科学で魔法を始めよう   作:ロイ

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訪問

ロイは秘密裏にロマリアとラ・ヴァリエール、マザリーニへと交渉を持ちかける。ロマリアへ出した条件は全ての虚無情報と始祖の円鏡を差し出す事。ラ・ヴァリエールへは特に条件が思いつかなかった別の目的があるのでそのまま会談。

 

 

未だカトレアが好きなギナにはちょっと残酷かもしれない状況になるので時期も丁度合ったし、ネフテスの訪問団の方に回した。初めはミナに任せたかったが、ハルケギニア語話せなかったんだよね、ミナ。

 

 

虚無情報と始祖の円鏡、この二つを要求されたヴィットーリオはかなり葛藤した。聖戦の為には攻撃タイプの使い手は不可欠だ。故にルイズは取り戻さなければならない。しかしその為にロマリア最重要機密に当たる物を二つ渡のは色々厳しい。

 

 

ラ・ヴァリエール公爵とマザリーニはこの襲撃がアンリエッタの指示でルイズが実行したと聞くと頭が空っぽになった。情のせいで未だルイズとアンリエッタはまだ彼女たちの家と縁が切れてなかった。これは確実に連帯責任である。しかし今のトリステインでは満足に賠償も出来ない。

 

 

会談の結果。虚無情報と始祖の円鏡をロマリアは渡す(極秘裏)。その代わり、トリステインは公式な謝罪に留まる。裏では事実上トリステインがしばらくロマリアの言いなりになる事が決まったが、大凡ロイの予想通りだ。でなければ賠償能力が無いトリステインを呼ぶ理由がない。

 

 

戦争が頻繁になり、サハクには金が腐るほどあるので金はもう要らない。その潤沢な資金も手を出せない理由の一つだろう。

 

 

一方エルフの訪問でネオ・オーブは物凄く熱狂的になってる。テレビ出演OKの返事を貰ったので外交部の人を翻訳に、緊急番組を組んだんだが、視聴率97.6%って……

 

 

メンバーは提案者のルクシャナを筆頭に評議会議員3人と騎士4人、学者4人の12人で。ネオ・オーブの生活、食べ物などだけでも驚きの連続だったのに、後に二つの月に上陸したのはエルフに感動を与えた。信仰的になにか思うところが有るらしい。

 

 

その後、遊園地とか、水族館とか、映画館とか、商店街とか、レストランとかに行って仕事は?と聞かれてもしょうが無い体たらくだ。まあ、文明の差が大きすぎて話が合わないので挨拶だけに留めのだが。こいつらはしゃぎすぎ。

 

 

カメラと言う道具があると分かるとそこいらじゅうを撮りまくるわ、対戦カードを大人買いするわ、炭酸をがぶ飲みして腹壊すわで全くのガキであった。案内役の微笑ましい表情が印象的だった。

 

 

帰るときに学者たちが何も聞いてないと騒いだが、その辺から物理と歴史の教科書を渡したらたいそう喜ばれた。今更遅いがそんなメンバーで大丈夫か?

 

 

とまあ、訪問は微笑ましく終わった。ちなみに核は太陽へ転送しました。

 

 

お土産にジュースとかカップ麺とか服とかたっぷり貰っていったエルフたちはもうただの観光客である。ちなみネフテスで一番人気なのはカップ麺であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE ルイズ

 

なんでよ!!

 

ゲルマニアはエルフと内通してて、始祖の秘宝を幾つも奪ったんでしょ!なのになんでトリステインとロマリアが謝らなくちゃいけないのよ!

 

姫様もトリステインに帰って、ワルドもそれに付いて行っちゃったし。どうなってるのよ!

 

それよりもやっとトラウm……じゃなくて勇気をだして突破したのに銃を使うなんてゲルマニアはやっぱり野蛮ね。

 

必ず聖戦の邪魔になるから聖下に攻撃に進言をしなくっちゃ。トリステインとブリミルの総本山たるロマリアが組めば怖い物無しだわ。

 

SIDE OUT

 

ツッコミは無しだ。どうしてこうなったかと言うと与えられた情報に問題がありすぎたとしか言いようがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トリステインとロマリアが同盟を宣言する。しかし、実際にはトリステインがロマリアに従う。これを機にヴィットーリオが聖戦発動を宣言する。アルビオンを(経済的に)犠牲にしてまで集まったレコン・キスタの兵士、これが一旦解散すれば再び集めるには十年はかかる。それでは来るべき厄災に間に合わない。

 

 

ゲルマニアのコレに対する態度は冷ややかである。ロイ達が現れる前まではとことん混乱していたこの国、原因を探れば全て聖戦にある。これでは支持を得られない。

 

 

ガリアでは少々動揺が広まっている。ここではゲルマニアと違ってブリミルの影響が強い。ジョゼフの恐怖政治のお陰で下手なことをする司教も減ったのでそれが逆にブリミルの影響を強くしてしまった。それに関してはゲルマニアも同じだが聖戦ともなれば話は違う。

 

 

ちょっと不味い。そう思うジョゼフである。予想では王宮襲撃の件でゲルマニアは怒り狂ってトリステインとロマリアを攻撃するのだが、目的が聖地奪還では自分がロマリアを潰す羽目になる。聖地を取り戻すには確かにガリア経由が一番近い。

 

 

消耗した状態でゲルマニアとの戦争に勝てるとは思えない。何か手を打たなければと考えるジョゼフ。

 

 

ネフテスも警戒を上げた。具体的には派遣する密偵を増やしたり、ゲルマニアとの情報交換を多くしたりとか。カップ麺の威力でネフテスのネオ・オーブへの好感度はMAXに達する。少しだけ理不尽だと思ったロイでした。あれ地味に美味しいんだよね。

 

 


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