まずはお知らせをひとつ、
私の通う学校がテスト期間に入りましたので、しばらく作品を更新できなくなります。期限は一週間ほどですが、勉強の合間に投稿するかもしれませんので、また暇な時にでもご覧になってくだされば幸いです。
ではでは、本編へどうぞ<(_ _)>
#10
「更識……だと?」
以前聞いたことがある。日本には戦国時代から続く暗殺家業を生業とする一族がいると。日本の東西南北のほとんどを治めていると言われる一族。
それが、更識家。
「目的は何だ?俺達を殺しにでも来たのか?」
「いやいや、さっきも言ったじゃない、お姉さん、あなた達を保護しに来たって」
分からない。なにせ相手は暗殺のプロ、これも誘っているだけかもしれない。
「だったら、殺す気がないことを示してくれ」
マドカが臨戦態勢になりながら言う。どう出る……?
「……分かったわ、これで満足かしら?」
そう言うと、更識は武装していたISを解除した。どうやら本当だったようだ。
「でも解せないな、更識、なぜあんたは俺達を助けようとする?目的はここの人間を殺すことじゃないのか?」
「今回は違うわ。依頼の内容が“暗殺”じゃなくて
“救出”だったの。誰かから匿名で、『あそこにいる子供達を一人でも多く救ってほしい』ってね」
まさか、タカシナ……?確か罪がどうとか言ってたな。
恐らく、彼女はあの黒いISが侵入してきた直後に更識に連絡したのかもしれない。
「それで今から突入しようとしてたんだけど……まだ中に人はいるの?」
「多分、全員死んだと思う」
「そう……。くっ、もう少し来るのが早ければ……!」
顔を伏せ、悪態をつく更識。それは俺達だって同じだ。もっと強引に連れ出していれば、タカシナは助かったかもしれない。目の前で救えなかったことが悔やんでも悔やみきれない。
「ということはクロツチも……彼から情報を聞き出そうと思ってたのに……でも、あいつは抜け目のない奴、まだ生きているかも!」
と言って駆け出そうとした更識。しかし、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ「地震!?」
不意に地面が揺れ始める。震源はこの真下…まさか!
「やられたわね……、まさか技術開発局を爆破されるとは思ってなかったわ……。これでクロツチの生死は不明、全てが水の泡ね」
クロツチが自殺……?あいつがそんなことするはずがない。あの凶人が自らの被験体を進んで焼き尽くすことをするだろうか?いや、やらない。あいつは被験体が死体であろうが臓器のみであろうが実験をする。
だったら……第三者に殺されたと考えるのが妥当だろう。
「はあ……もうここにいても何も得られるものはないわね……。帰りますか。あ、そうそう、あなた達を家に送り届けないといけないわね」
あの家に……帰る……?
「それだけは……」
「え?」
「それだけは止めてくれ!いまさら帰ったってむしろ厄介者扱いされるだけだ。俺のことなんてとっくに忘れて生活してるだろうしな」
「私も行方不明の扱いになっている。いきなり、『私は生き別れた妹だ』と言っても信じてはもらえないだろう……」
「あなた達の姉……確かあのブリュンヒルデの織斑千冬だったわね。あの人が実の家族を見捨てたなんて……最低ね、けっこう尊敬してたのに、外見は綺麗でも中身が腐ってるのね」
姉に毒を吐く更識。悪い気はしない、的を射ている。
「うーん……どうしようかしら……?……そうだ、あなた達、私達の家族にならない?」
「「ゑ?」」
突然更識がわけの分からないことを言い出した。
どうやってその結論に至った。
「だって、あなた達もう帰る場所がないじゃない、織斑家にはもう帰らないんでしょ?」
「ああ……でも、そんな事できるのか?」
「当たり前じゃない、二人とも死んだことにしちゃえば簡単よ☆」
サラッと人を殺すな。
「それに……私達は暗部の人間、暗殺に関する技や体術を教えてあげられる。もしそれをマスターして、強くなったら……
織斑千冬に復讐できるかもね」
「「っ!」」
更識は黒い笑みを浮かべてそう言った。
復讐……その二文字が頭の中でグルグルと回る。
「それにお姉さん、家族が沢山いるのも嫌いじゃないしーって聞いてる?」
「ああ、その申し出受けさせてくれ。俺達を、あんたの家族にしてほしい」
「私もだ。既に腹は決まっている、兄さんとあなたの家族になりたい」
「よく言ってくれた、お姉さん嬉しいよ。えっと……」
「自己紹介がまだだったな、俺は一夏だ」
「私はマドカだ」
「うん、よろしくね、一夏、マドカ。そして…………ようこそ、更識家へ」
こんな気持ちになったのは初めてだ。家族として迎えられる喜びと織斑に復讐できる喜び。その二つが混ざり合ったような、そんな気持ち。
とにかく、言い表せないくらい、嬉しかった。
どうでしたか?
前回ザエルアポロのことを彼と書きましたが、彼女の間違いでした。直しておきます。ぶっちゃけ、この話に出てくる破面は“全て女性”です。先に言っておきます。女体化です。
更識家に拾われた一夏とマドカ、どうなるんでしょうね?あと少しで学園入学まで行けそうです。
それでは、次回第十一話で会いましょう!
さらば!