科学で魔法を始めよう   作:ロイ

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六年前

原作六年前

 

アルビオンにて反乱が発生。反乱者達はロンディニウムに幽閉されたモード大公を救出し、直ぐに三隻のフネでアルビオンを脱出、そのままゲルマニア方面へ消えてゆき、アルビオンはそれ以上の足取りを掴めなかった。

 

 

一ヶ月後、ゲルマニア北東方面、サハラと隣接したフリードルフに一人の侯爵位を授かった男が領主に任命された。

 

 

そこに住むメイジは120名も有り、王族以外では最強である。更にゲルマニア空軍へ派遣されたメイジも多く、今後ゲルマニアへの影響は計り知れない、と、考えられている。

 

 

旧大公家、直臣三家を除く約100名のメイジは現フリードルフ家のゲルマニアへの影響を確保するために騙されてきた者達だ。曰く「元王は理由も無しに王弟を幽閉した。このままでは明日は我が身も危うい」。全員アルビオン空軍の関係者だ。彼らは大公を信じて国を裏切ったので大公への忠誠心は高い。

 

 

しかし、ロイがフリードルフ侯の軍への影響を許すはずが無く。「フリードルフ侯の妻はエルフ」と宣伝する。ロイはエルフ母子の安全を保証すると約束したが、それ以外はなにも言っていない。

 

 

付いてきたアルビオンのメイジは真相を問い合わせるが、直臣のとある息子が口を滑らせてしまい、噂は真実だと知られる、すでに正妻か妾かはどうでもいい。これにより、直臣三家以外が離反、しかし一度裏切ったアルビオンに帰れるわけがない。更に、トリステイン王はアルビオンは王の弟なのでトリステインに行けばアルビオンに引き渡される恐れがある。ガリアは闘争の真っ最中であり、貴族数も多いので使い捨てにされるのが見えてる。ロマリアは王家を裏切った者にいい顔をしないだろうし、結局待遇がいいゲルマニア王族軍に入る。

 

 

フリードルフ家は支持する物が直臣の三家のみとなるが普通に生活するのに問題はないだろう。フリードルフ侯はゲルマニア中枢への影響も小さくなり、権力争いにも参加できない。へたに介入したら逆に食いつぶされるだろう。だがそれ故にゲルマニア貴族達に無視される。元モード大公は力を失ったが生活環境はそれほど悪くないかもしれない。

 

 

アルビオンではモードの大公位が剥奪された。そして行方不明と発表される。エルフの妾がいるフリードルフ侯を元大公と認めると王家の名が多く傷つくからだ。それならばこのまま鎮静するのが一番だ。トリステイン王もそう考えたか、何も言わなかった。

 

 

ゲルマニア国内でもフリードルフ侯がモード大公ではないかとの噂が広まる。広まり過ぎると庇うゲルマニアも悪影響を受けるのでロイは更にインパクトが有る噂を流そうとする。マリアが立候補しロイは任せることにした。

 

 

女王が王族領の“絶対所有” を宣言。“絶対所有宣言”はつまり「領内の人間を含む全ての物は女王の所有物であり、他領や他国の貴族が理不尽にそれらに不利益を齎した場合は女王の所有物を傷つけるのと同義である」と言う意味、適当に名前を付けたのは否定しない。

 

 

軍備が整ったからこそできる発言だ。そして王宮での新たな治安維持組織も設立される。彼らには貴族を捕まえる権利さえ与えられる。数的に考えて平民が大多数を占めると思われる。平民に貴族を捕まえる権利を与えると言うのはとんでも無い暴挙だが、ブリミルの影響が小さいゲルマニアだからこそ可能だ。

 

 

少し考えれば分かる。王族領の貴族はたったの五人であり、他は王族領に住んでいても所有者では無い、それらの横暴が発覚すれば女王が罰するので平民はすごく助かる。少なくとも表立っての理不尽な行為は不可能になった。まあ、流石に外国の外交官や王族などの対応は少し違うが。

 

 

今後しばらく王族領で貴族の逮捕量が激増する。強引だが、一応理にかなっているし?、強大な軍事力がある王族には文句も言えない。一年も過ぎると王族領で不祥事を起こそうとする貴族は居なくなった。

 

 

 

 

 

 

 

ネオ・オーブでは大効率魔力抽出技術が完成する。しかし魔力バッテリーの発展が遅い。仕方なく、ハルケギニア地下の大風石の魔力を抽出し、魔力->物理エネルギー−>電力と変換し、エネルギーを本国へ送る。

 

 

ハルケギニア地下の風石分布が判明。ハルケギニアの半分を浮上させられる風石の量は莫大だ。各鉱脈の下に変換装置+電線(約1m3)を配置し魔力を減らそうとするが、全部吸い尽くすには30年はかかる。この件をロイは後回しにした。どうにも成らないときはアルティメット細胞でも使おうとか考えてるロイであった。変換装置+電線には自爆装置なんて物も付いてる、地上から辿り着かれ、バレるのを防ぐためだ。

 

ネオ・オーブでフォールド技術が少数実用化され、深宇宙探索が始まる。とある惑星で光石と闇石が発見される。魔法研究の方向はなおも拡大する。固定化マジックアイテムの実験の結果、固定化は物理防御と化学防御、魔法防御機能があるが、量的にビームは止められなかった。装甲としては単独では役に立たない。

 

 

GN粒子の基礎研究が完了し、擬似GNドライブの解析も終わった。

 

 

ハルケギニアの武器販売は殆どロイの独占状態である。ハルケギニアの武器製造は後退するが防具販売の競争が激しくなり、防具の性能が高くなって行く。嘗てトリステイン、ガリア、ロマリアが増税して流れを止めようとしたが、密輸が瞬く間に増えしまい、税収が逆に減ったので止めた。

 

 

ゲルマニアでは空軍の人材が増え、戦闘用、輸送用のフネが次々に建造される。王族軍3700人とラウンズは腕が鈍らないためによく賊の討伐を命じられる。王族軍の精度は高く、同数のメイジが相手でも負けないだろう(単独では無理)。

 

 

しかし、いつの間にかサイト生存フラグをバキボキ折ってしまったロイである。キュルケは本質が変わり、コルベールが死亡、ティファニアは平穏な生活を送っている。アルビオンで戦死とか言う前にそもそもガンダールヴだと認識されるだろうか?

 

 




エルフ以上のインパクトを求めるとこれでした。

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