先日友人と動画を撮り、ようつべにアップしました。初実況だったのでめちゃめちゃ緊張しました(>_<)
声はひどいですが、まあ面白かったので良かったです。恐らくプレーンで検索しても出てこないかもしれません。
宣伝終わり
それでは、本編へどうぞ<(_ _)>
#22
「ここまで、ですわね」
ミサイルは全弾命中、行動不能とまではいかなくとも瀕死状態までにはなったかしら。
「やはり、わたくしには勝てませんでしたね。己の弱さと愚かさを実感されたかと思いますわ」
眼前にもうもうと漂う煙からは何の返事も無かった。
「男の底なんてその程度、女には適わない、女よりも劣っている、その弱さが罪ですわ」
わたくしには、勝ったという気持ちしかなかった。
「ならば、その罪は貴様の罪だオルコット」
煙の中に立つ影を見るまでは
「なぜ……立って……!」
煙の中からでも、オルコットの驚愕に満ちた顔が見てとれた。
「どうやら、間に合ったようだ」
『黒翼大魔』第一次移行完了 全システム オールグリーン コアシンクロ 94%
ふと、自分のISに目をやると、装甲がボロボロと剥がれ落ちていた。形状変化というやつだ。
「あれは……第一次移行!?」
オルコットが目を見開く。
「あなた、まさか……今まで初期設定の機体で戦っていたというの!?」
煙が晴れる頃には、装甲は全て変化していた。
最初の筋肉のようなゴツゴツした鎧は外れ、全体的にシャープなものになっている。
背中からは黒い翼が一対、禍々しく生えていた。
顔を覆っていた仮面は割れ、頭に悪魔の頭蓋の片割れのようなものがある。
白地の鎧に黒のラインが刻まれ、『黒翼大魔』は再度誕生した。
(そんな……)
わたくしはただただ、驚くしかなかった。
(わたくしは今までずっと、初期設定の機体に苦戦していたというの……?)
プライドをずたずたにされ、情けないという感情よりも先に怒りが湧き上がった。
(わたくしはエリート、誰よりも強い。あいつらさえ踏み台にしたというのに、まだ強くなれないの!?)
許せない……ッ!
瞬間、オルコットが凄まじい勢いで飛びかかってきた。
「なんで……なんであなたは、そんなに強いの!」
一心不乱に、ライフルで殴り続ける。
「わたくしは、努力した!ボロボロになっても、血反吐を吐いても!ただひたすらに、強さだけを求めた!」
俺はその攻撃をかわさず、受け続けた。
「なのに、どうして!何もしていないあなたが!そんな簡単にわたくしをーーー」
「喧しいぞ、オルコット」
俺は、オルコットの頬を殴りつけた。
「……ッ」
「何を言い出すかと思えば、ただのくだらん話か」
オルコットのISのブースターを切り離し、地面へと叩きつける。
「かは……っ」
叩きつけられたブルー・ティアーズのシールドエネルギーはほぼ0に近かった。絶対防御が発動したのだろう。
俺はオルコットの側へ降り立った。
「よく聞け、オルコット」
こちらを睨むオルコット。
「強さとは、力だけでは図れない」
途端に、唖然とした表情になった。俺は続けた。
「強さを図るには、貴様の言う力もあるだろう。暴力で全てを従えさせる。しかし、その暴力を貴様の仲間は強さだと思うか?そうは思わないはずだ。他人を傷つけ、自らも傷つく悲しいものだと思うだろう。
今の貴様がまさにその状態だ。代表候補生という肩書きで他人を押さえつけ、支配する。だが、その支配された他人はどんどん自分から離れ、自分はそんなはずじゃなかったと思い悩み、自らの本音を心の奥底へと封じていく、負の連鎖になる。
オルコット、貴様の弱さは心の弱さ、誰かを傷つけねば自分を保てない貴様自身の問題だ。だから、今ここで自分を解放しろ。貴様の首を締め続けた手を離す時だ」
「わた……くしは……
ただ、護りたかった。オルコット家の誇りを、母と父の名を……」
オルコットは話し始めた。
……オルコット家はイギリスでも名門の貴族、その当主でもある両親を、わたくしはとても誇りに思っていました。ですが、ISが登場してからわたくしの家庭は崩壊を始めました。わたくしにISの適性があると知った他の貴族から、「お前の娘を我が家に嫁がせろ」といっせいに押し寄せたのです。それが朝から晩まで続き、挙げ句の果てにわたくしの母まで要求する者も現れました。父と母は気にする素振りは見せませんでしたが、今思えばそれは演技だったのでしょう、わたくしに心配をかけないようにと。
そして、父と母は何者かによって、命を奪われました。皮肉にも、犯人はオルコット家に長く仕えていた執事でした。
わたくしは、オルコット家の誇りを踏みにじられたことよりも、己の力の無さを呪った。わたくしに力があれば、父と母は死ぬことは無かったのではと。
誇りを侮辱されることは無かったのではと。
だからわたくしはオルコット家を護るためにISに乗りました。その力を証明するためにここへ来て……あなたに負けた。わたくしは……
「上出来だ、オルコット」
言い終えたオルコットは、涙を流していた。
「貴様の気持ちが本物ならば、その目的を成し遂げろ。強さの定義も今の貴様なら分かるはずだ」
そのまま、オルコットは意識を失った。
オルコットが運ばれた後、俺は奴が待機しているであろうピットを見つめていた。
「次は貴様だ、織斑春十」
貴様には地獄を見せてやる。
どうでしたか?
恐らく今まで書いた中で一番長いのではと思います。
セシリアへのお説教シーンは大変でした……。読みづらかったらごめんなさい<(_ _)>
春十戦は次回へ持ち越しです。セシリアのエピソードのすぐ後に春十のフルボッコなんて載せられませんからね。
ではでは、次回第二十三話で会いましょう!
さらば!