突然次元狭間に吸い込まれた龍姫達は離れ離れになってしまい、龍姫は帝国ザーフィアスの近くの平原に飛ばされて気を失ってしまって、翌日の朝
「う、う~ん・・・あれ此処どこ?」
「お‼ 起きたか‼」
「誰ですか?」
「あのな、こっちが聞きたいぜ、オレはユーリ、ユーリ・ローウェルだ‼」
「‼ ボクは、鳴流神龍姫です‼ 鳴流神が名字で、龍姫が名前です‼(あれ? なんで言葉が通じるんだろう?)」
「龍姫か、どうして町の外で寝てたんだよ?」
「それが、妹達と、一緒に旅をしていたら、はぐれたものですから(実は次元の狭間に吸い込まれたなんって言えないよ‼ おまけに自分が人間ではなく不老長寿で女神に変身できるなって言えない)」
「そうか、まぁ、それ以上は聞かないでいてやるよ、そうだな、此処でおまえの妹達が来るのを待ってりゃいいから‼ オレはちょっと用で出かけるからな、大人しく待ってろよ‼ 行くぞ‼ ラピード‼」
「ワフ‼」
「あ、行っちゃった・・・これからどうしようかな、取り敢えず、所持品を確認してみよう」
目を覚ました龍姫はあたりを見まわし、自分が異世界に飛ばされたことに気づいたのだ。
そこにこの部屋の主、ユーリ・ローウェルが帰ってきたのだ。
二人はお互い自己紹介を済まし、ユーリとラピードは部屋を出て行ってしまったので龍姫は一応、あの服を着たままだったので、ユーリに自分が女であることは多分気づかれているかもしれないが、その本人は表情を変えていなかったことを思い出しながら自分所持品を確認することにした。
「え~と、デバイスとネプビタンに刀に財布にパーカワンピにジャージワンピと、よかった‼ 全部ある‼ けど、確か、この世界って通貨はガルドだったよね、まぁくよくよしても仕方ないよね‼ どうしたんだろう? 外が騒がしいな、行ってみるか、その前に、イルミナル‼」
「はい‼ マスター‼」
「此処ってどこかわかる?」
「どうやら、マスター達はテルカ・リュミレースの帝国ザーフィアスに飛ばされてしまったようです、それと、天界との通信によると、ゲイムギョウ界と次元を繋げるのにしばらく掛かるとのことです」
「つまり、しばらく、こっちで生活しろってこと‼(゚Д゚)ノ」
「はい、それと真龍婭さん達のデバイスの反応がこの世界で確認できました‼ 一番、近いのは龍音さんです‼ 場所は、アスピオです‼ それとわたしがこの世界の言葉を翻訳して差し上げてます‼ それといつもの通りに修得した術技は使用可能です‼」
「わかったよ、ありがとう、取り敢えず、アスピオに向かえばいいんだよね‼ 取り敢えず、外に出てみるか‼」
龍姫はアイテムパックから自分の所持品が全部あることを確認して、次元デバイス「イルミナル」を起動さて念話で会話していたら、どうやら、テルカ・リュミレースと言う世界だと判明して、ネプテューヌこと真龍婭達のデバイスの反応がこの世界にあり、一番近いのは龍音の次元デバイス「玄武」がアスピオにあると言うので、龍姫はイルミナルとの通信を切って、玄関から外に出ることにした。
「お‼ おまえさん‼ 気が付いたのか、わしはここ下町で自治会長しているハンクスと言うじゃ‼」
「ボクは鳴流神龍姫です、龍姫で結構です‼」
「そうか、しかし、あのユーリに弟がおったとは」
「ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ違います‼ 確かに、黒髪の長髪ですけど、全く血の繋がらない、赤の他人です‼(ボクって、男に見えるんだ~ ボクより妹に見える娘いるんだけど)」
「それは、すまんかった‼」
「あの~一体、これは・・・」
「実はな、この噴水に嵌められていた水道魔導器のコアが、昨日の夜に盗まれてしまっての、その所為で、この有様じゃ」
「そうだったんですか、あのう、噴水から離れてもらっても構いませんか?」
「別に構わんが、おーい‼ 全員‼ 噴水から離れろ‼ 一体何するんじゃ?」
「まぁ、ちょっとしたお礼です‼ 氷結は終焉‼ せめて刹那にて砕けよ‼ インブレスエンド‼」
「なんじゃ‼ おまえさん‼ 魔術を使えるのかの‼ あのユーリも、龍姫を見習ってほしいもんじゃ・・・」
「スゴイ‼」
「ボクは、これで・・・」
「待たんかい‼ 今日はもう遅い‼ 此処を発つなら明日にした方が良いぞ‼」
「それじゃあ‼ お言葉に甘えて、明日に此処を出発します‼」
外に出た龍姫はここの自治会長を務めてるユーリの子供の頃からの付き合いがあるハンクスさんに合って早々、ユーリの妹ではなく弟と間違われてしまい、龍姫は即座に撤回を求めて事なきを得て、ここにいない勇龍と龍菜ことノワールを思いながら、辺りを見渡したら、噴水広場が水浸しになっていたので、龍姫はハンクスさんに噴水からみんなを遠ざけるように指示を出して、広範囲を氷結させる上級魔術「インブレスエンド」を発動させて、辺りの水を凍らせた。
龍姫は町から出ようと町の出入り口に向かおうとしたらハンクスさんに止められてしまい、泣く泣く明日にアスピオに行くことにしたのだった。
それから宿屋で一晩過ぎて翌日の朝
「ユーリ‼ どこにいっとんたんじゃ‼」
「なぁ、ハンクスじいさん、これ誰がやったんだ?」
「龍姫が魔術で凍らせてくれたんじゃ、子供でも壊せるからの~」
「これほどの魔術を使える方だったんですね、その方は」
「おはようございます、ユーリさん、ハンクスさん‼」
「おはようじゃねぇ‼ 時間がねぇ‼ 行くぞ‼」
「はい‼」
「待て~‼ ユーリ・ローウェル‼」
魔導器泥棒を追いかけていたのだろうか、ユーリが高貴な出で立ちで龍姫と同年代でなんとなくコンパに似ている雰囲気を醸し出している女の子を連れて戻ってきて、龍姫が魔術で凍らせた噴水を見て言葉を失っていたら、龍姫がいつものあの戦闘服で、その上からジャケットを羽織った状態で噴水広場に現れたのだが、どうやら、騎士団に追いかけられていたようで、結局、そのまま急いで町を出ようとしたら、下町の住人が押し寄せてきたので龍姫はと言うと、
「とぉ‼ 大丈夫ですか? ユーリさん?」
「おまえは、どこの戦闘兵だよ‼」
「スゴイですね、一瞬で小太刀を抜刀して近くの壁に小太刀を突き刺してやり過ごすなんて‼」
「まぁいい、さっさと行くぞ‼ 出ないと、騎士団の奴らが来ちまうからな‼」
「はい‼ わかりました‼」
近くの壁に向かって飛び小太刀を抜刀して壁に突き刺してやり過ごしていたのであった。
こうして龍姫とユーリ・ローウェル達との旅が始まるのであった。