メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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かなた達が気絶して2時間が経過した。

二人はまだ、気絶している。

スージーの車内で意識のある者はスパシーボだけだった。




第27話  「パァーン」で真っ赤! シャーシは大破

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スパシーボ 「ピィーーーーーーーーーーーー」

 

かなた「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

かなた「・・・・・・・・・・」

かなた「いてててて・・・、あっ」

 

意識を取り戻し、自分が気絶していたことに気づく。

スパシーボの警報を解除して状況分析と敵の確認をする。

 

スージー、自走不能。

至近距離に走行不能の車両1台。

センサーの感知範囲内に敵影なし。

友軍なし。

 

隣に座っているメギは、まだ気絶している。

スナザメの体当たりを受けたのは、彼女の側面だった。

メギの側の防弾ガラスは外側からガリガリに削られ、内側からはメギのヘルメットが打ち付けて出来たらしいヒビが入っていた。

かなり、強烈に頭を打ちつけたに違いない。

かなたは心配になり、メギの体を揺さぶってみる。

 

 かなた 「メギ、メギ、大丈夫?」

メギ 「・・・・・うっ」

メギ 「・・・・・いったぁぁぁぁい」

 かなた 「大丈夫、怪我は?」

メギ 「・・・・・、ちょっと左腕を打ったみたい、うわっ!!!」

 かなた 「どうしたの!!!」

メギ 「あたま!!!血だらけじゃないの」

 

かなたは、どこかに頭をぶつけたらしく、自分の方が血まみれだった。

 かなた 「あれっ、あららららっ」

そう言われれば、何だか ぐわんぐわん している。

メギ 「ちょっと、見せて」

 

簡単に消毒をしてメギのシュマグでぐるぐる巻きにしてもらった。

 かなた 「・・・・・ありがとう」

 

かなたは、あまり人に心配された経験が無いので、こんな時はどうしたらいいのかわからずとりあえず照れてしまう。

場違いな状況でも・・・・・

 

メギ 「そうゆうのは後よ、状況は!」

 かなた 「そ、そうだった、・・・・・、車体のダメージが・・・・・砂ザメは・・・・・現状でそんな感じ」

とりあえず解かっていることをメギに伝えて、二人は今後の対策を感がえる。

 

メギ 「どっちにしてもスージーの修理が優先ね」

 かなた 「だけど、砂ザメがどこにいるか分からないよ?」

メギ 「それはそうだけど、足が無いと遭難よ!」

メギ 「スージーは幸い駆動系の修理だけで何とか動きそうなの」

メギ 「それに、ほら、アレ」

 

  メギは近くに横転している軽戦闘車を指差す。

 

メギ 「スージーも、あのくるまも、トドメを刺されて無いのよ。たぶん、動くものを優先的に狙ってるんじゃないかしら・・・・・、だとしたら、キャラバンを追って行ったはずよ」

 

かなたは、その辺からスナザメが今にも現れそうで、気が気じゃないのだが、メギはすでに修理に取りかかっていた。

メギ 「これぐらいなら かなたが手伝ってくれればすぐに直せるわ」

 かなた 「・・・・・わかりました。何を手伝ったらいいの?」

メギ 「力仕事全般❤、お願いね」

 

この状況で笑顔を作れる ちびっ子のメギが頼もしくも、同時に子ども扱いされたようで嫉妬心も感じていた。

かなたも修理に集中して、メギの言葉の暴力を聞き流しながらテキパキと作業をこなしていく。

20分かそこらで左側の前後輪、駆動系周り、エンジンの応急修理まで終え、スージーは再び動き出した。

 

 かなた 「す、すごい、メギさん、すごいよ、動くよ!」

メギ 「当たり前でしょ!修理したんだから」

 

応急修理なので見た目にはボロボロで、修理箇所もぐちゃぐちゃだった。

かなたはこの状況で動くのが、自分で運転していて信じられない。

メギが修理完了と言ったとき、修理不能で投げたのかと思ったほどだった。

 

