メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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メギは思いがけず出会った 究極の戦車 の中で気持ちよく眠っている。

散乱するメモ用紙に囲まれて。

彼女は理想の戦車の夢を見ていた。

その夢の中で見た戦車は、何だかずんぐりとしていた。


第34話  修理レベル

スージーが町外れの荒地で暴走している。

 

ニコライ 「・・・・・と、こんな感じだ、わかるだろ」

復座になったスージーの運転席に、ニコラが座っている」

 

 かなた 「うわぁぁぁぁ、ちょ、ちょと、ニコラ、一回冷静になろう!」

その助手席に、かなたが座っていた。

 

ニコライ 「何言ってんだよ、冷静になるのはお前だろ、ほら、次いくぞ、ちゃんと覚えろよ」

そう言って、アクセルを踏み込むと、4輪装甲車とは思えない、へんてこなダンスが始まった。

 

 かなた 「もういやだぁー、降ろしてくれぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

スパシーボも、ニコラの運転を暴走と判断して、リミッターを有効にしろと再三警告を出していた。

命の危険を感じた かなたは、無意識に画面の「有効にしますか?」を「はい」にしていた。

 (助手席側で制御系をメインに操作できるようになってます、普段はメギが担当なので)

 

ニコライ 「おぉぉぉぉぉぉ? あら、あららら!」

途端に運動性が落ち、とてもラグジュアリーな乗り物に変わった。

 

ニコライ 「ばかやろぉぉぉ、リミッター入れやがったなぁー!」

 かなた・涙 「だって、だってね、恐かったんだもん・・・・」

かなたは、半べそで涙をこらえていた、よっぽど恐かったんだろう。

 

ニコライ 「・・・・・、しょうがねーなー、続きは今度にするか」

 

----------

 

二人が工場に戻るとメギが出迎えていた。

 

メギ 「ニコラ・・・いえニコラさん! 戦車理論を教えてください、お願いします」

スージーから降りたニコラに、開口一番、メギは言った。

 

ニコライ 「な、何だよ、今度はお前かよ!」

ニコライ 「そりゃー、弟子にしろってことか?」

メギ 「いえいえ、教えてくれればそれでいいんですよ♪」

 

ニコライ 「・・・、だから、弟子にしろってことだろ、それ」

メギ 「・・・弟子にならないと教えてもらえないのね、わかったわよ、弟子になるわよ」

 

スージーから降りてその会話を聞いていた かなたは、ジェスチャーで必死にやめた方がいいと言っていた。

だが、メギには届いてないようだ。

この人の弟子になったらどんなことになるやら・・・!

 

ニコライ 「いや、そうじゃなくてな、俺は師弟ってのが苦手なの」

ニコライ 「基礎を勉強したいわけじゃないんだろ? あらたまって教わったってろくなことないぜ」

 

メギ 「悔しいけど・・・、あなたの仕事に感動してしまいました」

 

ニコライ 「感動してくれたのは嬉しいよ、けどな、誰かを師事すると世界を狭くするぞ」

ニコライ 「特に、俺のはセオリーを無視してるんだ、役に立たないって」

 

メギ 「・・・そこを何とか、ニコラ先生! あたしは本気ですよ」

メギの目がまた十字に胡散臭く光っていた。

 

ニコライ 「う~ん、そうだなー・・・、先生かー・・・」

ニコライ 「・・・・・」

ニコライ 「教えるのは無理だが、まー、見て覚えるのは自由だろ」

 

メギ 「・・・それは、オッケーって事なの?」

ニコライ 「ああ」

メギ 「ありがとうございます♪」

 

ニコライ 「ただし、俺のことを師匠とは呼ぶな、崇めるな、名乗るのも駄目だ、俺には師も弟子もいらねーんだ」

 

メギはニコラの人間性を好きになったわけではないので、むしろこの申し出はラッキーだと思っている。

メギ 「わかりました、よろしくお願いします、ニコラ先生♪」

 

ニコライ 「先生か?、何だか照れるな・・・」

なんだかんだ言っていたが、ニコラもまんざらではないようだ。

 

 

ニコラとメギは早速、仕事を始めた。

ここにいてもやることがない かなたは、30mmを買いに行くことにした。

 

 かなた 「メギさん、30mm買ってきていいでしょうか?」

メギ 「あー、昨日のアレね、いいわよ。 あたしはここで手伝いしてるから」

ニコライ 「かなた、買い物か? だったらお遣いに行ってきてくれよ」

 かなた 「いいですよ」

 

かなたは、スージーで初めてのお遣いに出かけた。

当然、リミッターを効かせて。

 

 かなた 「いってきまーす」

ニコライ 「当然、リミッターはしばらく禁止な!」

 かなた 「だめだよ、まって、あぁぁぁぁ」

ニコラはリミッターにリミッターをかけた。

 

 かなた 「ニコラのオニー!!!」

 

物凄くガクガクしながら、ゆっくりスージーは出発した。

 




   あとがき

MM世界で希少な「弟子」とゆう存在。
技術体系的なものがズタズタになった世界でか、それとも道徳的なものが崩壊したためか、弟子、教え子、後輩のような概念はほぼ失われている。

2ではナイルじーさんもマリアも、主人公を我が子として教えている。
はんたのとーちゃんも。
あえて、他人に自分の技術を教えてやる義理はない!
他人に力を分けて、それが自分に帰ってきたらどうするんだ!!!

ニコラ先生がメギに技術を教えるか?迷ったんですけどね。
彼は、妥協しました。教えないが、見て盗め。
そして、自分がいいと思うものだけを突き詰めろ。
昔の自分もそうしたように。

ただ、それを言葉にした時点で、この世界の人間ではそうとうやさしい部類に入りますが・・・
あっ、でも誰にでもじゃ無いですよ、あくまでもライバル関連のフラグだったので。

ちなみに 先生 ノフレーズはニコラの中ではティーチャーほどあらたまったものではなく、さん付けのもうちょっと上等な言い方ぐらいに捉えてます。
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