どこかの凄腕ハンターが遭難して行方不明らしい。
この世界ではよくある話で、よく聞く噂だった。
街の人A 「奴らの戦車はどうなるのかねー?」
街の人B 「どうせ、オフィスが持って行くんだろうさ」
街の中央にある小さなレストラン、「ばーめ庵」でメギと待ち合わせをしていた。
かなたは先についたので、席を確保してメギを待っている。
ほんの少し経って、メギもやって来た。
メギ 「かなた、早いわね」
かなた 「俺も、今着いたとこだよ、何か収穫はあった?」
メギ 「うーん、面白い話も結構あったんだけど、信憑性は今一なものばかりだったわね」
メギ 「かなたは?」
かなた 「スージーの修理に3日はかかるって」
かなた 「あと、武装を強化しようと思うんだけど、どんなもんでしょう?」
メギ 「武装は かなたのほうが詳しいからまかせるわ」
メギ 「だけど、あのクルマはもう限界よ、いっそ買い換えましょうか?」
かなた 「いくら賞金が入ったって言っても、14000G じゃー、たいしたのは買えないと思うよ」
メギ 「ふっふっふっ、それがね・・・・・、ある場所で戦車が売りに出されるらしいのよ!格安で❤」
かなた 「・・・・・、どうせ、噂なんでしょ」
メギ 「まー、そうなんだけど。 あたし達、2、3日はまともな活動なんか出来っこないでしょ、だったら戦車を探してみない?」
メギは、お宝の臭いにトレーダーの血が騒いでいた。
さらに、謎の戦車の臭いにメカニックの血も!
かなた 「ちなみにどんな噂なんですか?」
メギ 「う~ん、又聞きした噂だからねー、詳細は分からないんだけど」
メギ 「どこかの誰かが戦車を残して死んだらしいの」
メギ 「でね、どこかのガレージに戦車が眠ってて、その場所を知ってる情報屋がこの街にいるんだって」
かなた 「・・・・・、うそくさ~、核心部分の情報が何ひとつ無いじゃないですか」
メギ 「いいじゃないの、お金もあることだし、急ぎの仕事が入ってるわけでも無し、探してみましょうよ♪、ね❤」
かなた 「うーん?」
デマっぽい話だった。
いかにもな噂だった、だが無い話ではない。
スージーに賞金のほぼ全額をつぎ込む事になりそうな手前もあって、メギさんの戦車探しを手伝うことにした。
かなた 「そうだね、どうせ暇はあるんだし」
メギ 「よーし、街中歩き回ってでも探し出すわよー」
メギはやる気満々だった。
昼食をとりながら、戦車を探そー大作戦!を話し合った。
メギ 「情報屋を探すのが手っ取り早いんだけど、当ても無く情報屋なんかから情報を仕入れていたら、すぐに破産してしまうわ」
かなた 「じゃー、どーするの?」
メギ 「そうねー、オフィスでこの辺りの戦車を持ったハンターの情報を手に入れてから、工場(こうば)、パーツ屋、ガレージ、を探して足取りを追って見るつもりよ」
かなた 「なんだか、ありきたりの作戦ですね」
メギ 「何事も、まず一歩からよ! それでは、かなた三等兵、作戦開始ー♪」
メギの号令に直立敬礼して、作戦は開始された。
そんなに乗り気でない、暇つぶし気分の かなた君だった。
2人はまず、オフィスに向かう。
最前線のオフィスは、今日も大混乱。
昨日は気づかなかったが、スナザメの討伐済みの手配書が4枚飾ってある。
その他にも強力そうなモンスター、盗賊団の偉い人の手配書にも済の文字が。
昨日の混雑は、キャラバンが襲われたからではなくて、日常的なモンスターの脅威に対するこの街の緊張感からだったようだ。
メギ 「噂には聞いてたけど、すごいわね・・・・・」
メギはヘルメットにシュマグで顔半分を覆ってかなたに同行している。
かなた 「確かにすごい、討伐済みが12枚も!」
かなた 「あぁー♪」
お尋ね者スコアランキングトップに「アイアンギャング」の名が記されていた。
かなた 「メギさんメギさん、ほらアレ♪」
メギ 「まー、当然でしょう、それより作戦!」
かなた・敬礼 「はいっ」
オフィスで戦車を持つ有力なハンターの情報を調べて、そのハンターたちの生死を確認してもらうと、亡くなっているハンターが3人いた。
記録では、いずれも戦車1台を保有。
1両は戦闘で消失確認。
1両は死後、オフィスが接収。
そして、もう1両は行方不明。
かなた 「ほんとにあった・・・・・」
そのハンターの名は「スネルク」、かなりあくどいやり口で「毒蛇」の異名を持つ凄腕だったようだ。
戦車は M3タイプ、半年前に事故で死亡。
その後のM3の車両登録履歴はなし!
かなた 「メギさん、それらしいのがほんとに合った」
メギ 「えっ、もう見つかったの・・・・・」
拍子抜けするほどあっけなく見つかってしまった。
だがここからが大変だった。
オフィスを出て スネルクのなじみのショップを探してみる。
だが、相当に評判の悪いハンターで、取引のあったパーツ屋ですら、完全なビジネスライクだけの付き合いだったそうだ。
レンタルガレージは、お客の情報を出さないのが基本だが、スネルクの名を出せば使用歴が無いことを悪態交じりに教えてくれた。
そして、修理工場を訪ね歩くと、不思議なことに、どこも取引が無い。
街中歩き回ったあと、街外れの「ニコラオート」に代金の支払いをかねて寄ってみた。
そろそろ日が暮れる、2人は、さすがにへとへとだった。
あとがき
戦車を残して、不慮の死をむかえたハンターの遺品。
どうなるんでしょうね?
早い者勝ちで盗まれる?
ガレージ保管なら、契約していたガレージの所有になる?
自分の所属するオフィス、他の団体に帰属される?
最後に乗り捨てられた街に寄付?
この話の中では、所在の確かな物はもれなくオフィスが回収してしまいます。
んで、オフィスのレンタル装備に充填されるのでした。
あっ、だけどオフィスより早く盗ってしまえば自分のものです。