メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

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アルが小さな穴に身を潜めていると・・・・・

 「ドォォォォォォォン」

突然、周囲に仕掛けていたトラップが爆発した。

敵襲だ。



Re 第44話  特殊弾

コルセットと別れて三日目の午後。

 

姫子の状態は、いっそう悪化していた。

体温は下がり、血の気が引き、脈が弱い。

レスキューキットの、背負子 兼 担架に瀕死の彼女を固定して保温シートを巻き、簡易ベッドにして寝かせていた。

すでに点滴を使い果たし、あとは、姫子の気力しだいと言ったところだった。

 

アル 「ひめこぉ! もう少し、あと少しでコルセットが迎えに来るんだ」

アル 「もうすぐだ、もうすぐだからなぁ!」

アルは必死の作り笑顔で姫子を励ましていた。

 

そんな時、突然トラップが弾け、二人に危険が迫っていることを告げる。

 

アル 「!? 敵か! こんな時に」

 

襲って来たのは、巨大なアリのモンスター、体高が1mを超える超巨大アリ「グレイアント」だ。

不運にも、近くに蟻の巣があり、この辺りは完全に彼らのテリトリーだった。

 

アルは姫子を担ぐと、最後の武器、残弾4発のショットガンを手に、生存への闘争、逃走に挑んだ。

彼らに残された時間的にも、これが最後の挑戦になるだろう。

 

逃げる二人に、蟻の一団が迫り来る。

アルは敢えて蟻を誘い、トラップの手榴弾を一斉にはじいた!

 

 「ドォォォン、ドドォォォンンン」

アリ 「ギャギギギギギギィィィィィ!!!」

罠に誘い込まれた蟻達は、見事に爆炎に飲み込まれた。

 

アル 「頼むぜぇー、出て来んじゃねーぞ!」

蟻 「・・・・・・・・・・」

蟻 「ギャギィィィィィ、ギィィィィィ!!!」

しかし、爆煙を振り切り2匹が追って来た。

 

アル 「クソッ、ダメか・・・・・」

蟻のスピードは40kmぐらいだが、タチの悪いことにどんな地形だろうが、どんな障害物があろうが、垂直な断崖だろうがお構い無しに40kmである。

人間の足で逃げ切るのは、まず無理だった。

 

走りながら蟻をギリギリまで引き付け、ショットガンを2発ぶっ放す!!!

アル 「コノヤロー!」

 「バァーン ガチャコン バァーン 」

 

2匹の蟻の頭が、至近からのショットガンの直撃を受け粉々に砕け散る。

頭を吹き飛ばされて、しばらくは走り続けていたが、バランスを崩し激しく転倒した。

 

アルはハンターの勘で、何となくだが、この近くにある巣に気付いている。

その勘を目印に、なるべく巣から離れるような逃走経路を組み立てていた。

 

しかし、ところどころに蟻の小集団が姿を見せていた。

こちらに気づいている様子は無いのだが、アルの描く逃走ルートは、たびたびの変更を余儀なくされていた。

 

アル 「これは、ちょっとまずいかな・・・・・」

何となく、今度はこちらが罠に誘い込まれてるような感じだ。

それでも、足を止めるわけにはいかなかった。

 

しばらくの必死の逃走の後、遠巻きにではあるが、二人は完全に囲まれてしまっていた。

やはり、罠だった・・・・・

 

アル 「何やってんだよぉぉぉぉぉ! コルセットォォォォォォ!!!」

 

蟻がジリジリ包囲を狭めてくる。

ある程度距離を詰め、一斉に襲いかかるつもりのようだ。

 

ジリジリと迫る。

さらにジリジリと。

独特の軽快な足音を立てながら!

 

そんな時、遠方で。

 「シュゥーンンン・・・・・、バァァン、ガァァン、ゴォーン、ババババババ、ガガガガガガ、チュドォォォォンンン」

 

アル 「!?」

遠くの方で、激しく機銃と大砲の着弾音が聞こえてきた!!!

 

蟻 「ギギギ・・・・・、ギギギギギギ?????」

すると、アルを囲んでいた、蟻達の足が止まった。

何だか混乱してるようだった。

 

アル 「・・・・・何だ?」

 

蟻達の様子がおかしい、突然、秩序だった行動を執らなくなった。

徐々に爆音の激しさが増していく、今回は複数箇所から着弾音がしていた。

すると、蟻達は慌てふためき、散り々りにその場を去っていった。

 

アル 「何だ、 何が起こったんだ???」

 

----------

 

 

20mm機銃 「 ガガガダダダダダダダダダダダダダダ 」

 

メギ 「スリーッッッ!!! どこ狙ってんのよー」

ニコライ 「いいんだ、それで良い、 ナイス判断だ」

メギ 「何でよ、こっちがアル達なんでしょ?」

 

スリーは、あさっての方角に20mmを撃ち込んでいた。

 

