メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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街外れの車載兵器を扱うトレーダーキャンプ「トラーノ本店」

彼は愛車の大型トレーラー、それに天涯孤独の数人の仲間たちと共に命を懸けて世界を渡り、広範囲での交易を生業としている。

彼らは、打算的ではあるが義理堅く、受けた恩に相応の礼を返す人情家でもあった。


第35話  あれ?キャンプが無い!

 

先にお遣いを済ませた かなたがトラーノ本店にやってきた。

そこには、6輪装甲車が3両と軽戦車が1両停まっている。

だが、キャンプは開いてなかった。

 

 かなた 「あれ、閉まってる・・・」

 

しばらくは開けていると言っていたのだが?

かなたはテントの中に入ってみた。

 

 かなた 「すいませーん、トラーノさんはいらっしゃいますか?」

トラーノ 「なんでしょう、今日は忙しいんで休みなんですが」

 かなた 「あの、昨日、30mmチェインガンの話を聞かせていただいたんですが」

トラーノは奥から小走りで出てきた。

 

トラーノ 「あー、君か、君のパーティーのリーダーを呼んできてくれないか?」

急な話の展開にかなたは戸惑った。

 

 かなた 「・・・、一応、俺ですけど?」

トラーノ 「・・・、なんだ、そうか、ハァー」

トラーノはガッカリしていた、何だか失礼な。

 

トラーノ 「あぁー、ごめんごめん、ちょっとあってね」

トラーノ 「誰か知り合いに強いハンターはいないかい?」

 かなた 「知り合いですか、うーん・・・、ジャイアントマウスのタイガー、それにアイアンギャングには会ったことがありますよ」

その言葉を聞いたトラーノの顔色が変わった。

 

トラーノ 「君はアルたちの知り合いかい?」

 かなた 「・・・、あの人たちに何かあったんですか?」

トラーノの表情が何か大変なことが起こった事を物語っていた。

 

----------

 

この街にやってきたトレーダーの情報によると、彼がスームスーンに滞在していた4日前に、遭難者リストにアイアンギャングが載ったらしい、まだ見つかってなければ、今日で遭難7日目である。

 

トラーノは自前で足の速い救助部隊を編成していた。

キャンプの撤収が終わり次第スームスーンに向かうそうだ。

通常の2倍、1日で砂漠を150km走破する予定らしい。

 

 かなた 「俺も行きます! お金はいりません、だから連れて行ってください」

トラーノ 「・・・、気持ちはわかるけど、並みの くるまでは2重遭難するのが落ちだ、やめた方がいい」

 かなた 「大丈夫! 砂漠の走破性なら誰にも負けない くるまに乗ってます!」

かなたはトラーノにスージーを見せた。

 

トラーノ 「スージーじゃねー・・・、うわぁっ、な、なんだよこれ!!!」

トラーノもやっぱり驚いた。

 

 かなた 「へへへっ、凄いでしょ♪ だから連れて行ってください!」

トラーノ 「・・・わかったよ、一緒に行こうか。 ただし、脱落したらおいて行くからね」

 かなた 「かまいません、よろしくお願いします!」

 

トラーノ 「そうと決まれば、30mmは貸しにしとこうかな、お代は終わってからでいいから、お互い生きてればだけど・・・」

 

 

スージーに30mmを積んでもらい出発することになった。

メギを迎えに行く時間が無いので、隣のキャンプのトレーダーに伝言とお遣いのパーツをあずけて。

 




   あとがき

またまた、かなた君は思い込んで暴走を始めました。
まだロクに操れない、リミターにリミッターのかかった臨戦仕様のスージーで。

トレーダーは風来なのでふらっと現れて、いつの間にかいません。
珍しい掘り出し物があれば、その場で手に入れて置かないと、もう、一生手に入らないかも。

強迫観念にも似たこの衝動によって、ハンターたちの財布の紐は今日も緩むのだった。
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