科学で魔法を始めよう   作:ロイ

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四年前

原作四年前

 

 

ロマリア教皇が毒殺された。下手人は見つからずそのまま権力争いが始まる。最近はゲルマニア以外の何処もこんな感じだな。

 

 

実績から見るとマザリーニ枢機卿が一番適任だが、彼は拒否する。拒否されると思わなかったロマリア上層部は更に混乱した。マザリーニはロマリアからの支援をできるだけ引き出すために自分はロマニア側の人間だと匂わせていたのでこの反応が出てくる。

 

 

それを纏めたのはヴィンダールヴをつれたヴィットーリオだ。虚無の使い手であり、始祖ブリミルの弟子、フォルサテの子孫にあたる彼は実績こそ少ないがマザリーニが拒否した今、最も相応しい。

 

 

とまあ、ロマリアの争いはだらだらと続くガリアと違って直ぐに終わった。一応言っておくがトリステインでは争いなんか発生しなかったがこの件でマザリーニ王位を奪おうとしてないかと疑われる。

 

 

ゲルマニアは混乱に乗じて密偵を送り込む事に成功した。ガリアは対外諜報が一時麻痺してしまったので逆に送り込まれた。ここまで来るとガリアでは誰もが生き残るのに必死である。トリステインはトップがアレで、マザリーニは忙しすぎたのでそこまで手が回らなかった。

 

 

優秀と名高いガリア第二王子がゲルマニア王宮へやって来て王の治療薬を求めてきた。ガリアとゲルマニアは仲が良くもなく悪くもない。断る理由もないが態々ガリア王を助ける理由もない。

 

しかもシャルルは殊更に父を助けたいと強調するが引換に何かを渡すとは言わない。恐らくゲルマニアに来て頼んだと言う事実が欲しいだけで、助ける気は無いんだろう。マリアは断らずに時間がかかると言っておいた。断って非情な女王とでも言われるのは面倒である。ちなみにギナの件は一言も言わなかった。

 

 

数日後、ジョゼフまで来た。王子と言うのはこんなに暇だったのか?ジョゼフは直接条件を提出してた。「ゲルマニア王とガリア王が対等だと認める」+「ガリア御用ゴーレムワンセット」+「秘宝数点」を差し出すそうだ。しかし症状から見てガリア王は手遅れであり、薬は少しだけ延命するのみ、助けられない。それを知ってなお、ジョゼフは薬を欲しがった。これは争いのためなのか真に王を心配しているのかわわからない。だが、取引としては問題ないので了承した。

 

シャルルには薬はジョゼフに渡したと言っておく。「完成した時偶然ジョゼフが来た。誰に渡しても同じだろう?(意訳)」と言ったので、建前上は王の為なので強く言い返せない。

 

ジョゼフは帰った。ネオ・オーブにとってこの取引は悪くない、だがゲルマニアにとっては悪手だったかもしれない。ジョゼフは残酷なまでにリアリストで天才である。ガリアの為なら薬はどう使うべきか?それは王に偽物を渡して本物を解析すると言う手だ。嘗て女王が薬を渡した相手は治癒できるから全部使うだろう、しかしガリア王は違う。ロイはこの可能性に付いて考えたが、ネオ・オーブの利益になるならまあいっかでスルーする。だが今後ジョゼフに対する警戒を上げるべきだろうとも考えている。

 

未来のことだが。ジョゼフがアンドバリの指輪を手に入れた時、事実上核兵器を持っていると同意義だ。ロイは何らかの対抗法を考える必要がある。先に取ってくればいいんじゃね?との考えもあるが、今のゲルマニアに取って、レコン・キスタはとても有益だ。具体的な内容はその時に説明しよう。

 

 

デストロイが完成し、メタルベースに運び込まれた。パイロットはステラを登録しており一通りのテストも終了した。これで何時でも使える。オクタゴンクラスを超える固定化なので原材料も相まって相当恐ろしいだろう。

 

 

ネオ・オーブではようやくAMF発生装置のプロトタイプと電力->魔力変換装置(今後は魔力ジェネレーター)のプロトタイプが完成する。本当に長い道のりだった。これで最低限のこの世界を離れる準備が出来たと言える。この世界は特殊だが。大多数の世界では魔法の研究は無から始まる。ネオ・オーブが出来無い筈がない。魔力さえ作り出せれば無限の可能性を手に入れたのも当然だ。

 

 

ネフテスからの要請で戦争指導にギナが行く事になった。サハラでは石油が何故か豊富に発見され、石油精製技術、武器と戦車、航空機製造技術がこの短期間でマスターされた。流石はエルフと言ったところか。今後は独自の発展を考えるらしい。どうやら石油の使用に幾つか不満が有るようだ。

 

 

精霊魔法は杖を必要としない、故に空では両手がフリーなのだが、そこから手榴弾を投げたり、マシンガンぶっ放したりとシュール過ぎる戦法が見られた。航空機いらなくね?とか思ったギナだがどうやら生身の飛行速度はそう速くは無いらしい。この時代の戦術では集中して突撃するのが普通なので実は地上に居る方がマシンガンの効果がいい。それでも空に拘るのは十分の高さがあれば大砲が当たらないからだ。

 

 

 

エルフのカウンターは凄まじく、スクウェアクラスの魔法さえ防ぐ、ハルケギニアにある攻撃手段で突破するのは非常に難しい。では何故人間はエルフと戦えるのか?それは大砲だ。エルフ個人が展開するカウンターでは大砲の衝撃を跳ね返す事が出来ない。大量の大砲を揃えての弾幕攻撃は今まで最も有効な方法である。虚無は消費は大きすぎる、直ぐに精神力が使い終わるので実はそこまで頼りにならない。カリン見たいな例外はそう多く無いし戦争はやはり数だ。マシンガンを装備したエルフは恐ろしくなるだろう。

 

 

キュルケがスクウェアに昇格。ステラのマンツーマン戦闘訓練を受けたキュルケは昇格前で既に一般のスクウェアメイジを倒せたが、自身も昇格したので更なる発展が期待できる。このままラウンズ入りしそうな勢いだ。

 

 

 

フォールド技術の成熟のより、ネオ・オーブ政府は木星からエネルギー物資を調達する。同時にロイはハルケギニアの風石収集装置を全て自爆させる。元々の目的は緊急用エネルギーの確保だ。核融合炉が量産されるとなるとその必要もなくなる。ハルケギニアの風石問題をロイは魔法で解決するか、アルティメット細胞で解決するかを考えている。

 

 

 

 


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