ノール港に向かうためエフミドの丘に入ったのはいいんだけど、どうやら竜使いが槍で結界魔導器を破壊して道を塞いでいた上にリタが騎士に連行されかけて、ユーリが延髄に手刀を叩き込み気絶さてしまったから、もう大変だった。
仕方なくボクたちは近くの茂見に隠れていたら、ハルルで出会ったルブランさん達が追い付てきたので、獣道を進むことになった。
しばらくして、ハルルを襲ったと言う魔物に遭遇したので、
「行くよ~‼ 虎牙破斬‼」
「屠龍閃‼」
「獅子戦吼‼」
「おい‼オレの分も残してくれ‼ 爪竜連牙‼」
「何、この戦闘集団・・・」
「ぼさっとしない‼ ファイアーボール‼」
「もう‼無茶しないでくださいね‼ 聖なる活力、此処へ、ファーストエイド‼」
「月閃光‼」
取り敢えず、全員で戦ったのでそれほど時間を掛けないで倒したので、先に進むことにした。
スキット:二刀流
ユーリ「それにしても、美龍飛以外、二刀流が出来るんだな」
エステル「それに、片方に二本とも差しているのに、一瞬で二本とも抜刀出来るんですね」
カロル「どうやって、抜いてるの? 普通だったら、両腰に一本ずつ差して抜くもんね」
龍姫「そうだったね、こうやって、抜刀してるんだよ‼」
ユーリ「スゲ~な、器用に抜刀出来るんだな‼」
龍姫「納刀もこうやって、納刀するんだよ‼」
エステル「スゴイです‼」
しばらくして、見晴らしいの良い丘の上に出たんだ。
ユーリ・エステル・リタは水平線が見える広大な海を見るのが初めてらしく、エステルに至っては感動していた様子だった。
ユーリは手紙に書かれていた内容を思いだして、呟いていた。
ボクたち姉妹はいつもプラネタワーの屋上から島国のリーンボックスに遊びに行く時に女神化して空から見下ろして見てたからね。
そんなこんなで丘を降りてノール港に向かおうとしたら、街に近付くにつれて雲行きが悪くなってきて、ついに、雨が降ってきたので急いで街に向かった。
街に着いたのはいいんだけど、まるで閑古鳥が鳴いているようだった。
そんな時だった、
「子供を返してください‼」
「リブガロの角を持ってくるんだな‼」
夫婦らしき二人組が性質の悪い二人組に土下座をしている現場を目撃してしまった。
夫らしき人は体の至る所に包帯などの傷が目立っていた。
その人がリブガロを捕まえに町の外へ向かおうとしたら、ユーリの足に引っかかってコケてしまた。
すかさずエステルとボクたち姉妹はすぐに男の人に治癒術を掛けて、傷を癒した。
「わたし達、払える治療費が・・・」
「常識まで搾り取られてるのかよ?」
「ありがとうございます」
ボクたちは治癒術を掛けていた隙にユーリはどっかに行ってしまったんだけど、近くの路地に行ったのを目撃した。
しばらくして、エステルがユーリがいないことに気づいたのでボクが路地に入っていたことを教えたら、路地に入って行った。
しばらくして、金髪碧眼の男の人と一緒に出てきたんだ。
ボクたち姉妹はあの人がフレンさんだと思っていたら、。
どうやらその人物こそユーリの幼馴染みのフレンさんだった。
ユーリだけは街に偵察に行ってしまった。
しばらくして戻ってきたので宿屋に入ることにした。
宿屋に入った瞬間から真龍婭・美龍飛・龍音は空気を読んだのか珍しく黙っていた。
エステルとフレンさんの会話が終わり、
「どんな事情があれ、公務の妨害‼不法侵入‼脱獄は帝国の法では認めていない‼」
「すいません、全部話しました・・・」
「やったのは事実だからな‼」
とフレンさんは幼馴染みとは言え、ユーリが犯した罪を許していなかった。
ユーリは処罰を受ける態度を取っていた。
しばらくしてフレンさんの部下のソディアさんとリタの代役のウィチルが部屋に入ってきたんだけど、ソディアさんはいきなり剣の柄に手を掛けて抜刀しようとしたら、フレンさんが止めてくれた。
ウィチルがリタに説教をし始めたが、当の本人が聞き流していた。
ソディアさんとウィチルがフレンさんに報告していた。
どうやら、悪天候の原因は魔導器の所為だとわかったんだけど、それが悪代官ならぬ悪執政官の御屋敷にあると、その上、リブガロを野に放って税金を納められない住人を戦わせてると言う。