ニコライ 「目標が小さすぎだ、20mmでもアルを巻き込んじまう」

ニコライ 「だからな、巣穴を直接叩く!!! 陽動だ」

メギ 「あっ! なるほど、そうゆうことね、解かったわ」

 

メギはスリーが算出した(勘で予測したに近い)熱映像、地形データに補正を加えて巣穴の位置を割り出していた。

 

メギ 「ニコラ、こちら側の面には22箇所の候補があるけど、どうするの?」

ニコライ 「スリー、巣穴の位置関係から巣の構造を解析を頼む、それからダメージの通る順に番号をつけてくれ」

スリー 「・・・・・、これでいいか」

ニコラ 「オーケイ! 主砲、ドリル弾(対地下施設破壊弾)装填!!!」

メギ 「距離、6キロ、弾道の補正計算完了よ」

スリー 「装填完了♪ ニコラァァァ 、ぶちかませぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

アリの巣穴への、長距離精密射撃が始まった。

 

 「ドォォォォォォン、グワァァァァン、ゴゴゴゴゴゴゴ」

 

ドリル弾が着弾すると、地中で爆発、そして陥没が起きた。

1箇所に1発づつ、正確に打ち込まれていく。

たまらず、まだ生きている穴から蟻がゾロゾロと這い出してきた。

そのアリたちに、20mmと30mmが容赦なく降り注ぐ。

 

20mm機銃 「ガガガガガガガガガガガガガガガ」

アリ 「ギャギィィィィィィィィィィ」

 

激しい銃弾の雨に降られ、蟻達は混乱し、右往左往している。

巣穴の危機に、兵隊アリが次々に出撃していた。

物凄い数が出ている、まるであたり一面 黒い絨毯のようだ。

これだけの数を戦車一台で相手にするのは流石に無理だ。

 

----------

 

 

遠くから聞こえる爆音が、さらに激しさを増していた。

数分の間、状況の把握ができないまま過ぎていった。

 

すると、機銃を激しく撃ちまくりながら、凄い勢いで1台の戦車が近づいて来た。

アルは、とっさに、反射的に姫子を後方に隠す。

 

その戦車は、機銃掃射をやめ、アルに正対して止まった。

 

 「ガチャン♪」

 

軽く、小気味いい音を鳴らし、上部ハッチが跳ね上がる。

そして、中からアルの知らない顔が現れた。

 

アル 「・・・・・・・・・・」

ニコライ 「コルセットに頼まれた、乗れよ、 アル! 」

アル 「・・・・・、頼む、姫子を助けてくれ、頼む」

ニコライ 「わかってるさ、後はまかせろ!」

 

まず、姫子をゆっくりと車体側のコックピットに座らせ、そこにメギが付き添い、点滴を注射した。

それから、気絶したコルセットの下に アルを押し込んだ。

 

乗車スペースが無いため、ニコラは、車体側コックピットのハッチ近くに簡易のシートを敷き、車体と体をハーネスとカラビナで直接固定した。

 

ニコライ 「スリー、いいぞ、出せ!」

スリー 「わかった、振り落とされんなよぉ!」

 

スリーは気持ち控えめに、かっとんで街に戻って行く。

 

メギは、作戦成功の充実感からだろうか、スリーの加速Gを始めて心地良く感じた。

ドタバタだった往路とは違い、今はスリーもニコラも、頼もしい仲間として信頼していた。

 

姫子さんは大丈夫だろうか?

メギはふと、ニコラの顔を見上げた。

ハッチの上のニコラは、ゴーグルにマスクで表情はわからなかったが、

  「大丈夫だ、心配するな!」

そう言ってる様な気がした。

 

メギ 「ありがとね、ニコラ、スリー❤」

メギは小声でつぶやいた。

 

スリーとニコラの活躍で アイアンギャングの救助 を奇跡的に成功させたのだった。

 

----------

 

夕日に照らされながら、スームスーンの街に無事帰還することができた。

 

この街には、小さいがちゃんとした医者のいる病院があった。

 




   あとがき

アリの巣ころりに 殺虫成分入り毒ガス弾 を使おうかと思ったんですが、ピンポイントの殺虫剤は、あんまりご都合主義が過ぎるかな、弾倉にも限りがあるわけだし、そんな弾は積まんだろうなー、
だって、実際、積まんですもんねー。

でドリル弾、アレはなんだろう。
ドリル? 弾頭がドリル?
88mmで弾頭がドリル! ちょっと迫力に欠けます、サイズ的に。
それで、地下破壊弾 通称ドリル弾!

200mmオーバーならドリル弾頭もいいかもしれませんね♪

砂漠を疾走する黒い絨毯、彼らの巣に抜き差しなら無い何かが起こったんでしょうかね~?



44話は読み返してみて、あんまりにも面白くなかったんで書き直しました。
あー、もうちょっと文章力が欲しい・・・・・
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