科学で魔法を始めよう   作:ロイ

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どんなにチートでも人間だ

戦争や後継者争いで多数の貴族が亡くなった。当然その領地は残される。もしそれらを全部王領にするとゲルマニアの六割を王が所有するので貴族らは自分たちの影響力を確保するためにもそれは避けたい。原作ではアルブレヒト3世はその土地を売ることで貴族の反対を抑え、更には莫大な資金を得た。しかし、マリアはマユ、メイリン、ギナ、ステラに公爵位を与え元四公の土地も与える。各地の名前はアスカ領、ホーク領、サハク領、ルーシェ領に変えた。ロイは動き易くするためロンド・ギナ・サハク伯の弟とした。ちなみにこの六人は親戚で、マリアのみが王家の血を継いでると言うのが発表した設定だ。

 

これがトリステインなら始祖の血筋じゃ無いとかなんとかで揉めただろうがゲルマニアでは違う。王の血縁者で有るならば大体問題ない。

 

原作を見ても分かると思うがガリア然り、アルビオン然り、兄弟でも争うのは日常茶飯事なのでゲルマニア貴族は六人を分離出来れば女王の影響力を削げれると考えていた。しかし、実情では合わせてゲルマニアの半分にも及ぶ土地は統一管理される。ゲルマニア中央で副人数によるNAISEIチートが始まる。

 

補足説明だが、王都と王領がゲルマニア中央に有り、四公領はその四方に繋がっている。

 

見た目から髪の色まで色々違う彼らが親戚だと認められたのは女王の言葉以外にも魔法の才能が同じなのが原因だ。ハルケギニアの魔法は小さな粒、つまり分子や原子への干渉が根だと伝えられる、それならば粒子干渉が原理ののラムダ・ドライバが実現できないはずが無い。しかし、ラムダ・ドライバでそれらを実現するには膨大な計算と緻密な操作がいる。そこでロイは各魔法の実現方法プログラム化して全員の脳内CPSへ送った。プログラムを起動すればラムダ・ドライバが予め設定した通りに各粒子へ干渉し、決まった現象を創りだ出す。これで四系統だけでなく虚無魔法も一部実現できた。

 

 

風魔法は空気を操作し、土魔法は土を操作する、炎は空気分子を分解して発生させて、水魔法は水分子を操作するだけでなく人体操作までする。プログラムの量は膨大だが頭脳チートの敵ではなかった。ちなみに魔法の大きさ、規模、強さなどは操作できる。しかし、偏在や固定化などの魔法は実現できなかった。偏在は操作ではなく自律行動の点が明らかに風の領域を出てるし(自律行動以外は可能)、固定化は魔力を纏わせる事によって形状を固定する魔法なのでラムダ・ドライバでは力場を離れたままでは維持できない。しかし、六人全員が全系統スクゥエア越えしてるのはハルケギニアの人から見れば血としか言いようが無かった。ちなみに錬金魔法は応用性ではロイの錬金術を超えていたりする。

 

 

 

他の五人が忙しく働いてる頃、ロイは直ぐ暇になった。なにせやることはネオ・オーブから武器を倉庫へボソンジャンプ商人使って売らせる商人使ってマジックアイテム買う倉庫に入れてネオ・オーブへジャンプする。つまりロイはただの仲介だ。暇になったロイは自分で魔法研究を開始すると共に更に多くのマジックアイテムを買えるように動く。

 

 

SIDE ツェルプストー伯

 

キュルケを王宮へ送ってから半年が経った。当初は断腸の思いだったが意外といい、と言うかあり得ないほど良い待遇でよく育ってる。休みには帰って顔を見せてくれるし、私でも知らない知識を教えてくれたりする。当時皇帝に着いた我が家に何故ここまで良くしてくれるかが分からない。

 

風の噂ではサハク公の弟のお陰でツェルプストーは生き残った。本当に彼らは何を考えてるのかが分からない。しかし、この国は確実に豊かになりつつ有る。

 

 

私がこうやってこうやって紅茶を飲めるのも

「やあ」

ぶふーっ!

ロイ・サハク!?何処から現れたんだ!?ここ屋敷の最深部だけど!?いや、今はそれよりも

「お、お久しぶりです。ロイ様」

落ち着け、落ち着くんだ!ここで無礼などしたらツェルプストーが終わる。噂ではこの方は女王陛下の婚約者なんだぞ!

「ああ、伯爵も変わりないようで安心したよ」

ビビって死ぬ処だったよ!

「そ、それで今日はどの様な御要件で?」

どうやって来たかは聞いては駄目なんだろうな。

「伯爵はトリスティンで最も名高いメイジをご存知か?」

最強じゃなくて名高い?それだと

「元マンティコア隊の烈風のカリンでしょうね。事実ならともかく名だけを見ると“彼”かと」

実際はお隣りの奥さんだが。

「成程、で“彼女”の居場所は分かっていますか?」

知ってんのかよ!?

「ラ・ヴァリエール家のカリーヌ・デジレ・ド・マイヤール公爵夫人だと思われます」

何するつもりだ?

「ならば話は速い、ソイツぶっ飛ばして名を挙げるから手伝え」

「へ?」

あの艦隊決戦兵器を?身ひとつで竜騎士隊を撃破したあれを?

「冗談…ですよね?」

「私は正気で本気だ」

 

ナンテコッタイ

OTZ

 

SIDE OUT

 

 

ラ・ヴァリエール家の家臣団は彼女か鍛えてるだけあって強い。盗賊退治やらでは烈風のカリンを誘いだす事は出来ない。しかし、この時代の貴族なら誘いだすのは簡単だ。果たし状だけだホイホイ出てくる。烈風のカリンのプライド高さは言うまでもなく、簡単に出てきた。

 

 

ロイは仮面(クルーゼタイプ)を付けて余裕で国境線辺りで待っていた。そこに公爵夫人が自信満々で竜籠でやってくる。付き添いに公爵とエレオノールも居た。彼らも余裕だ。可哀想なのはツェルプストー伯だ。烈風のカリンの実力は小競り合いの度によく知らされている、もしここでロイは死んでしまったらツェルプストーが責任を負わされて終わるだろう。しかし彼にはロイを止める術がない、彼は負けたら大怪我になる前にロイを連れ戻すくらいしか出来ない。その為に家臣団から精鋭のメイジを連れてきた。彼らでも烈風のカリンには叶わないだろうが時間稼ぎくらいは出来るだろう。

 


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