カンピオーネ! 縁結びの魔王   作:黑米田んぼ

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嵐ノブェ・・・(挨拶)
まさか二時間も耐えなかったとは驚きですね。
コヤンを育てきれてなかったせいでワンキル出来なかったからリベンジしたかった。
来年も夏で会おうな嵐ノブ。


30話

「―――――ゲホゲホっ、ああ、畜生。もう神速使えねぇ。・・・・・あの爺さん何処・・・ッァ!?・・・クソッ、あのジジイ油断ねぇ」

 

「当たり前だ。王の戦いとは一瞬の隙でさえ致命傷と思え」

 

 激突から仕切りはなしヴォバンの気配を探ろうとした瞬間砂煙から死臭の漂う騎士が斬りかかってきた。

 即座に対応し風を起こし視界を確保する。

 

 周囲を確認しヴォバンの居場所を把握する。

 ヴォバンは司郎の約三十歩ほど離れている。普通に歩けば問題無いがヤツの前にはヤツの犠牲者の群れでいっぱいだった。

 

「このクソジジイ」

 転生者であり未だに死んだ時の記憶が残っている司郎にとって一、二番目に腹が立つ光景である。

 

「だがな」

 今度はコッチが脅かしてやる番だ。精々ギックリ腰ならないかビビっているがいい。

 

(亜衣、これから布都を空に飛ばしてチャンスを狙う足掛かりにするデカイのが来たら吸収しろ)

(分かった気をつけて)

 縁を元にしたパイプを通して亜衣に指示を飛ばせて布都御魂を空に飛ばす。

 

「何をする気だ」

 警戒するヴォバンは従僕達を突撃させるが・・・・・判断を間違えたな。

 

「幽冥主宰大神の名において汝ら死者。現世に来る事はからず―――――」

 召喚した生太刀に呪力が纏う。

「―――冥府に還れ。・・・・・成仏しろ、破ァァァァッッッ!!!」

 漆黒の呪力を纏った生太刀を縦に一閃する。

 

「なんだと!?」

 振り下ろされた生太刀の放つ除霊の禁厭によって死せる従僕達は一斉に成仏していった。

 

「はっ、出てきた奴ら全員成仏しているじゃ無いか。しかも、禁厭を食らった瞬間一斉にアンタの首輪を引き千切ろうとしていたから簡単に成仏したじゃないか人望ねぇなアンタ・・・・・もっとも殺されて奴隷のようにこき使っていれば仕方ないなオイ」

 

「・・・・・なるほど、貴様が最初に倒した神は魔術の神、その神の幾つもの権能を術に落とし込む権能。このヴォバンにも似た権能はあるがあくまでも簒奪して発揮する権能。その一つである冥界の神の権能を術に使って従僕達の呪縛を外したな」

 

「正解だよ爺さん。神が振るう権能と誰もが使える禁厭、力の差は歴然だが」

 生太刀を納刀して呪力を刀に込める。

 

「させると思うな!」

 何かを仕掛けるのは明白でありヴォバンは狼達をけしかける。

 

「ふっ、ほっ、はっ」

 狼達は即座に距離を詰め鋭い爪を振りかざすが司郎は軽やかにステップを踏んで躱していく。

 

(早苗、始めるぞ。手順はさっき説明したよな)

(分かりましたが、・・・そ、その、だ、大丈夫なのですか?)

(問題無い『材料』と防御は任せるぞ)

(・・・・・分かりました。ご健闘を)

「誰にものを言っているのやら」

 そう思いながら司郎は呪力を貯め終えた生太刀の柄を握る手に力を更に込めながら居合いの構えに入る。

「―――――さぁ、始めよう。鎌鼬十三線!」

 生太刀を引き抜き高めた呪力をコンクリートさえ切り裂く鎌鼬に変え縦横無尽に叩き込む。

 突撃していた狼が壁共々バラバラになり構成していた呪力が空気へと散っていく。

 

「チッ」

 一方、ヴォバンは呪力を固めて鎌鼬を逸らしている。

 鎌鼬が司郎達のいる部屋をズタボロにしその上の階にも被害が及び上の階の瓦礫や家具が神殺し達に降り注ぐ。

 

