前兆
ーーーここは、どこだ………?
目が覚めるとそこは真っ白な空間がだった。
どこまでも真っ白で気がおかしくなりそうだ。
『ここは狭間さ』
俺の疑問に答えたのは目の前に走ったノイズだった。
真っ白な空間に不自然に現れたノイズ。
ーーー狭間……?
『そう、狭間さ。生と死の狭間、境界線、審判の間、と色々言い方はあるが、簡単に言うと狭間と答えるしかない』
ーーーなんで、俺はここに、
『なんで? アハハッ! 君はおかしな事を言うね。まだ、思い出してないのかな?』
ーーー思い出して、ない?
目の前のノイズが笑ったように周囲に広がる。
『そうさ。君はさ、死んだんだよ』
ーーーし、死んだ……?
『そう。死んだ。死因は……忘れたけど死んだのは確かだよ。ここに君を連れてきたのは僕だからね』
ーーーお前が、ここに、
俺が死んだ。その事に少しは驚いたが何故か疑問は抱かなかった。おそらく、そういう事なんだろう。
『そう。たまたま目を向けて見たら死んでいたから暇つぶしに連れてきたんだ』
ーーー暇つぶし?
『そう。これから君にもう一度人生を歩ませてあげようと思ってね』
ーーーそんな事が出来るのか?
『まぁね。腐っても僕はカミサマって奴だから』
ーーーそれは、嬉しいね
思わず、笑みが零れてしまう。これがテンプレ、というやつなのか。俺はあまり二次創作とかは読んでいないが、聞いたことはある。
異世界に勇者として召喚される、とかしか知らないが。
『喜んでくれてなによりだよ。で、何か希望はあるかい?』
ーーー希望?
『そう。これから僕がランダムに君を、君のいた世界とは違う世界に送るから、そのおまけ』
ーーー俺の行く世界は、危険なのか?
『今言ったでしょ? ランダムに決めるって。僕には君の生まれる世界は分からない。少女漫画のような世界かもしれないし、天下○武闘会なんてものが開かれている世界かもしれない』
ーーーそうか。なら、そっちの匙加減でいいさ。
『ありゃ、いいのかい?』
ーーーあぁ、二度目の生をくれるだけでもありがたいからな。
出来れば、なるべく強いのが欲しかったがそこまで頼む訳にはいかない。
まぁ、あの白モヤシの力でもあればどの世界でも生きていけそうだが。
『そうかそうか。君は面白いね。気に入ったよ。君の要望通り、僕の匙加減で決めておくよ』
ーーーあぁ、よろしく
ノイズがニヤリと笑ったように見えたがおそらく気のせいだろう。
『じゃあ、良い人生を』
ーーーありがとう
その言葉と共に、俺の意識は段々と薄れていった。
需要があれば続けます。