メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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   かなたはテントの片隅で目を覚ました。

 かなた「んーーーーん」
両腕を伸ばし上体を反る。

 かなた「ふぁーーーぁ」
あくびが出た。何だか気分が良い。


第11話  出遭いは突然に、そして冒険が始まった

目が覚めるとすでに太陽が真上にあり、かなり暑苦しい。

少し、呆然と・・・

覚醒するにつれ気を失う前の記憶が蘇ってくる。

 

 

  ハッ と目をパチクリさせて辺りを見まわす。

 

数人の休憩中のハンターがいるだけでアルと姫子の姿は無かった。

 

テントを出て、護衛の仕事に復帰するため身支度を整え調査本部に向かう。

テントの外にはすでにサウサ調査隊の姿は無かった。

 

調査隊、隊長「おー、かなた君、災難だったねー」

 かなた「へ?何の事でしょう」

 

 かなたは仕事中に倒れて卒倒してたことを謝りに来たのに、思いがけず先にねぎらわれた。

 

隊長、同情「バスタークイーンにぶっ飛ばされたんだって、体、大丈夫?」

 

話を聞いていると、自分が勝手に卒倒したんではなくて、姫子さんに戦闘不能にさせられのびたってことになってる。

どうやら、あの後 アルがそんな風に説明してこの隊長さんに謝っていったらしい。

 

さらに、

   アル「そうとう派手にぶっ飛ばしたから起きるまでそっとしておいてやってくれ」

って言ってくれたそうだ。(少しニュアンスは違うが、まー嘘ではない)

 

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 かなたは何だか、心ここにあらず。

 

隊長への報告の後、護衛の任務に戻っていた。

調査隊は、ほぼ調査を終え、撤収準備が一部始まっていた。

 

 かなたは結局アルのストーリーに乗っかり細部の訂正をしなかった。

この世界で他人の好意を素直に信じる者は少ないが、好意を素直に受けない者もいない。

 

だが、彼らの存在はすでに、この少年にとって強烈な憧れの対象になっていた。

親はいないが親以上、友人もいないが親友といっていいほどに 彼の中で他人ではなくなっている。

だが、当然のように、この事はまだ かなた自身、自覚していない。

 

 

 かなたは何となく思う。

姫子さんが、 「なんでもなく子供を殴り飛ばす凶暴な女ソルジャー」 と今回の一件で尾びれが付いて広まるだろう事に戸惑いをおぼえる。

なんだか少し腹立たしい。

だけどその感情が何なのか?

なんで他人の、それもあんな化け物みたいな人たちの心配を自分なんかがしているのか?

自分でもよく解からなかった。

 

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ほどなく、本格的に撤収作業が始まった。

 かなたも撤収作業を手伝っている。

かなたの姿に気づいた、クルマの引き上げを手伝ってくれた3号車のドライバーが駆け寄ってきた。

 

ドライバー「やー、かなた君、聞いた?」

 かなた「?、なんかあったんですか」

ドラ、ニヤニヤ「アイアンギャングのコルセットさん知ってるだろ、鉄腕コルセット(凄腕のメカニック)」

 かなた、ドキッ「はっ、はい(わけもなく高い声が出た)」

ドライバー「さっき、なんでか知らねーんだけど、お前さんのくるま、ぶつくさ言いながらいじり倒してたぞ」

 かなた「・・・・・え~!」

 

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 かなたは一目散に自分の くるま の放置してある場所に走る。

そういえば、くるま を手に入れてたことをすっかり忘れていた。

 

急いで駆け付けるとくるまに変わった様子は無い、・・・いやむしろ前よりしゃんとしてる。

 

そういえば、手に入れたものの、色々あって状態のチェックもまだしてなかった。

一通り車体を観察するも、そんなにメカに強いわけではないので細かい状態がわかるわけでもないが、パンクしてたはずのタイヤに空気が入ってるし、ぐちゃぐちゃだった外装が見れる程度にたたき伸ばされていた。

そして、車内の砂が綺麗にかき出され、運転席の上にメモが3枚置いてあった。

 

 

------------ かなたは運転席に座りメモを読む。

 

1枚目  この車体の現状と応急修理でとりあえず走れるようにはしてあること。

     街の修理屋に依頼するパーツ、修繕リスト。

     このメモを見せれば、よっぽどもぐりの修理屋でない限りぼったくられることはない!

     あと軽い悪態が長々と・・・

     そしてサイン

 

        アイアンギャング 鉄腕コルセット

 

2枚目    またね❤

 

        姫子

 

3枚目  驚かせてすまんかった、お詫びにまー、なんだ、アレだが、軽く車を整備しといたから。

     その、なんだろう、アレなんだが・・・

 

     とても回りくどい文章で、 ごめん 、機会があったらまたな って書いてあった。

 

        アル

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くるまは、片手間とゆうにはかなりしっかり整備、修理されていた。

さすがに手出しの部品まで使っての修理はしてないようだが。

凄腕のアルとコルセットが整備したとなれば、まあ、ほんとに片手間なんだろう。

 

 

 かなたは、くるまのエンジンをかけてみる。

初めての自分の車のエンジン始動、一発でエンジンはかかった。

もっと感動があってもいいはずだけれど、なんだか虚しい。

 

お世辞にも調子がいいとはいえないエンジン音を聞きながら、しばらくもの思いにふける。

アルと姫子さん、会った事もないコルセットさんが無性に恋しくなっていた。

 

ほんの数分の接点の彼らが、これがどの感情に当たるのかはまだよく解からないが、心の中でとても大きなウェイトを占めていると気づいた瞬間だった。

 

 

  かなた「行ってみようかな・・・」

ふと無意識に かなたはつぶやいた。

 

 

撤収作業は順調に進んでいた。

 




 はんたは、くるまを手に入れたとき自分でエンジンをかけることができなかったが、それでも感動で一杯だったに違いない。
乗り込んだとき、ワクワクすぎて ウルフのことなど忘れていただろう。

 かなた君は、自分でエンジンをかけたが虚しかった。しばらくはこの車に乗るたび、アル達のことを思い出すだろう。

 はんたのあのポジティブさはこの世界を生きるうえで最も重要な素質ではなかろうか?

1話づつ思い付きで書いてるんで何か深い設定があるわけではないんですが はんた と かなた は同じ起点を持つ 裏表、ネガとポジ のイメージです。
正確は反対だけど思慮深くないトコは共通です。
深い考えが無くてもズンズン進み失敗しても落ち込まない。

 はんたのポジティブは十分に天才に相当すると思う。

MMの主人公は才能を持っていてはいけないんだあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
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