 ヴォバンは権能ではたき落とし。

 司郎は風を巧みに操りヴォバンに飛ばしていく。

 当然ヴォバンはそれもまた叩き落としてゆく。

 一つ、二つ、三つ。前から後ろから一つ横からと瓦礫という瓦礫をヴォバンに飛ばしていく。

 

(紛れているな)

 たかだか瓦礫程度で神殺しを殺すには難しい。当然決めてになるものが必要だ。

 神速は恐らく使い切った。他の権能は恐らく今は使えない。残るのら接近戦による斬撃だけだ。

 当然そのために距離を詰めようとしている。

 

 砂煙に紛れる。

 散らばる瓦礫を素早く移動する。

 権能によっては土の中に潜って攻撃するなど様々だ。

 

・・・・・そして。

 ガタ。

「そこか」

 払い除けるような手で物音と殺気で満ちた場所に狼を放つ。

 大方デカイ瓦礫の裏に隠れて風で瓦礫ごと自分を飛ばして距離を詰めるきなのだとヴォバンは思った。

 ただの魔術師なら体が保たないだろうが神殺しなら容易く出来るだろう。

 

「む?」

 しかし、予想肉を割くような音も切り裂かれる音もしない。代わりにカランと壊れた甲冑がバラけるだけであった。

 主無き甲冑には僅かに霊魂のカケラがあった。

「囮か」

 なんて事は無いのだろうただ呪縛から解放された屍人の魂を幾つか捕まえて甲冑に付与して瓦礫と共に飛ばす。ひと昔前の神風戦法のようなものだろう。

「ならばヤツは何処だ?」

 当然これを利用して仕掛けてくるに違いない。

 しかし、煙を吹き飛ばしても司郎は何処に居らず。自慢の狼の鼻も切り落とされた上の階から降ってくる雨に匂いをかき消されてしまった。

 自信の持つ嵐の権能のせいで首を絞められるのは滑稽であった。

 

「む!」

 咄嗟にヴォバンは左に避ける。老王がいた場所には大きな瓦礫が落ちてきた。

 何故今になって落ちてきた?・・・そう考えれば直ぐに答えが出てきた。

「上か!」

 はっとヴォバンは空を見上げた。

 

 

 

 

――――――そう、司郎は空からヴォバンを強襲するつもりだった。

 

 初めに二人がいる階からその上の階まで壊せるように切り込みを入れ。

 落ちてくる瓦礫と共に其処らの瓦礫を飛ばしていってヴォバンの視界を奪い。

 一斉成仏させた瞬間。従僕の中で1番元気のあった魂を回収し、一矢報いれるかもしれないと取引を持ちかけ近くにあった甲冑に魂を定着。瓦礫にくっ付けて飛ばして陽動にした。

 その後、早苗が上空に飛ばした瓦礫と共に自分も瓦礫を体に引っ付け空に飛ぶ。

 沢山の瓦礫の山が岩雪崩と化してヴォバンに襲いかかる。

 

「ジャ◯ロー降下作戦開始だ」

 風で瓦礫を集めたので時間が掛かったが爺さんに接触まで後3秒・・・なのだが。

 

「それで不意をついたと思っているのか小僧!」

「チッ!だけどな頭でも打ってろ」

 恐ろしいほどのジャンプ力を発揮してコッチに近づいてくるヴォバンの犬共。

 だが、ともに落ちている瓦礫達を誘導して連中にぶつけてやる。

 鳥と違って狼は一直線。

 ちょっと瓦礫に呪力を纏わせれば最低限の時間を稼げる。

 奴らは何処ぞの超獣よろしくしっかり元を絶ってやらないと何が起こるか分かったものじゃない。

 

 ・・・が、コンマ単位の戦いではこれで十分。

 ついでに雷を飛ばしてきたが布都御魂が避雷針になる。

 

 俺が何で剣を飛ばしたのか分かったようだがもう遅い。

 

 

 

 漆黒の呪力を纏った生太刀が老王の体を捉える。




救助を目的しているクセに1番破壊している奴がいるらしい。
・・・・・もっと壊すけどねw
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