立場:傭兵(聖剣騎士団とパートナー契約)

 

レベル70 武器枠:3 スキル枠:13 魔法枠:7

DBOにおけるPK数:2人(10位未満)

サインズ危険度判定:S(多数の傭兵から協働時のストレスで苦情が殺到した為)

誓約:太陽の戦士(ランク2)

 

入手ポイント

レベルアップ=119ポイント

ボス戦報酬=13ポイント

イベントクリア=17ポイント

ネームド撃破=20ポイント

誓約=5ポイント

闇霊撃破=8ポイント

総成長ポイント=『182』ポイント

 

VIT:8+39=41

CON:3+28=31

STR:4+30=34

TEC:4+09=13

DEX:4+16=20

INT:3+00=03

POW:4+24=28

MYS:4+29=33

SAN:3+07=10

 

ステータス構成『アンバサ戦士』

 

 

スキル構成

≪片手剣≫:片手剣にボーナスが付く。片手剣のソードスキルが使えるようになる。

≪盾≫:盾にボーナスが付く。盾のソードスキルが使えるようになる。

≪魔法感性≫:魔法を使用する為の必須スキル。このスキルがなければ魔法は使用できない。

≪信心≫:奇跡を使用できるようになる。≪魔法感性≫が無ければ習得できない。熟練度の上昇により、ゴースト系・アンデッド系モンスターからの攻撃を減衰させる。

≪ガード強化≫:ガード能力の性能を高める。

≪格闘≫:体術スキル。格闘攻撃にボーナスが付く。格闘のソードスキルが使用できる。

≪料理≫:食材系のアイテムで料理を作成することができるスキル。

≪ダンス≫:踊りのデータを作成し、読み込む事で自動で踊る事ことができる。

≪騎乗≫:馬などに乗る事が可能になるスキル。熟練度が上昇するたびに騎乗できる対象を1つ増やす事が出来る。

≪武器枠増加1≫:武器枠を1つ増加させる。

≪魔法防護≫:防御系スキル。魔法攻撃の威力を低減する。

≪射撃減衰≫:射撃攻撃の威力を低減するスキル。物理・魔法問わずに射撃属性全てに効果を発揮する。

≪気配遮断≫:隠密系スキル。エンカウント率や発見率を減少させる。動いていると効力を発揮し辛くなる。

セレクト・デーモンスキル≪深信≫:奇跡の威力を高める。

ランダム・デーモンスキル≪再生能力≫:時間経過によって欠損が回復する。

誓約スキル≪太陽の加護≫:奇跡の雷属性攻撃力を高める。

誓約スキル≪太陽の団結≫:奇跡【束ねられた太陽の光の槍】が使用できるようになる。

 

DBOにおける主な戦績

『ネームド<マシュー山賊団>の撃破』

『ボス<愚か者の偶像>の撃破』

『ネームド<狭間の支配者>の撃破』

『ネームド<古竜の寄生虫>の単独撃破』

『ネームド<巨人の軍勢>の撃破』

『ネームド<熊騎士オイオン>の単独撃破』

『ボス<竜の神>の撃破に貢献』

『ネームド<朽ちた赤子のアーシャ>の撃破』

 

☆ディアベルの総評

馬鹿だね。正面からの戦闘ではぶっちぎりの最強と言われている通り、まともに戦って彼と互角にわたり合えたのはランク2のライドウさんだけだよ。戦闘スタイルは大盾でガードして片手剣で削り、強力な奇跡でトドメを刺す。高火力な雷系の奇跡を愛用していて、燃費の悪さを火力で補うタイプだね。奇跡によるサポートも有用だし、前線に立てば無双の働きをする。しかも格闘戦も十全にこなす。まるで十徳ナイフだね。どんな戦況でも痒い所に手が届くし、決め手を持ち、なおかつ仲間を絶対に見捨てないから窮地ではボスやネームドを単身で相手にして粘り続ける根気強さもある。

常に笑顔を崩さず、いかなる苦境でも笑っている彼に苛立つか、それとも鼓舞されるかは人それぞれだね。だけど、協働した傭兵たちは口を揃えて2度協働したくないと主張しているそうだよ。精神衛生的な観点から、聖剣騎士団内でも余程の事が無い限りに長期任務で組みたくないという者は多いね。協調性はあるのだろうけど、性格諸々のせいで損をしているよ。聖剣騎士団を追い出され――じゃなくて、離籍して傭兵になったのも性格が災いしての事だしね。だけど、傭兵になった分だけ彼にとってはプラスだったんじゃないかな。騎士ではあるけど、彼の自由奔放な部分は組織の枠では縛るべきではないよ。 

