メタルマックス 斜めにまっすぐ見た世界   作:KR410

47 / 50
巨人の森の巨大な柱の上に、黒のスーツにサングラス、細身でキザな印象の男性が立っている・・・・・

どうやって登ったのだろうか。

まさか、空が飛べるわけもなし。

柱の高さは20mを超えている。

キザ男 「なんだよ、せっかく運んできたのに・・・・・、潰れてんじゃねーかよ」


第46話  ある組織の調査員

驀進(ばくしん)したトラーノ隊だが、巨人の森に到着したのは深夜をまわってからだった。

 

無線 「ガガガ、ガー、ザーーーーー!!!!!」

電波状態がとても悪い、すぐそばにいるトラーノとすら交信できない。

しばらく前からセンサー類の調子も何だかおかしい。

何かが酷く燃えているが、天候、視界、共に良好なのに。

 

好天の月夜の大地を、場違いなスーツにサングラスのいでたちで歩いてくる人影があった。

スタスタと、颯爽と、ポケットに手は入れず。

 

キザ男 「こんばんわ♪」

トラーノ 「・・・・・、あの、もし、我々は遭難したアイアンギャングを探しに来たんですけど、もしかして、何か知りませんか?」

トラーノは、なんとも怪しいこの男だが、ワラにもすがる気持ちで尋ねてみた。

 

キザ男 「アイアンギャング?、アイアンギャング・・・・・、あー、彼らか! なるほどね♪」

トラーノ 「何か知ってらっしゃるんですか!」

キザ男 「あー、違う違う、ごめんなさい、ちょっと別の件で頷いたんだ」

キザ男 「この辺りには誰もいないよ、俺も別件でこの辺りの調査をしてるんだ」

キザ男 「向こうの丘の方に、まだ新しい戦闘の痕跡があるんみたいなんだ、一緒に行ってみるかい?」

 

トラーノ 「ありがとう、是非お願いします」

トラーノ達は、その男の案内で戦場跡に移動することになった。

 

キザ男 「わぁお❤ なんだよ、このキュートな4WDは♪」

キザ男 「ちょっと、キミ! 横に乗せてらってもいいかな♪」

トラーノ 「乗せて上げてくれ、かなた君」

 

キザ男は、スージーのキュートな姿に惚れた❤

こんな胡散臭い人物など、普段なら絶対に乗せないが、捜索の手助けになるなら!

 

かなた 「良いですよ、早く乗ってください! トラーノさん急ぎましょう」

キザ男を乗せ、スージーの先導でトラーノ隊は、捜索を再開した。

 

----------

 

キザ男 「うわぁぁぁぁぁぁ、ブレーキ、ブレーキィィィ!」

キザ男 「ちょっとまって、ちょっとまったぁぁぁぁぁ!」

キザ男 「何やってんの! ひっくり返る、やばいってぇぇぇぇ!」

 

かなたのまずい運転、凶暴なスージーの特性もあるが、彼は根本的に乗り物が苦手なようだった。

やむなく かなたは、はやる気持ちを抑え、スピードを落とした。

だが、このくるまの低速走行の難しいことといったら。

ガクブルしながらのスージーの車内だが、それでもさっきよりは落ち着いたキザ男だった。

 

無線 「ガー、ザッ、どうしたの? かなた君」

かなた 「キザ男さんが、くるまに弱いみたいなんです、スピードを落とします」

無線 「・・・・・、しょうがないね、わかった ザザザ」

無線の状態はすこぶる良好だった。

 

キザ男 「ごめんね、俺、乗り物苦手なんだった・・・・・、あ、そうそう、場所を教えないとね♪」

キザ男はサングラスをしたまま目を凝らした。

キザ男 「・・・・・その、右の尾根の二つ目の裏側、20kmってとこか」

かなた 「!? えっ、何か見えるんですか?」

キザ男は明らかに何かを見ている。

キザ男 「ん?、あー、いやね、このサングラスは特別あつらえなんだ♪、前時代の遺物ってヤツ」

かなた 「へー、ひょっとしてその服も?」

キザ男 「そうだよー♪ 昔の調査員はみんなこの格好だったんだって」

キザ男 「うちの カンパニー ミーハーでさ、何をするにもまず形からなんだよ、まいったねー、ほんと」

キザ男 「窮屈だし、動きにくいったらないんだ、これ!」

かなた 「カンパニーの人なんですか! すごい♪ はじめて見た!!!」

キザ男 「ナハハハハハッ、そんなたいしたもんじゃないよ、キミと同じただの「ニンゲン」さ!」

 

