メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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天気の良いサウサの街に、思い掛けず早く到着したため、午後からは何もやることが無かった。

かなたは激しく、手持ちぶたさだった。


第19話 みんなやる 迷惑駐車 50トン 

並に働き者の かなた君なので、自由時間とゆうものをあまり経験したことがない。(遊びの時間のこと)

いや、日中(ひなか)でとなれば初めての経験だったかもしれない。

 かなたは、街に繰り出してみたかった。

だが、こんな時に限ってお金がないものである。

最低限の手持ちの現金、あと 270G を使い果たせば、もう完全にオケラ・・・どころかミジンコ以下だった。

クレジットカードの残高は -700 の値を示している。

 

この状態で旅だつ かなたの決意が 勇気なのか、または蛮勇か、それとも、ってゆうか特に深く考えずに、ノリで、ノー天気な旅だち立ったのか。

それは誰にもわからない・・・が誰でも創造は付くことだろう・・・・・

 

かなたはレストランの臭いが届かない別の駐車場に移動していた。

その駐車場には、彼と同じに貧乏そうな旅人達の車が並んでいる。

 

かなたは、この町に来ての一連の体験から・・・・・妙にこの連中に親近感を覚えるのだった。

たぶん、この連中も同じような経緯でここにいるのだろう、と妄想して。

 

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やる事がない かなたは、手ごろな所にスージーを駐車して車体の整備、特に武装のチェックを入念に行う。

これはもう、ハンターの職業病のようなものだった。

それに、なんといっても50口径は、今の彼にとって一番大事な宝物だ。守護天使のようにすら感じていた。

そんな溺愛ぶりで愛情一杯に重機関銃を磨いていると、隣のくるまのベテランハンター風の男が話しかけてきた。

 

 かなたは最初、ぎこちなく、そっけなく、会話をするのだった。

強盗、窃盗は自己責任なこの世界だ、このぐらいの年齢で くるま を持つともなるとそれぐらいの用心は必要である。

だが、このぐらいの年齢の かなたは、年長者の巧みな話術にあっさりと心を許すのだった。

 

  そのベテランハンターから悪意は感じないのだが、いちいちオーバーに話しをするタイプだった。

普通なら、盛大に大盛りになったそのホラ話から、しゃもじ2~3杯分ぐらいは御ひつに戻して話を聞くのだけれど、世間知らずの かなたは、目を丸くして、なんならついでに、自分でふりかけをかけて、うやうやしく聞き入っていた。

 

かなたにとって、すでにこのベテランは師匠であった。

何か人生的なものの。

 

ベテランは自分のホラ話に胸躍らせ、まだまだ純真な目を輝かせて聞き入ってくれる、その少年に心を良くし、さらに大きなドンブリ茶碗におかわり3杯、大盛りで。

 

ベテラン 「アイアンギャングを知ってるだろう、あそこのアルに操縦のいろはを教えたのは俺なんだぜ」

 かなた・驚 「え~、ア、アルにですか~!!!」

得意げに 「そのときによ~、バスタークイーンに喧嘩の仕方をどうしても教えてくれってせがまれてよ~、あの時はまいっちまったぜ~」

 かなた・憧 「すっげ~、まじですか~!!!」

てんぐ鼻 「コルセットはコルセットでぶっ壊れた戦車の修理を手伝ってくれって泣きついてきやがるし」

 かなた・敬 「コルセットさんまで、すごいッス、すごいです、師匠~!!!」

 

少年にとって、もう彼は神だ。

 

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1時間ほど、一方的に自分の話だけをして満足したのか、ベテランは「じゃあな、お前も俺のような立派なハンターになれよ!」と言い残して街に消えていった。

 

 かなたは 師匠 のお供を申し出たが、それは彼が許してくれなかった。

 

ベテラン「ちょっと、お前じゃあ手に終えない奴に合う用事があるんだ、また今度な」

といって歩き出した。

 かなた「ししょぉー、名前をまだ聞いてませんよぉーーー!」

ベテラン「おぉー、そうか、ええっと・・・、タ、タイガーだ、ジャイアントマウス・タイガー つったらこの辺りの顔よ♪」

もちろん偽名である。

 

かなたはその、ブレーカー・アルより凄腕だと言う、風の噂にすら聞いたことがない ジャイアントマウス を羨望のまなざしで見送った。

 かなた 「俺もいつか、タイガーのようなハンターになってみせる!」

 

          ・・・・・なってはだめだよ かなた君

 

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 かなたの興奮は冷めやらない。

スージーの整備が終わったらオフィスに顔を出そうと思っていたのだが、いてもたってもいられず、師匠を探しに街に出かけることにした。

 

 




   あとがき

メタルマックスで、ある意味恒例の、街中での迷惑駐車。

路上でも、他人の庭でも、店の入り口でも、神社の境内でも・・・

武装解除しないまま、街中にズンズン入っていった上に、カブのように気軽に乗り捨てて酒場に向かうハンターたち・・・



レポーター「今日のゲストは超VIP、世界の誰もが知っているあの大スター」
レポーター「世界初の純粋なる知識、あーシンクロにゃぁースコンピューターの「ノア」さんでぇーすぅ」
  ノア 「どうも」
レポ 「早速ですが、ノアさんはナゼ大災厄を起こされたのですかぁ?」
  ノア 「理由は色々あるんですが、最初の理由は・・・あっアレだ!」
  ノア 「玄関の前に迷惑駐車の戦車がいつも停まってるって、ある街の奥様から苦情がありまして・・・」
  ノア 「最初は口頭で注意したのですが、逆切れした挙句に熱核融合熱戦砲のサンバーンをぶっ放してきたので・・・しょうがなく・・・」
レポ 「そんなことがあったんですねぇー」

レポ 「まだまだ聞きたい事はありますが、そろそろお時間になりましたぁ」
レポ 「最後に、何か一言あればどーぞー」
 ノア 「それではひとつだけ」
 ノア 「最近、地球救済センター駐車場でのマナーの悪さに困っています」
 ノア 「壁を壊して、職員を轢いて、無理やり中に入ろうとする人が後をたちません」
 ノア 「戦車でお越しの方はせめて正面ゲートからの入場をお願いします、十分なスペースの駐車場は確保しておりますので」
 ノア 「くれぐれも、職員のガードゴーレムをひき殺さないようにしてください、労災の申請が多くてホント困っております」

レポ 「ノアさんありがとうございましたぁ、」
  ノア 「どうも」

レポ 「次回のゲストは世界一の美声の持ち主、死んだフリが特技のカリョストロさんです。お楽しみにぃ~!」

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