メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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トラーノ隊の かなた達は、快調にモンスターを蹴散らしながら巨人の森を目指していた。

かなた 「生きててよ、アル、姫子さん」

救助活動が取り越し苦労であることを祈る かなた達だった。


第41話  お約束の入れ違い♪

ニコラの設定したルートではスームスーンまでは160km。

 

スリーは、相変わらず上機嫌でカッ飛んでいた。

わざわざ砂山から離陸しては、そのたびに味わう50トンの浮遊感。

かなたが、拷問マシーンと呼んだスージーの挙動が可愛いものだった。

 

サスペンションはしなやかに動き、車体が加重で沈むたび、キャタピラが激しく砂を巻き上げながら、最高時速は100kmを超えている。

 

ターレットは360度グルグル回転し、有視界外の敵を次々と撃破していた。

砲塔側のサブシートに座っている ニコライはフルハーネスで体をシートに縛りつけ、激しいGをまったく気にせず、淡々と遭難者の探査と状況分析に専念している。

 

メギの頭の上を ニコラがぐるぐる回っている。

スリーのアクロバットとターレットの旋回Gを激しく受け続けて。

彼は、なぜ平然としていられるのか? 普通ならそんな疑問が湧くところだが、今は、ただただそれがうざったかった。

見ている自分が気持ち悪くなりそうで。

 

メギ 「ばか、ばかぁぁぁぁ、いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

巨大な砂山の急斜面をスピンしながら下っていく?、いや落ちていくスリー。

 

スリー 「ひぃぃっさぁぁぁぁつぅぅーーー!!!」

スリー 「暴走!回転!4次元撃ちぃぃぃぃぃ♪」

 

 「ガガガガガッ、ガガガッ、ズゥゥゥン、ガチャン、ズゥゥゥン、ガチャ! ガガガガッ」

 

そう言って、同軸30mm機銃と主砲で一瞬で20体弱の見えない敵を殲滅した! とモニターには表示されている。

にわかには信じられないが、この地域でモンスターに遭遇しないことが全てを物語っていた。

 

スリー・シリアス風 「・・・・・、またつまらぬものを斬ってしまった、 なんちって、 アハハハハー♪」

メギ 「ハァー、ハァー、ハァー、・・・・・、もういやぁぁぁぁぁ!!!」

 

ジャイアントヒルを出発してそろそろ2時間半を過ぎるところだ。

スリーは砂漠地帯を徐々に抜けつつあった。

 

スリー 「ちぇーっ、もう終わりかよ、いいとこだったのに」

スリーの挙動が落ち着いてきた。

 

メギ  「お、終わった?・・・・・、生きてる、生きてるのね、やったわー♪」

命のありがたさをしみじみと実感するメギだった。

メギは遭難者の救助どころではなかった、それどころか、さっきまで自分が遭難していた気分だ。

 

ニコライ 「ありゃ、追い越しちまったか・・・・・」

スームスーンの街がすでに見えている。

 

ニコラ隊はスームスーンで情報を仕入れて救助に向かうが、トラーノ隊は事前に詳細な情報を得ていたため街には寄らず、直接現地に向かうルートを取っていた。

 

メギ 「追い越してどうするのよ!」

ニコライ 「・・・・・、すまねーが、追い越しちまった以上、先にコルセットたちを探すぞ」

メギ 「ほんとは かなた達を探したいんだけど・・・・・、しょうがないわね」

 

街に着いたニコラ達は、急ぎハンターオフィスに向かった。

メギはいつもの 泥棒さんスタイルで。

 

メギ 「さー、早く行きましょー!」

ニコライ 「・・・・・、おまえねー」

 

オフィスに着くと、受付に並んでいるハンターたちを押しのけて一番前に割り込んだ!

そして、何か情報が無いか聞いて見る。

 

ハンターA 「てめー、何しやがるっ!」

ニコライ 「すまねーな、仲間が遭難してるんだ、わりー!!!」

 

ニコライの言葉は優しいが、眼光は殺気立っていた。

 

ハンターA 「・・・・・、しょうがねーな」

ニコライ 「すまん」

 

受付 「なんですか、恐い顔して・・・・・」

 

ニコラは現役時代のドッグタグを見せ、アイアンギャングの情報を聞いた。

 

ニコライ 「何でもいい、情報をくれ!」

受付 「そうですねー、こっちでもそんなにたいした情報は掴んでないですよ、彼らのことだからひょっこり帰ってくるんじゃないですか?」

 

ニコライ 「・・・・・、そうか、何の情報も無いのか」

メギ 「・・・・・」

 

彼は、そうとうまずい事態が起こってると確信した。

優秀な3人が、誰一人生還せず、何の情報も落とさず、一週間たっている。

さらに、街の人が、いわくつきの外人お尋ね者ハンターを助ける気が全く無い。

 

  ハンターC 「あんたら、彼らの仲間か?」

列の2つ後ろのハンターが声をかけてきた。

 

ニコライ 「・・・・・、そうだ! ハンター達の間で何か噂になってないか?」

ハンターC 「彼らが仕事に出た次の日から、巨人の森に物凄い黒鉛が上がってるらしいんだ」

ハンターC 「アイアンギャングがそこで全滅したって、ひねくれたハンター達の間で噂になってるよ」

受付 「うーん、確かに巨人の森の火事は本当らしいです、複数の情報が上がってますから」

 

ニコライ 「そこはどこだぁ!!!」

 

----------

 

とりあえずの目的地が決まり、急ぎ街を後にする。

メギは万が一に備えてかなた達宛てにメッセージを残してきた。

もちろん、ニコライ名義で。

 

スリー・沈黙 「ニコライのヤツ、珍しく困ってるな・・・・・」

 

ニコライ 「生きてろよー、バカヤロー」

 

メギ 「無事に街までたどり着きなさいよ、3人の事は任されて上げるから」

 




 あとがき

凄腕の外人ハンターが行方不明になったりすると、こんな時、人間は悪意の本性で噂をします。
現実の世界でも同じですね。

このラインが物語りにかかわるか、かかわらないかの境目になってきますよね、現実でもやっぱり。

ニコラの師弟嫌いもこのあたりに関係していたりします。
現実の世界では、安易な神がはびこってます、MM世界でもやっぱりそうです。
対象は、物であったり、人であったり、無形のものから、モンスターまで。

ハンターたちは、ある種の無神論者でしょうか。
自分の行動を最後に決めるのは自分自身だと知っているわけですから。
逆に、だからこそ、彼らは世捨て人なのかもね。
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