科学で魔法を始めよう   作:ロイ

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ロマリア始動

ロマリア始動

 

その後の行動で、ロイは水精霊にアンドバリの指輪を返した。水精霊は約束通りゲルマニアへ移住する。ルーシェ領に新たな湖が出来上がり、今後は徐々にラグドリアンに取って代わって観光名所となる。一方ラグドリアンは今後も宴会などによく使われて、徐々に汚染されていく。水精霊は綺麗なところが好なのでそれは自然に自分の住処を浄化する。でなければ宴会とかで6000年(多分)溜め込んだゴミで使い物にならないだろ。

 

 

 

 

 

SIDE ワルド

 

 

え?聖地は?

 

 

なんでイキナリ内戦一歩手前状態なんだ?今のトリステインとレコン・キスタは鴨葱状態だよ。つついただけで崩れる積み木の城見たいな感じ。

 

 

いやね、一応はアンリエッタ様、陛下に付いてきたと言う名分になるかも知れない名分が有るんだが、これではどっちでも意味がない。なし崩し的にアンリエッタ様を守るためとするか、責任を全部アンリエッタ様に擦り付ければトリステインへは多分戻れただろう。マザリーニの私に対する評価は高いから。

 

 

だが、トリステインとレコン・キスタ両方共駄目になるとは。これからどうすればいいんだ?

 

 

ロマリアに行くか?あそこは聖地に関する資料が最もそろってる場所だ。だが、ツテも無く、金もない、盗む技術もない。

 

マジどうしよう……

 

SIDE OUT

 

 

その頃、アンリエッタはレコン・キスタなどどうでも良かった。ウェールズが動かなくなったのだ。

 

安全だと聞いて、故郷に帰りたくなったアンリエッタは戦闘時、ラ・ロシェールの地下に居た。ウェールズも付いてきているので寂しくもなかった。これが終わればアンリエッタはウェールズとトリステイン王宮で幸せな生活が待っていると彼女はそう考えていた。

 

 

しかし、上で大きな振動が起こってから、ウェールズは倒れた。

 

 

絶対に勝てるはずの戦闘、幸せな未来。そう聞かされたアンリエッタは全てを失う。国を捨ててまで愛に生きると決め、国を取り戻せると分かって喜び、国と愛する者を両方を失ったアンリエッタは悲しみに明け暮れた。行く末は二つ、破滅へ向かうか、宗教に頼るかだ。

 

 

 

 

 

 

情報封鎖は機能停止し、ルイズは此処に至り漸く自分の立場を知る。平民は貴族に尽くす者、貴族は王へ忠誠を誓う者と教わってきたルイズは女王アンリエッタが王座から下ろされた事が信じられなかった。そして敵にラ・ヴァリエールが居る事も知らなかった。なら自分が今までやって来た事はなんだったのだろうか?ルイズは混乱し、無限の思考に陥る。

 

 

 

 

ワルドと一緒に護衛であるサイトは何が何だか分からない。政治の事は詳しくないし、ワルドは頻りに悩んでいて、アンリエッタは泣くだけ、ルイズはずっと何かを考えている。もしご都合主義があれば相談するだけで全員が悩みを解決し、前へ進むだろう。だが17歳の高校生にそこまでの深みがある言葉は出せない。結局は時間に任せるしか無かった。

 

 

 

 

しかし、レコン・キスタの被害は主に混乱だとして、トリステインの被害は人員だ。祖国存亡の危機に果敢に戦ったトリステイン軍だったが、ヨルムンガンドと言う規格外には為す術がなかった。

 

 

烈風のカリンの実力とラ・ヴァリエール公爵の作戦のお陰で要塞には侵入できたものの、精神力には限度があるし、彼女もこの歳だ(推定40代後半)。嘗ての英雄譚並の働きは出来なかった。

 

 

なまじギリギリまで踏ん張ったからこそ被害は大きい。死傷者は12000を超える。退けない戦いであった。レコン・キスタは既に侵略できる状態ではないので目的は達せられただろうが、代償は余りにも大きい。特に徴兵された学生達は今後のトリステインを担う人材なので失うのは痛い。だが、これで一息つくことが出来る。レコン・キスタの脅威は去ったのだ。何故かは知らないが半端なく混乱している。纏める盟主も居ない今、嘗ての勢いは無くなる。気を付ける必要はあるが、これなら軽く煽るだけで内戦になる。

 

 

 

ゲルマニアでは緊張感が高まっている。ロイの予想ではこれで第三勢力が出来上がる。ゲルマニア、ガリアに続く三番目の勢力が。それをガリアにぶつける事で戦争は終わるだろう。

 

 

 

それはガリア王ジョゼフも分かっていた。それの吸収は不可能だろう、ならばそれをゲルマニアにぶつける。四ヶ国で最強なのはゲルマニアだ。ならば同盟は結べるはずだ。

 

 

 

動き出したのはロマリア。聖地奪還を掲げたレコン・キスタとトリステインの調停役にこれ以上相応しい者は居ない。教皇ヴィットーリオは聖堂騎士団を連れてアルビオンへ赴く。その容姿、頭脳、話術、権威を十二分に利用して最高意思決定機関が事実上潰れたレコン・キスタを乗っ取った。それをロマリアの力と合わせれば充分ガリアとゲルマニアに通用する。

 

 

 

ヴィットーリオとしてはどんな手段を使ってても聖地を奪還しなければならない。その為にはガリアとゲルマニアのどちらかを突破する必要がある。普通なら教皇の権威を以てしても至難の業である。

 

 

 

しかし、ガリアと戦う方が格段に楽になる。何故なら切り札、シャルロット姫の協力を取り付けたのだからだ。半ば恐怖で貴族を押さえ込んでいるジョゼフに反旗を翻す貴族は幾らでも出てくる。ならばこれを利用しない手は無い。

 

 

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