横転しているクルマにはすでに誰もいなかった。

自力で脱出したか、他のクルマに拾われたか。

放棄された使えそうなものを拾ってから、スージーは再び出発した。

 

メギ 「エンジンを吹かさないでね、なるべく負担の無い道を探すからゆっくり行きましょう」

 

スパシーボと銃座、センサー関係にダメージが無かったのはラッキーだった。

スピードは出ないが、索敵能力、武装、共に健在なのは心強い。

 

ノロノロとヨロヨロと約30分のドライブ。

戦々恐々でジャイアントヒルを目指していると、「ウエルカム ジャイアントヒル❤」 の看板に遭遇した。

この看板から街までの距離は、10kmと地図に記されていた。

 

「とうとうここまで来た」

二人は思う、だがまだ気は抜けない。

 

さらにしばらく走っていると、大破した2台の輸送車に遭遇する。

 

  そして、・・・・・・・・・・奴がいた!

 

 

・・・・・のだが?・・・・・。

 

メギ 「!!!、いたわ、200先、砂ザメがいる!」

 かなた 「くっそ、やっぱりいた!!!」

メギ 「残念だけど、このクルマでは逃げ切れないわ、クルマを捨てましょう」

 かなた 「・・・・・・・・・・!」

 かなた 「・・・・・ちょっとまって、ここって・・・・・???」

 かなたは何か確認していた。

メギ 「・・・・・あっ、そうだわ!」

メギも何かに気づいた。

 

ジャイアントヒル周辺は砂漠ではなく硬い岩盤の丘のはずだ、やはり地図にもそう記されている。

 

・・・・・・・・・・

スナザメは岩盤の丘にのり上げて座礁していた。

魚ではないので呼吸困難で弱る事はないのだが、身動きがとれずバタつきながら必死に砂漠に戻ろうとしている。

 

 かなた 「メギさん!こ、これって・・・・・」

メギ 「そうね、こんなチャンスは一生に一度よ、きっと」

 

かなたは有線式のヘッドセットを被り、ハッチから上半身を出し、鉄甲弾を再装填する。

運転席には メギがゴーグルをしたまま乗り込み、スナザメの方に慎重に近づいていく。

 

メギ 「サメの顔右側の外皮が吹き飛んでいるみたいよ、あそこを狙撃するは」

メギ 「鉄甲弾、通常弾、熱榴弾の順でいいわね」

 かなた 「それでいきましょう!」

メギ 「耳を塞いでなさい!」

「ガンガンガン、ガガガガガガガガガガガァァァン」

 

50mの間合いを取って射撃を開始した。

ほんとはもっと間合いを取りたいのだが、50口径ではこれでも火力が足りないかもしれない。

 

スナザメは激しく暴れているが、推進力を失いほぼ身動きが取れない。

 

メギ 「いけるわ、貫通してるみたい。次、準備して」

 かなた 「いつでもいいよ」

 

鉄甲弾50発を使いきり、ターレットを給弾モードにする。その間に メギは赤外線画像を分析する。

かなたも、通常弾138発をすばやく装填した。

 かなた 「装填した、いいよ」

メギ 「了解」

 

「ガンガン、ガガガガガガァァァン、ガガガガガガガガガァァァン」

 

「グォォォォォォ、ギギギギギギギギ、ギャァァァァァァァァ」

スナザメは、声なのか機械の騒音なのか解からないが、低いうなり声のような轟音を轟かせて苦しんでいるように見える。

着弾のたびに、確実に動きは鈍ってきていた。

 

「ガガガガガガガァァァン、カタカタカタカタカタカタ」

 

通常弾を使い果たしてもサメはまだ動いていた。

 

メギ 「まだ息があるわ、次いくわよ」

 かなた 「わかった!」

かなたは熱榴弾を装填すると弾倉をポンポンと叩いて祈った。

 かなた 「頼むよー!」

「バン、バン、バン、バン、バン、バン、バン、バン、バン」

メギが、セミオートで正確に打ち込んでいく。

 

スナザメは激しくのた打ち回っている。

規格外の防御力を誇る彼の外皮も、輸送車に噛み付いたときの大爆発とサバイバルチームの必死の反撃で少なからずダメージを負っていた。

さらに陸に上がって、身動きが取れなくなったところに50口径の精密射撃、ついに装甲に穴が開いてしまった。

 

50口径の熱榴弾が外皮を貫通して内部を焼き尽くす!