でも、不思議なくらいに彼の周囲には人が集まるんだ。性格は別としても、信頼と信用を自然と勝ち取ってしまう。それは天性の才覚なのかもしれないね。騎士であろうとしているよりも、自分こそが騎士だと信じて疑わない。だからこそ強いんだろうね。自分も他人も勘定無しで信じられる。それは弱点かもしれないけど、最大の武器でもあるとは思うよ。

そういえば、意外だけど、クーとも相性が良いようだね。この前の太陽の狩猟団のロータス農場襲撃の協働依頼でも2人だけで防衛戦力を突破。サインズも『苦情を訴えなかった協働相手は【渡り鳥】さんが初めて』と驚いていたよ。

 

 

 

 

Topics3『DBOの解析レポート』―ソード&ソーサリー・クロニクル・オンラインのゲームデザイナー、ジョナサン・アンダーソンのPCより抹消―

 日本のVR犯罪対策室から依頼を受けて、先に起こったDBO事件の臨時オブザーバーとして協力していたわけであるが、私なりにDBOについて見解ができたので情報を纏めたいと思う。

 まずDBOはVRMMORPGとして破綻している。確かに、VRMMORPGは長時間ログインを想定した、重度のVRジャンキーをターゲットとしたジャンルと言えるだろう。明らかにデスゲームを想定した開発が成されている。

 一般的にVRMMORPGは12時間の連続プレイを最長としたバランス調整を行う。だが、DBOは12時間どころか72時間以上の連続プレイを要する攻略バランスのダンジョンやイベントが平然と存在するわけだ。これは明らかにゲームデザインとして『ログアウト』を前提とした調整が成されていないという証左である。

 また、DBO内では酒や煙草などの嗜好品に溢れ、それらはVRシティで実用化されているよりもリアリティが高い。日進月歩のVR技術であるが、それを抜きにしても先進技術の塊である。

 意図して集められた各VRゲームのトッププレイヤーのみならず、明らかにゲームを嗜まないタイプの人間までDBOにログインしている。これらに作為を感じない方がおかしい。

 そもそもゲームとはトライ&エラーを前提としたものである。デスゲームとはゲームとしての根幹を破壊するものだと私は考えている。もちろん、システムを基準としてゲームと判断するのも1つの視方であるとは思うが、私は何度も失敗して手探りの中から1つの成功を得る。そんなゲームを目指してきた。

 DBOのその高難度をデスゲーム前提で開発されたとするならば、プレイヤーへの挑戦状というよりも、茅場の後継者のプレイヤー……いや、人間への『恐怖心』を示しているように思えてならない。

 彼、あるいは彼女にとって人間は恐ろしくて堪らないのではないだろうか? だからこそ、茅場の後継者は過剰とも思える残虐性の限りを込めた高難度で以って名だたるプレイヤー達をデスゲームで叩き潰そうとしているのではないだろうか。

 既に何千人も死んでいる状況で不謹慎だとは思うが、私はDBOを嫌いになれない。1人のゲームデザイナーとしてゲームである事を否定する気持ちに嘘偽りはないが、このゲームは茅場の後継者の真摯な心の結晶に想えるからだ。

 最大の悪意と殺意。それこそが茅場の後継者なりのデスゲームに挑戦し続けるプレイヤーへの礼儀なのかもしれない。私は愚かな男だ。このゲームに今すぐでもログインして、たとえ犬死でも良いから囚われたプレイヤー達と冒険したいと願ってしまっている。

 これ以上は止めよう。私は母国に帰る。このレポートも書き終えたら消去するつもりだ。

 私には見えてしまった。茅場の後継者が何を目指しているのか。茅場昌彦が何を求めているのか。後継者とはいかなる意味を持っていたのか。

 仮想世界を愛してしまった男として、彼らの邪魔はできない。せめて、見て見ぬフリをする事が私にできる唯一の折り合いだろう。




次回は現実世界編です。
いよいよリズベットのSAN値直葬の危機がカウントダウンされてきました。

それでは、234話でまた会いましょう!

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