「待ちかねたぞ。神殺し」
「よう、お望み道理に来てやったぜ」
どうゆうことか先ほど戦っていた場所からほとんど動いていなかった。
「そうだな、やはりこの手で心臓を抉り出すか頭を矢で打ちぬかぬ限り勝ちとは言い難い」
「来ると分かっていたんだな」
「生きていればやって来ると俺には分かっている。それが俺達の宿命だ」
「・・・決着を着けるまで何度でもか」
「そうだ、それこそ俺の望んだ道だ」
「・・・そうかい、けどな少々脱線させてもうぜ」
カルナは警戒してか一歩下がる、そして呪力を高めている。
「古より、太陽は命を現す物であった」
「太陽は東から西へと回っていき沈み再び東から浮かんでくる」
「そう言ったものを見て古代の人々の多くは太陽神は東から西へ船、または馬に乗って生の朝。死の夜を回る物だと考えられていた。黄昏とは魔の時間とされていた事もあり闇の時間だ」
北欧神話の神々の黄昏『ラグナログ』とは神々の繁栄が終わるとされているための黄昏なのだろう。
「エジプト神話のラーがその典型であり多くの太陽神は東から西へと回っていった」
「逆に太陽は命を育む光だけではなく。時には命を奪う死神でもあった」
「中東辺りでは褒める時「君は太陽の様だ」ではなく「月の様だ」と言うのが良い。それだけでも砂漠地帯の人間が太陽をどう思っているかが分かる」
「現代でも熱中症と呼ばれる水分不足による事故で死者が出る事があるからこそ太陽は生と死両方を扱う物である。その特性か太陽神の中には大地の女神と密接の関係を持つ物がいる。大地の聖獣である狼を神獣とするアポロン。そして、『蛇』の側面があったとされるアマテラスなどな」
「我ら太陽神の存在の経歴を明かすか神殺し」
「ああ、要するにお前の鎧は用はそう言った物なんだろう?生と死を繰り返す、つまり不死性だ。《鋼》や《蛇》では無いが太陽神はそう言った不死性を持つ」
「ふむ、確かにそう言ったものがあるのは否定しないしかし、それがどうした神殺し。それでは何も届かぬぞ」
「ああ、ウルスラグナじゃあ、あるまいしなどう考えても言うだけ無駄だろうな」
本当ならな。
「ん?・・・っ!」
「気づいたか?やっぱり時間稼ぎにはならないか」
「貴様!これを狙って」
「ああ、そうだまだ完成していないがこのままではあんたの自慢の鎧が脆くなるぞカルナ」
頭上には光すら届かないような雨雲が敷き詰められている。
「っつ!おのれこんな雨雲晴らし「させないよ」っ!」
ふと見ると神殺しから少し離れた所に一人の少女が居た。
カルナはこの少女が離れて尾行していたのは知っていたがあえて放置した、それが今の今までになってあだになる事を知らなかった。
『剣はここにありこの輝きを見て我らに仇名す者万物全てまつろわせろ!!』
少女が持つ剣。それがカルナの呪力を少しずつ抑えているのが見て取れる。
「っ軍神、それも《鋼》か!」
「ああ、そうだよ」
「悪いけどもう少し付き合ってもうぜ、そしてまた太陽神は天空神などの天候、即ち嵐や雷の力を持つ者に敗れる。してやられる所がある」
「俺達の国の神話ではスサノオはうけいに勝った後アマテラスの領地を荒らし暴れ回った。
これに困り恐れたアマテラスは引きこもり地上では太陽が消えた。これは日食とも嵐と考えられている」
「お前も同じだカルナいや太陽神スーリヤ」
「っ、我が名をそこで呼ぶか」
「ああ、お前達親子は似た最後を遂げている」
「息子カルナは自分の子供であるアルジュナを勝たてさしたい為にインドラがバラモン僧に姿を変えて訪れたこの時カルナは父である太陽を礼拝する習慣でありこの時バラモン僧が施しを求めたらそれを与えなければならないという守らなければいけない誓いを逆手に取りお前の自慢の鎧を頂戴した。・・・もっともこの時インドラはカルナの高潔さに罪悪感を覚え代わりに一発限りの一撃必殺の槍を与えた」
「そして、最後の戦いであるクルクシェートラの戦いではおまえ自身がかつて修行していた時、師であるパラシュラーマは身分を偽った事に腹を立て絶体絶命の時奥義を忘れる呪いをかけ、またバラモンの牛を殺し戦車が倒れた時持ち上げる事が出来ないという呪いをうけた。これによってお前は戦車を動かせる事ができずアルジュナに頭を矢で射ぬかれて死んだ」
「またスーリヤもインドラとの戦いで戦車を使えなくなり頭を矢で射抜かれて死んだ」
「俺の恥辱を穿り返すかつくづく度し難いな貴様ら神殺し!」
「ああ、お前は死後スーリヤと一体となった事そして親子そろって同じ死因であり殺した相手も雷神であるインドラとその子アルジュナだという事もありお前達は同一の存在だと言う事だ!」
『神話を連ね解き明かしここに盟約を重ねよう、風よ吹け雨よ降れ雷よ落ちろここに太陽を隠し落としまつろわせろ!!』
「これが秘策、言葉と祈りをこめた太陽の光すら通さん大嵐の権能だ。これでお前の鎧を突破しやすくなっただろう?」
「くく、ふふ、はははははは。なるほど確かになるほど確かにこれでは我が父の鎧とて本来の力をかなり落とされているが」
「それがどうした神殺し。まだ勝ち目が無いと言う訳ではないこのままでも俺は勝てるのではないか?」
「ああ、これで対等だ」
そう言うと俺は亜衣に近づく。
「悪いな正直きついか」
「きついね、ホントこのまま倒れそう」
「悪い、一応問題は無いようにして置くから下がってくれ」
「了解」
「悪いなこれで」
嵐の中での決戦良いシチュエーションじゃないか風情があるな。
「ああ、これで」
「「最終ラウンドだ!!」」