スナザメはその場でバタつくだけでどうすることもできない。

 

「バン、バン、バン、バン、バン、バン、バン」

メギは容赦なく半分吹き飛んだ顔面に叩き込んでいた。

 

スナザメ 「グゥワァァァァァァァァンンンンン、ギギギギギギギギギギギギギギギギギギ」

悲鳴と共に体全体の、装甲の隙間なのかダメージによる亀裂なのか分からないが、そのすじに沿って火柱が吹き上がった!!!

 

かなた&メギ「やった(わ)!!!」

 

亀裂から噴き出す火の勢いが、スナザメ内部の地獄を物語っていた。

 

スナザメ 「ギチギチギチギチギチギチ、・・・・・ギギギ・・・・・ギギギ・・・・・・・・・・」

 

スナザメは吹き上がる火炎旋風に包まれ完全に沈黙する。

 

 かなた 「・・・・・、いぃやったぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 かなた 「砂ザメをやったよ、ねー、メギさん、やったぁー」

メギ 「ほんと、すごいわ、信じられない・・・・・」

 かなた 「やった、やった、やったよー♪」

 

今回ばかりは、現実を冷静に見続けていたメギの方が呆然としている。

かなたは、メギの手を取りぶんぶん振り舞わして、無邪気に騒いでいた。

 

メギ 「イタッ、痛い、ちょっと痛い、やめて」

 かなた 「あっ、ごめん、怪我してたんだったね・・・・・」

メギは少しふてくされた顔で かなたの顔をじっと見ている。

 

メギ・真剣 「・・・・・・・・・・」

メギ 「・・・・・クク、ククククク、アハハハハハハハハッ❤」

 

しばらく見つめた後、彼女は吹き出した。

かなたも、何だか可笑しくなり笑い出した。

しばらく二人は笑い続けるのだった。

 

 

こうして2人はまさかの大金星を上げたのだった。

 




   あとがき

熱榴弾について
熱榴弾は焼夷弾に近いが、炎より熱で攻撃する弾丸で、装甲越しにでも内部に高熱を伝え、貫通すれば焼夷弾同様に内部を焼き尽くすことができる感じです。

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自分の好きなお尋ね者の双璧をなす スナザメ君。

シンプルな攻撃しかしてこない、見た感じ生物?、他の生物系のモンスターと違いドラマがなくて、結局何なのか分からない、謎な感じが良いです。
(ちなみにもう片割れは突然現れて車体を大破させ、そして命をとらずに去っていく「サイゴン君」です。しかも、主砲がカコーンですもの❤)

MM2でミンチが砂ザメを生き返らして街を壊滅させてましたよね。
リターンズでしたっけ?
スナザメのグラフィックからも生き返った事実からも、彼は生物(に近い)ような感じです。
ってことはどこかで飼育されてるんですかね?稚魚が・・・・・。

しょうがないから、自分で妄想してみよう。

とある 水生生物研究所の女性研究員。
彼女は砂漠でも生息し食用に耐える トカゲとマグロを組み合わせた 砂マグロ の研究をしていた。
しかし、砂マグロは生存能力が低い。砂漠のモンスターに簡単に駆逐されてしまった。
そこで、もっと強そうな 砂ザメ の研究を始める。

施設での結果は良好だったが、1点だけ問題があった。
凶暴すぎてある成長段階を超えると制御できないことだ。

所長は砂ザメの廃棄を決定するが、女性研究員 はペットにしていた6匹の砂ザメの稚魚を砂漠に放すのだった。
女性は泣きながら、「死ぬんじゃないよ」と願いを込めて・・・・・

10年後、その研究所は廃墟になっていた。
研究所外壁に何かに噛み千切られたような傷跡を刻んで・・・・・

(ちなみに女性は生きてますんで、砂大根のアレと一緒です)
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