科学で魔法を始めよう 作:ロイ
ロマリアがガリア中央魔法学園の生徒(人質)奪還を計画してる頃、ゲルマニアは防衛戦力としてラウンズの人間組(ロイを除く)を派遣する。戦争で人材の消耗が激しいロマリアでは対抗するのは難しいだろう。
アルビオンの工作は時間がかかるだろうし、ロマリアは奪還の計画中、ガリアは両方共下手に動けない。そんな時、声を上げたのはアンリエッタだ。
彼女はロマリアからトリステイン国民(元)に決起を呼びかける。
しかし、その反応は冷ややかな物だった。そもそもこの時代の伝達手段は主に手紙である。しかし、この内容を記した紙を公然と貼り出す訳にも行かず、結局は人伝、つまり噂という方法で伝わる事となる。
その真偽を疑う者も居たが、それより問題なのはアンリエッタが安全なロマリアに居る事だ。自分は安全な場所にいて、トリステイン国民(元)に自主的に決起しろなどと言っても説得力がない。
トリステインから侵略した事もあって、ロイはこれを利用し、憎しみをアンリエッタに向ける。実際、この決断を下したのはマリアンヌだが二人とも似たようなもんだ。つまり、現在トリステイン人の状況はトリステイン王族の失策が原因で、ゲルマニアが攻撃するのは仕方なかった。と、言う風に民意が傾くように調整する。
確かにトリステインは23万と言う恐ろしい数でゲルマニアに侵略した。そしてゲルマニアの逆侵攻の後、略奪をしない所か復興の手伝いまでしてくれている。
この状況を直接的に創りだしたのはゲルマニアだ。だが、被害を少なくする努力をしていて(そう見える)、現在自分達の生活を保証してくれる者を憎むのは難しいだろう。そこで現れたのが格好の的であるアンリエッタだ。
アンリエッタの呼びかけは寧ろ彼女の立場を悪くしてしまった。一応教会を使って宣伝すると言う方法も有るにはあるが、そんな死亡フラグを立てたい司祭は居ないのでこの方法は取られなかった。ゲルマニア以外なら有効だったんだけどね。
ガリア中央魔法学園攻防戦。
一回目
手製地雷でボーン。ロマリア側全滅。
二回目
ラウンズの迎撃に会い、失敗。
三回目
大量の幻獣が学院に向かっているのを衛星で確認できたので、ナイトオブワンが援軍として到着。空飛ぶ幻獣はナイトオブワンから発射されたプラズマビームで全て蒸発した。どさくさに紛れて潜入しようとした者も迎撃に会い、失敗。遠くで見ていたジュリオは無事だった。
とまあ、全て失敗に終わっている。
トリステインは国名ではなくゲルマニアの一地方名となった。現在はそのままだが、いずれ変える必要がある。ブリミル、トリステイン王家の影響を出来るだけ減らすためである。トリステインの経済が安定してから変わるだろう。
若干ロマリアに慣れたトリステイン貴族達は此頃色々と要求を出すように成った。それはドンドンエスカレートしていき、ロマリア神官とトリステイン貴族に軋みを作り出す。
アンリエッタは自分の呼びかけに効果がないと分かり、他の手段を模索する。やはり国民の前で直接演説する必要があると考えた。しかし、今アンリエッタが捕まると取り返しの付かない事態になるので、他の者を派遣する。アンリエッタ以外で最も濃く王族の血筋を継ぐ者、共に脱出したエレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエールである。
正直他の人選はないのか?と誰もが聞きたかったが、ルイズは虚無の使い手なので危険な事は任せられない。同じく逃げてきたカトレアは病弱なので下手するとラ・ヴァリエールまで敵に回してしまう。それ以外は正直王族の血筋は有るのかさえ分から無い。
そしてエレオノールは護衛数名、使用人数名と共にトリステインへ向かう。
ガリア、トリステインの風石無力化は順調である。魔方陣を描く者を襲撃する輩を居たようだが、尽く護衛に潰されている。ロマリア、シャルロット派共に人材が尽きようとしていたので襲撃は簡単に防がれた。
この襲撃と学院襲撃時に証拠も集めたので今後色々ボロを出すと思われる。
ロマリアの工作は上手くいっておらず。イザベラはシャルロット派の切り崩しも始める。包囲網は着実に形成されていく。
ロマリアは約束の宣言、「異端審問の永久的廃止」を未だに宣言しない。風石無力班と魔法学院、少なくとも一方は成功すると思ったのだが、ヴィンダールゥまで投入して失敗っするとは思わなかった。
トリステインの貴族もメンドクサイ要求を出し始めたし、ロマリア市民との衝突も絶えない。ロマリア司教はメイジで無ければならないとかのルールはない。故に魔法を使えない司教も多く、魔法で国民を罰する傾向が薄い。そもそも貴族と平民と言った血統上の差はない。搾取はするが、直接暴力を使う場合はめったに見られない。下手に自分より地位が高い非メイジ司教に見られてコンプレックスを刺激したら色々と関わるからな。
そこら辺の違いをトリステイン貴族は弁えず、自国と同じ感覚で対応してしまう。そして苦情は教皇に届き、彼の悩みを増やす。