科学で魔法を始めよう   作:ロイ

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一年前

原作一年前

N.C 03

 

 

アルビオンでは王が本腰を入れてもレコンキスタの勢いは止まらない。マザリーニは本気でゲルマニアとの婚姻を考える。ガリアには拒否されたので頼れるのはゲルマニアだけになる。王族で未婚なのはロイ・サハクとロンド・ギナ・サハクだが。この件でロイと接触しようとすると道中で使者がフルボッコにされる謎の事件が発生し、これ以上使者になる勇気のある者は居なかった。

 

 

マザリーニは多大な苦労は費やし、クルデンホルフに婚姻提案を撤回させ、アンリエッタとギナの婚姻を提案しようとする。が、トリステイン貴族から不満が起こった。格下と見ていたゲルマニアの貴族に王女を嫁がせるのは我慢ならないらしい。これを鎮静する時間も惜しいのでラ・ヴァリエール公にエレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエールとギナとの婚姻を了承してもらった。意外にもラ・ヴァリエール公爵から反対は出なかった。トリステインの危機を察知したのか、それともさっさとエレオノールを嫁に出したいのかは分からないが。その裏ではこの件で既に数回怒りで気絶している過去がある。デストロイは伊達じゃないね。

 

 

しかしだ。エレオノールに書かせた手紙には罵詈雑言しか無かった。これを婚姻の提案だと認めることが出来るわけがない。それにあのキツイ性格のエレオノールを使うのは明らかに人選ミスだろう。

 

 

ゲルマニア、具体的にはロイがこの提案を戦線布告と見做す。マリアも同意して軍備を整え始める。この人をバカにした内容の手紙の事は後日、ラ・ヴァリエール公爵とマザリーニに伝わる。二人共、特にマザリーニのダメージは甚大である。マザリーニが謝罪の使者を出した所で遂に倒れた。合掌。

 

 

戦争での武器の消費はロイの莫大な量の金貨を齎した。これで更にゲルマニアが強くなるのだが、ジョゼフはどう考えてるのか分からない。

 

 

そしてロマリアはレコン・キスタの支援を秘密裏に開始した。聖地奪還を掲げるのなら乗っ取り簡単だとヴィットーリオは考えたからだ。火のルビーが無く、虚無魔法が使えないのでひどく不安な彼は力を求める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トリステイン魔法学院ではそんな事関係なしにフェオの月に入学式が行われた。ゲルマニア留学生の中には他の生徒比べて、圧倒的貫禄があるキュルケが居た。

 

 

そのキュルケはここの男子に心底失望していた。ゲルマニアでの周りの男性、主にロイとギナの能力が高く、彼女自身も有能なのでどうしても生徒たちがバカに見えてしまう。もっともそれを表に出す程未熟でもないが。しかし、やはり容姿とプロポーションは抜群なので最初では告白する男子が多かった。同時に少数の逆恨みする女子も居る訳だ。

 

 

全てにおいて優秀(性格は疑問あり)なキュルケと比べられたのはトリステインの家は最高格のルイズである。「キュルケはあんなに優秀なのにウチのあいつと来たら」てな感じだ。それを覆すために爆発をお見舞いするルイズは相変わらず不人気だ。

 

 

そしてそのルイズも変わった。ゲルマニア王族と関係が深い者、今は主にキュルケ、を異常なほどに恐れている。やはりデストロイのインパクトが大きいのだろう、ロイの目論見は見事に達成されたわけである。

 

 

そんなルイズをからかうのが趣味として目覚めてしまった今のキュルケはきっとSだと思う。

 

 

それでこんな事件が発生した。

 

キュルケ主観:

タバサ「私の本燃やしたのは貴方?」−>キュルケ「は?なにそれ?」−>タバサ「問答無用」−>キュルケ無双−>タバサ「火力が違う......がくっ」−>キュルケ「そこにいるのは誰!?」−>フレイム・ボール*12−>ヴィリエ「ギャーァァァァァァ」−>ミディアムヴィリエが完成(死んでません)−>後日タバサ「間違った、ごめん」シュン−>キュルケ(あら可愛い)「大丈夫よ、大丈夫」( ^^)/(・・)−>色々−>(略)−>タバサ「ポッ//」−>付き合い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

 

 

 

 

何が有ったかは皆さんで補完してくれて結構です。

 

 

 

キュルケ、優秀で、強く、貫禄がある。いつの間にか高嶺の花になってしまい、女子の相談等にもよく乗るから「お姉様」と呼ばれる。実は裏で各領の情報を収集しているのだが、知らぬが花と言うものだ。

 

 

タバサ、そこいらの男子より強く、頭もいい、感情さえ読み取れれば意外と可愛いかも知れない。そして温かさを求める少女。

 

 

末永くお幸せに。

 

 

基本的に衛星から情報を入手するロイはこれを察知できず。後に何故こうなったかと六人で頭を抱える事になる。

 

 

成績ではルイズではなくキュルケがトップである。実力も学生内ではダントツであり、ああ呼ばれるのも無理もない。

 

 

 

 

 

王宮では目を覚ましたマザリーニが部下から強制的に2ヶ月休まされた(100%善意)。二ヶ月後、アルビオンでは王党派が更に不利になっている。そしてトリステインでは何の対策も為されていない。事ここに至ってはマザリーニも最終手段を使うしか無かった。ラ・ヴァリエール公に全面協力を申し込みに行ったのである。

 

 

 

 

 

ラ・ヴァリエール公、了承。領地を焼かれた恨みはある、しかし国家存亡の今、それを言ってられない。公爵は我慢する。

 

 

レコンキスタは聖地奪還を目指している、少なくとも表向きではそうだ。となると何れ降下する必要があるのだが直接ゲルマニアやガリアに侵略する程バカではない。必然的に残りはトリステインだけである。

 

 

取り敢えずロマリアに異端認定してもらおう、とラ・ヴァリエール公は提案するが、マザリーニはヴィットーリオが素直に認定するとは思えない。実際、彼は聖地奪還のためなら虚無の使い手以外の王族の血筋などどうでもよかった。

 

 

一ヶ月後、教皇は言葉を濁したとの報告を受けた二人はまた悩む。

 


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