モンスターや盗賊団に襲われやすい。
だから、各街では、同じ方面に走る者達が武装して集団を組む。
大きな街では1日1便、日の出と共に旅人達のキャラバンが、次の街を目指し出発するのが慣わしになっていた。
ジャイアントヒル まではあと 120km。
街道に沿って南に2つ目の街である。
街道は、良く整備された道なので、このぐらいの距離などあっとゆう間だが、やはり、この街道にも出るのだった、盗賊が。
オフィスで手に入れた情報には、ここ20日で13件の被害が報告されている。
キャラバンは、1度出発すると目的地まで戦闘以外では止まらず、メインのキャラバンを襲うような大きな盗賊団はそうはいない。
だが、少なからず脱落者が出る場合も多い。
キャラバンからはぐれた旅人は、盗賊達から格好の餌食にされてしまうのだった。
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ジャイアントヒル までのルートは2つ。
一つは、危険地帯を避け、迂回路をつないだルート。
途中3つの街で補給を受ける。所要日数は2日。
もう一つは、街道に沿って一気に進むルート。
次の ムーレイ の街で休憩をしても1日かからない。
夜明け前。
街の街道側入り口に、続々と くるま が集まってくる。
荒れた天候のこんな日に迂回ルートを通ると、かなりの遅れが出る可能性があった。
だが、街道をキャラバンでの旅なら、この程度の嵐はたいした問題ではないだろう。
ジャイアントヒル方面のキャラバンの数はおよそ30台強。
皆、砂塵の中、旅支度に余念はないが、車両整備をしながらのメカニック達同士の談笑もそこかしこから聞こえてくる。
彼らにとっても、命を賭けた旅路なのだが、一方で何ら変わらぬ日常であり、この光景は毎日繰り返すなじみの光景でもあった。
その一団の後方で スージーを停めて、かなたも旅支度を始める。
出発するまでは、もうしばらくありそうだ。
まず朝食、お腹いっぱいになって精神の均衡を保つのだった。
かなた・幸 「ふー、お腹一杯だぁ~」
ほどよく気分が切り替わり、お仕事モードがONになる。
それから、車両のチェック、問題なさそうだ。
かなたにとって、この光景はまだ非日常である。
整備をしながら、出発前のほどよい緊張感を感じていた。
かなた・キョロキョロ 「早く出発したいなー、あー、なんだかムズムズする」
整備を終え、大量の砂を払ってスージーに乗り込むと、ほっ!と一息ついた。
それから、オフィスで手に入れた情報を スパシーボに入力する。
ルートのチェック、周辺のモンスターリスト、あまり宛てにはなりそうに無い盗賊団のモンタージュ(手配書)など必要になりそうな書類をダッシュボードに貼り、ドキドキしながら出発を待つのだった。
ほどなく、日が昇り、先頭集団がけたたましく動き出した。
街の入り口を出て街道を2手に分かれて。
前衛の集団から順に出発して行く、ついにキャラバンが動き出した。
アイドリング音と共に、緊張して出発を待つ かなた だったがそんな時・・・・・
スージー・天井 「ボコン、ゴン、ガサゴソ」
天井で何か音がした・・・・・、嫌な予感しかしない。
キャラバンは、順調に動き始めていた。
かなたは、天井を確認する、やっぱりねー・・・・・
ホッカムリの中に「メギ」が懲りずに隠れていた。
メギと目が合って・・・
メギ「(やばっ、見つかった)・・・・・、・・・・・、キャラバン、行っちゃうよ」
かなた 「あっ、ほんとだぁー・・・・・、じゃねーだろー(怒)」
かなたは彼女を掴んで引っ張る。
メギ「いやー、絶対降りないもんねー」
メギはホッカムリの中の50口径にしがみついている。
彼女を引っ張り出すのはなかなかにしんどそうな状況だった。
そうこうしている内にも、周りのくるまがどんどん出発して行く。
まずい、このままでは遅れてしまう。
天気も悪くなってきているので、今日中になるべく距離を稼いでおきたい。
キャラバンについて行けないとまずい事になる、破産寸前の かなた君。
かなた 「ちょ、降りろよー、俺は忙しいんだ」
メギ 「ヤーダー、ぜぇっっったい降りないもんねー!」
とうとう一番最後の くるまが街のゲートを通過した・・・・・
まさかの大ピンチ、非武装、Lv.1 の強敵に大苦戦する。
かなた 「わぁーわぁーぎゃーぎゃー」
メギ 「ぎゃーぎゃーわぁーわぁー」
かなたは、不本意だが奥歯をギリギリ言わせながら決断した。
かなた・焦 「くぅぅぅー、あぁぁぁー、もー」
かなた・激焦 「わかった、わかったから、・・・とりあえず中に座れよ(怒)」
メギ はその言葉にすばやく反応し、頑なに離れようとしなかった銃座を呆気なく放棄して、身軽な動きでホッカムリから這い出すと、すばやく荷室に入り補助シートを展開して勝手に着座していた。
かなた 「・・・・・・・・・・(呆れ)」
メギ 「ほら、何してるの、キャラバンが行っちゃうよ!」
かなた 「・・・・・・・・・・(怒)」
・・・・・、この気持ちを向ける先を探すが見つからず・・・・・・・・・・
かなた 「こんちくしょぉぉぉぉぉーーー!!!!!」
アクセルを踏み込み、急加速して、キャラバンを追って行った。