「色々、ありすぎて疲れたし、オレらこのまま宿屋で休ませてもらうわ」言って部屋を出て行ったので、ボクたちも一緒に部屋を出て行くことにした。
外に出てラゴウと言う人物の屋敷に近付いたら、リブガロの角を取りに行くことになったので町の外に出てすぐの平原でそのリブガロを発見した。
カロルが言うには
「リブガロは雨の日にしか出てこない」
と言っていたのだった。
閑話休題
どうやらリブガロは死に物狂いに襲われていたようで、弱っていたのもあってすぐに気絶させられたので、ユーリが近づいて角を折り、リブガロを逃がしてボクたちは街に戻ることにしたんだけど、
「もうやめて‼あなた‼」
「俺がやらなきゃ、子供が」
町の入り口で先ほどの夫婦の夫がリブガロを倒しに行こうと、抜身の剣を持って町から出ようとしていたので、ユーリは先ほど手に入れたリブガロの角をその夫婦に地面に落として、宿屋に入ることにした。
どうやら、ユーリはあの人がリブガロを倒しに行くことを呼んでいたみたいだった。
フレンさん達の方はと言うと、どうやら門前払いを喰らってしまっていた。
「自身があるなら‼乗り込めよ‼」
「これは罠だ‼」
「中で騒ぎでも起きればいいですけど・・・」
「わかった、中でボヤ騒ぎでも起きればいいんだな」
「ユーリ、無茶は・・・」
「オレは魔核泥棒を追いかけているだけだ」
どうやらユーリは屋敷に乗り込む気だったことに気づいたらしく、フレンさんはそれに便乗して突入するつもりだとわかった。
ボクたちも一緒に宿を出てそのラゴウと言う人物の屋敷に向かった。
屋敷には門番が二人いてどうやって入るか作戦を考えていたら、
「残念‼外壁に囲まれていてあそこを通らにゃ入れんのよね」
「ねぷ~‼」
「嬢ちゃん、お大声出すと見つかっちゃうよ?」
「えっとどちら様です?」
「何、ちょっとその長身の兄ちゃんと、ちょっとした仲のよ、な」
「いや、違うから」
「牢屋で仲良くした仲じゃない、ユーリ・ローウェル君‼」
「オレは名乗った覚えはねぇぞ」
「ほれ‼」
「そんなのがあったな」
「で、おじさん名前は?」
「取り敢えず、レイヴンで」
紫色の陣羽織を着た男の人が背後から近付てきて明らかに胡散臭いのが丸出しの男の人だった。
どうやら、ユーリが牢屋で一緒だったらしく、その上、あの下手くそな似顔絵の手配書を出してきた。
おまけに取り敢えず、レイヴンってふざけすぎだと思った。
ボクたちが屋敷に入りがっていたのを見抜かれていたらしく、そのまま門番達に近付いて行ったら、なんと門番達がボクたち目掛けて走ってきた。
それを見たリタが魔術で門番をぶっ飛ばしてしまったのでそのまま潜入することになった。
屋敷の裏手に回るとレイヴンがエレベーターに乗り込んでいたのでボクたちも追いかけようとしたら、逆に下に降りていくエレベーターだったようで屋敷の地下に来てしまった。
おまけにエレベーターが操作不能になってしまったので仕方なくそのまま地下を進んでいたら、子供の泣き声が聞こえてきたので保護した。
そのまま進んでいくと、金髪碧眼の三つ編みを二本に結った女の子が布団に包まれて縄で吊るされていたので仕方なくボクが小太刀で縄を斬って下ろしてあげた。
パティと名乗りどうやらユーリと知り合いだったみたいだったので話を聞いたら、アイフリードのお宝を探していて此処に迷い込んでしまったらしい。
取り敢えず、そのまま進んでいたら、鉄格子の前に出たんだけど、その向こうから執務官が現れた。
「はて、これはおいしい餌が、増えてますね」
「アンタがラゴウさん?随分と胸糞悪い趣味をお持ちじぇねぇか」
この人が此処の屋敷の主のラゴウと言う人物らしいのであった。
「(まぁ、ボクたちは転生する前にやっていたゲームの世界だって事は把握してるから、此処は知らない振りしてよ)」
ボクたちは事の成り行きを見ていたら、ユーリが逆手に柄を持ちそのまま薙ぎて鞘を飛ばして、鉄格子向かって、無言で蒼破刃を放って、鉄格子を破壊したのだった。