キザ男 「俺はアドラと言います、よろしくね♪」

かなた 「かなたです、よろしくお願いします」

キザ男 「あー、ごめん。 俺、人の名前おぼえるのが苦手なんだわ、顔は覚えたからね、少年と呼ぶよ、いい?」

かなた 「かまいませんよ♪」

 

アドラは、外見の通り、軽い感じの印象だった。

だが、人当たり、言葉遣いともに優しく、特に警戒する理由は見つからない。

彼は、サングラス越しに辺りを見回していた。

 

かなた 「良かったら、スージーのセンサーも使ってください、卸したてのいいのに積み替えたばかりなんです」

キザ男 「うーん、それがねー・・・・・」

キザ男 「どうにも、人間製の自閉式コンピューターはね、俺のゆうことを聞いてくれないんだ」

かなた 「機械が苦てって事ですか?」

キザ男 「まー、そうゆうこと♪」

妙な言い回しで、センサーの操作が苦手と答えたアドラ。

かなたは、さっきから話の節々に違和感を感じているが、「やっぱ、都会の人は違うな~」だって。

 

キザ男 「見えたよ!ほらあそこ、・・・・・グランドウォーカーじゃねーか!!!」

辺りは暗闇で、かなたにはまだ見えない。

 

キザ男 「ひでーな、・・・・・穴だらけだ」

戦場跡には、焼け焦げて穴だらけのカメが、死肉をあさる鳥たちにつつかれていた。

アドラはスージーから降り、調査を始めた。

 

かなた 「アドラァ! 一人で降りるのは危ないよぉー!!!」

キザ男 「だいじょぶ、だいじょぶ。 こう見えても俺、プロだから♪」

かなたは、慌てて武装(トラーノからのレンタル装備)して、スージーを降り、アドラの護衛に着いた。

 

キザ男 「少年は心配性だ!ハハハハハッ」

かなた 「何言ってんです! こんな場所で冗談はやめてください、死にますよ!!!」

キザ男 「ごめんごめん、だけど、こんな場所だからね。 むやみに発砲しちゃ駄目だよ、少年!」

かなた 「わかてます、それよりこれは?」

キザ男 「見てごらんよ、残骸の飛び散り方と、地面のエグレ方、かなりの遠距離から集中砲火されてる! こりゃすごいね♪」

キザ男 「だけどね、妙なんだよ。 大きな傭兵団ならこんな手際のいい仕事も出来るだろうが・・・・・」

キザ男 「いったい誰の仕業だろうね? 俺の知ってる限りでも、こんなことの出来る連中はそういないんだけどね」

かなた 「アル達がやったんじゃないですか♪」

 

3人はまだ戦ってる♪ かなたはそんな希望を抱きアドラに聞いてみた。

 

キザ男 「アル?、アル・・・・・、アル!  いや、残念だがアイアンギャングには無理な芸当だね、彼らはどちらかとゆうと、接近戦に特化したチームだからね」

 

かなた 「・・・・・・」

キザ男 「そー、落ち込みなさんなって、遭難場所のすぐ近くに、バラバラのカメの残骸が転がってるんだよ」

かなた 「そうか! そうですよね♪ それなりの規模のチームのはずだから、その人たちに救助されたかもしれませんよね」

キザ男 「そうゆうことだね、ムフフフフ♪」

 

しばらくして、トラーノ達も駆けつけてきた。

一向は、カメの調査を終えると砲撃地点に移動した。

だがそこで、完全に手がかりを失った。

 

キザ男 「残念だけど、ここまでだね」

キザ男 「ここからは俺も、自分の仕事に戻らなければならないからね」

キザ男 「おじさん(トラーノのこと)達は、新しい情報がないんなら、まず、この近くの村や町を調べてまわるといいと思いますよ」

トラーノ 「ありがとうございます、そうしてみます」

キザ男 「少年、なかなか楽しかったよ、またドライブしようね♪」

かなた 「そうですね、またどこかで会いましょうね♪」

キザ男 「ハハハッ、もうちょっと、疑わないと駄目だぞ♪ だけどキミとはまた会いたいな」

 

そう言って、スタスタと、ポケットに手を入れず、振り向かずに、一直線にどこかに歩き去っていった。

なんとも不思議な男だった。




  あとがき

サーガに出てきた、謎の組織とエージェント、そしてウサギマン。
小説版、火炎水晶にも、似たような描写の人物が出てた、そう言えば。
彼らの目的より、正体のほうが謎の設定になってる共通点。

そして、物語の舞台はまさかの宇宙へ・・・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。